20180131 ラプターズ vs ウルブズ

 

バトラー離脱によりまさかのウィギンズ復活というシナリオを書いたウルブズ。面白いのはタウンズのアテンプトが減った事。バトラー&タウンズだったチームがバトラー不在でウィギンズ&ティーグになりました。

 

そしてバトラー復帰後はウィギンズは好調を残しながらもバランスは難しいみたいなスタッツ。試合を観るのは初めてなのでどんな変化をしているのか?元に戻っているのか?

ちなみに前の試合はティーグが打って外しているので、何が良いのかは難しい。

 

首位を狙えたはずが、ここ10試合で5勝5敗のラプターズ。その要因は何なのでしょうか?ウォーリアーズを追い詰めた試合までは好調そのものだったのに。

でも、全員でアタックするチームは、全員がハッスルするチームでもあります。シュートを打つのは1人だけ。そのために全員でプレーするようなチーム構成。

もう少し細かくローテーションすれば良いのに、とよく思います。選手起用のパターンが決まっているので、それに合わせた対応されると苦しくなるよ。



◉お互いの様子をみるようなスタート

 

タウンズに対して激しく、でもノーファールで守るイバカ。そのイバカの上から決めるタウンズ。苦しいシュートを選択させていきますが、イージーミスもありウルブズが得点していきます。

ラプターズのオフェンスは度々空いていくイバカとバランチューナスにボールが集まります。インサイドでしっかり決めるバランチューナスですが、外から打つイバカは決まらず。珍しいバランチューナスの3Pも決まらず。こちらはシュートを外す立ち上がり。

 

残り6分でイバカが初めて3Pを決めると、ミドルも決め、そしてタウンズのファールを引きだします。でもボールムーブした後の他の選手が決まりません。

ウルブズは度々空いてしまうギブソンが確実に決めますが、バトラーとウィギンズの個人技はイマイチ。

 

パウエルがやっと3Pを決めると、やっとウィギンズも個人技を決めます。するとデローザンもダンクに。お互いにバランスをとるかのように止めたり外したり、決めたりします。

残り2分からウィギンズ、ジェン、バトラーが次々と決めたウルブズに対して、デローザンが外し続けたラプターズで10-2のランになり、ウルブズ8点リードで1Qが終わります。

チャンスを作っていたのはラプターズだけど、ウィギンズのバンクショットにやられた感じのラプターズ



◉ジェンとギブソン

 

自慢のセカンドユニットも崩していきますが、やっぱりフィニッシュが甘いラプターズ。ウィギンズを混ぜたユニットでスタートするも早々に交代するウルブズ。何?
ジェンのミドル、ピエリッツァのロング3Pでリードを広げるウルブズ。

唯一、ヴァンフリートだけがしっかりと決めていきますが、シュートを全く落とさず6本連続で決めたジェンに支配されていきます。

スターターが戻る頃には13点差に。

 

そんなジェンが初めて外すとそこからのトランジションでイバカが3P。シュートミスを挟みつつもラウリーの3P、バランチューナスのミドルとタッチを取り戻し始めるラプターズ

それに対して従来通り、しっかりとボールを回した後で一回ボールを止めて個人勝負するウルブズは、バトラーとギブソンが個人技で決めていきます。

この辺は個人技ではあるし、タフショットも結構混ざりますが狙っているのはバランチューナスです。だから単なる個人勝負とはまた少し違う部分もあります。

 

最後にラウリーが難しい3Pを決めて少し盛り返したラプターズ。ウルブズのリードは6点まで縮まって前半が終わります。



◯FG
ラプターズ 48.7%
ウルブズ 58.5%

逆なら納得できるようなオフェンスの出来。それでも最後に帳尻を合わせるように上げたラプターズでした。
ウルブズはギブソン&ジェンが目立ちます。そこまで空く理由もよくわからないのですが、困っても2人が決めてくれるので流れが途切れませんでした。

タウンズのアテンプトは2本のみ。明らかにボールに触れなくなっています。本人の不調とは意味の違う低調ぶり。それを引き起きしたのがウィギンズとティーグの好調さならば、意味があるのかないのか?

