バックスディフェンスとビッグマン

〇ディフェンスリバウンド率
７４．５％（２位）　　⇒　７１．２％（１８位）

〇オフェンスリバウンド率
２８．４％（１４位）　⇒　２２．５％（３０位）

はい。とーーーーってもわかりやすいですね。ここに関しては「ホリデー放出してリラードなんかとるからだ」とは言えません。リーグ最強を誇ったリバウンド軍団は著しく数字を落としてしまいました。やばいレベルで落としているよね。

特にオフェンスリバウンド率は、もともとハリーバック優先のブーデン時代でもビッグマンの強みで奪えていたのにさ。必然的にセカンドチャンスの得点も減っており、これがオフェンス力低下にもつながっています。

〇セカンドチャンスの得点　１４．３（９位）　⇒　１１．３（２７位）

じゃあ代わりにハリーバック徹底で速攻での失点を減らしたかっていうと、そうじゃないから救えない。オフェンスリバウンドに人数をかけず、カウンターもやられる。それはホリデーとリラードの差なのか？

〇速攻での失点　１３．０（８位）　⇒　１７．１（２７位）

この数字はターンオーバーとか試合のペースとか、あるいは単純に自分たちのシュートミスが多いとかも関係するのでツービッグ云々とはダイレクトに関係するわけではありませんが、もともとブーデンバックスの強みは「自分たちは速攻を決める」けれど「相手には速攻をさせない」ことでした。ちなみにホリデーが来てから数字は悪くなった。

〇速攻での得点と失点の差
今シーズン　△７．８
２２－２３　＋０．１
２１－２２　＋１．６
２０－２１　＋３．８
１９－２０　＋４．４

話をリバウンドに戻しましょう。オフェンスリバウンドよりはマシなディフェンスリバウンド。その理由は、そもそものディフェンスが悪いから相手のシュートが決まるようになり、リバウンドの機会が減っただけって面もあります。ディフェンスリバウンドの本数は３７．５本から３１．８本へと減ったからね。

本数だけ見ると劇的にやばいです。ただ、ガード陣のディフェンスが悪いんだからリバウンダーを増やしても意味があるのかどうかってのに悩むのはわかります。どっちを優先すべきかな・・・ロスターに守れるガードなんていないんだから、リバウンドキープ優先だと思うけどね。

〇ディフェンスリバウンドの変化
ヤニス　９．６　⇒　７．２
ポーティス　７．４　⇒　４．８
ブルック　４．７　⇒　２．９

ヤニス　２６．８％　⇒　２１．７％
ポーティス　２６．３％　⇒　２２．１％
ブルック　１３．５％　⇒　１０．９％

それぞれの数と率を並べてみましたが、ワンビッグの時間が増えたにもかかわらずポーティスとブルックが苦しんでいるのがわかります。ツービッグで減っているヤニスっていうのも含めてさ。

その理由がリラード、ビーズリー、クラウダーあたりのリバウンド率が高いことで、ビッグマン以外も積極的にリバウンドに参加するようになりました。それは全員がアウトサイドまで追いかけることで、全員でリバウンドに行くべきという現代的な総合力を求める形からくる変化です。

この点でディフェンスシステムを大きく入替えた結果が、役割分担のあいまいさを生み出しています。悪いことではないけれど、ワンビッグなのにリバウンド率が下がり、みんなで取りに行くようになってキープできなかくなった。しかも、ガード陣は守れているわけじゃないしさ。

同じ選手で違うシステムをやろうとし過ぎている

ここに選手とＨＣの相違が出ています。でも、根本的な改革をしたいならば、これを続けなくてはいけません。ＨＣ側が折れた瞬間にすべてが無に帰ります。グリフィンは自分の信念としてディフェンスを変更したのならば、それを結果に結ぶつけるために頑張らないといけないぜ。