2018/10/26 マジックvsブレイザーズ

10勝と予想したのに、早くも2勝しているマジック

◉話が違うじゃないか。

史上最低レベルの10勝と予想したマジック。その理由はゴードン、アイザック、バンバという若い素材型すぎる選手への期待を込めてチームの立て直しに着手したから。正直、この3人には才能は感じてもNBAレベルで勝つ能力を現時点ではもっていないのです。アイザックがシーズン中に開花したら、面白くなりそうというくらいで。

ところがシーズンが始まるとゴードンはともかく、普通にブセヴィッチとフォーニエ、そしてロスのアテンプトが多い通常営業だった。そこにDJオーガスティンとジョナサン・シモンズは割と良い選手が揃っており、ベンチから若手が支えるという構図に。うーん、まぁ普通のチームじゃないかとね。

ビッグマン大好きなHCに交代し、路線変更と思われたけど、ベテラン大好きのHCだってことを忘れていたよ。フォーニエとブセヴィッチを売却するために価値を上げたいのかもしれないけど、サラリー高すぎるんだよね。

 

セカンドユニットが激弱なのがブレイザーズ。ところがスタウスカス恒例の開幕戦爆発に続き、そこそこ機能しているんだ。さすがにテリー・ストッツとはいえ、もっと時間がかかると思っていたのに。なお、ウィザーズ戦は普通にスターターが絶不調になって負けています。CJマカラムが外しまくるとか。

まだ信用できないセカンドユニットだけど、スターターがやらかしたのだから、どっちも信用できないじゃないか。強いは強いけど、その根幹たるディフェンス力はエド・デイビスの放出をザック・コリンズが埋めざる得ない苦しい状況です。

 

◉フォーニエ&ブセヴィッチ

普通にフォーニエとブセヴィッチ中心のオフェンスを組み立てていくDJオーガスティンのマジック。マジックファンはどう考えているのかなぁ。本当は弱くても良いから、もっと若手が複数いた方が喜ばしいかな。ペイトンとかオラディポとかサボニスとか。

アイザックの役割はディフェンスで止めていくことと、ルーズボールなどへの反応の早さ。しかし対面がアミヌって何の意味もないような・・・。アイザックってちょっとアミヌっぽいのかも。アミヌのようなディフェンス力や運動能力が身につきそうで、そこにオフェンスも加わればって感じだけど、ハンドラーの役割を回してもらえていないので。

試合はマカラム+ヌルキッチvsフォーニエ+ブセヴィッチみたいな感じで進んでいきます。決まらないマカラム。どうしてしまったのかマカラム。どちらもマカラムとフォーニエの高いシュート力が前提にあるプレーコールなので、名前的にはマカラムでもシュート精度で上回る方が有利になっていきます。上回ったのはフォーニエ&ブセヴィッチで、ブセヴィッチがFG5/6スタートと好調。

だけどリードしたのはブレイザーズ。まぁ要するに総合的にはブレイザーズの方が上なんだよね。なんせ初めの18点全てがフォーニエ&ブセヴィッチだったマジック。他の3人は無得点では、どうしようもないわ。なお次に得点したのはベンチから出てきたロス。個人技でタフミドルも決めていきます。

対してセカンドユニットになってもスタウスカスとコリンズが得点していくブレイザーズ。バンバ相手だと非常にスムーズに見えるコリンズが、ブザービーターの放り投げ3Pも決めてしまったのでした。

33-22と11点リードしたブレイザーズ。どちらかというと、シーズン前に予想していたくらいの強さのマジックかな。22点は全てブセヴィッチ、フォーニエ、ロスの3人だったのです。マジックに未来はあるのか、っていうか未来を想定してチームを作っているのか?

◉焦らないブレイザーズ

ブレイザーズのセカンドユニットには「ボールドウィンを起用しろ」と書くくらい、プレーを作ることが出来ないのだけど、それとは別の話として「慌てない良さ」があって、速攻でゴール下シュートまで行ったけど囲まれると慌てずにパスアウトします。これが結構徹底されていて、ドライブしてもムリそうならパスアウト、パスアウトの連続で悪いセレクションにならないことを心がけているように。

つまりは良いプレーメイクはあまり出来ないけど、悪いセレクションをしない良さがある。ボールドウィンはミスも結構混じるからね。そうあってシュートを打っていくし、スタウスカス、カリー、ハークレスとシュートの打てる選手を並べています。交代を待ちながら仲良く会話するリラードとマカラムという光景は見慣れないぜ。

 

