20180316 ホークス vs ホーネッツ

プレーオフチームに飽きてきたので、ちゃんと勝利を目指してくれるホーネッツとホークスです。




◉両チームの現在地

ホーネッツはオールスター明けこそ連勝しましたが、やっぱり失速してしまいました。39敗なのでプレーオフって残り全勝しないと。観ようと思っていたけどタイミングがあわず久しぶりです。

だからといって若手に切り替えるかと言うとそんな事はないわけです。プレーオフの可能性あるわけだしね。来季も体制継続かというとそれも不明だから将来とか関係ないという雰囲気

 

ホークスはベリネリとイリャソバも放出し、スターターにはドルシーとコリンズというルーキーコンビ、2年目のプリンス、5年目のシュルーダーが並びます。分かりやすいよね。

余計なシューター達がいなくなったので、より若手が経験を詰める環境が整いました。わざと負けてはいないけど、勝率が下がるのも仕方がない。

つまり意外と目的意識があるのはホークスです。それは勝利への意思とは少し違うけど。



◉見違えるようなホーネッツ

 

ホーネッツは速いパッシングでインサイドに合わせれば、走ってアーリーオフェンスを連発し、迷わず3Pを打っていきます。

えっ?久しぶりにみましたが、いろいろ変えたの?

軽快なシュートを打つのでドライブもレイアップまでいけるし、ヘルプがくればハワード。シュートミスしたらハワード。

 

ケンバがプレーに関わらなくても素晴らしいオフェンスを展開します。珍しい自殺点までしでかしたホークスディフェンスが悪いとかいっちゃダメ!

FG62%、10アシストという素晴らしいスタッツで33点を奪った1Qでした。



ホークスの方は正しいポジショニングと判断で得点していくわけですが、今はもう少し個人にやらせていくイメージです。個人にやらせるというのは個人技突破というわけではなく、スクリーンと合わせの連携を使って攻めるのですが、ツーメンゲームをメインにしています。

周囲はスペーシングしておいて、メインになって攻める選手と正しいポジショニングの複合技という感じ。

 

オフボールスクリーンを使ってドルシーに打たせるパターン、ピックでシュルーダーにドライブさせるパターン、そしてコリンズの合わせと若い選手にわかりやすくプレーさせています。

ドルシー以外は確率は悪いのですが、ディフェンスからの速攻というもう1つの強化ポイントを活かし、1Q23点となります。ホーネッツ10点リード。



◉継続するホークス

 

スターターの見違えるような素晴らしい内容からベンチメンバーが増えたホーネッツは元に戻ります。

残っているバトゥームとルーキーのモンクはシンプルなパッシングとフロアを広く使うオフボールムーブの組み合わせで引き続き、オフェンスを見事に構成しようとします。

しかし、ラムとカミンスキーにボールが渡るともうダメ。ボールを止めて動きをつけず有効なパスも出ない。

 

ディフェンスでもヘルプの意識が低く足が動きません。シュルーダーに抜かれるモンクも悪いのですが、右にカミンスキー、左にラムがヘルプポジションにいるのにどちらも挟み込まないからフリーのレイアップになるとか何しているのか?

そんなわけで点差は3点になってケンバが戻ります。



ホークスはムスカラにミスが目立つなど少し困ってしまいますが、それでもよく走るし、連携を使う意識が高いです。プリンスが思い切りよく3Pを決め、さらにドライブからブロックを飛ばせるとデッドモンに合わせるなど非常にコレクティブなオフェンスをします。

 

しかし、ケンバ1人にどうしようもないシュートを決められていきます。ホークスにはないタレント力だし、やってはいけない個人技です。

ホークスはダミアン・リーが連続で3Pを決めます。プレーメイクされたシュートではありますが非常に強気なシュート。スタッツみたら2試合目の選手なので良い部分を見せようと必死なのかな。見せ場を作ってあげているのは良い事です。決めたのは尚良い。

前半残り3分になってホークスが追いつきます。

 

