プレーオフ①クリッパーズvsマブス

ゲーム2

今日3試合目なのと、マブスの3Pが決まりまくって勝つという展開なので、これといって触れることがないというか、「良く決めたぜ」になってしまうので、感想はかっ飛ばしていきます。

〇3P
マブス 18/34
クリッパーズ 13/33

リーグ最高の3P成功率を誇るクリッパーズが27,5%に沈んだゲーム1から、しっかりと40%に上げてきたゲーム2でしたが、マブスが決まりすぎです。しかし、ゲーム1で47%も決まっていたので、クリッパーズが対応できなかったとも捉えられます。

〇マブスの3P
ベリータイト(~2ft)   2/2
タイト(~4ft)      1/3
オープン(~6ft)     5/13
ワイドオープン(6ft~) 10/16

タイトでも関係なく決めたのが光りますが、半分はワイドオープンだったわけで、クリッパーズディフェンスの問題って感じです。ちなみにゲーム1はワイドオープンは10本だったので、悪化したことになります。

ハーダウェイとフィニースミスが4本ずつのワイドオープンを打っており、特にフィニースミスはゲーム1でもワイドオープンになっていたので、クリッパーズ側の作戦ミスというか対応力不足になったわけでした。

この3Pに繋がるパスを最も多く出したのは、もちろんドンチッチで8本でしたが、次がクリバーの7本でした。シーズン平均3.2本なので、本日はかなり多かったことになります。

基本的にはドンチッチに戻したってだけですが、クリバーのパス数はプレーオフになって増えており、パスの中継点として機能しています。ポルジンギスに渡してもいいことがない事情も関係しています。ジャズのオニールとゴベアみたいな関係性。

ドンチッチから出てくるパス、クリバーを経由したパス、これに困ったことになるクリッパーズ。ゲーム3では、3P6/8のハーダウェイを止める必要があるけれど、シューターを止めるのか、それともパサーを止めるのか、どっちが効果的なんだろうね?

◎プレーオフディフェンス

Q.クリッパーズって個人で見るとディフェンス悪くないと思うのですが、チームとしてはレイカーズ、シクサーズ、ウォリアーズと比べるとパッとしない気がします。コーチが悪いんですかね?

本日来ていた質問ですね。ウォリアーズは特殊ですが、ディフェンスレーティングを下げる方法は「インサイドを固めろ」というのが近道ってことで、データが揃っているので良いディフェンダーを揃えてもスモールラインナップも使いまくるクリッパーズの守り方ではレーティングは上がりにくいです。

むしろクリッパーズは「個人が守れること」を重視している感じで、分厚いカバーでインサイドを抑え込むよりも、個々の戦いを制することを重視しています。5人が止めきったら最強じゃん。

じゃあこれが弱いかというと、シーズン中は弱くてもプレーオフでは優位に働くことが多いです。

ちょうど今回のプレーオフは多くのチームが採用しているディフェンス戦略として「連携を消せ」になっています。レイカーズはエイトンへのパスを封じることを選び、ブレイザーズはヨキッチには自由にやらせるけどパスを封じることにしています。怖いのは「合わせ」の方だから、マンツーを強くしよう。でもマンツーで守り切れるほどのディフェンダーは少ない。

それがこの対戦カードは逆になっていて「ドンチッチを止めろ」になっています。本日は初めはポール・ジョージが行き、次にべバリーが張り付いていますが、ドライブされたらカバーが用意されています。

今日はドンチッチのアシストが7つとそこまで振るわなかったし、7つもターンオーバーしていますが、さすがにカバーディフェンスしてもパスアウトは警戒しているよね。そこでクリバーの出番って事だ。間を繋いで3Pというケースが増えていました。

さて、一番の問題はクリッパーズが日常的な対応をしていなこともあって、また選手の質の問題もあって「ローテーションが下手」ってことがあります。カバーに出るのは良いんだけど、次の次までローテしていない。コーチ陣が悪いといえるし、日常と違うって事でもある

・・・このフレーズ、去年のナゲッツ戦でも使った気がするぞ。

ドンチッチに対して強くいった結果、周囲へのローテにズレが発生しがちのクリッパーズ。それこそウォリアーズのような高速ローテとは比べ物にならないんだよね。

管理人は「テレンス・マンを使え」派閥ですが、そもそもクリッパーズは「気の利いたポジショニング」をしてくれる選手が極端に少ない。ディフェンスローテで空いているスペースを埋めに行けそうなのはロンド、バトゥーム、マンって感じです。ちなみにロンドは派手にダブルチームに動いて穴も空けまくるので諸刃の剣です。その諸刃をカバーできない。

まぁそんなことしなくてもべバリー、レナード、ポール・ジョージで止めきるんですけどね。なんでここまで止めきれてないのかっていう問題の方がデカい気もします。

Q.マブスって個人で見るとディフェンス悪くないと思うのですが、チームとしてはレイカーズ、シクサーズ、ウォリアーズと比べるとパッとしない気がします。コーチが悪いんですかね?

こんな質問は来ていません。捏造です。
マブスも良いディフェンダーを揃えているのですが、いまいちレーティングが上がりませんでした。クリッパーズと違ってユニコーンブロックのポルジンギスがゴール下に構え、クリバーなんかも使っているのだから、ゴール下も固めているはずなのに。

これに関してはポルジンギスの能力不足だと思っています。ちょうど後半になりましたが、ズバッツへのロブパスを簡単に通されているもんな。正直、ポルジンギスじゃなくてパウエルなら、もっとレーティングが改善している気がします。

ちなみにシーズン中のディフェンスレーティングはポルジンギスのオンコートが115なのにたいして、オフコートは108でした。思った以上に差があるんだよね。ポルジンギスがちゃんと守れるようになれば、ディフェンスは改善するはずです。

話が逸れましたが、ゲーム1で見たようにマブスはビックリするくらい「通常営業のディフェンス」をしています。マーク受け渡しまくるし、連携を消すわけでもないし。ゲーム1はクリッパーズが3P外しまくって助かりましたが、基本的に守れていないのがマブスです。

ポジティブに言えば「守れていないけど、通常営業のディフェンスだから大ケガもしない」なんてことかもしれません。クリッパーズが大ケガをして、マブスがいつも通りやられている。まぁそんな感じ。といっても、マブスの3Pは決まりすぎだよ。

◎レナードとポール・ジョージ

〇レナード
41分
41点
FG14/21
3P4/7
4アシスト
2スティール

〇ポール・ジョージ
40.5分
28点
FG12/22
3P1/7
12リバウンド
6アシスト
1スティール

ポール・ジョージの3Pこそ入らなかったものの、両エースが素晴らしい確率で得点を奪ったクリッパーズ。文句のつけようのない活躍っぷりであり、これで負けたからってエースの責任には出来ません。

120点取っているので、チームメイトの得点が少なかったわけでもなく、オフェンス面は問題なかったといえます。失点が多過ぎた。

Q.セルツとクリッパーズ、両方とも2ウェイプレイヤーのエースが2人いますが、セルツの2人の方が負担が大きく、ディフェンスで力を発揮できていない気がします。どんな違いがありますか?

捏造ではない本当に来ていた質問です。ジェイレン・ブラウンはともかく、テイタムはレナードやポール・ジョージと比較するようなディフェンダーではないので、単純なディフェンス力の差でもありますが、それ以外にも思う事はありまして

レナードって逆アイソしたくなるくらい「避けたいディフェンダー」なので、試合中にそこまでディフェンスしていない時があるんだよね。相手エースもレナードは勘弁してほしい。それに比べてテイタムはガツガツ仕掛けられるから、負担も大きい。

で、この試合ですが後半になってレナードがドンチッチを担当し始めました。ドンチッチはスクリーナーを利用して避けまくった上、レナードだと周囲が助けに来ないので、フリーになって3P打てていました。

謎ディフェンスですが、クリッパーズの守り方は強者の理論で待ち構えて止めきるので、もっといろんな形で仕掛けていくパターンに乏しいのかもね。レナード相手に仕掛けず、さっさとディープ3Pうって決めているドンチッチだし。

さて、ゲーム2をマブスがとったので、それは思っている事態とは違うものの、「レナードとポール・ジョージに得点を取らせる」ってのは1つのクリッパーズ攻略法です。要は2人に負担をかけそうなティロン・ルーなので、シリーズが進めば疲れるんじゃないかって事。

この試合も共に41分プレーしており、そのうえでドンチッチが止まらないからエースキラー役も課せられました。ゾーンしているマブス、そもそもディフェンスさぼっていることもあるドンチッチに比べると、2人の負担は大きいです。まぁネッツのデュラントはもっと大きかったけど。

プレーオフに弱いといわれるポール・ジョージですが、ちょっと仕方がない部分もあって、プレーオフになるとディフェンスの負担が大きいんだよね。攻守の主役は別の選手の方がベターってのがプレーオフらしさですが、まさにクリッパーズもそんな感じかも。

そしてこの試合はドンチッチ担当になった後半のレナードは11点。わかりやすすぎる失速の仕方です。まぁ60点取れとはいわないけれど、マブスからするとレナードとポール・ジョージを気にして止めに行くことをしない方が勝機が広がる匂いがしているのは確かです。自分たちのオフェンスが決まるならね。

ロンドを獲得しているわけですが、その意味は一体何だったのか。もともと「必要なのはゲームメイカーではない」と思っていましたが、ロンド本人は活躍しても、レナードとポール・ジョージの負担が減ったかと言われると、どうなんだろうね。

試合後のインタビューで「次の試合はテレンス・マンにプレータイムを与える」みたいなことをティロン・ルーは言ったらしく、それがどんな影響を与えるのか。キープレイヤーだと思うけど、使い方次第だしね。

◎ドンチッチ

Q.ドンチッチって天井感ありますよね

A.39点
FG16/29
3P 5/13
7リバウンド
7アシスト
7ターンオーバー

なんだろうな。今日のドンチッチは「本気出していない」というか、飄々とヘンテコなシュートも打って、厳しい所に行くくらいなら3P打って、でもちゃんと2Pも決めまくって。なおフリースローは外しまくった。

ちょっと違う次元でプレーをしている感じ。次元が上とか下とかじゃなく、レナードやポール・ジョージとは頑張り方が全く違う感じ。

アシストしまくったわけじゃないし、リバウンドも多くはないから、スペシャルってわけじゃないんだ。ただただ、クリッパーズのやっていることと真逆の事をやって、すかしまくっているような。

チームメイトが必死でプレーしている中で、1人だけ「余裕担当」みたいな感じでもある。今日の内容だとドンチッチよりもハーダウェイの方が遥かに活躍していたよ。でも、ドンチッチが余裕を作るからハーダウェイが光ったような気も。

まぁなんともいえないドンチッチ。頭に血が上れば、凄い成績は残しても、余裕が消えるからそっちの方が普通の選手になって怖くない気もするし。

これでまさかのマブスが2連勝。さすがにこれは予想できない展開だわ。ある意味、さすがのティロン・ルーってことも含めてね。よくわからないのはドンチッチがゲーム3も同じプレーをするのか、ってことです。そういえばヤニスも同じでしたが、自分でボール持つほどチームに取って悪いパターンでもある。

ワイドオープン3Pが多かったとか、ディフェンスに余裕がなさすぎたとか、勝敗に関わる要素はいろいろあるんだけど、じゃあ次の試合に継続するとか対策するとか、どんなことをするべきかっていうと、どうにもわからない。出たとこ勝負な気がするシリーズなのでした。

まぁ少なくとも試合に対して大きな影響を与えているのは、レナードやポール・ジョージではなくドンチッチだってことだ。だからドンチッチの事は考えすぎない方が良い気がするクリッパーズでした。

プレーオフ①クリッパーズvsマブス” への6件のフィードバック

  1. 言いたいこと言ってくれるじゃないの。俺を獲得する前になかったようなアシストを確実に出してるはずだ。でもチームの武器になるほどでもないことは確かだな。俺がボールを持つと周りの動きが止まることも多い。自分でもフィットしてるのか判断が難しいんだ。でも今日も18分で7アシストだぜ?なんで終盤干されるんだ!

    ディフェンスでも俺が入る前はベバリーが下がるとルーやレジーが狙われてどうにもならなかったじゃないか?あいつらに比べればディフェンスはマシだぜ?

    1. おいおい、おいらはロンド本人は否定してないぜ。
      自分で言ってるように「みんな動いてくれない」これに限る。パサー泣かせだし、ハンドラー任せなのが問題さ。

      せっかくのロンドなのに、止まってる選手ばかり起用してどうするんだ。そしてその代表格がレナード&ポール・ジョージだから、ゲームメイカーを獲得したところでなぁ。

      ってことで、テレンス・マンと一緒に出てくるゲーム3に期待してるよ!

  2. お疲れ様です。
    2Wayプレイヤーの件納得です。年々ハードになっていく中、エースにどこまでディフェンスで負担させるのかは難しいですよね。
    この2試合、カワイがメインで守っていたのはKPだったかと思うのですが、ディフェンスでの負担軽減的な側面もあるのかなと記事を見て思いました。
    マブスファン視点だとハーダウェイがキーすぎて、ハーダウェイをサイズのあるカワイかジョージでがっつり潰されるとキツイと思って見てました。ドンチッチならともかくハーダウェイなら封殺できそうだし、フィニースミスとクリバーなら小さいガードでも問題ないし、KPはズバッツやイバカでも守れそうだし。ただ、攻守の負担的に案外難しいのかもですね。
    まあ、クリッパーズはスイッチしまくり、マブスもオフェンスでは望むようにスイッチさせているので、個々のマッチアップもあまり関係ないのかもですね。

    1. KP守っていたのはスモールにして守れる選手の最有力がレナードなんだと思います。KPはスピードで守ってくる選手に弱いですし。

      エースに得点されるのを許し、周囲を止めていたゲーム1のマブスを考えるとクリッパーズもハーダウェイから止めた方がベターな気もしますね

  3. なんか全組み合わせ2試合消化時点で西と東がまったく正反対になってるのが面白いですね。東は3位対4位以外上位の2-0なのに西はそこだけ2-0でしかも下位がリード。普通に考えれば東が普通なのですが、やっぱり西は怖いですね

    1. こんなにヤバいファーストラウンドは過去に例がないんじゃないですかね。
      全てどっちが勝つかわからない。全部アップセットすらありえるんじゃないかっていう。

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