テイタムがいない今シーズンのセルツ。エース不在はもちろんだけど、ホリデー、ホーフォード、ポルジンギス、コーネットと昨シーズンのメンバーと別れを告げました。特にインサイドについては殆どいなくなったわけだし、残ったのはゴール下担当のクエタだけ。この点で今シーズンは苦労すると思われました。
実際に苦労して始まったものの、ジェイレン・ブラウンのエース化と共にチームバランスを調整していきました。特に目立ったことは3Pオフェンスからの脱却です。マッズーラは「3Pオフェンスの何が悪いんだ」と開き直っていたくらいのHCなので、まさか脱却してもオフェンス力をキープできるとは夢にも思わなかった。
〇昨シーズンからの変化
3P 48.2 ⇒ 42.2
ミドル 7.8 ⇒ 11.9
ペイント 13.4 ⇒ 18.4
ゴール下 20.6 ⇒ 18.5
典型的な3Pオフェンスを展開していたセルツが、ミドルやショートレンジを大きく増やしてきました。しかも、ゴール下については減少したわけですが、そもそも昨シーズンですらゴール下の本数はリーグで4番目に少なかったので、ここを減らしてオフェンス力をキープするとは意味が分かりません。
3P戦術ではなく、ゴール下でもない形で戦術構築したマッズーラ
ペイント+ミドルの本数がリーグで最も少ない部類だったセルツなのに、今シーズンはリーグで3番目に多いミドルと13番目に多いペイントショットです。せめてペイントがリーグ3位とかなら理解も出来るけど、効率中毒みたいなオフェンスをしていたマッズーラが、最も効率の悪いショットばかりで構築しているのは不可思議でしかありません。
〇オフェンスリバウンド
11.4(10位) ⇒ 12.7(6位)
その分だけオフェンスリバウンドをはじめとするハードワークは強化されました。強化されたというか、クエタがメインのセンターになったので単純にリバウンドに絡む回数が増えた形です。ここは納得性があるのだけど・・・第2センターとしてガルーザに2.3本も取らせている点には異様さを感じずにはいられません。
確かにガルーザは悪くない選手だけど、どこのチームでも主力にはならないレベルであることは間違いなく、イースト2位のチームで奮闘していることは不可思議です。ポルジンギスなんて要らなかったんだなって思っちゃうぜ。
マッズーラといえばフロントが補強しても頑なに起用しないような一面がありました。セルツ歴が長く、自分が信じている選手しか信じないようなHCだったのに、こうして急激に選手が入れ替わったら、まるで人が変わったように多くの選手を試し、それぞれがフィットしながら、より勝てる形へと変化していきました。
同じ選手しか使えないと思ったら、新加入を戦力にしていった
ただし、ここで忘れてはいけないのは誰もかれもが成功したわけではないことです。なんだったら「セルツにフィットしそうなタイプ」の方が失敗しています。開幕からテイタムのところに収まりそうなマイノットとストレッチビッグに収まりそうなブシェイを使っていったものの、早々に見切りました。見切ったら使わないのもマッズーラか。
そしてジョーダン・ウェルシュ、シャイアーマン、ウーゴ・ゴンザレスと近年のドラフト指名選手たちを戦力にしていきました。補強する必要なかったんじゃないかってやつですが、これまで育成から距離を置いていたのに、若手を起用しながら戦力にしていったのも不思議なところです。
なお、外から連れてきた中堅よりも、中にいる若手を重視するのは「ハードワークこそが重要」と考えているHCあるあるです。今シーズンはキャブスが同じ状況にあるし、サンダーやナゲッツも似たような感じさ。戦略家だと思っていたマッズーラだけど、ハードワークの方が遥かに大事にしているっていうことは試合内容も示しています。