セルティックスvsシクサーズ

2021/12/20

開幕が8勝2敗だったものの、その後は負けが増え「ベン・シモンズがいないから、思うように勝てないよな」なんて呟きも今や昔。セス、トバイアス、ダニー、エンビードとスターターが4人もいるシクサーズ。気が付いたらコロナの影響で、相対的に良いチーム状態になってしまった。

◎チーム⇒個人技

そういえばシクサーズを見るのって超ひさしぶりじゃないか。マキシーをみていると飽きるんだよねぇ・・・。と思ったけど、マキシーがいないスターター。試合開始直後に足首をひねったエンビードがトップあたりで、あまり動かなかったこともあり、セスとダニーが両サイドに大きく広がり、トバイアスがオフボールで顔を出していきます。

コートを広く使い、人もボールも動く。エンビードのロングレンジも決まる。良い感じだ。すごく良い感じだ。マキシーがいた時はボール持ってドライブを繰り返していただけでなく、どうしてもハンドラーが多いからセンターラインに人が集まっていたような。

オフェンスが好調なのでシクサーズが先手を取ります。エンビードは殆ど絡んでいないぜ。で、セスが狙いすぎたパスをエンビードに出すとスマートに掻っ攫われます。つまりエンビードは何もしていないけど効いているってことだ。

さらにディフェンスもサイブルとダニーが速攻を止めるから強い。強かったんだけど、時間と共にオフェンスのミスからトランジションをやられます。ボール動かすとミスもあるから、マキシーのようなタイプの方が堅実ってことでもある。

ただセルツはロバートとホーフォードのいないインサイドが弱く、次第にエンビードの高さが効いてきます。まぁそれはそれでセルツ的には変なんだけどね。もっとスピードでぶん回したいはずが、今日はコーナーを使えないオフェンスで狭くなっている。謎のチーム。あと外のシュートが決まらない。

そんなこんなでシクサーズのオフェンスが目立って始まったはずが、気が付いたらディフェンシブな戦いにシフトしています。この関係性をどう捉えるかでファンの見解が分かれそうだけど、個人的にはシクサーズはオフェンスを信用するよりも、守った方がわかりやすいので、「ミスがあったけど、守ればOK」に見えています。

ただ、それを許容するにはベンチメンバーとの絡みが悪かったシクサーズ。これはシクサーズあるある。最終的に個人技に託してしまうやつ。スターターは良かったけど、選手交代と共にボールが回らなくなってしまいました。パスの呼吸も、スクリーンのタイミングもあっていない。

それでも最後にセスが個人技のタフミドルを決めて28点取って8点リードします。序盤みたいにチームで戦えたら強いけど、どうしても個人技に頼り始めてしまう。カムバック!ベン!・・・なのかな。普通に1on1が強いタイプが欲しいと思うんだ。パートタイム・カイリーと出たくないシモンズのトレードは成立しないのかな?

◎足らなかった

ジェイレン・ブランが戻ってきて劇的に改善したセルツと、ギャリソン・マシューズで劇的に改善したロケッツ。なんじゃそりゃって感じですが、両チームに共通するのは「コーナーまで広く使えるか」です。それが出来ていなかったセルツ。

その原因が何かって難しいけど、1つにはシュルーダーっぽい1Qでした。ベンチに下がったらオフェンスが改善してしまった。意外とプリチャードが自分で打たずにワイドにパスを出そうとしている。そしてラングフォードやフェルナンドがブロックから走り、セルツの流れが出来ていきます。

っていうか、なんでフェルナンドを起用しないのかね。勿体なかったってくらい、走って、守って、暴れています。しかもシクサーズ対策なのか、フルコート気味に守るのですが、フェルナンド⇒カンターでエンビード経由すると簡単に運べるようになってしまった。

それでもプリチャードが3Pを決めると、テイタムのブロックからニスミスが速攻ダンク。さらにテイタムがエンビードをブロック。いつぞやのプレーオフを思い出すぜ。

そこまでは良かったけど、ハーフコートになるとテイタムvsサイブルで攻めてしまいます。いやいやサイブルは外せよ。そんなに苦労したいのか。タフショットにさせられてしまい、追いつくことが出来ません。時間になったので交代。スマート、シュルーダー、ブラウンが出てきます。

