ニックスvsキャブス

2021/11/7

好調のキャブス。ルビオはわかるが、まさかのモブリーが機能しているってのにビックリ。もっと時間がかかりそうなプレーをしていたのに、なぜかシーズンになったら良きかな。全ては世界一のPGによる改革なのか。マジで、そうとしか思えない。

ニックスはケンバがいないじゃん。ローズがスターターです。ルール改正とボール問題があって、ニックスというかシボドースタイルがハマりそうな今シーズン。これでシーズン後半にルール調整やボール慣れでやられたら悲惨だけど。

◎ルール改正とキャブス

アレンの速攻に体でブロックしたミッチェル・ロビンソンがノーファールなので、マジでこのルール改正には困るよね。真っすぐ進んでもノーファールになるなんて聞いてないよ。でも、それはモブリーには優位に働いている気もして、ディフェンスでコールされないから守り切れます。

ビッグマンのルーキーが困るのは、フィジカルに負けるだけでなく、コンタクトで負けるとファールコールされることなんだけど、それがなければフィットが早いのか。少なくともサマーリーグよりも楽になっています。インサイドでファールドローされないから、リーグ全体でツービッグが優位に働く中で、アレンとモブリーのキャブスコンビはどちらも動けるって事もあって、さらに優位になっています。

先にタイムアウトはニックス。相変わらずブチ切れているシボドーだけど、従来多かった「自分たちがファールコールされること」ではなく「ファールコールしてもらえないこと」にキレているんだから面白いものだ。昨シーズンまではニックス側が一方的に享受していたようなメリットを、何が悲しくて翌シーズンに苦しまないといけないのか。

その上でボール問題で3Pが決まらないんだから守る方は楽だよね。ゾーンにしたキャブス相手にボールムーブから3Pを打つけど決まらないニックス。しかも速攻のアリウープをミスしてしまい、カウンターでアレンに決め切られてビハインドが増えていきます。

要するにキャブスは「守れている」感じはしないんだけど、「インサイドを固めている」から成功している。このディフェンス自体は昨シーズンも同じなので、ルール改正の恩恵を受けまくっている気はするね。

フォーニエの見事なターンシュートで追い上げるニックスですが、キャブスはルビオ登場でセクストンのバックカットがドフリーのゴール下に。さらにルビオのパスからウェイドやオスマンのワイドオープン3Pが生まれるのですが、外しまくりのキャブス。ってことで、こちらもボール問題ってことにしておこう。良いことばかりではないぜ。ルビオのレイアップミスはボールは関係ないだろうな。

ルビオはさらにゴール下をミス。ガーランドのレイアップも外れて、フォーニエが決めまくるニックスに逆転されます。それってさ「アウトサイドを決められたら守れていない」証明でもあるのかも。苦しかったキャブスですが、逆にルビオが3Pを決めると、ドライブは&ワンに。ルービオ、ルービオ・・・3P決まると一気に崩れる印象のある両チームのディフェンスです。

そしてルビオからモブリーへのアリウープ。ギリギリのギリギリにピンポイントで通しているので、これはルビオにしか出来ん。ってことで、モブリーの活躍にはルビオが大事っぽいな。ルビオからしてもスピードと高さのあるモブリーとアレンは使いやすそう。あとは3Pをしっかり決めてくれれば!

1Qは30-29と思ったより点が入ったのは、フォーニエの3Pとルビオのプレーメイクでした。ルール改正でファールドローが難しくなった中で、アメリカ系のドライブ能力の高さよりも、ユーロ系の戦術力とシュート力がより輝くのかもしれません。

◎外は守らず、中は強い

3Pの確率が下がるならミドルが好きなニックスのオフェンスは優位になりそうだよね。全然関係ないけど、1年前のドラフトで「インサイドに若手がいないキャブスはトッピンを指名するかも」というのは濃厚な案でした。実際にはオコロを選び、セクストン・ガーランドに続いて小さい選手を増やしたわけだ。当時はドラモンドもいたけどね。

