スナイダーは何をした?

◎悪化したディフェンス

明確なオフェンス力アップについてきたのは、明確なディフェンスの悪化でした。「スナイダーのチームは守れない」という定説を崩すことは出来ず、それでいてゴール下は止めてくれるゴベアがいない分だけ酷い有様です。

〇レーティング
オフェンス  114.3 ⇒ 120.9
ディフェンス 114.5 ⇒ 119.0

わかりやすすぎないか? マクミランがいなくなって寂しいぜ。

オフェンス力のアップをそっくりそのままディフェンス力のダウンで相殺しており、これが勝てない理由になっています。マクミランが困っていた規律のなさは、戦術が改善しても同じだし、テンポアップしたら守れなくなるという典型例にハマっています。点を取れるなら取られても関係ないぜ、みたいなマインドだな。

〇ペイント内失点 53.3 ⇒ 58.8
〇速攻での失点  15.4 ⇒ 17.2
〇セカンドチャンス14.6 ⇒ 11.8

速攻が増えた分、速攻での失点が増えたことは致し方ないとしても、セカンドチャンスを与えなくなったのに、ペイント内失点が大きく増えてしまいました。ここが「ゴベアが欲しいな」と思わせる部分であり、あまりにも簡単にペイント内に侵入され、それでいてブロックも減ってしまうという厳しさ。

〇リングから6フィート以内
アテンプト 32.7本 ⇒ 35.3本
被FG   64.8% ⇒ 65.5%

最大の問題は兎にも角にもリングに近づかれて打たれていることです。なんだかとってもスナイダーっぽいなぁ。ゴベアに誘導していくディフェンスと、誘導したらゴベアがいなかったり、いるけどコーナーがドフリーになっていたり。

全然関係ないですが、ウォーカー・ケスラーのいるジャズは被FG%がリーグで2番目に高く、ゴベアのいた昨シーズンよりも1.6%下がりました。なお、ここは下がったけどジャズが守れないことには何も変更はないっていうね。

〇2Pコンテスト 29.2 ⇒ 27.7

そして誘導しているかと思いきや、間に合っていないという切なさ。この点で悲しいのは5年前はリーグトップクラスのヘルプディフェンダーであったカペラが間に合わなくなっていること。スナイダーもカペラのイメージとしてヘルプを信じていたのかもしれませんが、悲しいかなホークスに来てからのカペラはトロい動きが増えてきました。

調べてみるとドラフト時のカペラの体重は222lbs(101キロ)ですが、今は256lbs(116キロ)です。ホークスに来た20年の登録も240lbs(110キロ)なので順調に筋肉をつけて鈍くなっています。エンビード対応に必要なのかもしれないけれど、時代錯誤というか、方針がさぁ。

ジャズ式ディフェンスに近づき、高速ヘルプ担当不足で崩壊している

こんな傾向が見えてきました。まぁ12試合だし、ペースアップして間に合わなくなっている感も満載なので現時点で答えは出ませんが、何度もドライブされてはゴール下で決められているのを見るとスナイダーがゴベアに未練タラタラに見えてしまうのでした。

〇被3P
アテンプト 33.6本 ⇒ 33.3本
成功率   34.9% ⇒ 39.0%

〇被アシスト 25.4 ⇒ 29.0
〇ターンオーバー 14.3 ⇒ 14.1

じゃあせめて3Pを止めることが出来ているのかというと、出来ていないという話です。39%も決められていますが、その原因としてアシストを食らいまくっている事情があり、見事にボールムーブされてしまっています。

3PDIFFは軒並み下がっており、ボールにプレッシャーがかかっていないので好きに回され、相手は気持ちよく打ち切れています。特にマレーのDIFFが下がっており、それはマレーが悪いのではなくて「追いかける役」になっている事情が大きいです。もっとボールマン担当がいいんだけど、被3Pアテンプトが増えてしまった。

ただ12試合なのでスモールサンプルすぎるわけで、実際に3Pでボコられたのはスパーズとセルツというボールを回す戦術をしているチームです。39%という確率については考えすぎても仕方ないと思います。なお、ヒートにもやられている。

一方で決まらなかっただけでウォリアーズとピストンズに40本打たれており、インサイドに間に合っていないかと思いきや、3Pのボールムーブに対しても怪しいです。どうしろってんだよ。

かつてのジャズを考えればスナイダーになったことで、少なくともチームディフェンスとしてボックスを作り、ペイントを強力に塞いでくるかと思いましたが、スッカスカに抜かれつつ、ボールムーブにも追いついていない。ペイサーズ、スパーズ、ブレイザーズにもボッコボコにされており、試合中のアジャストもできていないようにみえます。

いずれにしても、これといってよい部分がないディフェンスなので、1人ひとりが自分のマッチアップで奮闘するのが一番です。それが出来ていないし、AJグリフィンやジェイレン・ジョンソンの時間の方が上手くいっているのは単なる個人の奮闘にもみえます。

従順だったコリンズ ⇒

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