Window2を思い出し、Window3に備える

7月1日はFA解禁・・・じゃなくて代表戦です。勝っても負けても関係ない公式戦Window3が始まります。今回はすっかり忘れてしまったWindow2の感想を振り返って、代表戦に備えましょう。

◎ロスター

なんでもWindow3とWindow4は別チームくらいの想定でいるらしいです。40人の候補を2パターンに分けてテストしていくとか。随分と呑気というか、ホーム開催のHCは楽だよね。ラマスには許されなかった余裕を見せているホーバスです。

候補として24名が発表されており、前日に12人のロスターが決まりますが、渡邊雄太と馬場はアメリカ(カナダ)にいるみたいだし、富樫はチームに帯同していないと推測されます。なので、21人か、もう少し少ないかもしれません。

https://basket-count.com/article/detail/113858

1 古川孝敏(SF/190cm92kg/秋田ノーザンハピネッツ)
2 谷口大智(PF/201cm105kg/茨城ロボッツ)
3 ルーク・エヴァンス(C/203cm100kg/ファイティングイーグルス名古屋)
4 永吉佑也(PF/198cm115kg/京都ハンナリーズ)
5 藤井祐眞(PG/178cm75kg/川崎ブレイブサンダース)
6 須田侑太郎(SG/190cm87kg/名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)
7 張本天傑(PF/198cm100kg/名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)
8 野本建吾(PF/201cm101kg/群馬クレインサンダーズ)
9 富樫勇樹(PG/167cm65kg/千葉ジェッツ)
10 渡邊雄太(SF/206cm97kg/ラプターズ)
11 佐藤卓磨(SF/197cm93kg/千葉ジェッツ)
12 齋藤拓実(PG/172cm69kg/名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)
13 馬場雄大(SG/195cm90kg)
14 コー・フリッピン(SG/188cm75kg/琉球ゴールデンキングス)
15 小島エリエット海(PF/198cm91kg/大阪エヴェッサ)
16 ラシード・ファラーズ(C/202cm94kg/千葉ジェッツ)
17 吉井裕鷹(SF/196cm94kg/アルバルク東京)
18 川真田紘也(C/202cm102kg/滋賀レイクスターズ)
19 小酒部泰暉(SG/187cm88kg/アルバルク東京)
20 テーブス海(PG/188cm85kg/宇都宮ブレックス)
21 西田優大(SG/190cm90kg/シーホース三河)
22 井上宗一郎(PF/201cm105kg/サンロッカーズ渋谷)
23 富永啓生(SG/188cm80kg/ネブラスカ大)
24 河村勇輝(PG/172cm68kg/横浜ビー・コルセアーズ)

Window2の問題は主力酷使でした。「酷使」っていうか、テストの意味合いが強いはずなのに、特定の選手に頼った戦いをしており、その後に2チームに分かれるとか言われても、ついていけません。

今回はBリーグのチャンピオンシップに出た選手は呼ばれていない傾向が強く、比江島ほかがいないので、彼らがWindow4に出てくるのかもしれません。いずれにしろ

富樫、西田、佐藤、谷口、ルークの5人で戦っていた

こんな印象が強かったWindow2だったのですが、解消されるのかが注目されます。そして、実際に解消に向けた選手選考というか、コメントなんかも出ているみたいです。注目選手をポジション別にしてみましょう。

【ガード】
西田
テーブス
フリッピン
冨永
藤井
斎藤
河村

ちなみに身長順です。この中から5人くらいがメンバーに入ると思いますが、藤井・斎藤・河村の3人全員が選ばれることはないでしょう。高さを気にするホーバス。

Window2はゴッド西田がポジションを手に入れたシリーズでしたが、早くもライバルが登場です。

フリッピンはドライブ力があり、西田しかいなかったドライブ担当に新たな風を噴き起こしてくれそうです。ラマスでは出番がなさそうだった冨永もシュート力とスピードで振り回しやすく戦術的にフィットしそう。

それに比べるとテーブスはラマス向きのPGです。あまり好まれない匂いがしますがどうでしょうかね。藤井は好まれそうですが、既にプレータイムを得ている斎藤と若い河村との闘いになりそうです。まぁ河村が落選しそうだけど。

