シアカムから考えるラプターズ

まさかの失速をしてしまったラプターズ。その要因は「シアカムを見れば大体わかる」とさえ考えています。それは別に「シアカムに全責任がある」なんてことではなく、チームの中心なのだから、いろんなことがシアカムに関係しているという意味です。

一番の問題は「シアカムの記憶に乏しい」ということ。それは管理人がラプターズをあまり見なかったという事でもあります。でも、それ以上にコロナに負けてしまったのが大きかった。

〇シアカム
56試合
21.4点
FG45.5%
3P29.7%
7.2リバウンド
4.5アシスト

あーでも、意外と56試合も出ているのね。もっと欠場していると思っていましたが、シーズン終盤も試合に出ていたのか。終盤は全く見ていないぜ。平均21.4点と前年並みになりましたが、4月以降が24.5点と帳尻を合わせてきた感じも否めません。イメージとしては「20点に届かなかったシーズン」でした。

リバウンドも前年並み。ブロック、スティール、ターンオーバーなども前年と同じくらいです。

一方でアシストについては3.5→4.5と伸ばしてきました。ここにもちょっとした課題もあるのですが、総じてみると最終的なスタッツはオールスターに選ばれたシーズンと同じくらいでした。ただし、3P成功率が30%を切っており、印象の悪いシーズンだったと思います。

スタッツは前年並みだが、アシストを伸ばし、3Pは決まらなかった

んー、これだけみたら多少の上下動はあれど、そこまで批判されるような内容ではありません。その前提で考えていきましょう。

◎不穏なプレシーズンと3P

「ゲッ!これはシアカムは怪しいぞ」

そう感じたのはプレシーズン。何がダメかといえばプルアップ3Pの選択が多かったこと。シアカム始動のオフェンスを増やそうとしていたトライアルで、ドライブをせずに3P選択が多くなりました。これだと「何のためにシアカム始動なのか」がわかりません。ハーデンじゃないんだからさ。

一般的にシアカムの評価は【セカンドエースとして有能】であり、0を1にするのは苦手だけど、1を10にするのは得意なタイプ。スピードもあるし、柔らかなフローターも持っているので、フィニッシュ役としては止めにくいプレーもします。19-20シーズンは3P36%とアウトサイドも正確性が増し、怖い存在になっていました。

しかし、プレシーズンでのトライアルは【セカンドエースからの脱却】でした。これはかなり苦しかったのですが、苦しくてもやるしかないぜマックスサラリー。だからミスしたって許容してあげたいのですが、それがプルアップ3P連打になると話は違う。

〇3Pアテンプト
プレシーズン(23.8分) 5.7本
シーズン(35.8分) 4.4本

あきらかに3Pばかり打っていたシアカムですが、開幕6試合で34本を打って10本しか決まらなかったからか、最終的にはアテンプト数を減らしました。

そのため「3Pが致命的だった」なんてことはなく、チームとしては修正できています。ただ、短かったとはいえオフの課題として意欲的に取り組んできたであろうシアカムの努力が、ほとんど意味をなさなかったことは、その後に続く「何とも言えない不調」にも繋がったと思います。

〇プルアップ3P
19-20シーズン 2.5本 34%
20ー21シーズン 1.1本 24%

その結果なのか、なんなのか。シアカムはプルアップを打てないわ、決まらないわ。総じて「自信を失っていた」ようにも感じます。プレシーズンでは張り切っていたのに、失敗したかのように打つことすらできなくなってしまった。

シアカムのイメージは「プルアップ3Pがダメ」だったのですが、実際には「打ってもいない」なので、冒頭に「あまり見ていない」と書いたように、個人的なイメージとスタッツが異なっていることが多くなっています。とはいえ、さすがに打つ本数を減らしすぎなので、シアカムの役割がシーズン中に大きく変動してしまったことがわかります。

シアカムはプレシーズンから怪しかったけど、シーズン中のラプターズの変貌もよくわからなかった。そんなことなのかもしれません。

〇コーナー3P
96本 → 59本

一方で試合数は4試合しか違わないのに、コーナーから打つ本数が大きく減ったことは、明確に悪い意味で「ラプターズが変えてしまったこと」でもあります。ファーストオプションとしての躍動が求められる中でコーナーに位置することが減り、非常に困ってしまいました。