シュルーダーとスマートのパス交換からキックアウトしてブラウン。で、ブラウンがvsサイブルの1on1でタフミドルを決めます。狙い所が決まっていないね。

しばらくするとブラウンがセスを狙おうとし始めます。ポストアップですね。これはとても効果的なアタックですが、シクサーズはすかさずペイント内に固まって対抗します。問題はここからで、セルツはボールを回して3Pを打てるはずですが、回せども回せども打てません。正確には「回らないから打てない」のですが、小さく守っているシクサーズを攻略できないんだ。

単純に各選手がボールを持ってから次のパスまで時間をかけすぎです。それだけのポジショニングが出来ていないって事でもあります。ってことでブラウンが戻ってきた解決した気がする問題は、ブラウンがポストアップしたら復活。チームとしては上手くいっている気がしない。あと、やっぱりシュルーダーの判断が遅い。

追い付きそうな流れになっては追いつけないの繰り返し。3Pが決まらないというか、3Pが打てないから追いつけそうもない。ディフェンスは頑張っている。頑張っているからこそ悲しい。

テイタムとブラウンが揃った終盤は、2人が強引にでもドライブで抜けていき、見事に決めていきます。あとはここからキックアウトが出れば・・・出ないなぁ。前半は51-49でシクサーズがリードして終わります。本当に逆転できそうだったんだよ。間違いなく。でも、後一歩がどうにも足らなかった。

◎ピリピリ

後半になってもテイタムがセス相手のポストアップをし、シクサーズディフェンスはそこにフォーカスします。で、展開できていないセルツ。足が止まっているからパスを出しても追いつかれてしまう。もっと早く展開してくれ!それでもシュルーダーのミドルにブラウンのスティール速攻で逆転します。

ちょっと考えてみましょう。ブラウンが復帰すると、スクリナーになる動きからコーナーへ移動し、そこからボールを受けに行って仕掛けてくれました。1人でコートを広く使っています。加えてテイタムが逆サイドに大きく広がるようになり、セルツのオフェンスは劇的に改善していたよ。それが前回観た試合だ。

じゃあ、この試合は何が起きているのか。同じことが出来ないのはなぜか。それは「ポストアップでセスを狙おうぜ」なのかもしれません。これでパサーは足を止め、テイタムorブラウンは一生懸命ポジションを取り、で、同じサイドにボールが停滞している。狙いは良いけど、プレーの作り方が悪いです。

1年前のシクサーズはダニーがエンビードにスクリーンに行く形を作り、エンビードがポストアップする機会が増えました。それがシーズンを通して減ったのが謎だったシクサーズですが、イェーガーが病気で離脱したからか、今のシクサーズには面影がありません。

かわりにエンビードはハンドラーとの絡みが増えています。良いことなのか悪いことなのか。いつもなら「悪いこと」なのですが、幸いにもハンドラー不足の現状では良い感じに機能しています。ハンドラーが仕掛ける時にはピック役になり、だけどそのハンドラー自体はパスを回す意識も高い。ワンパターンにならないよ。

そんなわけで、これといって語るほどの特徴はないけど、いろんなプレーが混じってコートも広く使って、エンビードも怖いので機能しているシクサーズオフェンス。前半と同じ。トバイアスがブラウン相手のポストアップしているのとか、そこまで意味はないけど、時折混じるなら効果的じゃん。

エンビードから逆サイドコーナーのダニーへのキックアウトも出て良い感じ。だけど、今度はシクサーズ側が内容のわりに突き放せません。ど真ん中を突破してくるセルツに苦戦。特にスマートに苦戦しています。相性なのか、エンビードにビビらないからなのか。

残り3分、テイタムがエンビード相手のドライブをダブルクラッチで決めてセルツが2点リードに。この頃になるとシクサーズはパターンが減ってきて、トバイアスがトップでボールを持ち、エンビードがポストアップすることが増えてきました。ベンチから出てきた若手にボール持たせてウイングからトバイアスが仕掛ける、という発想はないんだよねぇ。一番上手い選手がボールを持つ戦術。

これもセルツの失敗と似ていて、トバイアスとエンビードが同じサイドにいて、スペースも貰っているから逆サイドが動かない。ディフェンスがダブルチームに来ない限りは展開されそうになかったんだ。

ただ、それでも頑張ったトバイアスがドライブファールドロー。エンビードもポストムーブで押し込み。セルツはテイタムがパスアウトからスマートの3P。スマートのキックアウトからブラウンが3P。お互いに主役がアタックしていく展開が続いたのでした。

なんだか4Q終盤みたいな戦いをしていた3Q終盤でした。チームオフェンスは停滞するけど、個人の強みで勝負に行く。ちょっと早いよ。そんなに焦んなくてもいいけど、ピリピリとした緊張感がそうさせたのか。セルツが2点リードして終わります。

◎プランを破れ!