マジックはバンバがハイポストから決めます。バンバは異様なウイングスパンを誇る怪物くんながら、割とシュート力もあるという触れ込み。しかし、マジックはその高さの活用法も下手なら、シュートチャンスを作って上げるプレーコールもしていない。直前にネッツのジャレット・アレンをみていたから違いが目立つ。多分、アレンよりは上手いと思うけど。

しかし、ロスが積極的に打っていき、シモンズがディフェンスで止めるし。ベテランズが良い活躍をしていきます。うーん、完全にベテランのチームになっているだけでなく、そのベテランが若手を活かすわけでもない。

3人に囲まれたリバウンド争いでも勝ってしまうバンバは凄いけど、まぁ凄いだけさ。チームオフェンスの中で役割を果たすコリンズの方が地道に役に立っている。なので、点差は全く縮まらないよん。

スターターが戻ってくると遂にアイザックが奮起します。ブロックショットでリムプロテクトすれば、そのまま走り出し速攻をフィニッシュ。ハーフコートオフェンスでは殆どパスしてもらえないアイザックですが、そのポテンシャルの高さを示す事で、点差が縮まるのでした。

まぁでも慌てるそぶりなんか何もないブレイザーズは、ディフェンスでプレッシャーを強めるマジックに対してファールを貰ってフリースローを稼ぎ、そして残り4秒でリバウンドをとったリラードが慌てずに状況を観ながらだけども、時間に焦ることなくレイアップまで持ち込んでブザービーターショットになったのでした。58-48で結局は10点差になって終わったよ。

3Qはリラードの連続3Pが決まるも、フォーニエ&ブセヴィッチで返します。そこからブレイザーズはヌルキッチやハークレスのポストも交えながらせめていきます。ブレイザーズは完全なる2人のガードのチームなのだけど、ほどよく他の選手のアタックを混ぜてくるんだよね。

マジックもやっとゴードンの個人勝負に。なんかゴードンは個人で行くしかシュートアテンプトがない気がする。そして、この試合初めてのオーガスティンのシュートアテンプトで追い上げるように。

それにしても守れないブセヴィッチ。前半からヌルキッチに翻弄されていたけど、後半になっても全く対応出来ていません。ブセヴィッチって運動能力高くないから押し込まれるだけなのかと思っていたけど、そもそもテクニックにも対応出来ないのか?

フォーニエ&ブセヴィッチの見事な連携も決まりオフェンスメンで互角の展開に持ち込むマジック。しかし、交代が増えてバンバ&ブセヴィッチにすると別に高さのメリットを活かすわけでもなく、スピードのミスマッチや対応の甘さを活用されて、リラードに次々と決め返されます。

しかし、ブセヴィッチが引っ込んで、シモンズやグラントが入ってくると、連続でフィニッシャーとしてのバンバを使うように。輸入品の2人という感じが出ています。これで流れが出来たマジックが3Q終盤に追い上げて7点差になって3Qが終わります。

ちょっと感覚がバカになっているんだけど84点までとっているからマジックのオフェンスも悪くない。それでも何となくやり過ごしている感じのブレイザーズ。

◉ゴードンはエースなのか

しつこくボールを回していくブレイザーズのセカンドユニット。良くなっているよね。おそらくここまで成功した部分があるから生まれた連携だと思うんだ。

しかし立ち塞がりしゴードン。この試合初めてくらいにしっかりとゴードンのためにパスを貰って3Pを決めると、速攻からロスの3Pをアシスト。そうだ、こういうゴードンを期待していたはずだ。僅かに2つのプレーだけで目立つのは、それだけ能力が高いからだし、それだけこの試合ここまでやってこなかったから。

それをカリーがステフっぽいシュートの連続で返しますが、今度はグラントのミドルも決まり、トドメとばかりに速攻からゴードンが3Pで4分で3点差まで追い上げます。ゴードンの躍動が生み出したマジックのリズム。

 

タイムアウト明けに出てきたマカラムが簡単に3Pで取り返します。それにリラードがレイアップで続き、さらに3P。3点差になってからタイムアウトを挟んで3回のオフェンス機会で8-0にして、1分で11点差に戻ります。あぁ恐ろしきリラード&マカラム。エースのお仕事。

マジックも戻ってきたブセヴィッチがリラードをブロックし速攻に繋げれば、自らミドルも決めてエースの仕事をし始めます。この試合FG10/16で24点、11リバウンドのブセヴィッチ。フォーニエとのコンビは美しき連携を誇ります。ダブルダブルの数がシャックと同じとか。

まぁでも役者が違うよね。3Pのフェイクにブセヴィッチを飛びこませフリースローで突き放すリラード。コントロールしてディフェンスを引きつけて最後はアミヌやヌルキッチへアシストを通したりと攻撃性を失わず。