ちなみにスターターになったホークスはガチガチのインサイド固めに戻っていて、ホークスは3Pならば簡単に打てる状況です。

◯前半の3P
ホークス 8/17
ホーネッツ 7/15

ホークスは確率良く決めましたが、ホーネッツもまた確率良く決めました。前半最後にバトゥームとケンバが連発して8点リードに戻したホーネッツ。この2本は難しい3Pだったし、その前はハワードのロング2Pでした。

タレントの違いでリードを奪ったホーネッツです。ハワードが決めるなんて聞いてないよ。



◉前半を振り返る

 

ホークスはまぁ想像通りですが、スティールを記録したのがコリンズの2つのみだったので、もう少しディフェンスをなんとかしないといけません。デッドモンしかビッグマンはいないので平面でプレッシャーかけるのが必要。えっドラフトでセンターを指名するから問題ないって?

◯前半の得点
シュルーダー 14
コリンズ 13
ドルシー 8
リー 9

オフェンスではシュルーダーとコリンズを中心にしながらもシューター2人が外から効果的に決めました。リーって本当に2試合目なのか?

 

自分たちがやりたい事、ディフェンスの対応を見てやるべき事、両方が出来ているので良い前半だったと言えます。ムスカラやデッドモンがインサイドで全く得点出来なかった事、そしてコリンズがオフェンスリバウンドを取ってくれなかったので、まぁ55点奪えたけど負けているのは致し方ないかな。

ディフェンスを頑張るべきか、ホーネッツのシュートが落ちるのを信じるべきかは難しい。落ちそうだからな。



どうしたのかというホーネッツでしたが、ハワードまでロング2Pを2本決めるのだから驚きです。最近は打っているシーンをみますが。

しかし2Qには見事に元に戻ったので偶然だったのか。

もしも本気でボールムーブとアーリーオフェンスを取り込むのならば、カミンスキーを起用する意味なんて皆無だと思います。走るしドライブするラムと違い、トップ近辺でウロウロしているだけのカミンスキーはそこでスコアする事しか頭にない感じ。それ自体を否定はしないけど、スターターのやっていた内容からするとジャマなだけです。

普通はセカンドユニットの方が約束事に忠実なので、多分偶然なんだろうな。そんな結論です。3Pを積極的に打て!くらいの変化な気がします。



◉後半はショートモード

 

ディフェンスを強化すべきホークスですが、後半開始から全然ダメでハワードに暴れられて、シンプルなプレーで3Pを打たれます。ここまで行くとNBAで教える内容ではないくらい簡単なプレー。

後半始まってすぐに15点差まで広がります。

 

プリンス、ドルシー、コリンズと3Pを決めて追い上げるホークスですが、ホーネッツもマービン・ウイリアムスやグラハムが3Pを返せば、ゴール下でハワードが暴れるので点差が縮まりません。

 

3Pを効果的に決め、ケンバ、モンク、バトゥームがボールを散らし、インサイドでハワードが暴れる。

止めるべきポイントが全く見つけられないホークス。
止められるポイントが何もないホーネッツ

3Qも33点を奪ったホーネッツが96点まで伸ばして3Qが終わります。本当にホーネッツなのか?



試合は同じ内容で続きました。余裕綽々のホーネッツは気持ちよくシュートを打ち、ハワードが暴れる展開です。
残り5分でも22点差がありホーネッツの楽勝でした。

しかしそこから2分で11点を詰めたホークス。プリンスの3P連発は見事でしたが、明らかにきが抜けていたホーネッツ。

仕方がないのでケンバが働くと3連続3Pでクローズしました。



◉バトゥームからみるホーネッツ

 

◯ニコラス・バトゥーム
10点 10リバウンド
16アシスト 5ターンオーバー

この試合で異彩を放ったバトゥーム。驚きの16アシストです。それはチームにボールムーブを促し、3Pを打たせ、インサイドを蹂躙させました。ウエストブルックみたいに自らプレーメイクしてのアシストではなく、循環を促すパスなので非常に効果的でした。

