◎ボールが止まりすぎる
では今シーズンの話に戻りましょう。今のホークスは「ボールを止めすぎる」ことが最大の問題であり、選手個人が「ボールを貰ってから考えている」のが目立ちます。チームオフェンスとしての約束事が少なく、加えて従来コンビプレーを生み出していたコリンズやハーターの特徴が消えたことで急激に苦しくなってきました。
〇パス数
18-19シーズン 300.0
19-20シーズン 271.5
20-21シーズン 274.1(HC交代)
21-22シーズン 257.1
22-23シーズン 251.0
まずパス数を見るとさすがに300本はいなくくても280は超えたいところです。でも実際には下がり続けており、今は250本程度になりました。これがリーグ最下位のパス数になっており、
強烈なハンドラーに任せたオフェンスの典型例
へと変わっています。このオフェンスをするならば「ヤングではなくドンチッチが必要」です。ホークスはここ2年で分かりやすく自分たちのアイデンティティを失っています。連動しなければヤングのイマジネーションは意味がなく、個人技アタックさせるには個人能力が物足りない。
〇タッチ数 375.4(30位)
〇平均タッチタイム 3.35(3位)
〇平均ドリブルタッチ 2.68(2位)
パッシングオフェンスだったロイドピアース時代は、430を超えていたタッチ数ですが、今ではリーグ最低のタッチ数になりました。なお、昨シーズンも少ないよ。
そしてタッチ数が少ない理由は1回のボールタッチの時間が長い(平均タッチタイム)であり、その中でもドリブルタッチが非常に多いことがわかります。なお、どちらもホークスよりもマブスの方が多くなっており、ヤングよりもドンチッチが欲しくなる理由でもあります。
レブロン&ウエストブルックのレイカーズも同じですが、この体制ならばハンドラーの得点能力は非常に重要であり、なおかつ周囲にはハードワークするウイングを並べておきたくなります。その点でホークスはレイカーズよりははるかにマシだけど、最近はハンターのケガでボグダノビッチをスターターに置いており、ガード並べのミスが起きてます。
ちなみに、最近はマレーのエースムーブが目立っていますが、このオフェンスにおいては正解のプレーです。ハンドラーがどれだけ点を取れ、ディフェンスを引き付けられるかが勝負なのです。でも、それならマレーじゃなくて・・・。
〇キャッチ&シュート
得点 23.5点(29位)
3PA 20.4本(29位)
EFG 50.8%(26位)
ところが、この手のオフェンスに重要なキャッチ&シュートはリーグ最低クラスです。確率も悪ければ、3Pアテンプトも少ない。ハンドラーアタックからのキックアウトが少ないことと、打ち切らない姿勢というかパスを受けてから考え直したり、そもそもポジショニングが悪くてキックアウトが出ないシーンも目立ちます。
ちなみにマブスは得点7位、3PA6位、EFG11位です。「打ち切る」という点においてマブスの方が論理的な構成をしています。レイカーズはそんなによくないですがリーグの真ん中くらいなので、同じタイプのオフェンスと考えればホークスの方がはるかに悪いのです。
【補強ポイント】
この点でホークスの補強ポイントは
オフボールでフリーになる能力が高く、キャッチ&3P担当のシューター
となるのですが、これが丸っきりハーターなのです。
マレーがいるのでハーターよりもウイングよりの選手がいいと考えると
AJグリフィン、ジェイレン・ジョンソン
ジャスティン・ホリデー、ヴィト・クレイチ
と最近ローテに加わっている2人と、出番のない2人がいます。
つまり、現時点で必要な選手はベンチに座っており、戦術変更というか、考え方1つで好転しそうにみえます。ここが頭の痛い問題であり、なんだか上手くいきそうなのに、うまくいかないのです。
〇AJグリフィンの3P
オープン 1.8本 38%
ワイドオープン 2.1本 45%
ルーキーながら正確なシュートで貢献しているAJグリフィンが目立っていますが、それもシンプルに「ワイドオープンになるポジショニング」だったりします。45%決めているのは偉いですが、ディフェンスの死角に移動していればシュートチャンスが出てくるチームなのです。これが他の選手はできていないし、打ち切れないし。
ヤングとマレーが長くボールを持つのは致し方ないと思いますが、だからこそ周囲にはテンポよく打ち切ってくれる選手を並べるべきです。ハンドラーのボグダノビッチはもちろん、ドライブしたがるハンターなど、役割分担が上手くいってないのが現状です。
あと、この形は「ボスにしたがるロールプレイヤー」の方が上手くいくよね。自己主張する選手は性格的に向いてないんだよ。
ホークスの問題はボールが止まりすぎること。それはヤング&マレー以上に周囲の問題です。あぁハーターが欲しい。このオフェンスをするならば考え方を大きく変えなければいけません。そうじゃなければ選手を大きく入れ替えろ。
しかし、このオフェンスをするならばコリンズを抱える意味はないし、戦力ほどの強さを発揮できません。ヤングはドンチッチに負けて終わるだけです。そういう意味では戦術変更するためにHC交代ってことになりますが、誰がいいかっていうと、マジで困る。
ヤング&マレーにあったサポートキャストを揃えるべきか
ヤング&コリンズの戦術に戻すべきか
実はホークスの悩みってこっちだと思うのです。未来を感じたホークスに戻すには後者を選択すべきですが、堅実なマクミランを選んだようにホークスのフロントは後者への憧れがなさそうなので、前者に振り切るべきなのかもしれません。ムズカシイネ。
あと「ヤングを放出すべき」ってのは、ヤング個人は前者に進もうとしており、それでは勝てるチームが作れない気がするからでもあります。ボールを持ちたいスーパースターだけど、パス能力こそがヤングをスーパースターにしているんだけどな。
プレーオフで活躍した時のハンターのエース感はどこへやら、ボールが足りない印象です。勝つにはヤングに任せる方が良いですが、チームが成り立つには役割と戦術が大切と理解しました。
マレーの最適解はオフボール、オンボールどっちでしょうか。
マレーのオフボールは厳しいので、オンボールなんですけど・・・・ディフェンダーでしょ。
オフェンスのマレーを信じすぎなんですよね。
お疲れ様です。
とても面白かったです。
悩みの部分ですが、成功したときに優勝に近そうなのは後者のヤング&コリンズだと思うので、軌道修正した世界線を見たいです。
マレー獲得時はこんな風になるとは思いもよりませんでした。
あと、変わったばっかのHCが好成績上げてるのをみると、カーとスポルストラは本当にすごいですよね。
マブスファンとしてはカーライルがペイサーズで戦えてるのは嬉しかったりします。
ポポビッチはやり方を変えていけるジジイなのが最大の魅力でしたしね。今は間違った方向に進んでいますが、それもどこかで方向転換するでしょうし。
長くHCやるには、頭が柔らかいことが最も大事な気がします
カーはちょっと例外・・・
飛躍のシーズンを過ごしたのにそれが継続されないのはイーストのチームあるあるですね。
競争の激しいウエストと比べてイーストはトップ3以外は勝率5割前後なんてことがままあるので、忍耐力というかチームとしての強度が上がらないまま成績だけ向上してしまうのが原因なのかなと思います。
一時の好調さだけでクリアできてしまうイースト特有の問題がありますよね。
ウエストだとボッコボコにされて、どうにもならないから工夫するのですが。