 

そしてバトラー不在時にウィギンズ中心で良かった部分は仕掛けの早さの気がしました。ボールを動かした後に、そのままの流れで仕掛けたがるウィギンズと一回止めて状況を整えたがるバトラー。

この試合では止めるからラプターズのトランジションオフェンスが出難い面もあるので、悪いことばかりではないです。でも、やっぱりセカンドユニットにバトラー混ぜた方が効果的な気がします。



ラプターズは自分達のオフェンスをしまくって外しまくりました。5割しか勝ててないのが理解できるような雰囲気。一時期に比べるとテンポダウンしているというか、ハッスルさが足りない。もっとボールに食らいつく感じだったのに。

それでも徐々にしか点差が離れなかったのはしっかりと出来ているからなのかな。

 

目立っていないデローザン。バトラー関係なくシュートを落としています。正直、デローザンの爆発が観たくて選んだ試合でもあるので、後半に逆襲出来るのか。

それが出来ると周囲のシュートも決まっていく気がします。



◉流れは明らかにラプターズだけど。

 

早速、ボールに食らいつくバランチューナスのリバウンドからラウリーがアーリーオフェンスを決めます。さらにラウリーがギブソンからテイクチャージし、クレームしたギブソンがテクニカル。

リードナンバーワンのテイクチャージはさすが。

 

イバカの3Pが外れますがゴール下でラウリーが弾き、アヌノビーが確保し、デローザンがドライブを決めます。ルーズボール関連を修正してきたようなラプターズです。

 

しかし、ウィギンズに真ん中を破られ、ティーグをゴール下でフリーにし、簡単にツーメンゲームを決められます。

アヌノビーとデローザンに3Pが出て、流れは掴むラプターズですが、それでも変わらずに決めていくウルブズという展開に。



オフェンスは問題ないのですが、ディフェンスはアヌノビーが守るバトラーを気にし過ぎなラプターズ

ラプターズというかバランチューナスかも。ショーディフェンスが大袈裟すぎて頻繁に空いていくギブソンを起点にイージーシュートを作れるウルブズ

イバカが激しく守るタウンズに対しての素早いカバーは高く評価出来るバランチューナスではあります。

そして頻繁にティーグとウィギンズが空いてしまいます。マークはラウリーとデローザンなのでヘルプを狙いすぎかな。



しかし、オフェンスは好調でデローザンがミドルを沈めていき、3Pを外してもバランチューナスが3人に囲まれながらオフェンスリバウンドをもぎ取りダンク

そしてデローザンが自らディレクションして弾いたルーズボールをサイドライン際でダイブしてコートに戻すと、猛ダッシュでラウリーが拾って走り&ワンを決めて残り3分で遂に追いつきます。

どちらかというと9分も追いつかせなかったウルブズを褒めるべき。

 

それを証明するかのようにバトラーが連続で決めてリードを奪い返すと、デロン・ライトの見事なアシストからダンクしたポエルト以外のシュートは外れたラプターズ

ウルブズ2点リードで3Qが終わります。



◉個人勝負のウルブズ、チームのラプターズ

 

またもウィギンズを混ぜたセカンドユニットのウルブズですが、ウィギンズからミスが出るのでまたも早々に交代。何の意味があるユニットなのか?誰もウィギンズを助けにもいかないし。

ラプターズは外してもポエルトとシアカムが粘ってマイボールにします。それに変わらずジェンが対抗してシュートを決めていきます。

シュート率はイマイチだけど、ひたすらハッスルするラプターズが、シアカムのキックアウトからコーナーのパウエル3Pが決まって7点のリードを奪います。両チームのベンチメンバーを考えたらやっと内容と点差が合致した感じ。

ウルブズは単純にインサイドがジェンのみなのも厳しい。



当然、バトラーとタウンズを戻すウルブズ。ファールをもらって得点を繋ぎます。ファールを貰うことしか頭にないバトラーのプレーにスーパーレイトコールで答えるレフリー。頭おかしいレフリー。スクリナーのタウンズには触れているけどバトラーにはまったく触れていないし。