シアカムの3Pは様々な要素が合わさって30%を切ってしまいました。おそらくオフには再度トレーニングを積み、ニック・ナースも考え直しているでしょうから、来シーズンはこんな惨状にはならないと思われます。

◎ファーストオプション

思い起こせば20年プレーオフは「ジェイレン・ブラウンに完封」されて終わりました。プレーパターンを読み切られ、得意のスピンムーブに行く事すら出来ず、完膚なきまでに叩きのめされました。それでもラウリーにけん引されたチームはアヌノビーの劇的な3Pから反撃に出て、そこからディフェンスの強さで最後までセルティックスと激しい戦いを繰り広げたのでした。

迎えたオフに「ファーストオプション」になるべく、努力を重ねたことはプレシーズンでみてとれたものの、実際には方向性を間違えた感じでした。しかし、シアカム自身の3Pは決まらなくても、シアカムのパスからは非常に効果的に決まりました。

〇パス数 42.6本→48.5本

〇シアカムのパスからの3P
アテンプト 5.9本 → 7.5本
成功率   37.5% → 39.1%

この点については上出来だったと思います。突然ポイントフォワードにはならないし、インサイドのプレーメイカーとしても物足りないですが、シアカムのパスからこれだけの成果が出ているなら「全員がプレーメイカー」のチームとしては大成功です。「全員」にならなかった問題が別途発生しただけでさ。

パスの受け手で3Pを打ったのはヴァンブリードが2.2本で最も多く、満遍なく分散していました。アヌノビーが29%しか決めてくれなかったのが痛かったけど、総じてシアカムからはバランスの良いパスムーブになっています。

起点となる点については、ACにクリス・フィンチが来た時点で想定されていた事項でもあります。ポイントセンターを使いながら展開していくのが上手いフィンチなので、インサイドのプレーメイカーは重要であり「シアカムをファーストオプションにするための新AC」という図式だったと思います。

〇ドライブ
回数 10.0回 → 13.8回
得点  5.7点 → 8.1点
パス  3.7本 → 5.5本
アシスト0.8回 → 1.1回

またドライブからの得点率・アシストも明確に増えています。もう少しアシスト力は欲しい所ですが、これまでのシアカムの事を考えれば立派な成長でした。ここは評価していいぜ。ただし「上位チームのエース」としては物足りないのは事実だ。

〇ポストアップ
回数 2.8回 → 2.3回
得点 2.6点 → 2.0点
EFG 47.8% → 44.0%

ただフィンチなんだけど、ポストアップパターンからは効果的なプレーが出来ず、そもそも回数自体も減ってしまいました。もともと相手を背中に置くよりもスピードに乗ったプレーの方が確率の良い選手という事もあり、ファーストオプションになるならハンドラー的なことを好んでいた印象です。

ドライブは効果的になったが、ポストムーブは減った

こんな現象がありました。付け加えると得点が伸びていないわけなので「ドライブからの得点力が向上したけど、その分だけ他のプレーで点を取らなくなった」ことになり、プレーチョイスのミスって気もします。ドライブならシアカムじゃなくてもイイじゃん。

総じていえばラプターズとシアカムの21年は「脱皮しようとして進んだ方向性が効果的ではなかった」ってことになります。でも、そこにはチーム事情も絡んでしまい、いろいろとめんどくさいのでした。

◎ビッグマン不足とリバウンド

シアカムのリバウンド数が前年並みなのは、選手の特徴を考えれば大した問題ではないのですが、ラプターズとしては大きな問題でした。なんせガソルとイバカが移籍し、べインズがフィットせず、センターに大いに困ったからです。

〇リバウンド
ディフェンス 35.9→32.1
オフェンス 9.5→9.4

ディフェンスリバウンドは7位から29位へ急落しました。これがラプターズ最大の問題点となったわけです。イバカ+ガソルで11.6本とっていたのが、べインズ+ブシェイで9.3本に減っています。それぞれオフェンスリバウンドは強いのだけど、ディフェンスはイマイチ。

あと、ラウリーとアヌノビーが欠場していることも多く、これをカバーしきれないのも影響していたかも。以前はどっちかが欠場していてもカバーできたんだけど、トレントが来るまでは苦しかった。

