◎バンブリートの35点
「なぜ、パートルが必要だったのか」
その答えは35点を奪ったバンブリートの得点ハイライトをみればわかります。この役割を誰もやれなかったし、この役割がないとバンブリートは下手な個人技をしまくるダメエースでした。
そしてパートルがベンチに下がると、バンブリートのダムダムタイムが始まりました。まじかよ。わかりやすすぎた。ってことで、本日のハイライトはバンブリートの全アテンプトを見れば、そこにどれだけパートルのシンプルさが役立っているのか、ってことでした。
特に得点シーンの中で印象的なのは、パートルのハンドオフからシアカムに繋ぎ、ドライブキックアウトでバーンブリードが外から決めるというシーン。個人のドライブアタックばかりだったラプターズにおいて、そのハンドオフが楽に抜けるきっかけを作ってくれただけでなく、「ハンドオフ⇒ゴール下へダイブ」の動きがディフェンスを引っ張っています。一連の動きでディフェンスを崩してくれているパートル。
パートルにインテリジェンスなんて感じたことないけど、こうしてみるとラプターズに明確に足りなかった要素をパートルがオフェンス面で加えていることがわかります。「そこを期待していたのか?」と大いに疑ってしまいますが、初戦はマジでパートル様様。
また、違う意味で重要なのが、従来はここにバーンズがいたことです。これは別に「パートルが加わったから」ではなく、最近のラプターズの傾向ではありますが、バーンズにアタックさせるのを嫌がり始めました。その結果、まったくアタックせずに逆にストップさせることも。永遠にバーンズの使い方に迷っているんじゃないか。
〇パートル
6点
5リバウンド
1アシスト
2スティール
3ブロック
得失点差+11
1アシストとは可哀そうなくらいボールムーブで中核的な役割を果たしました。6点だけど、バンブリートに35点もとらせたのはパートルです。そしてブロックとスティールでチームを助け、この試合チームハイの得失点差でした。
が、残り3分半から立て続けに2ファール。その1分後にもファールして11点リードのところで退場しました。するとこの後、残り45秒で8点リードしていたのに、最終的に1点差になりました。自分たちはシュートを決めていたのに、試合のクローズが下手なんだよね。そういうの多くね?
さて、パートル効果は良いとして、ラプターズには多くの問題があることをパートルが示しました。多くの、っていうと言い過ぎかもしれませんが、ビッグラインナップ導入から「黒子役がいなくなった」ってことです。昨シーズン当初は「バーンズとアチュワが戦術理解していない」でしたが、ビッグラインナップは「それでも成立する戦い方」でした。でも、早々に限界が来た今シーズン。
パートルをインテリジェンスといえるかは別にして、細かくスクリーナーになってくれることや、献身的にゴール下ダイブでディフェンスを引き付けてくれること、ハンドオフや逆サイドへのパスなどチームメイトにリズムを生み出してくれること。特別な要素はないのだけど、ラプターズに足りていないことでした。
パートル1人を獲得したところで、どうにもならないであろう問題です。OPJが休み続けているのもデカいけど、総じて足りないロールプレイヤー。なんせ、それまではラウリー先生がスクリナーもやってたしな。
インテリジェンスをどうやって補うのか?
結局はこの課題に戻り、パートルが助けてくれたというオチでした。バイアウトされたダニー・グリーンを獲得すべきだったんじゃないかってね。
ミーハーラプターズファンとしてはパートルの帰還はそれだけでも嬉しかったのですが、プレーを見てさらに幸福な気分になりました。さすがウジリと思わされます