ネッツvsヒート

2021/10/27

約1年ぶりに酒を飲んだ管理人。そんな状態で試合を見ているから、いまいち頭に入ってこないぜ。2日に渡って分割してみたので、さらに印象がないかもね。気になるのはネッツ側の印象が薄かったこと。うーん、何があったのか、スタッツも観ながら進もうかな。

◎ハイペースとラウリー

ネッツのペースは早い。よく「早い展開=走る」と勘違いされるけど、実際にはそうではなくて、正確なパスとどこからでもシュートを狙える選手で構成されているから、少しでもシュートチャンスが生まれれば打ち切る、ってことがペースを早めます。

そこにディフェンス関係ないデュラントとハーデンが混ざるので、そりゃあ止まらずに進んでいくぜ。でも、普通のエースは「自分で打つと確率が悪い」なのが現代のセオリー。出来るだけ自分では打たずにパスアウトするのが正しく、でもヘルプが来ないなら決め切らないといけません。

ディフェンダーが多いヒート。デュラントへの対応もアデバヨやタッカーがスイッチしてでも1人で対応しきります。そんな時に決めまくってしまうからスペシャルなデュラントですが、本日はそこまで圧倒的なスタートではありません。

〇1Qのデュラント
7点
FG2/7
6リバウンド

デュラントの場合は、これくらいで「調子悪いの?」となってしまうから恐ろしいし、それくらい決めまくるのが通常営業なんだけど、ジャンプシュートへの対応に苦労し、それでいてラウリーの嫌らしいヘルプにパスの判断が曖昧になっていました。最後はラウリーにチャージしており、見えないプレッシャーに苦しんでいたのでした。

もっと苦しんでいたのはハーデンで「新ルールの被害者になっている」とナッシュがいうのも納得。ただし、それらは明らかにフィジカル対応でファールっぽいのではなく、微妙なラインばかりなので、新ルールではなく今シーズンの特徴にハーデンが対応できていない雰囲気です。

個人的に感じている今シーズンの特徴は、新ルールでオフェンス側の不自然な動きが認められなくなったわけですが、それだけでなく「疑わしきは罰せず」という感じになってきました。以前は「疑わしきは罰する」だったから、微妙なラインのファールコールが減った気がしています。
加えて新ルールの解釈が難しかったラインとして「腕を絡ませに行く行為」も、テイタムやハーデンはコールしてもらえていませんでした。ってことで、この試合もバトラーにボールを触られた後で腕を絡ませに行ったハーデンの行為にノーコール。でもさ、もともとの判定がおかしかったともいえるので、文句を言ってはいけない

さて、そんな状況の1Qだったので、ヒートがマイボールにした瞬間は、いろんなシチュエーションがありました。トランジションのリバウンドだから奪った瞬間に、アンストラクチャーだったり、ルーズボールだったり、もちろん混戦ってのもあったね。グリフィンがリバウンドでファール貰っていたし。

ここで圧倒的な上手さを見せるのがラウリー。要するにオフェンスもディフェンスも入り混じった状態の中、一瞬で判断する能力が高い。前を走る選手がいたら即座にロブパスを通し、混戦ならば徹底してスローダウン。ゲームコントロールはヒートに存在しない能力だったので、ラウリー不在のペイサーズ戦とは全く違います。

それ以上に光ったのは、マッチアップミスが生まれやすい状況の中で、的確にミスマッチを使っていく事。アデバヨとバトラーがフィジカルで優位に立てると判断するのがゲキハヤ君。ゴール下シュートが増えまくります。まぁ2人がミスすることも多かったけどさ。

さらに、スローダウンしたオフェンスではラウリーがデュラントへスクリーンに行って、ミルズvsバトラーにしてしまうから、さらに厄介。イージーな局面を作りまくっていました。

なんだけど、リードを広げたのはラウリーが休んでヒーローが出て来てからなのも面白いよね。コントロールではなくアタックしまくったヒーローが5分で7点を奪い、1Qはヒートが29-22でリードします。

◎決まらない3P

2Qになると、ブルース、ジャボン・カーター、ベンブリー、ジョー・ハリス、ミルサップの謎ラインナップにするナッシュ。なんだそりゃ。ディフェンス重視なのに4ガードってのは?すぎて。ここにデュラントが混じっていれば、成立するんだからローテミスにしかみえません。

でもデッドモンのディフェンスのスキを突いたミルサップが3Pとゴール下で点を取れてしまったので耐えきるし、プレッシャーのあるディフェンスは1Qとは全く違う雰囲気です。

しかも、ヒーローがミスマッチにところにパスを通すことが出来ず、ポストアップされたジャボンやベンブリーが守り切ってしまったから、流れはネッツに。スローダウンしたオフェンスと強固なディフェンスというマジで1Qと違いすぎる展開に、戸惑ったというか対応できなかったヒーロー。

