20180124 レイカーズ vs セルティックス

今季初めてトラブルになっているセルティックスをカイリー・アーヴィングは嵐に巻き込まれたと表現しました。

長いシーズンには浮き沈みがあるもの。むしろここまで順調過ぎただけの気がしますが、好調ラプターズの影が迫ってきたのも事実です。

特に問題なんてない気がしますが、それがあるならば確認したいセルティックス

 

アーヴィングの発言が嫌味に聞こえてしまうレイカーズ。ロンゾ復帰のタイミングかどうかは知らないけど、よくわからない方向に舵を切って理解に苦しむとしたのが連敗中

しかし、一転勝ち始めたからよくわからないよ。しかも聞いた話だとクラークソンやランドルが活躍したとか。

こちらも謎だよレイカーズ。今は一体何をするための時期なのか?
今は両者に差があるライバル対決です。



◉イングラムとブラウンで確認する状況

セルティックスを観るときは初めにジェイレン・ブラウンのマーク相手を確認します。それはディフェンスチームが止めたい相手が誰かわかるから。
この試合ではKCPことコールドウェルポープ。動くKCPを捉えていくブラウンによりタフ3Pで試合が始まります。

 

オフェンスでもブラウン中心に攻めます。負けているとそれが悪いような気がしてきますが、ハンドラー1人のスターターだと割とある状況。
ドライブからダンクで得点すると、ホーフォードの3Pをアシスト、自ら3Pをヒットさせます。

 

ロンゾのいないレイカーズはイングラムがハンドラーをやるとtwitterで知りましたが、実際に観てみると個人的にはあまり好きではないです。

テイタムにマークされるイングラムはウイングからの仕掛けでミドル、そしてキックアウトしてロペスのロング2Pをアシストします。ウイングからの仕掛けではテイタムを相手にしないイングラム

ハンドルして抜かずにロングミドルは外したので、ウイングからのフィニッシュに繋がるプレーの方が怖さがある気が。

 

イングラムがテイタムを虐めまくったあたりでベインズに代わってモリスが、ロペスに代わってクズマがでて両チームからセンターが消えます。



交代からロースコアの展開が加速します。

レイカーズはシュートに行く段階でセルティックスディフェンスに阻まれている印象。レイアップに行こうとしてボールを叩かれるシーンが続きます。

一方のセルティックスは単純にシュートを落としている印象なのですが、ではリズムよく打っているかというとそんなわけでもない。
最近のセルティックスで感じたのはサイスまで3Pばかりになり、安易に打っているのではないかという疑問。

アウトサイドから外してリバウンドに飛び込む人数も足りないようなセルティックス

 

 

ところがセルティックスがアーヴィング以外をベンチメンバーにすると急激にテンポが変わります。ロジアーとスマートもいるハンドラー3人体制で打って行くセルティックス。

でも多分オフェンスよりもディフェンスが問題で簡単にクラークソンに打たれるように。ブラウンには完封されていたクラークソンが活き活きとプレーします。

最終的に早い展開はオフェンス面のプラスが大きかったセルティックスが6点リードして1Qを終わります。

◯3P
セルティックス 3/12
レイカーズ 0/7

お互いに決まらなかったわけですが、セルティックスはベンチメンバーが増えるほどアテンプトが増えていきます。ロケッツみたいなアテンプト数

レイカーズはまぁ試合はこれからさ。6点差は仕方がない確率。



◉レイカーズのプレッシャーか、セルティックスの問題か。

 

クズマが初めての3Pをヒットするとアーリーからまたもクズマが決めます。一方で変わらずベンチメンバーで軽く3Pを連発して外すセルティックス。

でも、ここに起きている現象はセルティックスからすると気になる内容です。

 

1本目のクズマの3Pはトップからのパスを45°で受けてフリーでした。理由はモリスの不注意。2本目はトランジションの遅れ。どちらもセルティックスとしてはあってはいけないミス。

 

