U18アジアカップへの合宿参加メンバーが発表されたと思ったら、しれっと契約満了を報告されたアレハンドロ・マルチネス。後任について言いたいこともあるけれど、それ以上に日本の育成年代を凄まじい勢いで押し上げてくれたスペイン人がいなくなることを残念に思うばかりです。
22年4月に就任したマルチネス。おそらく2年+2年の契約だったのでしょう。タイミング的に驚くほどのことはないです。ただ、当時のリリースに「契約期間は非公表」とありますが、そもそも育成年代のHCで非公表にする意味なんてないはずですが、これは日本で唯一U18アジアカップを勝ち抜いてU19に進んだトーステン・ロイブルを突如として育成年代から外したバスケ協会の前科から導き出された非公開でしょう。自分たちの問題を隠したい性分。
このマルチネスの有能さを語る前に、この22年の就任そのものが前バスケ協会の「継続性のなさ」を示してもいれば、前バスケ協会における「唯一の良心」でもありました。
コロナ禍で予選なしでU19へと進み、試合ではなく練習動画で醜聞をさらした前HCから、戦術や判断能力を重視するHCへの異常な方向展開に加え、トップのHCが個人技突破のザ・アメリカ人HCのホーバスなのに、育成年代はチーム戦術のスペイン人HCを据えることになりました。
選手に求める資質が前任から180°転換
トップとの繋がりが希薄な戦術を行う育成年代
マルチネスの良し悪しよりも、バスケ協会の根本的な問題が詰まっていました。「ホーバスは素晴らしい。これこそ日本が進むべき道だ」とか言っておきながら、育成年代は違う方向を向いているっていうね。
別に全てを同じになんてのはムリだけど、どう考えてもスペイン人のHCを連れてくるってのは違うだろ。当時のリリースにも「ルビオを育てた」みたいな触れ込みをしており、良い意味で言えば世界基準を知っている優秀な育成用HCを捕まえたってことではありました。
なお、後任は高校バスケのHCであり、トップがBリーグのHCでもあることから、今のバスケ協会は「現場を知っている人間が代表を率いる」スタンスはブレていません。ブレブレだけどラマスやロイブル、マルチネスを連れてきた前バスケ協会と今のバスケ協会。どっちが有能なのかって言われたら、それはそれで難しいよね。
そんな政治的事情は無視すれば、マルチネスの就任は素晴らしい結果をもたらしたし、継続した戦術によって育成年代に共通意識が生まれるという内容面での効果も生まれました。当たり前ですが、U18とU16では選手の顔ぶれが一新されるわけですが、共通の戦術と判断基準がベースになっているのを、異なる年代から感じれるというのは、極めて新鮮な出来事でした。
その中で評価される選手も従来とは大きく異なっていましたが、そこはトップとの関連性の乏しさを示しており、マルチネスと世界大会へ行った選手は、ホーバスにはあまり評価されませんでした。逆にマルチネスのチームでは問題を抱えていた選手がホーバスに評価されているんだよね。困ったもんだよ前バスケ協会。