クリッパーズvsシクサーズ

2022/3/25

レイカーズよりも上にいるクリッパーズ。この差をフロント力と言わずに何というのか。最近はテレンス・マンをベンチスタートにして、かわりに主役を張らせています。ケナードもベンチでスタートにはコフィーが定着。ポール・ジョージとレナードがいても層の厚さを保てているのは、サラリーだけじゃなくて若手のチョイスにもあるよね。

そんなクリッパーズだけど、昨シーズンのプレーオフでファーストラウンドで負けていたら、ポール・ジョージはハーデンとトレードされていたかもね。指名権ないから難しいけど・・・むしろ、ベン・シモンズとのトレードがあったかも。こうしてみると微妙な巡り会わせでロスターは変わっていく。

そしてリバースとルーの違いが大きく出ていたのが昨シーズンのスタッツでした。プレーオフに弱いリバースは、さらにリバース感を強めたけど、どうなるんでしょ。

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試合はサイブルの速攻連発で5点リードになりクリッパーズがタイムアウト。そこからもシクサーズペースは続き、早々に二桁点差になります。スターター同士の対決では圧倒的にシクサーズに分がある。特に厄介なのはタフショット気味に打ってしまうから、カウンターが繰り出されること。ハーデンとエンビードよりも、自分たちのミスの方が怖い。

クリッパーズはモリスが戻ってきてから主役に据えており、外にシューター役のようにコフィーとバトゥームなのですが、シクサーズのディフェンスはインサイドにエンビード以外は、そんなにヘルプにも来ず、個人対応してくるので、モリスが外すとどうにもならない。1QのFG0/5だったモリス。

オフェンスが全く改善せず、3Pも外れ、点が取れないクリッパーズ。とれないとトランジションされるから二重に苦しい。まぁエンビードとハーデンは走らせとけばいい気もするけどさ。

開始8分で7点しか取れなかったところで、マンが登場すると、エンビードを引き出しての1on1ドライブレイアップ。さらにハーデンにボールを持たせないディフェンスをするのですが、エンビードvsハーテンステインがシャレにならないので、点差は開いていくばかり。カウンターよりもエンビードが怖くなった。

結局、どうにもならない1Qになってしまい、もう見るの辞めようかなーレベルの点差になってしまいました。概ねクリッパーズのオフェンスの問題でしたが、かといってディフェンスも機能しているわけじゃないよ。ちゃんとカバーリングの意識はあるんだけど、カバーの前に攻略されちゃったハーテンステイン。

ジョーダンが出てくるとフローター&ワンのハーテンステインだったので、エンビードが強かったって事でいいでしょう。動きにキレがあるから、ハーフコートのパワーだけじゃなくて、トランジションにも参加するので、両方に対処するのが難しかったよ。

最大21点差になったのですが、交代から13点差まで縮まりました。最後にトバイアスがブザービーター3P決めて救われたシクサーズだけど、ベンチメンバーで戦う形はクリッパーズの方が1枚も2枚も上手。そういう狙いでマンやケナードをベンチにしている面もあるしね。

◎ハーデン

2Qになると3Pを落とすクリッパーズに大いに助けられながら、10点差に詰め寄られるシクサーズ。オフェンスにルールが皆無で何をしたいのか不明すぎます。トバイアス、ミルトン、マキシーといるので別に困るほどじゃないのに、

そんなわけでリバースがプレーオフで勝てない理由が思いっきり出ている1Q終盤~2Q前半。クリス・ポール任せ、ハンドラー任せ。だから不安だらけなわけです。とはいえ、ハーデンをずっとコートにおいておけば、どうにかしてくれる可能性もあるよね。

戻ってきたハーデンはノンビリとボールを運び、ハンドオフの連続で4人がボールに触り、結局は単なるステップバック3Pをヒットさせます。さらに次のオフェンスもコーナーからコーナーまでボールが動き、ハーデンの3Pはミス。ミスにはなったけど、ハンドラーがボールを持って止まってしまうオフェンスが解消されます。本来は持ちまくるのがハーデンなのにね。

いずれにしても1Qがトランジションでリードして、追い上げられた2Qにスローダウンしていくハーデンのゲームメイク力が光ります。エンビードも戻ってきたら、見事なツーメンゲームでゴール下を生み出すハーデン。ただし、エンビードはボールムーブが遅いので、不安もあるよ。コルクマズの3Pで18点差に戻します。

エンビードとのツーメンゲームを繰り返し、ペースを戻していくハーデン。ここを止められないとシクサーズに勝てないだろうね。クリッパーズはセンターが弱点でもあるし苦しいかなー。そう思ったら、マンがハーデンにボールを持たせないディフェンスでツーメンゲームを封じます。

じゃあ普通にエンビードが勝負すればいいわけですが、さすがにシンプルな個人アタックに負け続けるズバッツじゃないよ。エンビードにフェイダウェイを打たせてミス待ちですが、これが効いています。やっぱりシクサーズはハーデンであり、そのハーデンを止めれば、やられ続けることはない。

さらに今度はバトゥームがハーデンへのパスをカット。ひたすらハーデンを追い込んでいくクリッパーズディフェンスに対して、特にアイデアがないシクサーズオフェンス。ハーデンはトバイアスに耳打ちしてスクリーンにこさせますが、それよりもトバイアスを使ってあげろよ。