いずれにしても「富樫と西田のワンマンアタック頼み」だった戦術は、戦術的にはガードへの依存は変わらなくても、新たな人材が加わることになりそうです。

【ウイング】
古川
須田
佐藤
小酒部
吉井

シューター系統のウイングです。冨永もこっちかもしれない。シューターじゃない選手も混じっていますが、ホーバスがSFに求める仕事って変なので、よくわかりません。

Window2では佐藤卓摩がフィットしたわけですが、そのほかのウイングは全滅でした。だって3P大事とかいっといて、ストレッチ4を使って広げたインサイドで仕事するSFが好きなんだもん。赤穂ひまわりね。

この点では須田はちょっと厳しそう。小酒部もガード側だしなぁ。吉井は全く知りません。ただ、ディフェンス面が記事になっていたから、使ってみたいのかもね。

そんなわけで、ここはフィットするのかどうかもわからず、欲しい人材を探し回っている印象です。SF自体にはそこそこ人材はいるのかもしれないけど、ホーバスが好きなのは少ない。でも、最終的には渡邊と馬場がいるから、ホーバスが好きな選手がいる。ムズカシイネ。

【ストレッチ】と【ビッグ】は選手の名前を見てもわかりませんが、張本と永吉が戻ってきて3P打つ気に溢れていそうですし、野本もメンバーに残っています。これで比江島が戻ってくれば『必殺・青学アタック』ですね。何年前の話だろ。誰か辻を呼んできて!

というわけで、テストなのか、テストじゃないのか、意味不明なところがあったWindow2の問題は解消されそうに見えます。ある程度、新戦力を活用していくはずだし、その中からポジションを奪うような選手も出てきそう。でも、SFとビッグのところは怪しい。

◎ハンドラーアタック

Window2は台湾戦で西田が勝利をもたらす見事なハンドラーアタックを披露しました。ドライブから次々に展開してチームメイトの得点をアシストし、そして終盤は自ら決めきった西田の存在感は圧巻でした。負け試合を西田が勝たせた印象です。

オーストラリア戦は富樫の3Pショーでした。プルアップ3Pを高確率で決め続け、オーストラリアに食い下がる原動力となりました。そこはポジティブに観て良い反面で、富樫がどれだけ決めようともウイングへと波及することはなく、特に富樫が3P3本決めた3Qは、チームメイトの得点がゼロでした。

チームを機能させた西田と、個人技マックスの富樫なので、管理人的には評価が全く違うのですが、ホーバスは富樫のプレーを高く評価しているようです。

そんなわけで今回もハンドラーアタックだらけになるのかが注目です。前述の通り、それを実現できそうな選手を増やしてきており、少なくとも「富樫頼み」にはならなそう。

◎戦術浸透らしいよ

何故かメディアには「戦術が浸透してきた」と書かれていたWindow2ですが、管理人的には「どこがだよ」って感じでした。ファイブアウトなんてポジショニングに過ぎず、それを徹底できたから何だってんだ。決めているのはハンドラーアタックであって連携ではないぞ。

「ウイングが死んでいる」というのはホーバスに限らず、日本全体が抱える課題です。ラマスは連動していくオフェンスを好み、上手く展開していったものの、ウイングの能力不足に死んでいましたが、そもそも使っていないホーバス。

さて、今回のポイントは「ウイングはオフボールカットを出来るのか」です。別にカットプレーじゃなくてもいいのですが、3P打ちたいらしいので、それをエサにバックドアを増やすのがホーバスのやり方。でも、ぜーんぜんバックドアしていなかったもんな。

一応、これが増えればオフェンスにはグッと深みが出ます。ただ女子と違って男子はスイッチしまくるので、オーストラリア相手にやるのは厳しそうに見えたWindow2でした。単純に相手のビッグ(ニック・ケイ)にハンドラーが潰されるからね。

一方で台湾相手なら、いくらでもできます。出来ないとダメです。冨永あたりが、バックドアカットを連発しそうなので、多分なんとかなるでしょう。

足りていないカットプレーが増える(はず)

