シェングンは圧倒しているのか？

◎シェングンが悪いのか？

オフェンスだけ見たら戦術レベルにおいて「シェングンだけが希望の光」となっているロケッツなのですが、前述の通りシェングンにはディフェンスの問題が出てしまっており、明らかにベンチに座らせておくべきでもあります。

〇ＤＩＦＦ
６フィート以内　　△５．０
１０フィート以内　　０．１
１５フィート以上　△２．４
３Ｐ　２．３

ところがシェングンのスタッツを見ていくと、優れたディフェンダーではないものの、そこまで悪い数字でもありません。

ロケッツはシェングンのオンコート時に３Ｐ３８．７％も決められていますが、これをもってシェングンの問題にするには無理があるし、被フリースローアテンプトはシェングンのオンコート時の方が少なくなります。

もちろん、シェングンで良くなるわけもないのですが、だからといって劇的にレーティングが悪くなるのも謎です。１００ポゼッションあたりの被アテンプトなどをみていくと、なんだか「たまたまなんじゃ」とすら言いたくなる数字が並んでしまいます。

ここには罠がありました。要するにシェングンが悪いというよりは、シェングンと交代するガルバが良すぎること。そしてラインナップの問題があります。

主力のシェングン、ＫＰＪ、グリーンが固まってユニットを組むことが多いロケッツですが、この３人に加わる２人の顔ぶれごとにディフェンスレーティングを見てみましょう。プレータイム順です。

〇ディフェンスレーティング
ゴードン＋ジャバリ（１５７分）　１２０．８
マーティン＋ジャバリ（２９分）　１０４．８
マーティン＋イーソン（２８分）　　９１．９
ゴードン＋マーティン（２４分）　１３１．４

あれっ？
シェングンが悪いんじゃなくてゴードンが悪いんじゃ・・・。

〇ゴードンのオン／オフ
オフェンス　　１０６．８／１０７．２
ディフェンス　１１１．０／１１５．１

ところがゴードン本人のオン／オフコートを見ると、ゴードンがコートにいた方がディフェンスはプラスになります。もう意味が分からんぜ。要するに

「スターターユニットが３ガード構成で守り切れない」というのが最大の問題です。シェングンが１人でレーティングをグッとあげてくれるわけでもなく。だけどＳＦがマーティンだったら守れています。組み合わせの問題に過ぎないぞ。

守れない３ガード（ＫＰＪ、グリーン、ゴードン）の起用法がマズい

どうもこっちの方が強く出ています。じゃあ、かわりにオフェンスがいいかというと、そういうわけでもありません。

〇ＫＰＪ＋グリーン＋ゴードン
オフェンス　　１０５．８
ディフェンス　１１９．４

シェングンがはいるとオフェンスが１１２になるのに、１０５．８しかありません。シェングンがいるとディフェンスが１１７になりますが、３ガードはそれよりも悪い。

ほぼ何も意味がない３ガード。なんだ、またサイラスの謎の拘りか・・・。

また、シェングンがコートにいない方がディフェンス力が高くなる違う理由として、ガルバ＋イーソンの優秀さもあります。特にガルバが１人いればヘルプが解決しまくるので助かります。

ただし、そんなガルバでも３ガードと一緒にコートに立つと１１２．２になっています。まぁスモールサンプルなんだけどね。

シェングンが１人で守れないことは間違いなく、そこにジャバリ・スミスが加わっても大して解決しません。ディフェンス面で強烈さが足りていないインサイド陣ということは間違いないわけです。

しかし、ロケッツはプレーオフを目指しているわけでもなく、困っていることは「伸びしろ」でもあります。シェングンのディフェンスはストロングポイントではありませんが、致命的な弱点でもなく、、、というか弱点かどうかっていう前に３ガードの問題が強く出ています。

あとシェングン＋ガルバが１分も起用されていないんだよね。ベテランのゴードンは使うけど、ドラフト３位のジャバリ・スミスもちゃんと優先されて、２年目のガルバは起用法がよくわからん。サイラスの考えている事がオープンにならないと現状の弱点を考えてもなぁ・・・。

シェングンのディフェンスはストロングポイントじゃないよ。
でも弱点かどうかは、ＨＣ交代してから判断したい。

ユニット構成の悪さばかりが目立ってしまっているね。

来年もドラフトに期待するのか　⇒