苦しくなってきたシクサーズでしたが、打開するのもハーデン。連続でプルアップ3Pを沈め、ゲームメイクではなく個人技でどうにかしてしまいます。エグイ。フローターを外したと思ったら、オフェンスリバウンドを取ってゴール下&ワン。エグイ。前半は64-43と21点差で終わります。

もしもプレーオフでシクサーズと当たったら、エンビードに40点取られてもいいから、ハーデン優先で止めに行くかな。ハーデンを止めないとエンビードにも好き勝手やられるし、チームメイトの3Pも効いてしまう。エンビードにやられるだけなら、チーム全体には波及しないのは例年通りの気がするし。
ただハーデンを止めに行けるディフェンダーってイーストにどれだけいるんだろ。ホリデーとブルース、ケイレブあたりかな。そこまでハーデン優先と割り切れるかどうか。

◎3P決まらん

点差があるからかマンをはじめからハーデン対応させるクリッパーズ。オフェンスファールを引き出すマン、リバウンドを頑張ったレジーでディフェンスは成功していく序盤ですが、前半から決まらない3Pが問題です。トランジションでワイドオープンを打つけど決まらない。結局、先にトバイアスが3Pを決めたので、ルーも諦め顔です。

まとめよかな。

シクサーズが最近負けたのは、ラプターズ、ナゲッツ、ネッツ、ヒートです。ナゲッツを除き、ハーデンでリードされると抗えませんでした。トレードによって強くなったと思うけど、それはシクサーズに圧倒的に不足していたゲームメイク能力が加わったからだと思うし、そのハーデンを止められてしまうと一気に苦しくなります。まぁ仕方がないさ。スーパースターだもん。

マキシーをスターターにするよりもダニー・グリーンの方がプレーオフでは効きそうです。オフェンスはハーデンとエンビードに任せて、周囲はシューターでいいじゃん。そんなオフェンスをしているので、トバイアスの良さは出ていないし、サイブルは仕事がわかりやすいし。まぁこれでいいんじゃないかな。

あとはプレーオフでハーデンとエンビードを分けて使うかどうか。どうにもダニー・グリーンが可愛そうなので、ハーデン+3&Dなユニットでよさそうですけどね。そうすればマキシーとトバイアスをエンビードといっしょに使えるじゃん。

いずれにしてもハーデン次第な匂いがします。もしもシーズン当初からハーデンがいたら、固定化されてマズかった気がしますが、途中加入ってのもポジティブ。ちゃんと違う手段も用意して戦えそうなので、チャンスはありそう。

このまま行くと第3シードなので、ヒートはもちろん、セルツとの対戦を避けられるのはありがたいかも。平面のプレッシャーとトランジションで来られたら困りそうだもんね。ファーストラウンドがキャブスなのもラッキー。ただしラプターズになったら、やっぱりハーデン対応されるだろうね。

ところで、このままだとバックスはネッツorラプターズなのかな。なんか地獄のようなファーストシードだな。イーストは相性がバッチリ出そうなプレーオフになりそうです。その相性はやってみないとわからない微妙なものなんだけどね。

クリッパーズは8位でのプレーインがほぼ確定。だから、選手にムリをさせるよりも調整優先だろうね。相手はウルブズなのか、ナゲッツなのかわかりませんが、どっちにしろセンターでは負けるので、逆に振り切って戦う事が出来そうです。マンのディフェンスが相手の良さを消してくれるので、戦略を全面に出し、強気な3Pで勝ちを拾いたいね。

3Qはスモールの強みを出しまくって、ハーデンにもエンビードにも平然とダブルチームを仕掛け、そこから走力でローテしていきました。一発のある守り方だし、これに対応しきれないチームは沈んでしまう。今日はシクサーズに大きなリードがあるからハマらなかったけど、嫌らしい守り方だ。

プレーオフでアップセットに繋がるのは、戦略の柔軟性と実行力。だからテレンス・マンは目立ちまくる。しかも最近はハンドラーもやっているし、便利すぎるわ。シクサーズに明らかに足りないタイプですが、ダニー・グリーンが死んでいる事を考えると、リバースじゃ無理なのかなー。

ルーはいろいろやることには定評があったけど、基本的にセカンドユニットを有効活用できないイメージでしたが、どうしたことか。マンの凄みなのか、レブロンから離れて学んだことなのか。よくわからんけど、両エースがいないことで、なおさら目立っている戦略的なディフェンスでした。

クリッパーズvsシクサーズ” への2件のフィードバック

  1. ティロンルーはなんだかんだアイデアそのものはちゃんも持っている感じはしますね。キャブズ時代のレブロンへのおんぶに抱っこが酷すぎるせいなのか…なんだかんだで彼も成長しているのか。2人のエースが離脱してもなお順位としてここまで食らいつけるのに流石にヘッドコーチの力量がまったく関わってないとは思ってはいるのですが………よく分からないです笑

    1. いろいろと試すのは上手いですね。その計算が合っていないことが多かったのですが、今くらいの立ち位置だと最も力を発揮するのかもしれません。リバースもそうでしたし。
      勝率8割を目指せ!といわれると計算ミスが目立ち、5割を目指すなら戦術の柔軟性で成功するのが目立つのではないかと。

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