富樫がいないことも含めて、どうにかなると思っています。3Pも含めて死んでいたウイングに仕事が生まれるのかどうか。少なくともWindow2よりは良い結果が出そうなのでした。

◎谷口とエバンスはアンタッチャブルか

Bリーグで試合に出れないのに、代表の主力になった谷口。ただし、台湾相手ならどうにでもなったけど、オーストラリア相手には全く歯が立ちませんでした。ホーバスは大きい選手を使いたがるので、守れるかどうかが全てです。

オフェンス面だけで言えば他の選手もどうにでもなるでしょう。3Pが決まるかどうかの戦い。ただ、やっぱりホーバスの好みとしては谷口タイプだと思うので、他の選手は3Pで結果を残せるかどうかが全てな感じがします。

オフェンスは3P打っとけばOKで、ディフェンスは相手のビッグマンを守れるかどうか。実は楽な仕事なんだけど、Bリーグでは珍しい仕事なのでホーバスも困っています。

Windows3で谷口は自身をアンタッチャブルな存在へと引き上げられるのか。それとも他の選手がBリーグでの経験の違いを見せつけることが出来るのか。いまいち想像がつきません。

ビッグのところは、更にわかりません。ルーク・エバンスがアンタッチャブルすぎたWindow2でしたが、今回はファラーズやらなんやら。帰化枠なので、どっちかしか出れないし、控えに続く日本人は出てくるのかね。

ビッグの役割は、ひたすら走ることです。PFが弱めなこともあって、ひたすら走って、リバウンドに参加して、トランジションに絡んで、、、とかなり忙しいです。この忙しい役割をルークは極めて高く評価したくなるほど頑張りました。本当に頑張りました。頑張らせ過ぎなので、試合終盤に持ちません。

ここのチョイスは気になるところですが、他の選手の特徴を知らないので、試合を見ながら考えましょう。

谷口もルークもホーバスの好み感が強すぎて、誰かが入れ替わる気がしていません。これは誉めているようでホーバスの悪い部分です。ただし、ビッグのところに適した人材がいないどころか、そもそも「人材がいない」のを嘆いているわけでして、八村待ちです。

そういやU17で3P決めまくっているセンターがいたっけ。

◎ゴール下か3Pか

先日、プレスカンファレンスでホーバスが戦術を説明していたのですが、信じられないくらい初歩的な話でビックリしました。それは選手向けではなく、報道向けのアピールだったように見えましたが、さすがに報道陣も(バスケメディアは)知っているだろ。

今更「3Pか、ゴール下、もしくはフリースローが最も効率の良いシュートです」なんて言われても「熱中症には塩分と水分と休養が大事」って言われているようなもんでさ。

しかし、これをBリーグを見た後だと必要なアピールにみえてきてしまうのです。

さすがにミドルが多いなんてことはありませんが、もっとアグレッシブに3Pを打っていき、打つことでインサイド攻略しないとダメだよね。

それは「どんなシュートを打つべきか」ではなく、「どんなストーリーで攻略するか」という発想の問題にも見えました。フリーで3P狙うのは当たり前じゃん。そうじゃなくて、3Pを打っておくことで次のプレーに繋げようぜ。ってね。

だからホーバスが苦労しているのも理解できたよ。

とはいえ、Window3からはアジアカップへと繋がり、そしてWindow4になります。つまりは、これまでになく時間をかけてチームを作れるわけです。合宿も含めて、かなり長いよね。

W杯は来年なので、ここでチームのベースが出来ると言っても過言ではないはず。練習時間がないという言い訳も出来ないよ。Window3はスタートラインとして、進化が求められる3カ月間になるのでしょう。

あとアジアカップに渡邊が来るかもしれないんでしょ。その時には契約が決まっている前提だけど、この話が出るって事はラプターズに残ることが半分くらいは決まっていそう。サマーリーグも出ないでしょ。スゴイ話だな。サマーリーグでなくて良さそうなレベルまで上がっているのか。

そんなわけでWindow3の予習でした。いろんな変化を起こすべきタイミングとなります。

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