新ロケッツは何が起こるのだろうか①

◎シェングンとランデール

〇シェングンのオン／オフ
オフェンスレーティング
オンコート　１１２．５
オフコート　１０４．９

ディフェンスレーティング
オンコート　１２０．３
オフコート　１１４．１

シェングンがコートにいないと酷すぎるオフェンスになるロケッツ。同時にコートにいるとマジで守れない。ただ難しいのは守れない理由が３Ｐ決められるからっていうさ。

じゃあなんでシェングンがいないとオフェンスが酷いかっていうと、ハンドラーオフェンスに終始するからです。ボールを持った選手の個人技アタックの組み合わせでしかない。わかりやすいのはスクリーンアシストです。

〇スクリーンアシスト
シェングン　３．４
ガルバ　　　１．３
テイト　　　１．０
ジャバリ　　０．５

チームのスクリーンアシストの半分がシェングンかよってくらいシェングンだけがスクリーンをかけています。ガルバはプレータイムの短さに対して多いのですが、そもそも起用されないしな。テイトが稼いでいるように、必ずしもセンターである必要もないのですが、ジャバリはとにかく実行してくれないのでさ。

〇ランデールのスクリーンアシスト　２．１

そしてプレータイムが短いながらサンズのオフェンスらしくランデールは多くのスクリーンアシストを記録しました。がっちりとしたスクリナーではなく、とにかく何度もスクリーンに向かってくれるのが良さであり、かわりにダイブしてのフィニッシュはそこまで強くありません。

ハイポストからトップ近辺でパスを受けるとスムーズにサイドを変更してくれるのもシェングンの強みであり、ランデールの強みでもあります。

〇パスとアシスト
シェングン　３９．８本　３．９Ａ
ランデール　１７．１本　１．０Ａ

ランデールはアシストは少ないですが３Ｐへつながるケースが多いです。センターだから当然だけどね。シェングンはアシスト／パスでいえばＫＰＪと同レベルなのでロケッツの中核的なアシスト役になっています。

どっちも３Ｐが決まらないという点も含めて、アウトサイドのプレーメイクでは似たようなタイプになっており、ポイントセンタータイプを真ん中に置く気持ちが強いんだろうなーという印象です。そこにジャバリってどうなのかとも思いますが、それは次回かな。

さて、シェングンのもう１つの良さがオフェンスリバウンドです。単にロケッツがシュート外しすぎるから多いってのも事実なのですが、リーグ１０位の本数を記録しており、身体能力不足のイメージからは離れてゴール下ファイトします。

〇オフェンスリバウンド
シェングン　３．２
ランデール　１．７

ランデールも負けず劣らずオフェンスリバウンドが多い選手です。ディフェンスリバウンドはそんな多くないのにね。スペースに飛び込むのが上手いのでしょう。セカンドチャンスはロケッツの１つの武器でしたが、この点は継続してきそうです。

ポイントセンター＆オフェンスリバウンドの長所が強調される

さすがにシェングンのようなポストムーブはありませんが、よい補強だよね。ガードサイドとは違って明確なバックアップ役だし、ガルバを放出したので非常にわかりやすいランデールの補強でした。

〇バンブリートのピック＆ロール
８．１回
７．７点
ＥＦＧ４９．３％

そしてバンブリートはピック＆ロールを多用する選手であり、パートルがトレードでやってきてラプターズが大きく改善したポイントでもあります。しっかりとしたスクリナーであり、わりとポイントセンターなことをしていたパートルは、シェングンやランデールに求める役割に似ている。

そんなわけで、今回の補強はビッグマン側には非常にわかりやすい補強でした。ガード陣はわかりやすいけど、それでどうやってバランスをとるのかが不明。

ただ、そもそもウドカがセルツでやっていたオフェンスでは、便利だけどシューター的な位置づけだったホーフォードと、ゴール下担当のロバートなので、このタイプのビッグマンがフィットするのかよくわからないし、ピック＆ロール多用でもありません。総じてオフェンス面ではウドカ感がないけど、そこはウイング陣に期待しているのかもしれない。

金にものを言わせて中堅どころを手に入れたロケッツの補強ですが、何をしたいのかはわかりやすい。弱点の補強とプレーモデルの確立。それが本当にうまくいくのか、そして勝てるのか。少なくともやりたいことが見えているのはポジティブなのかな。