マレー&MPJを思い出そう

◎理想の現代型ウイング

MPJのオフェンスは現代バスケにおいて「理想的なウイング」のスキルセットを持っています。より優れたウイングは、ウイングではなくてハンドラーになっていくのですが、MPJについてはハンドラー要素を全て無視して、ウイング要素だけを濃縮して還元しなかったくらいに濃いものになっています。

3Pがうまく、タフでも関係ない

MPJ最大の特徴である3Pですが、シュートがうまいだけなら他にもいますが、208センチのサイズから高いリリースポイントで放たれるので、ブロックするのが困難です。シュートだけを切り抜けば「デュラントの後継者」に最も近いというか、すでにデュラントクラスです。

タフ3P 2.1本 36.9%

「タフでも関係ない」は言いすぎですね。昨シーズン2本以上のタフ3Pを打った選手で35%を超えたのはカリーのみです。MPJの止められない3Pは多少のプレーメイクミスをカバーしてしまいます。なお、数字は20-21シーズンですが、このシーズンはリーグ全体が3P決まりまくりのシーズンなので、この数字を達成できるかは不明。

オフボールムーブからのシューティング

ナゲッツはヨキッチとガード陣がハンドラーとしてプレーする中で、MPJはボールを持たないところで何をするかが重要になります。普通ならば「スポットシューター」になるポジションですが、シュート能力があるので立っているだけでプレッシャーを与えられ、そこからカットプレーを混ぜるのでオフボールの能力が非常に高い選手です。

〇タッチ2秒以内のFG
アテンプト 9.3本(6位)
EFG  68.9%

そのため、ボールをもってから2秒以内のアテンプトがリーグトップクラスです。MPJより上にいるのはマリック・ビーズリーを除いてセンターの選手になっており、ウイングながらランキングにはいっているのは、オフボールでの仕事ができているということ。

そしてEFGが異常です。3P47%、2P67%とどっちもOK。もちろん、ヨキッチがいるからなんですけどね。ヨキッチがインサイドを空けてくれたところでカットプレーでダンクに行き、ヨキッチがポストアップしたら外から射貫く。

MPJのFG成功率の高さは、シュート能力以上にオフボールでのプレーチョイスのほうが大きな影響があります。多少、3Pが決まらなくても的確にカットプレーをしていれば、それなりにFG成功率が上がってきます。ここが本調子なのかどうかのキーポイント。

ちなみにナゲッツの印象的なプレーコールは、ヨキッチ&MPJがウイングポジションでオフボールスクリーンを使う形で、どっちかがダイブし、どっちかが3Pへポップしてくるわけですが、両者とも確率が高いのでどうしようもないです。しかも、MPJがセンターのヨキッチに対してスクリナーになると、普通のセンターは「スクリーンをかけられる」という慣れてないプレー過ぎて、どうしようもないしね。

トランジション&2ndチャンス

5.8のディフェンスリバウンドを記録しているMPJですが、ボール運びをしなくてよいこともあり、トランジションにフリーランニングします。

1.5のオフェンスリバウンドを記録したようにヨキッチがストレッチしたところでウイングから飛び込みリバウンドでセカンドチャンスも稼ぎます。このあたりがザ・ロールプレイヤーの仕事になっており、現代ウイングの大事な仕事です。

なんだかんだとMPJは運動量で得点を増やすタイプなので、シーズンを通しての負担が背中にかかることで走れなくなると、得点もFG成功率も落ちてきます。自分のポテンシャルを上手く生かしている選手なのですが、運動量が減ってシュート精度が落ちてしまうなら、MPJではなく、普通に3&Dの安いウイングを連れてくればOKです。クレイグ・カムバック!

高速ヘルプ

ディフェンスに課題のある選手ですが、遅いヨキッチをカバーするように高速ヘルプでのブロックはそこそこ期待できます。フィジカルな相手は守れないし、アジリティにも対応できないけど、スピードと高さはあるんだ。リムプロテクターが欲しいナゲッツですが、MPJにはこの部分を伸ばしてほしかったんだよね。

18年のドラフトから4シーズンで、まともに働いたのは2シーズンだけ。大学時代も1試合しかプレーしていないので、圧倒的な経験不足が目立っていたMPJですが、次第にプレーに慣れてきて・・・いたのに、再びのケガで離脱してしまい、経験値が溜まっているのかどうか。

マックス契約なんて「成長込み」の契約だったのに、成長というかプレーしないで1年が終わりました。ディフェンスの改善は出来ているのか、それ以前に運動量とシュート力は戻るのか。オフにカリーやヤングらとのトレーニング動画をみましたが、ちょっと怪しかったぜ。開幕までにどれだけ戻せるのかな。

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マレー&MPJを思い出そう” への2件のフィードバック

  1. 記事ありがとうございます。

    もともとヨキッチの居るところにマレー、MPJの高確率コンビが帰ってくるのは非常に期待しております。

    またブルブラとヨキッチとの化学反応も期待しているのですが、管理人さんとしてはこの2人はどのようにプレーするのがベストでしょうか?

    1. ブルースとヨキッチは別に使うのが良いのかなと思っています。
      便利なブルースですが、それはヨキッチと同じなので、フル活用するならヨキッチの控えで。

      それとは別にエースキラー役を任せる時間もありますが、KCPもいますしね

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