それが1年後のドラフトでは普通にモブリーをチョイスしたわけで、ある意味で「トッピンとモブリーでは差がある」とキャブスがみなしているってことだ。そのトッピンがドライブ&ワンで得点するも、ルビオのパスアウトからモブリーのミドル。もっと戦ったら面白そうなんだけど、アレンがベンチだとモブリーはセンターになっており、センターとしては使いにくいトッピンとの差なのかもしれません。

全体的にはニックスが優勢なのですが、3Pを決めたのはルビオだし、モブリーのミドルもあったので、スペースを広く保てているキャブスで互角の展開です。なお、キャブスは3Pは楽に打てており、だけど確率は悪いので、ニックスもまたわかりやすくボール問題が強く影響していそうです。

「良いオフェンスしているね」が得点に繋がらない今シーズンなんだよな。常識が変化している。

特に対応を変えないニックスは、ウェイドとガーランドの連続3Pで逆転されます。代わりにアレンのダンクは後ろからブロック。一旦は逆転するものの、ウィンドラ―の3Pで再逆転されます。3P打ち放題だな。それでも致命傷にならないのはインサイドを抑えているからですが、止める気持ちが薄いディフェンスってプレーオフで崩壊しがちなんだよね。

ニックスもフォーニエが戻ってくると、オフェンスが機能します。わかりやすい。そしてフォーニエ対策で再びゾーンにされるんだから、わかりやすい。

ただ、このゾーンに対して、何故かランドルが強気に突っ込めます。1Qはインサイド固められて困っていたのに、2Qはそのインサイドを強く攻めるんだから、よくわからん。この後、ルビオにミドルを食らうも、ミッチェル・ロビンソンもオフェンスリバウンドを頑張り、結局2Qは「アウトサイドは守らないよ」というディフェンスを延々と続け、フォーニエのシュートとインサイドを押し込んだビッグマンで戦ったニックスでした。

最後はアレンがオフェンスリバウンドからファールドローしたけど、フリースローを外し、57-56で前半が終わります。互角って事だね。思ったよりも似てきた両チームでしたが、インサイドのフィジカルはニックスの方が強く、シュート能力はキャブスの方が高かったのでした。

特にこれといった変化を感じないニックスですが、フォーニエがいることでアウトサイドの安定が加わりました。それはブルロックとは全く違うな。問題はアウトサイドのディフェンス力低下でしたが、ボール問題があるからか、全く問題になっていないって感じです。

なお、キャブスは大きなケガには見えなかったセクストンが、ロッカーに下がったまま戻らず。3Pを18本打って確率は33%とそこそこ。それで互角なんだから良い出来だ。

◎るーびお

モブリーを放置してミドルを打たれるランドル。トランジションでボールを運んだのに誰も来ないから3Pを打つガーランド。でもどっちも決まらず、守れているのか謎すぎるニックスだけど、点は取られないスタートです。

しかし、ルビオのパスからアレンのダンク、アレンのパスアウトからルビオの3Pとコンビプレーが決まると、バレットからスティールしたルビオがボール運びから、そのままプルアップ3Pを決めてリードします。フリーで打てているのは特に変わらんけど、ルビオだけは決まるぜ。シュート力だけが弱点のはずが、ボールが変わったら、ルビオは決まる。

これでタイムアウトのニックスですが、タイムアウトあけは恒例でゾーンにするキャブスなので、あまり意味をなさず。ローズやミッチェル・ロビンソンが取り返しますが、またもルビオとアレンで崩されてしまいます。さらにルビオにはしっかりとマークに行ったのに、タフ3Pを決められ、ルビオのパスからモブリーがレイアップで11点差に。再びタイムアウトだ。

るーびお、るーびお、3Pが得意なるーびお。

タイムアウトあけたらマンツーのキャブス。バレットがルビオ相手のポストアップを押し込めず、フォーニエの3Pはエアボール。マンツー変更が効いているのかな。しかしディフェンスを強めたニックスはアレンのゴール下はフィジカルに止めたり、シュート前にファールして止めて置き、ハイプレッシャーからスティール速攻を出します。オフェンスの改善に意味がないからタフなディフェンスから取り返しに行ったのは良いことだ。

