アンソニー・エドワーズは信じているのか

ドラフト時のアントマンは素晴らしい身体能力と、酷すぎる判断能力、隙だらけのディフェンス力で「ドラフト1位の素材だけれど、あまりにも信用できない完成度」として、1位指名すら懐疑的にみられていました。当時は指名権を持っていたウルブズには戦力が揃っており、2位のウォリアーズと共に指名権トレードで即戦力を取りに行きたいという噂が絶えず流れていました。不作のドラフト年だしね。

そしてNBAへとやってきたアントマンは事前の予想にたがわず、言葉を選ばずに言えば「バカ丸出し」でした。判断能力以前にプレーコールを理解しておらず、どうやって動くべきなのかわからない雰囲気丸出しでした。ここはウルブズがルビオとディアンジェロを並べてみたり、何したいのかわからなかった事情もあります。

ところが3か月も過ぎると一気に変貌し始めました。キレキレのドライブからペイントに侵入するとヘルプのポジショニングに合わせ、コーナーへとダイナミックにキックアウトで展開。「判断能力」ではなく、プレーモデルを把握したことで選択肢を増やしていきました。「バカ丸出し」だったはずが、あっという間に普通の若手まで改善しました。

2年目はさらに驚かされます。酷すぎたディフェンスが「リーグトップクラスのディフェンダー」へと姿を変えました。身体能力はあっても隙だらけ、簡単にフェイクにひっかかって逆をとられていたはずが、スピードとフィジカルを併せ持ち強烈なプレッシャーをかけて封じ込めるグレートなマンマーカーへ。ここまで劇的に守れるようになった選手を知らないぜ。
もちろん、読みの良さ、オフボールでの反応、ポジショニングなどはイマイチなので「リーグトップ」は言い過ぎなんだけど、広いスペースをカバーできるスピードとゴール下で負けないフィジカルを持っているので、ウイングとして多様なディフェンスミッションを与えることが出来そうでした。攻守両面で強烈に働けるウイングになってきた。

リーグNo.1プレイヤーへの飛躍を大いに期待したくなった3年目は、ゴベアが加わったことで「ダンクできない」という話題を振りまくようになり、チームとしても個人としてもインテリジェンス不足で困りに困りました。ドライブするスペースを消されたアントマンは、迷うとプルアップ3Pをチョイスする現代病にかかりました。よくないよ。でも、ゴール下にスペースがないから気持ちはわかるよ。

この問題はシーズン中に解決したのかどうか、わからないまま終わりました。タウンズがケガで離脱したのでワンビッグになったからね。また、ディアンジェロとコンリーがトレードされたことで、ディアンジェロスタートでアントマンを使っていたのが、コンリースタートorアントマンスタートのオフェンスに変わった印象もあります。
いずれにしてもチームオフェンス全体を考える必要はなかった2年目までと、チームオフェンスに困る3年目に見えました。アントマンというよりはウルブズ全体が困っているし、インテリジェンスタイプではないアントマンには合わないオフェンスシステムです。

『スコアリング特化のエース』であり
『ディフェンシブエース』でもある

レナードのような攻守両面で中心になるNo1プレイヤーへの道を歩んでいく印象のアントマンでしたが、自分のスタイルとは関係ない形でつまずいた3年目でした。ハンドラーとして組み立てるタイプじゃないんだし、優勝争いに絡むにはちょっと苦しそうだよなー。

アンソニー・エドワーズは信じているのか” への6件のフィードバック

  1. 毎年何が変わってるのかさっぱり分からないラメロをdisるような内容でしたね
    毎シーズンの積み重ねがアントマンを、ウルブズを強くしていったのでしょうね

  2. アントマン、タウンズもそうですがエースとしての強欲さや自分がやると言った、ある意味傲慢さが薄く見えるのがある意味弱点なのかなぁとたまに見るたび思ってます。チームメイトを信頼してるのでしょうが、OKC戦もこの2人で終盤攻めていけば良いのになぁってなりました。ゴベアの無駄に尊大な自信を分け与えてあげて欲しいです

  3. プールやタイラーヒーローがマレーやミッチェルになれない理由がなんとなく分かった気がする内容ですね

  4. 年々成長するアントマンを見れる幸せを噛み締めてます。
    願わくばフィンチ!場面に応じてゴベアとコンリーを下げる判断を!

  5. KG時代からのファンとしては嬉しいシーズン
    末永くチームにいて欲しい

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