ウィザーズが一矢報いた第3戦。五分に戻せるか?
第3戦の前に行ったアンケートの結果はこんな感じです。
常にラプターズに先手をとられ、4Qに逆転出来そうな流れになっても、主力選手の疲労が目立ってしまい、ベンチメンバーも含めて戦うラプターズに押し切られるウィザーズ
次戦はどうすべき?
— whynot! (@whynot_jp) April 19, 2018
その結果はスターターを変えなかったスコット・ブルックスHC。そして予定通りラプターズが飛び出したものの、ベンチから出てきたウーブレイのディフェンスによって流れを取り戻し、リードを得た余裕もあってウォールとビールのプレータイムが抑えられ、見事な逆転勝利を得たウィザーズでした。
管理人のフォロワー超優秀じゃない?
完璧なまでに予想が当たったわけですよ。それに従わずスターターそのままにしてリードされるのだから、ブルックスが間違っているのか、逆転させたのだからブルックスが正しいのか?
それはわからないけど、「結果はわからないけど、展開は予想できる」というプレビュー通りで進む両チームの対戦です。先手を取るラプターズだけど、しっかりとリードしないと勝てないのがラプターズでもあります。
◉前半
〇スターターはいつも通り
というわけで、15-4とラプターズが飛び出します。
ちょっと笑えてくるよね。内容もそのまま。バランチューナスがオフェンスリバウンドを確保するし、アヌノビーが速攻から得点すれば、ハーフコートでもカットプレーを決めます。何の対策もしていないようなウィザーズ。ただ、これはHCの責任といっては行けません。だって4試合目ですよ。何回同じプレーにやられているのさ。リプレーのようなラプターズにやられるウィザーズ。
ポーターとか対応を変えるって事を知らないのかね?
〇ウォール、ウーブレイ、スコット
しかし、違いがありそうなのはウォールの対応。第3戦でもありましたがバランチューナスの動きを読んでいるよね。スティールから速攻でハードファールを受けます。バランチューナスが腕を振り下ろさなければ普通のファールだったけど、フォロースルーが悪かったのでフレグラント1。関係ないけど自分がやられたときだけキレるモリスってのは、やっぱりよろしくないと思うよ。
そしてウーブレイとスコットが出てきてスモールラインナップに移行すると、止めまくるウーブレイ。バランチューナスからテイクチャージするし、ボール運びをスティールするし。一気に流れを持ってくるウーブレイ
するとウォールやビールのアタックが成功し、落ちてもモリスが押し込み17-14まで追いついてタイムアウトに。スコット?スペーシングしてアウトサイドで構えてくれるからドライブスペース作っていました。この場面はそれくらい。コートの中でウォールが圧倒的に早いのは明らかなので、スタートダッシュしたければスコットだよね。ここまで僅か6分間の攻防です。
〇ディテールの差
再びラプターズが盛り返します。これはまぁ偶然的な要素がありますが、違うのはファールをもらう技術がラプターズの方が高いこと。ラプターズというかデローザン。細かくフリースローで稼ぐので、キックアウトからデロン・ライトの3Pが決まると気がついたら点差になっています。
細かい部分で言えばラプターズはウォールのスピードにこそ苦労しますが、アーリーオフェンスにもっていこうとすると必ず1人はボールにプレッシャーをかけて遅らせていきます。一方でウィザーズは割とルーズなのでラプターズは走りやすくなり、少しずつ差になります。この辺がディティールで上回るラプターズ
デローザンが個人として、ラプターズがチームとして少しずつの差を作っていき、30-22で1Qが終わります。
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〇ラウリーとセカンドユニット
最強からヴァンフリートを抜いてラウリーが加わったセカンドユニットになります。もっと強くなりそうで、そうとも限らないからバスケって怖いよね。ラウリーがオフボールで動いてスクリーンでフリーになりますが、そもそもヴァンフリートはそんなことしないわけで。