一方でセルティックスの3Pが外れたのはレイカーズのディフェンスが良かったから。1Q前半とは意味が違うよ。
アウトサイドまでプレッシャーをかけるレイカーズですが、それが可能になったのはドライブしないで打つハンドラー達の怠慢だと思います。スマートはドライブからのタフショットを決めました。

 

1Qはドライブからのキックアウト3Pを決めていたセルティックス。同時にディフェンスではドライブからのキックアウト以外ではフリーで打たせなかったセルティックス。

2Qになるとドライブしないで3Pを打ち、キックアウトでもないのにフリーで打たせています。

ならば追いつくに決まっているレイカーズでした。



 

時々、試合じゃなくてインタビュー映されて腹立つことがありますが、それがカリーム・アブドゥル・ジャバーだと文句言えないね。メイウェザーは文句だ。

 

スターター4人が戻ってきたセルティックスは悪い傾向が全くなくなります。外にディフェンスがプレッシャーをかけるならば、すかさず裏をとって得点して行くブラウン。スマートとホーフォードもその動きを見逃しません。
そして空いたアーヴィングが3Pを沈めます。残り2分半で10点までリードを広げます。

 

ここからレイカーズが踏ん張ります。落ちても落ちてもリバウンドに食らいつくレイカーズ。本当にランドル頑張っているし。

このリバウンドを確保できないのはセルティックスらしくないですが、リバウンドを奪うのはレイカーズらしいので、レイカーズが良かったということで。

 

クラークソンとランドルがドライブを決めますが、セルティックスもスマートが連続3Pを返して前半を8点リードで終わります。



 

◉両チームのベンチ問題

2Qのセルティックスはスターターとベンチが半々くらいのプレータイムです。

◯2Qの3P
スターター 2/4
ベンチ 3/9

確率よりも3Pでしか組み立てられないのが問題。スタッツでみれば同じ3Pですが、フリーになったから打っていたスターターに対して、3Pを打つためにプレーしていたベンチ。

スターターは明らかにレイカーズディフェンスを収縮させていました。誰か1人の問題ではなく全体の連動性の問題です。

 

MVPはブラッド・スティーブンス

そう書いたのは誰かの活躍ではなくてチーム全体が素晴らしかったからです。強豪ならではの誰が出てきても強さを感じたセルティックス。

しかし、この前半のセルティックスは全く違います。選手個人の判断力の違いがもたらしたように感じます。

例えばアーヴィングも判断力としてはベンチの選手に近いのだけど、超絶ハンドリングがあるので怖くてディフェンスはプレッシャーをかけられません。だから楽に打てる3P。それは個人能力だよね。

このベンチ問題がセルティックス不調の理由なのか?



序盤に目立っていたイングラムは2Q目立たず。というかプレータイムが短い。

多分それはベンチメンバーの活躍に対するウォルトンの返答。相手の問題が大きかったとはいえ、アウトサイドまで追い回すディフェンスとしぶといオフェンスリバウンド
そしてクズマとハートのアーリーオフェンス。

クラークソンやランドルもしっかりと結果を残したレイカーズ。素晴らしいとはいえないけど、個人がエネルギッシュに動いています。

◯前半のFG
スターター 4/19
ベンチ 13/26

完全にベンチメンバーが支えた前半。

ファンから批判されるウォルトンだけど、こうやって多くのメンバーを活躍させ、その活躍に答える起用をしてあげるのは良い部分です。制御出来ていないのは悪い部分。
「それはリスク&リターンだから」と割り切れるかどうかで続投か否か。

 

時々みるロンゾ接待バスケはマジックの意向としか思えない前半の起用法でした。

 

ベンチを活用したレイカーズ
ベンチに悩んだセルティックス



◉勢いに乗るレイカーズと乗らせるセルティックス

 

後半になるとセルティックスのオフェンスはアーヴィングとホーフォードのピックからスタートする形が増えます。1Qはブラウンだけど3Qからはエーススタートもいつもの形。

しかし、これが決まりません。理由は何だろうか?
何でもない調子の悪さにも思えますが、そういえばアーヴィングがゴール下までドライブするのをこの試合はまだみてないかも。