時間を使うだけ使って、シンプルにドライブからイージーシュートを作っていくエース。そしてたまたまショットクロックギリギリでボールが手元に戻ってくると、しっかりと3Pで射貫いてしまいます。

この試合41点に達したリラード。そのうち34点が後半の得点だそうです。マジックが多少の反撃をしたところで相手にせず、常にリードを守り切れるオフェンス力の違いを見せつけた昨シーズンのオールNBAファーストチームのガードでした。

試合としては両チームの力の差を感じましたが、相変わらずオーガスティンは落ち着いたゲームメイクをするし、フォーニエ&ブセヴィッチのコンビプレーは鮮やかでした。ベンチから加勢するロスの得点力も相変わらずだった。それは心の底から出てくる褒め言葉。

昨シーズンのマジックはとても良かった理由はこの3人がしっかりとチームプレーを構築していくのに加えて、ゴードンもまた運動量と3Pの精度でエースとして貢献していったことです。安定はしなかったけど、伸ばしていく方向性をやっと感じることが出来たモンスター。

しかし、どうだろうか。ゴードンは個人技で得点する方法しかなくなっているような。それはアイザックは地味役に徹し、バンバは単なる高い選手になっている状況と同じなのかもしれません。短期的には良いと思う内容だったマジックは、中期的に見たらどうしたいのかよくわかんないことに。

フォーニエ&ブセヴィッチのコンビプレーは長年培われた2人の関係性でした。同時にゴードン&アイザックとか、現代的にはかなり怖いディフェンスコンビになり得るのだけど、そんな匂いは皆無だったね。果たしてクリフォードは才能を伸ばすことが出来るのか。そのうちアイザックもトレードされるのか。

 

ブレイザーズはコリンズがキャリアハイの17点をFG7/7で決めました。セカンドユニットが噛み合い始めており、誰もがしっかりとパスを回す好チームに。リラード&マカラムのスターターよりも好チーム感があるくらいだ。なお、元スターターのハークレスだけは迷走させられていたのが、その空気感を助長していました。

 

2018/10/26 マジックvsブレイザーズ” への5件のフィードバック

  1. 記事と関係なくてあれなんですが、whynotさんと一緒に観戦する機会があれば嬉しいなと思いました!
    もちろん参加費をお支払いしてです!ぜひご検討ください、ファイナルにでも!

    1. それは企画しようと思っているのですが、暇が無いというか、土日の朝から人前でしゃべるのめんどくさいというか 笑
      YouTubeでリアルタイム実況でもしよーかなー。

      1. 確かになかなかエネルギーの必要なイベントになりそうですねw
        何にせよ楽しみにしておりますー!

  2. 完全にオフェンスに切り替えたような序盤の戦いぶりです。TORのような完全セカンドユニットを目指しているようです。良い時は全員が外に開き、空いたスペースにターナーとスタウスカスがドライブで切り込み、駄目ならキックアウトと比較的機能します。ターナーが困ってミドルとか3Pを打ち出したら全く機能していない証明なので、直ぐに分かります。ハークレスが機能していないのは完全に怪我のせいですね。誰にでも合わせられるポジショニングの人なのですが、膝が良くなく次の試合から休むようです。
    オーランド戦は地力の差なのでしょうが、前のワシントン戦が気がかりです。4Qの中盤から延長戦にかけてヌルキッチがペリメーターディフェンスを全く出来ず、対面から20点ぐらいやられたと思いますが、何故か使い続けて負けました。CJが普通に入っていれば楽に勝てた試合でしょうが、このような展開になっても代えなかった訳が理解出来ません。多少高さとリバウンドでの有利性はありますが、あそこまで狙われて決められては意味がない。不可解ですね。打って変わってマイアミ戦では終盤の4Qに何も出来ないレナードを起用し続け負けました。アミヌも全く使わずにやられましたが、この采配も理解出来ません。序盤で色々試したいのは分かりますが、勝てる試合は勝たないとね。リラード一人が絶好調でもしょうがない。

    1. 観てない試合でやらかしてるんですね。やっぱりエド・デイビスの穴をコリンズだけは無理そう。というか課題はやっぱりレナードとスワニゲンなのかな。

      スタウスカスが思った以上に働いているだけに、戦い方をまとめたいですね。ハークレスがいなくなるのは痛いだけに、特にディフェンス面のまとめ方が大切になりそう。

      リラードは好調ですが、シーズンは長いだけに、そこに頼り過ぎると後半に跳ね返ってきちゃいます。やっぱり守れてこそのチームかな。

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