ウォーリアーズ 129
キャブス 120
ホームに戻ってきたウォーリアーズ。4連敗なんて考え難いけど、次戦がアウェーという事もあり、ホームで決めてしまいたいよね。
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狙う相手が明確なキャブス
早々にボールのないところでトンプソンがファールをとられる。アーヴィングとの対決はレフリーも気にしていたのだろう。更にキャブスはスイッチからラブとトンプソンのマッチアップを作るなど、トンプソン狙いかな。
トンプソンがいなくなればアーヴィング守れるのはデュラントだけになる。
ウォーリアーズはボールをプッシュする意識が高いが、そこを狙うキャブスのディフェンス。アーヴィングのスティール&速攻からデュラントのパスをレブロンがカットして速攻。この場面では共にバックコートからフロントコートのカリーへのパスなので、アーリーを止める狙い。
ウォーリアーズのオフェンスは悪くないけど、グリーンとパチュリアを徹底して空ける。1Qという事もありグリーンは冷静だったけど、パチュリアはちょっと。ジャンプシュート入るのに打たずに突っ込んでミスする場面はよく見るよね。
カリーは止められてる風だけど、パチュリアとイグダラが交代すると連続してドライブを決める。これはスペーシングの問題とパチュリアほどイグダラをフリーには出来ない事情がわかる。
そんな立ち上がり。
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ツキはキャブスにある。
第4戦はファールトラブルがウォーリアーズに重くのしかかった。この試合でも同じ現象。しかも微妙なコールだからタチが悪い。
トンプソンとデュラントが不在となる事でキャブスはリードを保っていく。
ウォーリアーズにとっては実験。アーヴィングにマコー。手が長くフットワークの良いマコーは通じるかと思ったが、連続でやられて失敗。でも交代するアーヴィングはケガもち?
コーバーのところをリビングストンで攻めていく。コーバーってディフェンス頑張るけど、ウォーリアーズからするといなしやすいのかもしれない。
ここのズレからカリーが攻めやすくなる。まぁデュラントもトンプソンもいないからカリーを活かす意識が高い方が大きい。
1回は逆転したウォーリアーズだけど、アーヴィングのスーパー3Pとカリーの珍しいハンドリングミスからの速攻でキャブスがリードした1Qだった。
ラスト1分の内容も、レフリーのコールもキャブスに味方している。まだまだツキが残っている感じのキャブス。アーヴィングはこの試合も理解不能の3P。
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ベンチメンバーに打たさせる両チーム
2Qは連続してキャブスの速攻。ウォーリアーズみたいなブレイク。マコーを空けて打たせるのが成功していた。その前のプレッシャーが効いているので、マコーは打つ判断しか出来ない。ベンチメンバーに打たせてたのはウォーリアーズの作戦だったのに。
タイムアウト後に酷い展開となる。ウォーリアーズはウエスト、イグダラ、グリーンがドフリー。キャブスはジェファーソンがドフリーで打つ。戦略がいきすぎたやつ。
キャブスはアイソレーションの時は3人がウォーリアーズの速攻に備えていた。サッカーみたいなDF。
そんなベンチに打たせまくる作戦は粘りをみせたウエストとイグダラの怒りのトマホークダンクが炸裂した。スゴイダンクでタイムアウト。
タイムアウト明けはカリーとデュラントがピック&ロール。どちらも守れよ!作戦への切り替え。
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やっぱりメインキャスト
ウォーリアーズはそこからカリーとデュラントが決めていく。ここまでの流れでいえば決めている事よりも打っている事。2人とも割とムリしてでも打っていた。
対するキャブスはラブのポストなども利用したが、まだウォーリアーズに誘導される部分がある。ウエスト、グリーンでゴール下を固めた事でアイソレーションに対してヘルプ出来る形になった。ムリが効かなかったキャブス。
デュラントが難しい3Pを決め、速攻が出た事もありウォーリアーズが一気にペースをあげた。10点のリードがウォーリアーズにあると、キャブスの攻め方は難しくなるよね。
第4戦のように戦えば良いだけなんだけど、それをするにはサポートキャストが決めてヘルプを減らさなければいけない。
そう考えていたらJRスミスが決めてくれて助かった。ヤバいよJR。昔の姿だわ。なお、トランジションの戻りが遅いよ。昔の姿だわ。
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前半はお互いに外しそうな選手を空けることで勝負に出ていた。結局、カリー&トンプソン&デュラントは止められない。レブロン&アーヴィング&ラブも止められない。そんなお互いのオフェンスを警戒する形になった。
その中で互いの3人が決めている方が、その時間帯のアドバンテージを得ていた。問題はラブをフォーメーションの中で活かせない事。グリーンはラブを全く止められないけど、そもそもそのシュチュエーションを作るのはアイソレーションシステムでは難しい。