前半の感じだと、ここでリードしておきたいセルツ。ブラウン&テイタムの両方をコートに出します。プリチャードが必死にセスを止めているのが好印象でしたが、ブラウンがマークしたら4点プレーにされてしまいます。でもダニーの3Pにくらいついてエアボールにしたよ。

エンビードが戻るとカンターも戻ります。どうやらフェルナンドはエンビードとの対戦NGらしい。ちなみに、ここまでのエンビードはカンター相手に圧倒しているわけじゃないけど、守られている印象は皆無で、外には追いかけてこないから自由にミドルを打っています。確率も良いはず。はず。

んー、でも4Qになって決まらない。ちなみにカンターといえばゴール下の強さですが、オフェンスになるとエンビード対策でストレッチしていることが多く、本日は完全にディフェンス担当として起用されています。そんなカンターのスクリーンに対して、通常営業のサボりディフェンスをしているエンビードなので、プリチャードのミドルでセルツのリードが続きます。

さらにポストアップしてくるエンビードに対してテイタムがダブルチームを仕掛けると、パスアウトをプリチャードがスティール。逆にエンビード相手に仕掛けたテイタムのパスから決めてセルツが6点リードになります。残り6分。

シクサーズはテイタムにダブルチームに行きますが、キレイにボールを回されてコーナーでラングフォードの3Pが・・・ミス。エンビードがドライブで返すけど、今度はテイタムのスクリーンを使ってプリチャードが3P。ここにきてテイタムを上手く囮にしてきたセルツ。テイタムのそばでボールを捌き、3Pを決めるプリチャードが効いている。

ブラウンの3Pで7点リードになった残り4分。シクサーズはスターターが戻ってきます。このユニットだと機能していたもんね。そこまではエンビードを信じるだけだったけど、さっそくボールが回ってサイブルの3P。

さらにサイブルがテイタムからオフェンスチャージを誘発。テイタムが悪いというよりもサイブルが上手かったのと、サイブルの方が元気だったのが関係していると思うよ。さらにエンビードがブラウンをブロックしシクサーズがディフェンスで追い上げます。得点はレフリーコール待ちって感じだけど、耐えて耐えて3P狙いたい。

残り2分20秒。サイブルがファールコールされて退場します。先にレフリーにコールされてしまった。スマートのフロッピングにしか見えませんが、ちゃんとコンタクトしてからフロップしているスマート。一番、厄介なサイブルを追い出しに行ったのかな。

怒ったリバースがチャレンジ。ちょっと難しいチャレンジで、見ている限り(フロップとコールされない限り)チャレンジは失敗する。なんだけど、フロップの後で腕を振り上げていたスマートの行為もオフェンスファールっぽい。「ファールされてから、オフェンスファール」なのでね。結局、チャレンジは失敗し、サイブルは退場のままだけど、スマートにテクニカルが加わります。

ところが交代で入ってきたジョーがテイタムを止めます。せっかくサイブルを追い出したのにね。エンビードの3Pは外れ、スマートのリバウンド時にダニーがファール。これでボーナススローで稼げるようになったセルツ。勝ちゲームにハマってきます。なんか、セルツというかブラッド・スティーブンスのイメージが強いからか、どっちにも転げりそうなのに、こういうパターンって勝ちパターンにみえるんだよね。

ところがここでエンビードのポストアップにダブルチームに行くと、すっぽりとダニーを空けてしまい3P。さらにエンビードが自由に打てるミドルを決め、シクサーズが逆転します。ずっと放置していたやつ。

ブラウンがドライブからねじ込んで1点差にするも、再びエンビードのミドル。最後まで「外れることを信じる」ことにしたウドカ。ならば取り返さないといけない中で、カンターがオフェンスリバウンドからファールドロー。なんだけど、フリースローを1本ミスします。残り30秒でシクサーズが2点リード。

