ギディとジェイレン①

◎フローター

キャッチ&3Pのフェイクからドライブで突破することが増えたギディ。それはよくわかる。でも、プルアップ3Pはなく、その中でも個人技アタックを増やして行けたギディってのは、なかなか不思議です。スピードで振り切れるわけじゃないのに、そんなにドライブ効率あがるのかよ。

ピック&ロールからのアタックは平均5.8回ありますが、得点率0.81と割と低く、ターンオーバーが多いので効率的なプレーにはなっていません。総じてディフェンダーをだますのは上手いけど、かといって1on1ディフェンスに集中されると抜くのが難しいのもギディです。

こうしてディフェンダーを引き連れてドライブすることも多いのですが、2年目でアップグレードされたのは上半身がブレないフィジカルの部分で、コンタクトプレーからのシュートが非常にうまくなりました。

〇2P 49.2% ⇒ 52.4%
〇EFG46.1% ⇒ 51.6%

まだまだ素晴らしい数字からは遠いですけどね。ルーキーシーズンの成功率ではチームが40勝するのは不可能だったでしょう。チームの中で弱点になるじゃん。でも、パサーだし、これくらいの確率になれば何とか。55%まで向上させると景色は一変しそう。

〇ドライブからのレイアップ
アテンプト 1.77回 ⇒ 2.14回
成功率   47.9% ⇒ 49.1%

〇ドライブからのフローター
アテンプト 0.91回 ⇒ 1.86回
成功率   32.7% ⇒ 44.0%

ギディはドライブから流れるままのシュートアテンプトを大きく増やしてきました。特にフローター系はルーキーシーズンから倍に増えたうえで成功率も大きく改善させています。レイアップは頻繁にブロックもされており、追いつかれてしまうし、高さが足りないという運動能力不足な一面もハッキリしていますが、ステップワークを使ってすり抜けつつ、上半身のバランスが崩れにくくなりました。

〇ペイント内得点 7.4 ⇒ 11.5

ギディの平均得点は4.1点伸びましたが、それはペイント内得点の増加と同じでした。8フィート以内のアテンプトは3本増え、明らかに

インサイドでのフィニッシュを意識して改善してきた2年目

でした。何かと3Pで解決しがちな現代バスケにおいて、ギディには合わなそうなドライブアタック戦術にフィットする改善をしてきたのは高く評価していいし、ルーキーシーズンとは異なるイメージの2年目になりました。起点役だったギディが2人目のエースへと進化したんだ。

サンダーはチームとして3Pの改善がありましたが、その3Pを打つために必要なインサイド攻略を、線が細くシュート能力に懸念があったギディが担い始めたのは驚きです。パスで「チームを動かす」のがギディの仕事かと思いましたが、積極的なアタックでディフェンスを動かすことに成功しつつあります。「成功しつつ」なので3年目も課題は同じさ。

本来セカンドエース的な仕事はホルムグレンに託す予定だった気がするし、ギディとホルムグレンのコンビプレーを作るのが2年目のテーマだったと思いますが、ホルムグレンがシーズン全休になった中で、段々とギディがアタック能力を開花させていったのは嬉しい誤算だったでしょう。

そしてもう1人、ルーキーのジェイレン・ウィリアムスも同じようにドライブアタック戦術におけるエース役として機能したことで、サンダー流の戦術は1つの完成を迎えました。と同時にSGA、ギディ、ジェイレンのプレータイムが長くなっていき、交代要員不足にも陥ったのさ。以前はSGAとは異なる武器の選手を集める流れだったはずが、チームとしてうまくいったなら同じレベルのアタッカーが欲しくて仕方がないっていう空気が強くなってしまった。

そんなジェイリンについては次回に回すとして、最後にギディのディフェンス面についてみていきましょう。

ギディとジェイレン①” への4件のフィードバック

  1. SGAはスペシャルな選手なのは一目見れば分かりますが、ギディーも同じくらいチームとして成立させる選手だと言えると思います。本当はケンリッチの怪我がなければもう少し休ませられたのかとも思います。
    SGAとギディー同居できるのか問題に早期に答えを出し始めてることはとても嬉しい事です。ホルムグレンの怪我は本来チームの前進を1年遅らす可能性もありましたが、各個人の成長がチームを前進させましたね。今年はホルムグレンが何をもたらすでしょうか。まずは試合に出る事ですが、、

    1. 本当に可能性が広がりましたよね
      シーズン前半はギディが苦しすぎてダメだと思いましたが、普通に得点源になれたのは素晴らしい
      想像を超える成長でしたが、チャンスを活かせたってのもギディの価値を上げました

  2. ホルムグレンには一本立ちをして欲しいですが、それ以上に一本立ちを期待したいギディです。まだまだ弱点も多いですが、それを上手く消しつつルーキーシーズンに感じられた「特別感」の匂いをもっと強めるシーズンにして欲しいですね。このチームにおけるジェイレンの立ち位置の話も伺ってみたいですが、それはまた次回だと思うので楽しみです。
    少し話が変わってしまうのですが質問です。OKCは今ロスターに21人と限界まで人員を抱えているのですが、その中にガルバがいます。OKCファンとしてドラフト時にはマンの順位でカイジョーンズかガルバ(本当はシェングン)を期待していた私としては彼の加入はとても嬉しいのですが、彼がOKCでキャリアを再興できる可能性はあると思いますか?

    1. ガルバは十分に可能性があると思っていますが、ライバルが直接的なビッグマンじゃなくて、まさにギディやジェイレンで成立するかどうかという点なのが苦しいです。
      個人レベルではジェイリンとタイプの違うディフェンダーとして重宝すると思いますが、21人のロスターから削ることを考えると、ガードサイドを厚くするのかどうかです。

      高速ヘルプのリムプロテクターで、ガード相手でも守れるのはサンダー向き。でも、ビッグマンを守れるガードやウイングがいるなら、ガルバじゃなくていいので・・・。

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