なぜ、ラプターズはパートルを求めたのか

VSピストンズ

普通のゲームレポートを書こうと思ったのですが、ラプターズがパートルを欲しがった理由が詰まっていたので、パートル中心に書いていきましょう。ピストンズについても触れるよ。

◎パートルとは

パートルを欲しがったラプターズですが、すでにビッグマンは飽和状態であり、プロテクトされているとはいえ1巡目指名権を手放してまで欲しがる理由はわかりにくいものがありました。パートルの特徴を考えてみると

・よく走る
・カバーディフェンスがよい
・ゴール下をしっかりと押し込む

優れた選手であるのは間違いありませんが、運動量をベースにしたスタイルであり、得点はインサイド専門。その割にフィジカルは弱く、セカンドユニット向きのセンターです。ディフェンスに優れているとはいえ、ラプターズが手放したのがバーチなので、そこまで大きなインパクトを与えるとは思えません。

スターターにはシアカム、アチュワ、バーンズと並べ、さらにパートルなので、マジでよくわかんない。ただし、バンブリート、シアカム、パートルといえばラプターズ905から最強セカンドユニットへとつながるニック・ナースの系譜にあり、連携面の良さは期待できるのかもね。

試合が始まるとびっくり。必要だったのはまさに連携面であり、パートルの隠れた能力でした。

ラプターズはバーンズをセンター役にすることもあり、ポストでのボール経由をさせていましたが、昨シーズン序盤からアレなところをしっかりとみせ、とにかく判断が悪く、チームメイトの動きを把握できずにアタックしていました。これが上手くいかないので、最終的に5ビッグにしてわかりやすいアタック手法に替えたのがシーズン後半です。

今シーズンにおける違う問題は、バンブリートのダムダムタイムです。周囲を見ているタイプではなく、点でのプレーメイクから始めるタイプなので、コンビーネーション不足のチームにおいては、単なる個人技ごり押し。かといって理不尽に決めきる能力はなく、困っていました。つまりラプターズが困っている要素は

コンビプレーを促すポイントセンターがいない

マルク・ガソルがいなくなってから困っているラプターズ。ラウリーがいなくなったことで表面化した問題ですが、バンブリートでは解決できないならば相方センターくらいは欲しくなる。本当はアチュワに期待していた気もしますが、現状では上手くいってないからさ。

パートルはスパーズにおいてボールの経由役として働いてきました。この2年間はPGに次ぐチーム2位のパス数です。素晴らしいパスを通すポイントセンターではありませんが、しっかりとボールを散らしてくれるし、逆サイドへも展開してくれ、チームのテンポを整えてくれます。

そして、この試合はスタートからパートルのパスが目立ちます。ワンパスでシュートにならないのでアシストはつかないですが、右サイドからもらったボールを左サイドへ展開し、右サイドにパスを出したら左サイドへスクリーンへ行き、1つめのハンドオフがダメなら直ぐに次のパスをつないでスクリーナーになり、、、そしてゴール下のスペースに飛び込んだバーンズやアチュワにアシストしていきます。

コートの中央でパスを繋いでくれる上、両サイドへの展開とスクリーンをするパートルなので、これまでの窮屈というか、単なる1on1オフェンスが連続した1on1になっていきます。そのうえでシンプルなツーメンゲームも、これまでのセンターよりもうまいので、スクリーンからのダイブプレーが生み出されました。少しだけ。

これで綺麗にパスを繋いでゴール下に3Pと先制していったラプターズ。マジでパートルが欲しかったんだな。その理由はポイントセンター役なので、他の選手を連れてこいとも思いますが、ロイス・オニール式にバーンズにやらせて失敗していたんだから切ない。

なぜ、ラプターズはパートルを求めたのか” への1件のフィードバック

  1. ミーハーラプターズファンとしてはパートルの帰還はそれだけでも嬉しかったのですが、プレーを見てさらに幸福な気分になりました。さすがウジリと思わされます

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