そしてランドルがミドル&ワン。これを決めまくられると手が出ないな。

しかし、モブリーがタフなレイアップを決めると、オフェンスリバウンドをパスアウトしてウィンドラーの3P。フィジカルファイトに負けなかったルーキー。ルビオがベンチにいる時間を支えます。ラマー・スティーブンスもタフなミドル。ランドルも同じようにミドル。

このスティーブンスは何故かディフェンス時にはランドルをマークするのですが、これに苦しんでいるランドル。ただミドルを決めるから何とかなっている。それでも苦しいのは苦しいし、フォーニエが決まんないから、なお苦しい。

その間にプルアップ3Pを決めたガーランドと、ゴール下を頑張ったモブリーで89-75と14点差になって3Qが終わります。3Q18点しか取れなかったニックスですが、そのうち10点くらいはタフショット。フォーニエの3P3本全て外れてしまうと途端に苦しくなった印象です。

◎逆転とスローダウン

ところで、このゲームレポートは1日遅れでアップしていますが、試合自体も飛び飛びでみています。リモートワークしなくなるので、これからずっとそんな感じかもね。「細心の試合じゃなくてもイイや」くらいの感覚でいます。ちょっと忙しくなる気がしないでもない。何がいいたいかというと、試合全体の流れを忘れてしまうという事。3Qまで観てから、4Qになるまでに半日空きました。

14点差って十分に逆転圏内です。セルツが大逆転された点差ですね。ディフェンスプレッシャーを強めれば流れを持ってこれるぞニックス。一方でここまでの展開は「3Pは打たせている」なので、ある意味で「キャブスのシュートミス待ち」ってことにもなります。あっ注目のグライムスが出てきてプレッシャーかけてる。

一方のキャブスはゾーンも使って3Pも多少は警戒するけど、インサイドを固めておくのが大事。なんだけど、14点差は3P無視してラッシュされるのも危険なのでニャンとも言えないんだ。ひとまずイージーシュートを減らすのが最も重要で、オフェンスリバウンドよりもハリーバックみたいな。

そんでもってルビオがいるぜ。ザ・ゲームメイカーにして、クロージングするPGだ。プレッシャーが強いので、自分で運ばず、パスで動かしています。時間使えばOKってほど余裕のある点差じゃないけど、今は「凌いでおく」のが正解って感じ。実際、開始2分間は無得点のキャブスなので、時間使わずに攻めていたら一気にラッシュされた気がしますが、スローダウンしているから7点差で耐え、モブリーの3Pで突き放します。

ニックスは何故かトッピンのポストアップ連発なのですが、これにノエルが合わせることでオフェンスを成功させていきました。さすがにあまりにも続くので逆転するかと思ったら、またもルビオが3P。足ひっかけられてノーコールだったり、かなり大変なんだけど、10点差に戻すよ。クイックリーに返されると、またルビオがミドル。シュート苦手じゃなかったっけ?

うーん、いくらルビオが「優秀なPG」だといっても、NBAのプレッシャーディフェンスに対して「常に正しいパス判断をして、チームメイトにワイドオープンを打たせる」なんてことは不可能です。それよりも「アシストできない時に自分で打ち切る能力」が大事なリーグだからこそ、ルビオは世界一のPGであってもNBAでNo1ではありません。

なんだけどニックスが困っているのは「ルビオの得点力」なんだもん。とにかくハイプレッシャーでも決めきってしまうルビオによってディフェンスは乱れ、乱れるとドライブアシストからアレンのダンクになります。ならば、ボールを持たせないほどにフルコートプレスにいくんだけど、見事に他の選手が4on3でウィンダラーの3Pです。

