◎サンダーのドライブアタック
SGAのとんでもなさが光った22-23シーズンでしたが、SGAのドライブアタックが個人技として有効なのは理解できるとしても、チーム戦術としては成立しない一面があったはずです。そこをジェイリンの方のウィリアムスがセンターとして3P40%を決めたこと、そしてアイザイア・ジョーなどのシューティング担当がスモール戦術でのディフェンスをこなせたことで、一気にチームとしての機能性も生まれ始めました。乱高下するけどさ。
いわゆる『5アウト』のスペーシングからドライブアタックを効果的に決めるオフェンス戦術が形になってきたわけですが、これはSGAの個人技には有効でも、ギディからみればよりドライブアタックを決める必要性が高くなったということでもあり、個人技突破からのフィニッシュという難題が突き付けられました。
〇SGAのドライブ
回数 23.9
得点 17.1
FG 53%
アシスト 1.6
リーグトップのドライブアタックとなったSGAでしたが、本当にとんでもないよね。ドライブだけで平均17点も取っているんだぜ。そしてSGAに続くハンドラーとしてギディもドライブで稼げたのがサンダー成功の要因でした。
〇ギディのドライブ
回数 12.4
得点 6.8
FG 48%
アシスト 1.2
SGAには及ばないものの、ギディもドライブでなかなか優秀な数字を残せました。パサータイプが残した確率だと考えれば十分に及第点です。サンダーのドライブ戦術はギディには適合しないかと思われましたが、なぜなぜどうして、大きな飛躍を見せた2年目となりました。
〇ドライブからの得点率 38.1% ⇒ 54.4%
特に目立ったのが得点率の差。単純にドライブの得点数/回数の数字ですが、フリースローも含まれた成功率となり、ギディは劇的な改善をしています。アシストに繋がるパスも出しながら、しっかりと得点率を改善してきました。
シーズン前半のギディは(SGAがすごすぎて)SGAとの差が大きく開いてしまい、存在意義が小さくなっていましたが、それはサンダーのドライブアタック戦術において、個人技で突破しフィニッシュする能力の差が大きすぎるからでもありました。そもそも得意分野が違うわけだしさ。
しかし、シーズン後半になるとギディはギディでドライブでの得点力を向上させており、パス担当かつセカンドエースとしての突破役を担い始めました。ギディがチーム戦術の中で輝きを増したことでサンダーの成績が向上したといっても言い過ぎではありません。
◎3P
そしてドライブアタックオフェンスにおいてはキックアウト3Pを決めることが重要であり、なおかつギディでいえば「ドライブするため」にもプルアップ3Pを決めることが重要でした。
〇3P成功率
キャッチ&3P 24.5% ⇒ 33.7%
プルアップ3P 32.7% ⇒ 17.4%
〇3Pアテンプト
キャッチ&3P 2.9本 ⇒ 2.6本
プルアップ3P 0.9本 ⇒ 0.3本
こうしてキャッチ&3Pの確率を上昇させ、キックアウト先として一定の機能性は持てるようになりました。が、よく見るとアテンプト数は下がっており、プルアップに関しては本数も成功率も落としたってことです。ちなみに、平均0.3本だからスモールサンプルすぎて成功率を考えてもムダだろうな。
そんなわけでギディはドライブ能力を大きく向上させたし、チームメイトのパスから3Pの確率も向上させています。ただ、その3Pはドライブが増えたことには、あまり関係なさそうにも見えます。ドライブする必要があったギディは、3Pというよりは、単純な個人技アタックでドライブを増やしたってことになります。
しっかし、現代バスケにおいて3Pをあまり打たずにドライブで点を取っていくってSGAもギディもどうなってんだろ。プレースタイルは違うのにウエストブルックリスペクトみたいなサンダー。っていうかウエストブルックだって3P打ってたのに。
SGAはスペシャルな選手なのは一目見れば分かりますが、ギディーも同じくらいチームとして成立させる選手だと言えると思います。本当はケンリッチの怪我がなければもう少し休ませられたのかとも思います。
SGAとギディー同居できるのか問題に早期に答えを出し始めてることはとても嬉しい事です。ホルムグレンの怪我は本来チームの前進を1年遅らす可能性もありましたが、各個人の成長がチームを前進させましたね。今年はホルムグレンが何をもたらすでしょうか。まずは試合に出る事ですが、、
本当に可能性が広がりましたよね
シーズン前半はギディが苦しすぎてダメだと思いましたが、普通に得点源になれたのは素晴らしい
想像を超える成長でしたが、チャンスを活かせたってのもギディの価値を上げました
ホルムグレンには一本立ちをして欲しいですが、それ以上に一本立ちを期待したいギディです。まだまだ弱点も多いですが、それを上手く消しつつルーキーシーズンに感じられた「特別感」の匂いをもっと強めるシーズンにして欲しいですね。このチームにおけるジェイレンの立ち位置の話も伺ってみたいですが、それはまた次回だと思うので楽しみです。
少し話が変わってしまうのですが質問です。OKCは今ロスターに21人と限界まで人員を抱えているのですが、その中にガルバがいます。OKCファンとしてドラフト時にはマンの順位でカイジョーンズかガルバ(本当はシェングン)を期待していた私としては彼の加入はとても嬉しいのですが、彼がOKCでキャリアを再興できる可能性はあると思いますか?
ガルバは十分に可能性があると思っていますが、ライバルが直接的なビッグマンじゃなくて、まさにギディやジェイレンで成立するかどうかという点なのが苦しいです。
個人レベルではジェイリンとタイプの違うディフェンダーとして重宝すると思いますが、21人のロスターから削ることを考えると、ガードサイドを厚くするのかどうかです。
高速ヘルプのリムプロテクターで、ガード相手でも守れるのはサンダー向き。でも、ビッグマンを守れるガードやウイングがいるなら、ガルバじゃなくていいので・・・。