 

レイカーズも好調とは言えませんが、それでも粘り強く押し込むシーンもあり、何よりもブラウンのディフェンスを攻略したエニスのドライブは大きかった。抜かれないポイントだという信頼がもたらす穴。

イングラムがドライブからキックアウトでKCPの3Pをアシストすると、リバウンドからロペスが&ワンで4分でレイカーズが逆転します。

 

そこからアーヴィングがタフなミドルを決めていきますが、ブラウンはフリーの3Pを決められず。スマートは決めたけど。

レイカーズはロペスとランドルの高さと強さを使っていきます。セルティックスの泣き所をつける2人。でもブラウンがロペスからオフェンスファールを引き出したり。

 

どちらも乗れるポイントと乗り切れないポイントを抱えて拮抗した展開になっていきます。



残り時間が減るにつれてお互いにベンチメンバーが増えてくると、前半と同じ現象が。

ろくにオフェンスを構築できないセルティックスに対して良いディフェンスをみせるレイカーズ

これって確かにレイカーズのディフェンスは良いのですが、セルティックスは動きもなくて突破口を失っています。ホーフォードのように中外動いて動かせないし、ブラウンのように裏取りの動きもない。

 

対するレイカーズにはクラークソンとクズマがいます。2人が突破口を作りながら、他の3人が自分の仕事をします。パッシングだったり、リバウンドだったり。

試合前には予想していなかったベンチメンバーの差でレイカーズが2点リードして4Qに向かいます。



 

◉クズマはね。4星ですよ。

 

セルティックスはアーヴィングとテイタムをいれたユニットで、レイカーズは全員ベンチメンバーです。

どちらもやりたいオフェンスが出来ている雰囲気。アーヴィングから始まるセルティックスとボールを回していろんな選手が仕掛けて行くレイカーズ。
どちらも良いけど、確率が高いのは強いセルティックスなので先にリードを得ます。

 

4分が過ぎて5点セルティックスリードからクズマの時間が始まります。

2本の3Pをヒットさせるとドライブからバックビハインドパスでナンスのダンクをアシスト。
ここで大切なのはクズマの個人技よりも、それまでの流れを継続するボールムーブからのプレーだという事。スペーシングが出来て、誰もが仕掛けるからそれぞれにマークを引きつけています。

 

セルティックスもボールムーブとドライブを絡ませたオフェンスでホーフォードのフローターに繋げるとスマートのスティールからブラウンがダンクに行きますがミス。そのカウンターでクズマがまた3Pで逆転します。

さらにファールコールをもらって3本のフリースローを決めたクズマ。ドライブからスピンムーブも決めて6点リードします。



アーヴィングのマークにイングラムがつきます。英断を下したウォルトン。そこまでエニスが素晴らしいディフェンスをしましたが、ミドルを決められてしまいました。

そこで高さのあるイングラム。
オフェンスで出番がなくなってきたイングラム。
アーヴィングの3Pをブロックします。

 

オフェンス面でも目立っていたランドルではなく動いて合わせるナンスを使います。
クズマからナンスへ、イングラムからナンスへ。どちらもフリースローに繋がりますが確率はイマイチ。負けたらウォルトンが不満を言いそう。

決まらないからランドルに変えるとボールが回らなくなりますが、ハートが落としたのをクズマが押し込みます。さらにランドルもリバウンドから押し込みます。

セルティックスはアーヴィングが決めて点差を縮めますが、アーヴィングのパスからのシュートが全く決まりません。ブラウンが外しまくるから交代させたのに、他の選手も決められない。

そして守っても今度はクラークソンにまでオフェンスリバウンドを許します。

残り26秒で6点リードするレイカーズ



◉不満を言いたくなるだろうな

タイムアウト明けにロジアーがタフ3Pを決めます。プレッシャーディフェンスは失敗しますがフリースローをハートが2本とも外します。ウォルトンが不満を言いそう。

リバウンド争いでランドルがファールで時間を使わずに2点返したセルティックス。ウォルトンが不満を言いそう。

プレッシャーディフェンスは成功しかけますが、何とか繋いだレイカーズ。
怪しいボール保持していたのはイングラムだけど、そこでファールをしないでクラークソンに渡ってからファールをしたセルティックス。