相変わらずボールは回るし、連動するし、素晴らしいのですが、シュートが決まらない。オフェンスリバウンドからの得点は出来ます。ディフェンスも素晴らしくプレッシャーをかけながら連動するのですが、単純なウォールのドライブやパスに切り裂かれます。
さらにパスを読んでスティールから速攻に行くウォール。それをブロックするライト。ポーターがフォローしますが追ってきたシアカムがブロックし、そこから速攻でダンクを決めます。諦めずに追いかけるし、切り替えが早いし。11点差まで広がってセカンドユニットの時間が終わります。
助っ人のラウリーは殆ど関係ないし。
〇バランチューナス
戻ってきたバランチューナスが強さを発揮して得点していきます。スターター同士だとあまり差がない両チームですが、センターだけは差になります。しかし、逆にそこを攻めていくウォール。これまで決められなかったドライブがこの試合ではしっかりと機能しています。するとゴータットもミドルを決めれば、ウォールのアシストからゴール下。
今季のバランチューナスは良く守っています。スピードのミスマッチでも恐れずについていこうとします。それは偉い。しかし根本的にはスピード不足の選手なので、ウォールのドライブを警戒してヘルプポジションをとるとゴータットまで守り切る守備範囲も視野もありません。そんなポジションをとるのは得意なゴータット。バランチューナスが決めて、バランチューナスが崩されて。だから終盤はノゲイラが起用されていた第1戦でした。ここでは再びポエルトが登場し、その後はシアカムに。弱気なのがケーシー流
〇前半の終わり方
ラプターズもラウリー&デローザンが決めていきます。残り3分でも11点リードを守ります。
お互いがトランジションで決められない状態が続くと激しくなるルーズボール争い。その中でラプターズにアクシデントでアヌノビーが足を痛めます。この時、タイムアウトで止めればよかったのに、ムダなパスをだしてウォールにスティールを許し7点差になります。アヌノビーはロッカーへ。
お互いがファールで止めるような形になりながら、最後はデローザンが鮮やかなステップで2つのレイアップをきめて51-40でラプターズが11点リードで前半が終わります。
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40点という数字が示すようにウィザーズを止める方法論が確立されていそうなラプターズ。実際にウィザーズが盛り返したのはウーブレイのディフェンスからでした。オフェンスは機能していません。そして何を血迷ったのか、2Qはウーブレイが2分強出ただけでスコットはベンチに座りっぱなしです。
ウーブレイ&スコットがお気に入りの管理人と、アンケートでその2人を起用することを薦めているフォロワーにブーイングされるであろうブルックスHC
そして40点に抑えたラプターズ側もキーマンのアヌノビーにアクシデントは非常に痛い。痛いというか後半はあまり起用されないのですが。でも、ラプターズで一番ベテランっぽいのってアヌノビーです。20歳の若者はロールプレイヤーとして、ウォール相手を中心にディフェンダーとしての活躍を求められながら、FG65%、3P56%なんて素晴らしい数字を残しています。
シモンズとかミッチェルとかテイタムのせいで目立ってないけど、やっていることはルーキー離れしています。ディフェンスと堅実なシュートで貢献する20歳。ケガ人がいてもタイムアウトをとらずにスティールされて速攻をくらうベテラン。経験ってなんですか?
そんなわけで後半はこの辺りの攻防でウィザーズが走れるかどうか。スコットとウーブレイを使え!
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◉後半
〇乱れていく展開
ポーターがこの試合初めてのFGを3Pで決めます。連発。デローザンがビールの3Pに飛び込み3本のフリースローを与えてしまいます。ラプターズも決めているのですが2分で7点差になります。さらにビールが3P。割と絡んでいるのがアヌノビーのディフェンスです。どうも大丈夫そうにみえつつ、反応が悪くなっているかもしれません。ポーターのミドルが決まって3分半で2点差に!
