極端なスモールラインナップとドライビングオフェンスのサンダー。それが40勝42敗と5割まであと一歩まであがってきました。この変な戦術を構築させ、勝てるレベルまでもっていったのがパサーであり、リバウンダーであったギディが、セカンドエースとしても便利屋としても機能するところまで成長したことが大きな要因でした。
そして、もう1つの要因がジェイレン・ウィリアムス。ドライブアタックのオフェンスにおいて効果的なオプションと3人目のハンドラーとして確率の良いプレーでチームを引き上げたのでした。
◎カットプレー
ドライブ&キックアウトのシンプルな戦術を構築していたサンダーにおいて、1つの課題はカットプレー担当の存在でした。PF系統の選手が担当する役割であり、ストレッチしつつオフボールでの動き出しが1つの役割として定義されていたわけです。しかし、今ではカットプレー担当はいなくなりました。だってジェイレンがいるんだもん。
〇カッティング ダンク 25/25
〇カッティング レイアップ 25/32
サンダーで最も多くのカットプレーを成功させたのがジェイレンでした。イメージよりも回数は少なく、ただし超高確率で決めきっているように完全にディフェンスを置き去りにしたカットプレーが多く発生しました。マークマンの視界から自分がみえなくなったという瞬間に裏を取っており、回数以上に効果的な飛び込みを繰り返しました。
〇ダンク 85回
またカットプレーと合わせて1試合1本以上のダンクを記録しており、かなり多い数字です。最も長くボールを持っていたSGAで54回なので、ジェイレンの多さは目立つし、それだけフリーの状況でゴール下まで侵入する機会が多かったということです。
広くスペーシングしているかわりに、サンダーの泣き所はゴール下でのセンター合わせが出来ないことですが、ジェイレンはゴール下のフィニッシャーとして確率の高いプレーを生み出してくれました。ディフェンスの急所をつくオフボールは、サンダーのオフェンスに彩をもたらしてくれています。守りにくくしてくれている。
オフェンスのパターン増と確率アップ担当
ジェイレンはルーキーながら、ロールプレイヤーの渋さと重要性を発揮してくれました。ストリートの延長線上のように若い選手が個人技を繰り返しているような戦術ですが、それを勝てるようにしているのは単なる個人技の繰り返しではないからです。
また、ハンドラーが本職のジェイレンがオフボールも担当してくれているので、オフボール担当を減らすことが出来たし、シューターを多めに並べることも可能になりました。5アウトの戦術ではアウトサイドで渋滞を起こしがちなのですが、ポイントセンターみたいなギディと的確にスペースを使ってくるジェイレンによってバランスをキープできたといえます。
ドラフト前から多彩な部分が気に入っていましたが、予想していたよりもずっと多彩だったジェイレンです。ここまでオフボール仕事ができるなんて、ハイライト観ていてもわからないよね。
◎FG成功率
〇2P57.9%
〇3P35.6%
サンダーにしては珍しく3Pをちゃんと決めたルーキーだったジェイレン。ところが、確率の良さはアテンプトの少なさにも繋がっており、逆に2Pはガードとしてはトップレベルの成功率の高さになっています。決まるシュートしか打たないタイプなのかな。
3Pについては違う面白さというか常識外な部分もあって、カットプレーをウイングポジションから決めるけど、コーナーシューターではありません。3Pでストレッチしているようでいてしていない。だけどドライブを仕掛けると確率の良さが目立ちます。変な特徴だ。
3P能力を重視しているチームが多い中、何故かSGAもギディもジェイレンも3Pが少ないというね。確率そのものは向上しているのだけど、チームカラーであるドライブへの信頼度が高いぞ。
>突出したSGAの怖さから、素晴らしいトリオとしてのバランスアタックへ。スペシャルだったSGAにどこまで追いつき、どこまで仕事を奪えるのか。プレーオフに進みたければ、SGAの仕事の半分くらいは奪い取りたいところです。
本当にこの通りかなと思いますね
SGA以外がどれだけステップアップできるかですねOKCは
ジェイレンとホルムグレンがルーキースケールの内にPO勝ち上がりたいですわ
今のサンダー路線で勝ちをより現実的なものにするためにPJワシントン系のマルチタイプかアダムス系のパワーファイタータイプを加えるかと思ったら、さらにミチッチ・ケイサン・キヨンテとガード特化を加速させたOKCですが、ドラフト・FA・サマリなどを通じた所感はいかがですか?チェットを筆頭に上澄み分で50勝前後できればいいのですが、そう簡単でもないな、というのが正直なファンとしての所感です。