残り6分くらいからバトラーやタウンズのアイソレーションを選択するウルブズに対して、ドライブからバランチューナスの合わせを活用するラプターズ。それはラプターズが勝ちそうですが、レフリーが信用出来ないし、それを狙っているバトラー。

ラプターズもデローザンがドライブしタウンズがファール。すると今度はタウンズがドライブから豪快なダンク。

ヴァンフリートがドライブ
→バランチューナスの合わせ
→デローザンへキックアウト
→イバカへエクストラパス
→イバカがドライブからフローター

今季のラプターズらしいプレーを決めます。ラウリーは囮。チームオフェンスで残り3分切っても7点リードを保つラプターズ。

ギブソンが空いてミドルを決めます。あまりこの時間にバランチューナスが起用されないのが理解出来るディフェンス

イバカが豪快にバトラーのシュートを叩き落としますが、タウンズがプットバックダンクを決め、さらにドライブからキックアウトでウィギンズの3Pをアシストします。

残り1分で2点差に。



ヴァンフリートのドライブに対し逆サイドにいたデローザンがバトラーの視界から消えてリングに飛び込み合わせます。4点差。

 

タイムアウト明けからデローザンが密着マークでバトラーにボールを渡させず、タウンズを激しく守って外に押し出したイバカ。困ったティーグからショットクロックなくなってボールを渡されたウィギンズの3Pが外れ、ファールゲームに行くウルブズ

デローザンとバランチューナスがしっかり決め、ウルブズに反撃させなかったラプターズでした。



◉終わってみれば正当な結果

 

ウルブズが悪かったとかではなく、試合開始からしっかりとプレーを構築していたラプターズが後半に58点を奪って逆転したのは正当な結果だったと思います。

両者のチームオフェンスには大きな差があって、捉え方によってはそれを個人の力で埋めようとしたウルブズという構図

 

◯ウルブズ
ウィギンズ15点 7/22
バトラー 25点 9/17

それを覆せなかったウィギンズなので、バトラー中心になるウルブズです。ダンクミスもあったし単純に「ウィギンズが決められなかった」で良い内容です。

ではバトラー不在の試合はウィギンズが調子良かっただけか、というとちょっと違います。もっとチームとしての合わせが多くなって、ウィギンズもドライブから簡単にパスを振る場面が多かったです。バトラーだけでここまで変わるのだから偶然の産物だったということかな。

そんなわけでウルブズはウィギンズが活躍するシーンは作れるようになっています。でも活躍出来なかったという試合。



◯イバカとバランチューナスとポエルト
イバカ 15点
バランチューナス 18点
ポエルト 12点

前回のウルブズ戦で何もしなかったバランチューナスが見事な活躍を見せました。オフェンスリバウンドをもぎ取りダンクを決めるのはラプターズファンの心を揺さぶったはず。

しかし、ジェンとギブソンに好き勝手やられました。そんなにディフェンス出来ないイメージはなかったのですが、どこからでも仕掛けるタウンズ対策にイバカを当てたため、PF相手になると苦しくなる結果に。

ヘルプディフェンスは良くやっていますが、そこの動きのスマート差でポエルトに劣ります。

 

イバカはタウンズに対してこれ以上ないというくらいのディフェンスをしました。ウルブズの事情だけでなくイバカの存在がタウンズを沈黙させました。

しかし、シューターになり過ぎるオフェンス。特にリバウンドの粘りではポエルトに劣ります。ここは本当に飛び込むかどうかの差です。

 

そんな3人の関係。カギになるのはイバカがSFを守れるかどうかだな。そうしないとスモールラインナップしか使えなくなります。バランチューナスかポエルト使えるとインサイドが強い!



◯デマー・デローザン
23点 8アシスト

後半になりデローザンがエースとしての存在感を見せつけました。もちろんラウリーも。
大事な場面で自分でドライブするだけだったデローザンでしたが、大きくキックアウトするだけでなく、周囲にプレーさせて自分が合わせるパターンも。

試合後のヴァンフリートのインタビューでは、やはり後半の指示は「もっとハッスルしろ!」だったらしく、そんな周囲のハッスルにも支えられチームを勝利に導きました。

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