ウーブレイとスコット出さなくて良いかな。
ボールムーブしてゴータットのショートレンジが決まって同点、ラウリーがリバースレイアップ&ワンという形で得点の応酬になっていきます。応酬はウィザーズペースです。モリスと交代で出ているスコット。正直、全く良くない。というか悪い。スコットの影響は不明ですがウィザーズは走り始めます。早い展開でシュートを打っていき、ビールの3Pで逆転します。
しかし、トランジションが早くて乱れた展開になると意図せぬファールも増えます。ビールが4つ目をコールされてベンチへ下がってしまいます。
〇打ち勝ったウィザーズ
ウーブレイの強引すぎる突破からスティールし、速攻を決めたデローザン。しかし、ドライブダンクで取り返せば、マイルズのオフェンスファールも引き出すウーブレイ。マイルズもドライブで取り返します。
どちらのチームが良いということはないですが、こんなドライブが出来なかったのがウィザーズだった気がします。ラプターズディフェンスの綻び。オフェンスではデローザンのミドルに3Pと調子が良いのですが、ウーブレイに簡単にドライブされてしまいます。渡邊雄太がここまで強気にドライブ出来るかな?
ラストオフェンスはウィザーズ。ウォールはキックアウトでスコットに、何故か良く分からないけど難しい片足シュートになったけど、ブザービーターで決めて80-80の同点になって4Qに突入します。3Qは40-29なのでオフェンスで打ち勝っただけのウィザーズ。
2年前のウィザーズは攻守バランスで成績がいまいちでした。昨季はオフェンスにふりきって好成績をあげました。今季はそこにディフェンスを加えようとしたら成績が下がりました。やっぱりオフェンスで打ち勝つのが性格に合っているのだと思います。ナゲッツも守ろうとして失敗したし、それは選手の質とかではなく性格なのだと思います。ウーブレイはディフェンスが良いけど、持ち味は積極的なデフェンスだし。
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〇最強セカンドユニット再び
4Qです。当然そこにはラウリーとベンチメンバーの最強セカンドユニット改がいます。なので8点リードになります。それだけで伝わりそうなのが怖い。ウィザーズは守る気持ちがあるのですが、散々守ってもポエルトのオフェンスリバウンドから粘り繋がれ、一瞬の隙にゴール下で決められたり、ヘルプに行けないようなオフボールムーブされてイージーレイアップされたり。
しかし象徴的なのはディフェンスでマイボールになるとゆっくりしたボールプッシュの間に先頭に躍り出るポエルト。あの高さで前に走られたらイージーシュートなわけです。ディフェンス力と献身的な走りとを徹底出来すぎているセカンドユニット。
〇逆襲のウォール&ビール
苦しくなったのでビールも戻します。ほぼスターターなウィザーズです。ドライブを決めるビールですが、チャージングもとられ5回目になりますが出続け、積極的にドライブをすれば、簡単に3Pを決めます。負けられないのさ。さらにラウリーからオフェンスファールを引き出し逆襲に成功すると、ウオールがミドルを決めて、残り6分半で2点差になった所でデローザンも戻ります。
それでもウォールから3人に囲まれているビールへのアリウープがでてファールをもらい、同点に追いつきます。3人に囲まれているって事は他にフリーがいたはずとか思っちゃダメ。
ところがついていないビール。デローザンが外したシュートに対して身体が流れながら自分で確保します。そして倒れ込む先にいたのがビール。ほぼ立っていただけのビールですが、デローザンが足に引っかかりながら倒れたためファールコールされてしまい退場します。やっていることはファールじゃないけど、見た目が完全にファールという不幸すぎるビール。
〇エース達
ポエルトがミドルを決めてラプターズはリードします。トランジションから1人で突っ込んでウォールが決めて同点に。モリスがスティールしてマイボールにすると、そのオフェンスでウォールからモリスの合わせで遂に逆転するウィザーズ。さらにトランジションでウーブレイも行くので、走り合った方が良さそうなウィザーズ。
今季はひと味違うデローザン。打てないと判断したらパスに切り替え、3回くらいアタックし直して強引にねじ込みます。しかし、怖いもので外れると一気に走って得点にしてしまうウィザーズ。残り2分きって3点差に。決められなかったデローザンが悪いのか、走れるウォールが凄いのか。