そうなってくるとイグダラがいる分、ウォーリアーズが有利かな。オフェンスでは速攻を決め、ディフェンスではレブロンもアーヴィングも守る。戦術の中で活きる選手。
戦術の中で活きるイグダラとグリーン
戦術の外で活きるJRスミスとトリスタン・トンプソン
乗ったら強いウォーリアーズと、1つひとつのプレーが強力なキャブスの特徴を表しているかもね。これまで以上にお互いの特徴が出てきた前半でした。
そして2年前にイグダラがMVPをとった理由がよくわかる。
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追いつきたいキャブスに付き合うウォーリアーズ
シリーズを通してみると、ウォーリアーズのスターターには穴があるよね。パチュリア&グリーンのオフェンス。この時間でエネルギー使っても追いつきたいキャブス。
ウォーリアーズが良い流れだけど、この試合でも流れを断ち切ってくれるパチュリア。ゴール下2対1でオフェンスファールってバカなのか。第3戦でもやってたよね。
JRスミスのトンデモ3Pもあり、ウォーリアーズのペースだけど点差を縮めるキャブス。
トリスタン・トンプソンの踏ん張りでジワジワ追いつくキャブス。うーん、なんかグリーンのポジションが怪しくなっている。ラブには負けるけど、そのラブがいなくなった方が楽なんだけど、スキが増えている感じがする。
ウォーリアーズは何故かトランジションが遅い。らしくない形はデュラント頼みになる。どちらかというと、まだキャブスの方がチームオフェンスをしているよ。
カリーとトンプソンが外した事も影響しているのか。
そんなカリー。らしくないプレーが続く。例えばパス。トリッキーなプレーのカリーはたまに味方が取れない位置に出す事もある。そんなミスは仕方ないのがトランジションのウォーリアーズ。でもこの試合のミスはカットされる。次第に意気消沈していった。
代わりにカリーみたいなJRスミス。あれだけボールに触らずに難しいシュートを決めていく。お互いの戦術がうまくいかなかった3Qなので、戦術外の2人が活躍したキャブスが点差を詰めたのは、やっぱりツキがある。
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勝負が始まらなかった4Q
レブロン対デュラントで始まる4Q。きっとこのまま行くのだろうと感じさせる雰囲気だ。ファイナルっぽい焦れるような展開で始まるラストピリオド。
もうウォーリアーズはデュラントを休ませる気がないのだろう。対してレブロンを少しでも休ませたいキャブス。この差はプレースタイルの差だろうね。
カリー&トンプソンがこないウォーリアーズに対し、ラブとコーバーが決めたキャブス。でもその後で連続してスイッチミスが起こる。どちらもレブロンが悪い。
キャブスはトンプソンを狙ってポストアップするのだけど、この点差でやるプレーとは思えない。ポジティブにみれば収縮させて外から打たせるわけだけど、トンプソンだし確率的にみてポスト勝負を許すウォーリアーズ。
その確率とデュラントのポストアップの確率を考えたら勝てるかは別にして点差は詰められないだろう、という計算が出来ていたと思う。デュラントは驚異的に決めていたわけではない。カリーも外していた。でも点差は縮まらないよ。むしろ離れたよ。
アーヴィングのレイアップが外れたので、仕方がないのでレブロン無双タイムがあったけど、これも華麗なボール回しされて流れを生ませるくらいなら、イグダラに任せてしまおうという感じ。しかもイグダラもアンドワンは嫌だからゴール下まで来られたら無抵抗。
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ゲームをコントロールしたウォーリアーズ
非常に珍しい形のウォーリアーズ。徹底してハーフコートオフェンスを展開する。ある意味第4戦でやらされたことを自ら進んでやっている。前半は走っていたので、ミスと外の確率を考えて遅くしたのだろう。
シューターのチームは勝てない、という定説を覆したのが2年前のウォーリアーズだけど、この姿はある意味それを否定するようでもあった。正しくはどちらでもイケるチームになっているという事。
3Qにエネルギーをあまり使わずに点差を詰めれたキャブスだけど、やっぱりそこでグッと追い抜くべきだったかな。(結果論です)前半は打たせる選手を決めて打たせてしまう合戦だったけど、10点のリードはアーヴィングやレブロンであっても打たせて大丈夫にしてしまった。
あれだけファールが多かったのに、終盤になるとファールをしなくなったウォーリアーズ。ここも第4戦で勝てた要因とは違う現象だよね。キャブスにはコントロール出来ない内容だけど。
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レブロンのディフェンスでポジションミスが目立った試合だった。そのためにイグダラのダンクが多かったよね。レブロンをヘルプポジションに置く事がキャブスが第3戦から戦えた理由のひとつだけど、そこでミスが起きればこうなるという事かな。
JRスミスの変人3Pがなければ、ウォーリアーズの楽勝だった試合。だからこそ最後は余裕があって巧く時間を流せたのかもしれない。あれがラブなら難しかったね。
まぁ順当なウォーリアーズの優勝でした。デュラント無双があることで、カリーとトンプソンにもフィジカル的な余裕があった。そこが勝因だった。
続きはまた後日。