シクサーズのゲーム７

◎エンビードのお気持ち

テイタムのタフなステップバック３Ｐを「諦める」というのは、永遠に決まるはずがないし、自分たちがタフなステップバック３Ｐよりも効率の良いオフェンスをすればいいってことです。しかし、テイタムに決められたエンビードは、ここから明らかにオフェンスの内容がかわります。

３Ｑ序盤はポストアップからのキックアウトを実行し、タイムアウトからはハーデンとのピック＆ロールを仕掛けていったわけですが、テイタムに決められると次第にボールから逃げ始めます。なんでやねん。

例えばハーデンにスクリーンをかけた後、リングにダイブするか、ドライブするハーデンを見てパスアウトミドルを狙うのが通常のエンビードです。しかし、ホーフォードがスイッチしてハーデンのマークに行くと逆サイドにふらふらと流れていき、アイソを見守りました。

さらにトップの位置でオフェンスに参加しなかったり、ハイポストでパスを要求せずに逆サイドに流れたりと、出来るだけオフェンスに参加しないような動きを繰り返しました。はい。ここまでで開始６分です。シクサーズのタイムアウトから再開します。

で、アフタータイムアウトなのですが、カメラがコートを映していない状態で始まり、ハーデンのターンオーバーになります。何が起こったのか不明ですが、画面にはシクサーズの選手が３人、セルツが４人しか映っていません。そこでペイント内に突っ込んでのターンオーバーです。

アフタータイムアウトなのに、シクサーズの選手はフロントコートに３人。メルトンとマキシー（とブログドン）はバックコートにいました。一体、これは何が起こっていたのか。ワンパス速攻を仕掛けていたとしても、セルツの選手は４人いるので、成立するはずがありません。謎。

続くオフェンスはハーデンとツーメンゲームのエンビードでしたが、ハーデンは逆サイドへのキックアウトを選択し、メルトンのシュートが外れます。次はボール運びのハーデンを心配するように中途半端によっていったエンビードでしたが、そのままハーデンが運んだらオフェンスに間に合わないエンビード。今度はハンドオフからハーデンのキックアウトパスがミスになります。

「エンビードが参加しない」のも事実でしたが、「エンビードにパスをする気がないハーデン」にも見えました。チョイスはほとんどがコーナーへのキックアウト。それはオープンシュートに繋がっているし、本日のゲームプランだからよいと思うのですが、オフェンスリバウンドに飛び込まないってのも含めて、急激にエンビードから主役感が消えました。

テイタムのシュートミスをリバウンドしたエンビードは、自分でボールを運び、ハーフラインを越えたところで後ろにいたハーデンにパスを出し、バックコートバイオレーションになります。何してんだ。

ということで、３Ｑ前半にオフェンスに参加しなくなったエンビード。続く中盤はハーデンからパスを貰うことが出来ず、挙句によくわからないターンオーバーをしました。ボロボロになって１８点差です。ここでハーデンがベンチに下がります。

その間もセルツのツーメンゲームに対してダブルチームに出てはパスを繋がれ、またもブラウンの３Ｐに苦しめられました。ある意味でこの３Ｑは

予定通りのキックアウト３Ｐを決められないシクサーズ
シクサーズの仕掛けに対してリアクションの３Ｐを決めたセルツ

そんな構図でもあります。テイタムに打たせたくないからディフェンスで仕掛けて、結果的にワイドオープンになったブラウンが決めていくってね。・・・えっなんでブラウンなの？せめてホーフォードやスマートに打たせるとかなかったの？

そして、またもカメラがコートではなくハーデンを映している間に、ゾーンに対してワンパスで振られたマキシーにより、ブログドンの３Ｐが決まり、シクサーズは３回目のタイムアウトです。ゾーンって何も効いてなかったよね。あとなんで前にマキシーを置いているんだ？