ボールを回してデローザンに託すも3Pを打ってミス。リバウンド争いでポエルトが6回目のファールで退場します。会場は盛り上がりますが、まぁ別にいなくなってもそんなに痛手じゃないでしょ。こういうときに選ばれないバランチューナス。出てきたのはシアカムです。
何故か、妙に急ぐラウリー。左サイドに5人揃った状況でドライブしてミスになります。対して時間を消費した上でウォールが広いサイドでミドルを決めて残り1分6点差に。やらかしたラウリー。
イバカの3Pが外れ再び時間を消費してシュートを打つのはウーブレイ。そこにファールしたラウリー。やらかしたラウリー。まぁファールしなくても時間が足りなかっただろうけど。フリースロー2本決めて残り22秒で8点差となるのでした。
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最後はエースの差でした。ビールが同点まで持って行き、最後はウォールで仕留めました。4Q5分で8点のビール、10点3アシストのウォールで勝負をものにしました。
この両チームについては「スターターはウィザーズが上」「常に先手を取るのはラプターズで追いかけるウィザーズ」という関係性と考えていますが、まぁ見事にウィザーズ側の結果に繋がりました。追いつかれた時点で負ける匂いがしてくるラプターズ
ラプターズファンがため息を出してしまいそうな内容で、悪くなかったけどFG2/8だったデローザンと終盤はシュートも決まらずミスをしたラウリーでした。「いつもの2人」なんて揶揄されてしまいそうです。結構、デロン・ライトが空いていたのですが、ちょっと信用していなかったのか、見えていなかったのか。せめて後者と言ってくれ。
今年は行ける!
そんな自信が沸いてきたホームでの2戦の後で、
今年もか!
と言いたくなるようなアウェイでの敗戦となったラプターズ
結構怪しい内容だったけど、後半に持ち直して逆転勝ちできたウィザーズ。でも先手を取るのはいつだってラプターズなので、トロントでやる第5戦は思い切った策もありだと思いますよ。
おい、アヌノビーの穴が大きすぎないか・・・
ラプターズはラプターズなのかと思ってしまうようなこの2戦
東はどこが上がるか全く読めませんね
あの1、2戦は何だったのか?
そう言いたくなってしまうラウリーとデローザン でした。確かエースはライトだったはずなのに 笑
まさかまさかの連勝で嬉しい限り。置物ゴータットが働いてくれました。ウォールからビールのショットも決まってきたので期待が持てます。
でもやはりスターターを意地でも変えないHC。弱気なのか分かりませんねー。自分的にはせめてウーブレイをスターターにさせて欲しいなぁ。
次は大事な第五戦。
ベンチとイバカが活躍する前に決めて欲しい。
ゴータットを信用し働かせたHCと働いているバランチューナスを信用しないHC
何とも難しい構図ですね。しかもスコット働かないし。ただ3Qはウォールが周囲にやらせて追いついたので、ポイントは両チームのエースが周囲を信じられるかどうかの気がしてきました。
この試合は見れませんでした。
非常に想像しやすいゲームレポートでした。ありがとうございました。
しかし、ゲーム終盤のTORの悪癖みたいな物の原因は何なんでしょうね。HC?選手?
次はホームで頑張ってもらいましょう。
ラプターズはデローザンが好調で最後までデローザンでした。ラウリーもアグレッシブ過ぎました。ある意味、単純なのかもしれません。このためにヴァンフリートが必要だったのかも。
まさしく必要なのはヴァンフリートだと感じます。
シーズン中に見た数試合でも、HC・両エースともにヴァンフリートへの信頼は強いと思います。
アヌノビーまで出られないとするとアップセットのにおいがしてきますね。
そういえば書いてませんでしたね。ヴァンフリートによってコントロールする終盤のラプターズが必要でしたね。
ちょっと問題なのはラウリーがコントロール役を忘れているんですよね。何でなのかわかりませんが、より得点を取りに行くライトとの3ガードはこの試合で意味がありませんでした。
アヌノビーでれないと、ちょっとディフェンスの不安が大きすぎますし、コーナーで待ちながらカットプレーしてくれる良質なウイングは誰もいなくなってしまいますね。