クラークソンはフリースロー2本とも決めます。イングラムにフリースロー打たせてたらウォルトンが不満を言いそうなのに。

 

残り11秒のセルティックスはロジアーが3Pではなくドライブに。残り7.3秒1点差。
危ないディフェンスをするランドル。ボストンなら&ワンだったかも。

次のフリースローはKCP。2本とも外します。リバウンドをとったスマートが自ら運び3Pを打ちますが惜しくも決まらずレイカーズが逃げ切りました。



セルティックスの最後はアーヴィングに打たせたい所ですが、画面に映らないくらい前にいたアーヴィングのポジションも少し謎でした。スマートが打ったのは悪くないかな。

そしてウォルトンじゃなくても不満を言いたくなるレイカーズのフリースロー。もっと大差でよかった試合です。

◯フリースロー
セルティックス 8/10
レイカーズ 21/36

そしてこのアテンプトの差はレフリー問題だけではありません。その要因は勝因であり敗因でもあったはず。

レイカーズの良かったのはエニスのディフェンス

◯カイリー・アーヴィング
33点 FG13/25

全く文句を言えないパフォーマンスをしたアーヴィングですが、エニスはドライブでの進入を許しませんでした。それはセルティックスのパターンを制限するディフェンスです。

◯3P
セルティックス 15/44
レイカーズ 7/26

今季2番目に3Pが多かったセルティックス。1番多かったのは連敗が始まったペリカンズ戦の50本。打って決めて負けてます。

全般的にアタック不足に感じるセルティックスオフェンスはフリースローの数にも現れています。

スマートが強引に突っ込んでタフショット打って外しまくっていたけど連勝していた時期
鮮やかに3P打って連敗したこの試合。

バスケって難しいですね。



◯オフェンスリバウンド
セルティックス 7
レイカーズ 14

もう1つは拾いまくったオフェンスリバウンド。レイカーズは元々それは強みの1つでした。
セルティックスはディフェンスリバウンドを確保するのが強みだったのがシーズン序盤ですが、調べてみると今は11位まで落ちています。

うーん。アンソニー・デイビスが欲しくなるか。どのチームでも欲しいけどね。



◉嵐の中のセルティックス

4連敗で嵐かよと思いますが、理由はあったこの試合

・ベンチの弱体化
・3P狙いすぎ
・ディフェンスの弱体化(特にリバウンド)
・低調なテイタム

最後は単なる疲労だと思います。素晴らしい活躍をしているけど、まだまだルーキーのテイタム。3年目のポルジンギスが疲れているというのだから、疲労もあるさ。
オールスターでリフレッシュすれば戻ってくると思います。



◉連勝のレイカーズ

フリースローは酷すぎるけど、内容は良かったレイカーズ。理由はいろいろあります。

・ベンチの活躍
・ディフェンスの強化
・ボールムーブの円滑化

クラークソンとランドルが良かったのはガマンして使った賜物なのか、それともボールムーブの改善なのか。スペーシング出来ているから、仕掛けやすくなっているし、ランドルにリングから離れた位置で仕掛けさせていませんでした。

今ならランドルはキングスに売れる気がするので、ジョージ・ヒル獲得してディフェンスに力を入れても良いかもよ。サラリー高いけど。

さて、感じたのはロンゾがいなくて上手くいっている部分。ムダな3Pがなくなりウイングにボールが回るようになっています。

 

これは感じ方は人それぞれ、人それぞれというのはチーム次第という事です。クラークソン、ランドル、そしてクズマと仕掛けるので回した方が得ということ。で、クラークソンがトップにいない時間が増えてきてます。

 

ディフェンスもヘルプに行ってブロックやリバウンドがあるよりも、個人を守る方が良かったみたい。バランスの問題なんだよな。

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