といっても、さすがに追い上げるまでには至らず、ラウリー→アデバヨのラインでゴール下を攻略されてしまいます。突き放されなかったのだから上出来なセカンドユニットだけどね。

ネッツのスターターが戻ってきた頃、ヒートもラウリーが下がってバトラー他が戻ってきます。するとデュラント相手に1on1を仕掛けるバトラー、ブルース相手に1on1をしかけるヒーローという構図になってきて点差が縮まります。しっかりパスもするし、オフェンスリバウンド押し込みもあるし、形として悪くはないんだけど、ラウリーがいた時間との差は明らか。

その間にネッツはハーデンとデュラントで追い上げました。それは良かったんだけど、ミルズがワイドオープン3Pをミスりまくり。

〇前半のミルズ
3P 0/5

これで何度も同点の機会で失敗します。本日ジェイソン・キッドを抜き、ネッツで最多の3Pを決めたジョー・ハリスの代役になれていないぜ。

ところが戻ってきたラウリーからアデバヨのアリウープがミスになるとカウンターでデュラントのレイアップ。しかもノーコールに起こったタッカーがテクニカル。これで1点差になると、そこからダンカン、ラウリーと3Pミスが続きます。

〇前半のヒート
3P 2/16

ミルズは酷かったけど、ヒートはチームで酷かった。これで前半は49点に留まります。そしてヒーローのミスからカウンターになり、ハーデン→グリフィンのアリウープ&ワンで逆転したネッツ。

〇前半のFG
ヒート 37.9%
ネッツ 38.6%

ネッツがこの確率でリードしているって変な話だ。だからネッツはディフェンスを頑張れたという見方も出来るし、ヒートのペースに巻き込まれているともいえる。お互いに3Pが決まらない事でオフェンスが単発になっていた前半でした。

◎サポートキャスト

後半もシュートが決まらず、デュラントだけが決めて6点差になって始まります。とにかく決まらないパウアウト3P。ヒートは「パスアウトさせとけ。出来ればグリフィンを空けろ」になった印象もあります。まぁジョー・ハリスは空けられないからなんだけどさ。

ヒートはここでラウリーがプルアップ3Pで口火を切りますが、バトラーのチャージングに、タッカーもワイドオープン3Pを外してしまいます。ディフェンスはいいんだけど、それによってフリーのアウトサイドまで決まらない流れに。

それでも逆転を生み出したのは、またもラウリー。3Pフェイクからタッカーのフローターを生み出すと、ボール運びからスピードアップしてドライブレイアップ。そしてダンカンの3Pをアシストして一気に6点リードにします。ラッシュ生み出したぜ。

ミルズを投入しシューターを増やしたネッツ。狙い通り、ミルズに食いついたところでジョー・ハリスにパスがでて3P。空ける相手を間違えたヒート。さらにミルズのハイプレッシャーディフェンスでラウリーを困らせます。

しかし、タッカーのゴール下にダンカンの3Pと、ヒートはネッツと違ってサポートキャストで決めていきます。んー、でも今度はブルースの3Pにオルドリッジのミドルで反撃もしたネッツ。なんとかかんとかしていきます。デュラントは打つことが出来ないくらいプレッシャー受けていたので、周囲が決めないといけなかった中で、なんとかって感じ。

ただ、そのオルドリッジがディフェンスでは穴になってしまいました。この傾向はスパーズ終盤からあるので通常ではあるんだけど、相手がデッドモンなのに好きにやられてしまったのが痛く、ヒートも突き放せないまでも堅実に得点できたので、81-74とリードして3Qが終わります。

ちなみに3Qは8人が得点したヒートに対し、ネッツはデュラント、ハリス、ブルース、オルドリッジの4人だけでした。ハーデンの0点が効いているし、グリフィンとミルズも空いていた割に打ち切れていなかったぜ。カムバック・オリンピック・ミルズ

前半とは違い、さすがにハーデンを混ぜるナッシュ。それはいいんだけど、肝心のハーデンがチームを止めてしまいます。ハーデンにとって何が苦しいのかわかりませんが、昨シーズンに比べてチームメイトとの絡みが減っています。プレーオフで「動けないけどゲームメイクだけはする」姿を思い出すと、ここまで機能していないのは不思議でもある。もっとボールが欲しいのか、ヒートのディフェンスにてこずっているのか。

ヒートはまたもラウリー→アデバヨのアリウープ。本日何回目だろうか。それだけコンビプレーで崩せるってことでもあり、ハーデンが困っている原因にビッグマン不足もある気がしてきます。クラクストンはいないよ。ネッツに足りないのはカイリーなのか、カペラなのか。

11点差まで広がったところで、ミルサップのスクリーンを使ったハーデンが3P。そしてミルサップはゴール下でファールドロー。やっぱりここの働き次第かな。しかし、アデバヨがミルサップを吹っ飛ばしての&ワン。次は守り切ったミルサップ。ベンチからのミルサップは大きなポイントになりそうです。