とはいえ、そもそもラプターズはリーグで最も「オフェンスリバウンドを取られるチーム」でした。それがテレパシーディフェンスの弊害だったのですが、センターの移籍とコロナによる欠場者の増大により、そのテレパシーディフェンスが機能せずシュートを決められてしまうから、リバウンド数が伸びなかった面もあります。

〇被FG% 42.8% → 46.1%

この差が「ディフェンスリバウンドが減った」ことにも繋がっています。

話がシアカムからズレていくので戻しましょう。いずれにしてもシアカムはもっとリバウンドを取る必要がありました。それはチーム事情としてセンターが弱いから助けて欲しかった面に加えて

ガード相手のディフェンスが減り、インサイド担当が増えた

というシアカム自身の事情もあります。スモールラインナップが増えたことでヤニスやランドル、トバイアスなどの担当になるケースがメインとなりましたが、19-20シーズンだとブログドンとのマッチアップが多かったり、ウイングでもイングラムやジェイレン・ブラウンなどのアウトサイドの選手とマッチアップしていました。

チーム事情でシアカムをアウトサイドで守らせるデメリットが生じてしまったわけですが、その割にはリバウンド数は伸びませんでした。

〇ディフェンスリバウンド
6.3本 → 5.5本

というか、むしろ減っているんだよね。ビッグマン相手に守っているとリバウンドもとれないっていう悪循環。だからシアカムのワンビッグはムリで、必ずセンターを置きたいって事でもあります。

バーチが加わって少し改善しましたが、オフにはアチュワもやってきたので、シアカムはもっとエースキラーをやる方向に流れそうです。元々、奇策を使うのが上手いニック・ナースが「エースキラー・シアカム」というカードを切りにくくなったのはビッグマン不足からくる問題でした。

シアカムにとっても、ニック・ナースにとっても、アチュワの補強・成長は大事な要素になっていきそうです。

◎速攻

ドライブからの得点を増やしたシアカムですが、トータルの得点が伸びなかった理由は、速攻による得点が減ったことが挙げられます。

〇速攻の得点
4.1点 → 2.3点

これには「チームとして守れなくなった」「リバウンドをキープできていない」などの理由がメインになっており、同時にエースキラーをしていた頃は「ブロックに飛んで、そのまま速攻に走る」があったのに、使いにくくなってしまいました。

速攻集があればよかったのですが、さすがに見つからず。代わりに19-20シーズンのダンク集がありました。ハーフコートは別にして、ダンクなのでトランジションに走っているパターンが多く、それらはシアカムが走り出しの良さだったり、既に前を走っていることがわかります。

ディフェンスリバウンドの中心になっていると出来ないプレーでもあるので、シアカムの速攻が減ったことはチーム事情だった気がします。ちなみにシアカム個人だけでなく、ラプターズはチームとして18.8点→13.7点と大幅に落としていますが、スティール数は殆ど変わらないので、いかにリバウンドから走れなくなったかがわかります。

ガソルはリバウンドが強くないし、イバカはプレータイムが短かったので、本来はセンターが移籍したくらいで揺るぐはずのないポイントだったのですが、「テレパシーディフェンスが出来ない」という事情からチーム最大のストロングポイントがなくなってしまいました。

新シーズンはブシェイ、バーチ、アチュワといる中でディフェンスの再構築と、そこからのトランジションアタックが最大の課題となりますが。だからこそドラフトがバーンズだったのでしょうが、今度は「パサーがいない」問題にもぶち当たりそうなのが怖い所です。

◎ブシェイ

ビッグマン不足の中でブシェイが希望の星になったことはチームとしては有難かった一方でシアカムにとっては様々な問題がありました。1つはファーストオプションとしてドライブするのには「ブシェイとプレーエリアが被る」ということで、トップ近辺にいるブシェイは正直、邪魔でした。

これがガソルやイバカの時はどうだったかというと、単にシアカムがコーナーにいるだけなのに問題はありません。ブシェイの時も同じように振舞えばいいわけですが、そこまでブシェイのパスなどの展開力には期待できません。