残り時間が無くなる中、ゆっくりとボールを持つエンビード。ノープレッシャー。負けているけど消極的なセルツ。遅れてスマートがダブルチームに行くも、サイドステップを踏んだエンビードが見事なミドルを決めてシクサーズが逃げ切ったのでした。

〇エンビード
41点
FG14/27
FT12/14
5アシスト

・・・あれっ管理人は居眠りしていたのかな。こんなにシュート打った記憶がないぞ。

それはある意味でポジティブな要素もあり、このスタッツほどにはエンビード連発ではなかったという事。そしてドフリーにされまくったから、決めただけの事。フリースローが多いのは、ちょっとラッキーも含めて通常の点の取り方だったけど、それ以外は楽にしたセルツの作戦でした。

選手もいないし、消極的な作戦そのものは理解できるぜ。でも、いくらなんでも徹底しすぎじゃないのかな。それだけかな。

〇カンター
40分13秒
15点
FG7/10
11リバウンド

エンビードのプレータイムも長すぎだけど、それに合わせてプレーしたカンターも40分オーバーです。与えられた仕事はしたぜ。プラン通りの働きだし、ファールアウトもしなかった。だからこそ可哀そうな負け方だったカンター・・・じゃなくってフリーダムだった。

普通にフェルナンドを当てる時間を作っても良かったし、思い切ってスモールにしてのハイプレスは効いた気もするけどね。ただ「自分たちが優勢で終盤を迎えた」ことが、作戦変更を決断できなかったのかもね。最後のプレーは問題だったけど、そこまでは一応プラン通りだったわけだし。

ということで、ネガティブな作戦をしてきたセルツだけど、それがそこそこ機能し、勝てそうだったけど、最後にミドル連発したエンビードに作戦ごと打ち抜かれたのでした。特にサイドステップ踏んでのミドルは見事だった。

さて、そんなエンビードは置いといて、相変わらずよくわかんないシクサーズでした。スターターはすごくよかったのに続かない。特定の選手に頼ってしまう。それは選手じゃなくてチームとしてだもんね。ベン・シモンズが戻ってきたところで、ディフェンスが強くなるだけで大した差はないだろうに。まぁハンドラーが増えるからOKなのか。

イェーガーの色が強く出ていた1年前。次第にリバースの色になってきてダメだったプレーオフ。シモンズがいないから個人技アタックが増えて不安定な今シーズン。わかりやすいね。セス、ダニー、サイブルというバランスの良い選手に救われつつも、欲しいのはマキシーみたいなアタッカーであり、出来ればルーをもらおうぜ。

いろいろとはっきりしないといけない今日この頃。なんだかウォールでもいい気がしてきた。多分なんだけど、モーローも「誰が来ても変わらん」って思っているんじゃないかな。

セルツは後半になって良くなってきました。それは「セス相手のポストアップ」の作り方が悪すぎて途中で諦めて平常運転に戻しただけにも見えました。悲しいかな、今日の試合はスマートもテイタムも良かったし、ブラウンは30点とった。主役が仕事しているけど、そこから展開するにはチームオフェンスが論理的に構成されていなかった。

一方でディフェンスは頑張ったね。エンビード放置以外はアグレッシブだった。特にプリチャードがあんなに頑張るとは意外。

シュルーダー不在時はジョシュ・リチャードソンがスターターユニットだったけど、本日は不在でした。ここの序列がどうなっているはわかりませんが、この試合ではシュルーダーがプリチャードに負けてしまいました。いよいよ、どうしていくべきか迷ってしまうね。

38本のFGを決めたけど、アシストは16でした。ここかなー。どうにかしてアシストを増やしたい。今日はシクサーズが中を固める雰囲気だったので、もっと増やせたと思うんだよね。そこさえよくなれば、グイっと伸びそうなんだけど、、、前回もこんなこと書いたな。

セルティックスvsシクサーズ” への1件のフィードバック

  1. 毎度とてもわかりやすい記事をありがとうございます。
    今日は勝てる試合でした。
    ビッグマンの起用の所で感じたのですが、やっぱりユドカの采配には柔軟性がないというか、こうと決めたら変えられないんでしょうか。
    スティーブンス時代の安定した試合運びが染み付いているので、今日みたいな負けはより一層イライラします…笑

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA