スーパースターが不参加の大会だって?
何言ってんだ。ギリシャとセルビアにはオールNBAファーストチームがいるじゃないか。
PGヨキッチ、SGヨキッチ、SFヨキッチ、PFヨキッチ、Cヨキッチの豪華メンバーのセルビア。他にもマルヤノビッチやキングスのボグダノビッチもいて、そもそも全員が上手い。でもそのヨキッチはベンチスタート。ウケる。
さて、どんな感じで書いていこうか。こまないところに触れても興味もたれないだろうから、上手く概論を触れてみたいね。
◉気合のアンゴラ
セルビアはマルヤノビッチの高さをつかって先制しますが、アンゴラはそのパスを読んで止めるし、逆にオフェンスになったらマルヤノビッチのところから3P連発でしっかり対抗します。
アンゴラですら明確に対抗しているわけで、ファジーカスとかどうなっちゃうんだろ。マルヤノビッチはあまりの高さにデカいだけと思われがちですが、あまりにデカいから3Pへのプレッシャーになるし、アンゴラのドライブに対してついていってブロックする場面も。それでも利用する術くらい持っているアンゴラ。
互角の展開が続いたのはアンゴラの頑張りであり、意外とセルビアが機能していませんでした。ボグダノビッチとマルヤノビッチの個人技待ちみたいなシーンがそこそこある。
で。ヨキッチが登場すると3Pでリードを奪い、ボールを貰いなおしてリズムを使い、そしてパスミスしています。「マレーとハリスが欲しい」とデンバーを恋しんでいそうなヨキッチ。セルビアといえどもオフボールの動きがマレーやハリスみたいではないわけで、やっぱりナゲッツって上手く集めたよね。
アンゴラは非常に頑張ります。ハンドオフ1つも許さない激しいプレッシャーにセルビアのガード陣は押されています。フィジカル負け。そしてピック&ロールをされても必死で手を伸ばして意地でもパスを通させない。気合。
個人の競り合いで負けなかったアンゴラ。ヨキッチさえいなければという1Qでした。セルビアとアンゴラですら1Qでは9点しか離れない。それもアンゴラはフリースローミスなんかも目立っていたのに。
◉慣れちゃったセルビア
2Qになってもボグダノビッチ相手に果敢なプレッシャーをかけていく気合のアンゴラ。ガードが3P下手でセンターが3P上手かったり変なチームだけど、手の長さをつかって頑張ります。
1人だけ別格過ぎるヨキッチ。ポストアップしたら止めようがないし、細かくつないでパスを振ってくるからプレッシャーすらかけさせてもらえないアンゴラ。
10点リードのセルビアがヨキッチを下げると、オフェンスが・・・。
少しずつアンゴラのオフェンスに慣れてきたセルビアはディフェンスでのミスがほとんどなくなり、スティールからの速攻が出てきます。ハーフコートはボグダノビッチが個人技で決めるくらい。
気合のフルスロットルで頑張っていたアンゴラが失速し始めてしまったというか、気合で対抗してきたセルビアって感じで10~15点差くらいで推移しているのだけど力の差がハッキリし始めた2Qでした。
なお、セルビアが苦戦した理由の一つがファールコールが少ないこと。かなりフィジカルに当たっていても一方的に押した形じゃない限りはコールされない雰囲気で、NBAになれていると違和感です。
そして別格過ぎたヨキッチ。本当にヤバいわ。空けたらイージーに3P決めてくるし、どこ見てんのかわからない感じでパス出してくるし、スクリーン1つで吹っ飛ばすし。そして、ヨキッチのポジションがどこかっていうのを判断するのが極めて難しかった。PGではないけどさ。
ウイングの位置で頻繁にボールを受け、そこからハイポストにカットし、ローポストでポストアップする。そりゃあディフェンスは混乱するよ。
前半50-32。アンゴラの頑張りが目立ちましたが、スーパースターは偉大なのでした。おそらく後半はアンゴラが失速するでしょう。
◉
後半はスターターで登場するヨキッチ。もっと休ませるのかと思った。そして失速すると思ったアンゴラはゾーンを混ぜることでスタミナとリズムをキープする作戦かな。
しかし、ヨキッチのコーナー3Pとヨキッチのパスでハイローを決めて早々に24点差。やっぱり前半のアンゴラディフェンスは効いていたね。フィジカルな個人のせめぎあいがなくてチームオフェンスするならイージーなセルビア
ということで失速すると思ったアンゴラが、失速を嫌がったような後半は、単純にセルビアにボコられたのでした。おしまい。
やっぱり国際試合は層の厚さも大切。気合のディフェンスがあって、そこを中心に戦略を組み立てるなら長時間持たせるってのは簡単ではないね。ハイテンションではないセルビアが慌てずに、それでいてしっかりとシュートを決めておけば、次第にこうなるのは目に見えていたけど、時にはシュートが決まらない日もあるからね。
5分が経過したところでヨキッチはお役御免。中1日で試合が続くから休めるときは休んでおかないと。ということは優勝を狙うチームと、チャレンジしに来ているチームとは大会全体でのスタミナ配分が違うわけで、アップセットもあり得るよ。
スペインがよく予選はギリギリの勝率でこなしてファイナルまで進むことをしていたけど、まぁそういう事だよね。今回は4チームリーグだから、そんな余裕はないだろうけどさ。
おそらくトップコンディションではないヨキッチと調整してきていそうなボグダノビッチのセルビアでした。
〇ボグダノビッチ
18点 FG6/8 3P4/6
〇ヨキッチ
11点 FG4/4 3P3/3
4アシスト 3ターンオーバー
フィリピン戦はビエリツァ先生が3pシュートコンテスト。
フォックスはドタキャンしたけどキングス勢多いです。
バーンズ、ジョセフと四人も。
アメリカはバグリー欲しかったでしょうね。そういうプレーをしています。