ファイナル’２３　ゲーム１

◎バランスヒート

不思議なことにセルツ戦のような重さがないヒートオフェンス。どうしたもんか。バトラーがもって時間をかけていたような空気がなく、とにかくバランスよくボールが動き、誰もが仕掛けていきます。別に突破できているわけじゃないよ。ただ、本当にバランスが良いというか、誰もが攻めているから守れている割には守れていないナゲッツ。

ベンチからラウリー、ダンカン、ハイスミスが起用されると更にテンポアップです。ラウリーがいるとパスの起点が増える一方で、あまり受け取り手の動きがなかったのですが、ダンカンとハイスミスは違う形のオフボールカットをしてくれるので良い感じ。あるいはナゲッツディフェンスがラウリーの起点を潰せていないとも言えます。

かわりにダンカンのオフボールは目立っておらず、セルツ同様にダンカンへの警戒は強いです。こっちは時間があったからカンファレンスファイナルもみていただろうに、ダンカン対応はしっかりと・・・クリスチャンがやっているよ。嫌なルーキーだ。

さて、２Ｑになってヨキッチが休む中、逆にリードを広げたナゲッツでしたが、ＭＰＪがアデバヨのエルボーを食らってダウンします。不可抗力であり、振り回していたわけでもないので、熱くなることはありませんが、ゲーム１からアクシデントって引くからなぁ。倒れている間にヒートがカウンターを決めて一けた点差を守りました。

さて、ヒートはこのＭＰＪの動きについていけなくなります。１Ｑはゴードンに、２ＱはＭＰＪに。それぞれオフボール連打なので、どうしても空けてしまう。っていうかさ、見ているのかセルツファン。ブラウンとテイタムがやるべきなのは、こういうプレーだぞ。ヨキッチがいるかいないかは関係ない。同じストレッチだし。

ってことで、ダンカン＆ハイスミスとＭＰＪの戦いみたいになっています。うん、これはこれでヒートとしては新しい武器っぽくていいよね。ヒーローいなくてハンドラー減って、チームのリズムが上がる。なんてこった。このプレーオフで味わい続けている甘い蜜。

ゼラーが見事にヨキッチを騙してドライブするも、ＭＰＪがブロックで止め、続くダンカンのカットプレーもＭＰＪ。同じようにオフボールを使っているんだけど、ＭＰＪの高さというどうにもならないサイズ差で点差を詰められませんでした。厳しい。そんでもってヨキッチにドライブ喰らって１３点差になってタイムアウト。厳しい。

ただし、ヒートは一番やられてはいけないことだけは防ぎました。それはオフェンスリバウンド。なんせナゲッツは成功率の高いオフェンスをするくせに、オフェンスリバウンドも多いという迷惑チーム。特に３Ｐミスを奪われると何も守れなくなります。圧倒された前半でしたが、大きなケガだけはしないで済ませました。

〇前半のオフェンスリバウンド
ナゲッツ　３
ヒート　　７

これがないとマジで終わっていた。あと、この試合の良かったところは試合のテンポ。だってみんなファールしないんだもん。軽い感じの良いゲームだ。

〇前半のフリースロー
ナゲッツ　４
ヒート　　２

これでなかなか見ないレベルで気持ちの良い前半でした。ヨキッチは１０点、１０アシストですが、アデバヨも１６点とってインサイドで対抗しました。ただケイレブが０点。エースの不調により・・・ってことはないわな。まだアデバヨが止められていないので、苦労してはいなかったヒートです。ただ、３Ｐ４／１７ではナゲッツ相手だと苦しい。