モラントが戻ってきてホッと一息。勝利が先立つようになり、余裕をもって戦え・・・ると思ったらクリッパーズとキングスの上位陣に跳ね返されました。モラントの個人能力である程度は何とかなることと、ならないこと。モラントが復帰したことで逆に課題はわかりやすくなり、今シーズンは単にエースの出場停止が響いただけでなく、チームとしての問題があることがハッキリしました。
特にビッグマン不足は致命的に響いており、そこをビヨンボで埋めに行きました。ビヨンボで埋めるなんて・・・と言いたくなるのですが、それくらい苦しいってことなので、クラークが戻ってきたら解決するのかも気になります。
〇オフェンスリバウンド
12.0(4位) ⇒ 9.8(23位)
最大の問題はリーグ最強クラスに強かったオフェンスリバウンドが弱くなったことです。これだけみると「リーグ最強」はよくわからないし、減った本数も2.2本で致命的には見えませんが、外れたFGの本数も含めると苦しくなってきます。
〇FGミス数
48.4本 ⇒ 50.3本
昨シーズンはシュートミス4本に1回はセカンドチャンスにしていましたが、今シーズンは5本に1本になっています。まずここがつらい。
〇コンテステッドOR
6.8(7位) ⇒ 4.6(28位)
〇ORチャンス
27.9(3位) ⇒ 25.7(16位)
競り合いでのリバウンド力には昨シーズンから大きな差があり、フィジカルファイトの中で優勢に立っていました。相手にとっては本数以上に嫌らしいプレーを繰り返されていました。
一方でオフェンスリバウンドチャンス、つまりリバウンドに参加している回数は、なんと減っています。ちなみに昨シーズンの1位はロケッツ、2位はラプターズで自分たちがシュートを決められないからこそオフェンスリバウンドのチャンスがあったのですが、グリズリーズはショートレンジが多いのにリバウンドにも参加しまくり。
「嫌らしさ」がなくなり淡白なオフェンスになった
モラントは怖い。モラントが外しても押し込むアダムスは嫌らしい。しつこい。そんな感じ。
数字にもハッキリでているのですが、論理的というよりは情熱的な話に思えます。ただ間違いなく「モラントが復帰したからといって解決していない」ことです。同時にタイラー・ジェンキンスが重視していることであり、何故かビヨンボを試合に使い続けている理由でもあります。しかし解決はしない。
〇セカンドチャンス
15.3 ⇒ 12.8
当然セカンドチャンスの得点も減っています。まぁ当たり前としかいいようがないので別にいいか。シンプルな得点差よりも、嫌らしさの方が相手にとってはダメージが大きいだろうしな。
もちろんまだ試合数は足りていないですが、スキル的な問題でスマートのオフェンスでの役割、2ビッグと組む上でDFの強みが出るのかという辺りが気になりました。
基本的に我慢強いフロントだと思いますがこれは時間が解決するのかどうか個人的には微妙な気がします。
もともとシュート力がないのはわかっていたことなので、オフェンス面ではタイアスのようなゲームメイクを期待されていましたが、パスのタイミングとかもあっておらず、フィットしていないですね。
ディフェンスはもっとスモールを活用すべきだと思いますが、あまりにも酷くて、そっちに振れないのかな。モラント戻ってきたことでJJJのワンビッグも試しやすくなると思います。ダメなら売ってしまえ。
個人的に一番気になるのも速攻の部分ですね。そもそもフィニッシュまでいけず、変なターンオーバーで終わる回数が多すぎる気がします。モラント復帰のタイミングでは、勝率5割とPIが目標だと思いましたが、キングスとクリッパーズとの差をみると、今年は無理そうです。
ただアダムスの復帰を待つシーズンにするのは非常にもったいないので、JJJのリバウンド増に取り組んで欲しい(もうブロックはとりあえずいい)・・・が、ケガが怖い。ジェンキンスは、修正に時間がかかるHCだと思うので、もう少し経てば、もう少し勝てるようになるとは思いますが、フロントの判断に注目したいです。
さくさくっと速攻でも打ち切るのが良さでしたが、迷いがありますよね。
JJJは総合力をつけないと一芸さんになりそうなので、修行のシーズンかもしれません。
ジェンキンスのやり方もばれてきているので、次のステップを求める時期かもね