〇シアカムからのパス
ガソル 4.5本
イバカ 2.9本
ブシェイ 2.2本

〇シアカムへのパス
ガソル 5.6本
イバカ 2.1本
ブシェイ 3.1本

パス交換が明らかに少なかったわけですが、プレーエリアが被る事情も考慮してか、ガソル(23.4分)やイバカ(17.2分)に対してブシェイ(14.6分)と、そもそも同時出さなかったことも関係しています。ただ、ガソルのパス能力がなくなったことは、両サイドからスペースを使ってフィニッシュに行くシアカムにとっては苦しむ要素になりました。イバカはあまり関係ないと思う。

一方で13試合とはいえバーチとは25分も同時起用されており、ガソルのようにプレーメイクしなくても、リングに近い位置をプレーエリアにするセンターの方がシアカムにとっては良さそうです。アチュワもそんな感じなので改善するとは思われます。

前述の通り「コーナー3Pが減った」ことはシアカムにとって大きな問題でありつつ、ファーストオプションになるための脱皮でもありました。実はシアカムをどこにおいて、どんなプレーをさせるのかはラプターズオフェンスにとって大きな問題です。

ラウリーがいなくなると、シューター的にオフボールで動き回る選手もいなくなるので、従来の形をやりたくても出来ない気がします。うーん、だからサッグスの方が良かった気がするし、一方でバーンズをコーナーに置くからシアカムはトップからのアタックを増やすのかもしれません。

ブシェイとの関係性ではプレーエリアが被っていたが、どんな形で解消するのかは、現時点では全く分からない

そんな感じです。ラプターズは「再建」ではないのだけど、「再建」とも言いたくなるのはシアカムの活かし方がゼロベースで組み立てられそうな事情が関係しています。

◎武器を思い出そう

シアカムがイマイチだった理由については

①オフに課題にしていたと思われる3Pが機能しなかった
②ファーストオプションとしての使い方が定まらなかった
③ビッグマン不足により速攻が減った
④エースキラー役として使いにくかった
⑤プレーエリアが曖昧だった

①、②、⑤はシアカムの個人能力にも原因がありますが、②、③、④、⑤はチーム事情が大きく関係してもいるので、総じていえばラプターズ全体が機能不全を起こしたのが最大の問題でした。まぁマックスサラリーなら「全体が機能しないと、個人も機能しない」なんてことは許されないわけで

やっぱりセカンドエースが向いていた

こんな結論も出てきてしまいます。ラプターズはファーストオプションとなる選手は補強しなかったし、ドラフトでもスルーしたので、シアカムに期待しているか、トレードしたいかのどちらかです。そのどちらになったとしても、もう一度シアカムの武器を思い出してみる必要があります。

【シアカムの武器】
・スピーンムーブ
・柔らかなフローター
・クイックネス
・走力と運動量
・弱点の少なさ

こんな感じです。これを弱点と組み合わせて使い方を思い出してみましょう。なお、最高だったのは、やはり優勝したシーズンです。レナードがいるからアイソは不要で、ラウリーがいるからプレーメイクも不要、ダニー・グリーンとガソルでスペーシングするから、ドライブするスペースも十分にあった。最高じゃん。

アンストラクチャーな状況が多いオフェンス

1on1から崩すよりも、トランジションやボールムーブからフィニッシュさせるのが最高の選手です。特に走力を生かせないと魅力も半減。ウォリアーズのようなチームでは威力を発揮しまくるでしょうが、ラプターズも路線としては似ているオフェンスでした。過去形。

〇シュート別成功率
フェイダウェイ 29%
フィンガーロール 67%
フック 64%

フィンガーロールやフックのような動きながらのシュートの上手さは折り紙付き。特にフックは新たに改善したポイントなので、全体的にレイアップ系統の上手さが光ります。一方でフェイダウェイは決まらず、ジャンプシュート全般は凡庸です。だから、対人で下がられて守られると弱みを発揮してしまう。

「迷わされたら負け」みたいな選手なので、自分から迷ってしまったシーズン序盤は特にひどかったけど、後半になって吹っ切れていたことも含めて、しっかりと走らせてディフェンスが整っていない状況だったり、パスワークから繋いだ先にシアカムがいれば超強力です。

スモールの5番は出来ないけど、スモールで4ガードの一角みたいな振る舞いが出来るのはストロングポイント。スパーズもイイよね。逆に言えば「ディフェンス面はガード相手でも困らない」のはシアカムの良さです。