しかし、ここで注目したいのはターンオーバーです。ターンオーバーが大嫌いなホーネッツ。100ポゼッションで12.5回はリーグで最も重要少ないです。

『スティーブ・カーとダントーニ』で書きましたが、ターンオーバーは悪いプレーですが、良いプレーにミスは付き物です。なんせウォーリアーズはリーグ28位とワーストクラスのミスの多さです。

ホーネッツはミスを嫌がるばかりにコートをワイドに使い、ボールを動かし、インサイドへアシストをするようなプレーをごく僅かしかしませんでした。

 

この試合とシーズン平均を比較してみます。

◯ホーネッツ
3Pアテンプト 33(26.9)
ペイント内得点 48(43.6)
アシスト 30(21.5)
ターンオーバー 10(12.6)

まぁ出来過ぎだった点を差し引いても、全く違うわけです。それを生み出したのはミスもあるけどボールムーブさせたバトゥームでした。チームとしては10しかしていないのも恐ろしい。

 

◯ドワイト・ハワード
33点 FG13/20

そしてハワードのアテンプト数。ギルクイストとマービン・ウイリアムスに邪魔されていたのに、半分以上を3Pだったマービンの活躍もありインサイドを荒らしました。まぁホークスのディフェンスも意味わからなかったけど。

 

出来過ぎだったのは間違いない。
だけど3Pを活用してハワードのインサイドとケンバのドライブを使う意識が強かったこの試合。

なんでこれを日常的にやらなかったのか?
むしろシーズンのナゾが深まるわけです。



まぁおそらく展開が楽だからここまで出来たのだと思います。実際に得点が詰まるとほぼケンバでした。ケンバはボールムーブ関係なく個人技で決めてくるのですが、楽な展開だからボールムーブして3P打つけど、真剣味が高まるとケンバ任せになっていそう。

そしてセカンドユニットに戦術が浸透していないのも単なる偶然だった雰囲気を出してきます。こちらは逆にシーズン初めはここまで酷くなかったので、なんか箱の中に押し込まれた感じです。

個人で言えば同じことしかしないカミンスキーと1人でやりたがるラムの問題ですが、ラムはウイングからドライブさせたら有効な武器だし、カミンスキーは動かない問題なので、本人よりも起用する方が悪いと思うわけです。

雨の日も風の日も、楽勝でも接戦でも今日の試合みたいなプレーを継続してしていたら、今の成績はあり得ないよ。



◉課題は多いホークス

まぁ課題が多いのは悪いことではありません。直すべきポイントを洗い出せているわけです。

◯3P 16/36
◯アシスト 30

オフェンス面に関しては合格点だと思います。ホーネッツのガチガチインサイドに対して3Pをしっかりと使えました。

プリンス、ドロシー、そして謎のダミアン・リーとロールプレーヤーで賄っているのもグッド!
ここがエースだと他をどうする問題が出てきますが、ドラフトでエースを獲得しても起用しやすいよね。凄い理由の褒め方だけど。

課題があるのはやっぱりディフェンス。

◯ジョン・コリンズ
21点 9リバウンド

お気に入りの新感覚センターのコリンズですが、機動力マックスでスティールも記録するもののディフェンスは全体的に良くない。
パワーや高さでやられるならばまだしも、ヘルプポジションが悪かったり、ショーディフェンスが出来なかったり、挙句にはハワードにハンドリングで抜かれました。

サイズに恵まれていないインサイドは平面のディフェンスが出来るからこそ価値があるので、そこが弱いとなると苦しいです。

 

17点を速攻で奪ったとは言え、チームとしてもコリンズがいる利点を活かしたければ、もっとアグレッシブに守って速攻を狙いたい。
コリンズがハワードを置き去りにしている割には有利になっていないホークスでした。



気楽にと思って選んだ試合でしたが、点差が離れすぎて失敗でした。一方でホーネッツがこんなオフェンスを出来るのは発見でしたが、来季に繋がるとは思えないので、関係ないかな。

ホークスは強い相手にも善戦するのですが、ホーネッツ相手だと完敗するとか勘弁してください。

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