それでもニックスはオフェンスで耐えきります。バークスからトッピンのアリウープ。どうしたトッピン。エースみたいじゃないか。そしてグライムスも3Pで追いすがるニックス。結果論でしかないけど、マジでキャブスがスローダウンを選んでいなければ余裕で逆転されてしました。

〇4Q開始6分
ニックス 24点 FG6/10
キャブス 17点 FG6/8

キャブス(ルビオ)も高確率で決めていますが、4つのターンオーバーがあったことで、ニックスが7点詰めました。ペースを上げていたら、もっとターンオーバーが増えていたかどうかは定かではないけど、逆転できそうな空気だよね。止めているのもルビオのシュートなんだよな。信じられん。

タイムアウトあけにボールムーブすると、最後はモブリーが3P。なんというか自信がついてきたような。ダブルチームになっても構わないプレッシャーに出ていくニックスなので、キャブスはボールムーブからフリーを作っていきます。まぁ普通に守っても3P打たれていたし、同じだよね。

ニックスはランドルを経由し、クイックリーやローズがドライブ。アレンのダンクをランドルがブロックし、イケイケガンガン。盛り上がる会場と逆転の空気溢れる展開で、残り3分45秒には113ー106と7点差です。とっくに逆転しているくらいの雰囲気なのに、まだ7点差もある。

ルビオのパスからアレンがダンク。ルビオの3P。まだまだルビオに翻弄されているニックス。ルビオを潰すことが出来ない理由って、ランドルがディフェンスをサボるので、スクリーン1つでルビオはマークマンを剥がせます。ノエルはダブルチームで潰しに行くけど、ランドルはスクリーンを放置している。

タイムアウトあけて今度は同じくランドル狙いのルビオのピックプレーからパスアウトし、最後はガーランドが3P。次は流石にブリッツしたランドルだけど、ルビオからモブリーに繋がると、モブリーはしっかりとコーナーのガーランドを見つけて3P。次は同じ形からモブリーがゴール下のアレンを見つけてダンク。そしてルーズになったボール運びをガーランドがスティール。ここで席を立ち始めた観客でした。

結局、残り3分半からニックスは3点しかとれず。その間にルビオ&モブリーに翻弄されてしまいました。ビックリするほど翻弄していたな。初めはランドルの怠惰なディフェンスからルビオが展開しましたが、ランドルが前に出たらモブリーのプレーメイクが光ったよ。

ってことで、いろいろあったけど、4Qのルビオ&モブリーは見事だったな。

〇ルビオ
37点
3P8/9
10アシスト

〇モブリー
26点
FG11/15
5アシスト

いやいやすごかったね。オリンピック・ルビオだった。そしてモブリーは点を取ったことよりも最後のパスが見事でした。サマーリーグであんなに自信なさげだったのに、いったいどうしたことか。見事なパス能力を使って、コンタクトプレーの弱さを隠してしまいました。ビックリじゃ。

ガーランドも16点5アシスト。セクストン離脱の試合でしたが、何も問題なかったし、ラマー・スティーブンスのディフェンスも目立っていた。ってことで、もう少し追いかけてみようぜキャブス。

ニックスはフォーニエがいることで安定感を増したけど、相手がモブリーだからか、ランドルの怠惰な感じが目立ってしまったな。逆にトッピンが11点奪ったのは印象的でした。なぜか4Qフル出場のグライムスといい、17分しか出ていないミッチェル・ロビンソンといい相変わらず選手起用は不明。あと客席に来ていたカリパリが「ノックス」と言ってたな。

クイックリーがメンタリティの強さを見せたんだけど、本当に大事なことはメンタルっていう試合でした。逆転に向けて奮闘したベンチメンバー。そして全く慌てなかったルビオとモブリー。終盤に目立ったのはそれぞれのメンタリティだった。そんな試合なのでした。

ニックスvsキャブス” への2件のフィードバック

  1. ジャズファンですが、ルビオが活躍する度にコンリーではなくて、ルビオ、クラウダー、グレイソンアレンで良かったのでは?と思ってます。

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