ローテディフェンスのPFとしては最高峰

こんなことも言えます。対人ディフェンスで強みを発揮するとは言い難いし、パワー系統には強くないんだけど、チームディフェンスの中でチェイスさせたらベン・シモンズと大差ないよ。「シュートを落とさせる能力が高い」ので、使い方としてはシュート力の高い選手とマッチアップさせるか、ヘルプ担当としてアウトサイドを追いかけさせるか。まぁ丸っきりテレパシーディフェンスなのさ。

オフェンスのファーストオプションとしてはパス能力が低く、1on1でのシュート力も不足しているし、インサイドの要にするにはフィジカルで負けたりリバウンドを稼げなかったりという問題点が出てきます。

プレーメイカーがいないとダメだし、センターがいないと物足りなくなってしまう。かといってインサイドが多過ぎるとドライブ能力を発揮できません。だから基本的に「PF」というポジションしか出来ない。

一方でPFとしては驚くほどに早いし、一般レベル以上のパスを出せるし、シュートスキルも多いからコートのどこからでも仕掛けられる。ディフェンスではスイッチ&ローテしてペリメーターディフェンスも強力。とっても便利かつ多用途に使えます。

ポジションはPF限定だが、多彩な役割をこなせる

ラプターズはポジション概念は旧式の5ポジションのチームだけど、中身はラウリー、アヌノビー、シアカムと万能に役割チェンジしているからシアカムは生きまくっていました。センターがいなかったシーズンに続いて、今度はラウリーがいなくなるので、どこまでシアカムを活かせるのか。

総じて「ニック・ナースの申し子」みたいなプレースタイルなんだよね。戦略的に役割を変えてこそ、その多彩さが活きると思うので、やっぱり残留させるのが一番なんだけど、ラウリーいないのがなぁ・・・。

◎シアカムとラプターズ

シアカムがチームを引っ張れなかったシーズン

イースト2位から一気に転落したのだから、そのエースであるシアカムの責任は重いです。だから批判されてしかるべし。チームが困難な状況にある時ほど、主役であるシアカムがなんとかしなければいけなかったけど、どうにもできなかった。それは一方で

ラプターズが輝く時は、シアカムが輝く時

こんなこともいえるよね。レナードは傭兵みたいなオプション扱いだったけど、シアカムはチームの中で生かし・生かされ、そしてラプターズが輝いていた。オプションの出番がないほどチームは強い。ウォリアーズで言えばクレイ・トンプソンみたいな感じ。レナードはデュラント。だから両チームは似ていないようで似ていた。

〇被アシスト数 4.1→3.3

主役になったシアカムはチームメイトのパスから決める本数が大きく減りました。個人で打開し起点になる回数は増えたけど、それだと他のチームのエースほどは輝けない。だけど、チームメイトからのパスを受けて決めさせたら輝きまくる。「チームメイトに合わせる能力が高いエース」ってのは貴重です。

セカンドオプションから抜け出せないけど、セカンドオプションとしては超強力

これはジレンマなのか、それとも長所なのか。個人的には「長所でいいじゃん!」と思っているので、シアカムをファーストオプションに持って行くよりも、チーム全体のバランス改善をして欲しいのでした。

トレードでシアカムが欲しいチームも、このことを忘れずにね。

シアカムから考えるラプターズ” への3件のフィードバック

  1. 昨年ラプターズを追って見ていましたが、シアカムはダムダムしてからのアクションが悪く、クラッチでも外しまくってましたので、戦犯に見えてました。
    プァンブリードも個人突破を好むので、シアカムはスタッツが落ちてもセカンドオプションの形が昨年のチームとしては良かったと記事を見て思いました。

    今年も編成はあまり変わらないですが、Barnes取りましたし、だされちゃうのかなぁ。

  2. 面白い考察をありがとうございます。
    シアカムのフィンガーロールやフックの確率がこんなに良いとは知りませんでした。
    そして、こうして数値に出されるとガソルのパスが有効だったことが感じられますね。
    バランチュナスとライトがガソルとトレードされたときは悲しかったですが、シアカムとしてはプラスに働いたトレードだったのでしょうね。

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