デュラントが戻ってくると熱烈デートをしたがるタッカーに、スクリーンを仕掛けるミルサップ。でも、これが上手くいかないし、スイッチさせたと思ったらvsバトラーなので、意味のないことをしているネッツ。でも関係ないデュラントはプルアップ3Pで3点差にします。

ヒートはヒーローvsミルサップを作り、3Pは外れるもゴール下でブルース相手にリバウンドを取ったデッドモン。これでブルースが4つ目のファールをします。意味のあるスイッチ誘導で反撃しているわけであり、苦労しているネッツとの差が出ています。

〇オフェンスリバウンド
ネッツ  4
ヒート 17

こんなに差があったぜ。特に目立ったのがデッドモンの6になっており、ネッツ側はスターターがベンチに下がったら苦しんでいました。グリフィンがボックスアウトしているのか、よくわからんけど、デュラントのカバーもあるし、スターターならなんとかなるんだ。でも、ミルサップはそもそも強くないし、しかも引き出されたら他がガード4人なんて形だからなぁ。ジェフ・グリーンが恋しいぜ。

デュラントに頼る以外の解決策が見当たらないネッツオフェンスに対して、同じくプレッシャーに悩んでいるけどゴール下の強みで得点するヒート。バトラーのオフェンスリバウンドと、ドライブからアデバヨの合わせ、今度はアデバヨのプットバックダンクで残り3分9点リードになります。

ブルースがインサイドへのロブパスをカットするハッスルを見せるも、ヒートはダンカンとタッカーでデュラントを囲んでラインクロスを誘発。ベンチが全員座っているネッツと、全員立ち上がっているヒート。

どちらもハッスルが目立つので、ネッツも良いプレーはしているんだけど、ディフェンスの戦いはヒートが望む展開なので、ネッツには嫌な流れで、ヒートの良さが出まくっている感じです。

ここから差が出たのはボーナススロー。既にチームファールがペナルティになっていたヒートは、ハードに守ってファールコールされるとフリースローに持っていかれてしまいイージーな失点をしてしまいます。そして最後は疲れたのかデュラントにマークされたタッカーが超ドフリーになっており、しっかりと3Pを決めたところで15点差。勝負ありでした。

振り返ってみると「展開が早い」という書き出しだったのに、終盤に重たく重たくなったので、ネッツには難しい試合でした。そして今シーズンのヒートに期待したいプレーオフでの戦いを見事に表現されてしまったのでした。

◎ハードだけど

どちらもFG40%に届かない重たい戦いは、ヒートのリズムでした。ラウリーがいると・・・ヒーローがいないと・・・終盤のスローダウンした中でも落ち着きがあったのでした。ただ、落ち着きすぎているから爆発力もないわけで、ジリジリした展開で勝ちきる強みをプレーオフに向けて磨く必要もあります。

〇デュラント
25点
FG9/18
11リバウンド
2アシスト

そんな展開でも50%決めているデュラント。でもタッカーの嫌がらせデートに困り、パスを出してもチームメイトが外す展開は苛立ったでしょう。ネッツは3P33%まで上がったのでヒートよりはマシだったけど、ベンチ陣が1/11だから目立っていました。

ところで、一番ひどかったのはハーデン。なんでいまだに「自分から手を絡める」を普通にやっているんだろうか?
これを「ハーデンを標的にしている」というのは間違っているぜ。ルール改正がしっかりと出されている中で、他の選手は対応してきているのに、ハーデンだけ未だにあからさまじゃん。そりゃあレフリーだって、あんな絡め方でファールコールしたら、リーグから怒られちゃうよ。

〇フリースロー
ネッツ 13/14
ヒート 22/26

この差が響いた試合でした。ハーデンはもっと普通にステップバック3P打てばいいんだけど、どうにもこうにも、何をしたいのかわからないことが多いね。マジでカイリー不在で困っているじゃん。ハーデンさえいれば、どうにもなると思っていたけど、3Pファールドローを出来ない悩みなのか、ステップバック自体も少なかったな。

〇アデバヨ
24点
0アシスト

前回観たのがラウリーのいないペイサーズ戦でしたが、キレキレのアデバヨがポイントセンターやりまくっていたけど、本日は0アシストが物語るようにフィニッシャー専用でした。ラウリーがいるとこうも変わるのか。アデバヨを使えるPGが重要なのはドラギッチ時代も同じでしたが、もう少しアデバヨのハンドオフとラウリーが絡むと良かったのにね。

まぁそれくらいかな。ディフェンスの強さもラウリーがいると機能する感じなので、気の利く選手の重要性がデカかった試合でした。タッカーも存在感出せていたし、ゲームコントロールできる選手って大事だ。なお、ラウリー本人は3P1/5と、例によって自分では決められないのでした。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA