20180125 シクサーズ vs ブルズ

勝ち数だけなら差は4つしかない両チーム
どちらも未来に向かうチームだけどスーパースター2人のシクサーズと何人もいる有望株のブルズなので、発想は異なっています。

スーパースターに合わせるのはシューター達。だけど、結局信頼できるのがレディックとコビントンしかいません。
そんなコビントンは2点負けている場面でオフェンスリバウンドを取り、フリーのエンビートを無視して3Pラインまで下がって自ら外したらしいです。何だか扱いの難しい選手だったり。

だからポジションを選ばないシモンズの優位性も活かして、ロールプレーヤーにフィジカルなメンバーを増やしました。

◯1月のレーティング
オフェンス 108.3
ディフェンス 97.7

オフェンスも良いですが、それよりもディフェンスで再浮上してきたシクサーズ。1月は6勝2敗。

一時期の連勝が落ち着いたブルズ。まぁそうたろうね。特集した時に指摘したのは「オフェンス力向上には理由がある。でもディフェンスは偶然」だからあの時期はいくら何でも勝ち過ぎという事。

◯1月のレーティング
オフェンス 106.6
ディフェンス 111.1

そんなわけでオフェンスは継続できていますが、ディフェンスは崩壊。ドヤ顔の管理人。
1月は5勝8敗。

 




◉戦術シモンズ

ブルズはダンが欠場。エンビートの圧力もありミドルや3Pを打っていくもフリーになれないので決まらないブルズ。6分で7点しかとれません。そんな得点はマルケネンが果敢にドライブしてエンビートのファールを受けながら決めたシュートとロペスが押し込んだショートレンジなので、エンビート恐れちゃダメ。

一方のシクサーズはレディックがお休み。
シモンズが自らポストアタックを繰り返しますが、ダンクをミスなどこちらは自分の問題かも。しかし、ブルズが殆どヘルプに来ない事もあり落としても積極的にいくシモンズ。この判断力は大切。

時折ロペスがヘルプにくるとすかさずエンビートにアシストします。



タイムアウト明けにシモンズにヘルプを用意したブルズ。するとカットするアンダーソンに簡単に合わせます。
マークがミロティッチになると、スピード差を活かしてドライブからダンク。次にコーナーへキックアウト。そしてミドル。

全てがシモンズから始まるシクサーズ。たまにシモンズ関係なく打つと違和感を感じてしまいます。

◯1Qのシモンズ
8点 11リバウンド 5アシスト

25点中20点に直接絡んだシモンズ。戦術シモンズのシクサーズ。30点、30リバウンド、15アシストペース。

でも、チームで25点なんだよね。だから勝つために重要なのはディフェンス。そっちでも早いヘルプでチームを助けてインサイドの自由を許しません。

全く攻略出来ないブルズはマルケネンのプットバックダンク、バレンタインの3Pくらいしか記憶にないほど止められました。

ブルズを16点に抑えたシクサーズ。攻守にシモンズ。



 

◉ほぼシクサーズの都合で進む前半

 

シモンズがベンチなのでそれだけで安心したくなるブルズ。そして実際に点差を詰めます。エンビートはいるけどオフェンスが形にならないシクサーズ。
ブルズのオフェンスが良いわけではないですが、リバウンドからアーリーになればマークのズレも発生しやすくなります。

 

仕方がないのでシモンズを戻すブラウン。

面白いのはシモンズが戻ると簡単にアシストからシュートを引き出すだけでなく、エンビートが得意のポイントでボールを貰えるようになる事。

エンビートは得意のパターンがあり、ホームコートだとちょうど星で円が描かれている位置から始めたいエンビート。
ディフェンスもそれをさせないようにポジションをとらせないのだけど、あっさりとパターンを作ってしまうシモンズ

 

なお、シクサーズにはそんなシモンズよりもゲームメイクとボールムーブが上手いTJマッカナムがいますがお休みです。つまり、上手くいっているようでシモンズ次第な状況です。



ブルズは3P乱れ打ち作戦になります。ラビーンの復帰でこれを決められる選手が増えたのは好材料です。バレンタインとミロティッチも。

要は全く崩せないけど、3Pなら打てるので単発でも決めて得点を繋ぎに行きます。ディフェンスが広がればインサイドを使えるように。

しかもシクサーズはボールムーブからの3Pをサリッチ以外が決められないので、得点が伸びません。停滞した状況で何とか得点し、ついていくブルズ

でもシクサーズが3Pを決め始めると一気に点差を離されます。そりゃそうだ。コビントン、アミール・ジョンソンがヒットし、スティールからの速攻でシモンズからコビントンへのアリウープで16点差まで広げます。



前半はこのまま進みシクサーズが14点リードします。しかし、その終盤の内容は理解に苦しむものでした。

シクサーズはディフェンス力を活かしたオールコートプレスでボールを奪い速攻に繋げました。2本くらい。
でも2Qのブルズのターンオーバーは3つだけ。

 

NBAでも時折見かける流れを変えるためのオールコートプレスですが、その殆どはギャンブル的なスティールは狙わず、素早いトランジションで相手にアーリーオフェンスは許しません。要はリスクはとらないプレス。

しかし、シクサーズのオールコートはリスクのあるプレス。何度もブルズはイージーシュートに繋げます。1Qから明らかにオフェンスに困っていたブルズは、プレスを抜ければイージーシュートが待っていました。

 

さらに残り時間がなくなり、16点差のブルズのラストオフェンスでもオールコートプレスを実行し、ファールでフリースローを与えます。

それどころか残り0.9秒でマイボールスローインではロングパスを投げて、しかもそのままアウトオブバウンズになったのでもう一度ブルズにオフェンス機会を与えることに。

16点差あったから時間を使わせてタフショット打たせれば終わりの所を不必要なプレーを選択するシクサーズ。日本の高校生か!?

 

キッドがクビだって?
ブレッド・ブラウンをクビにしろ!
そう言われるのはこんな部分が多くあるから。



◉前半のブルズ

ほぼシクサーズについて書いてますが、それくらい何もしていなかったような前半のブルズ

前日にみたセルティックスはベンチメンバーになると3Pしか攻め手がありませんでしたが、同じようにオフェンスを構築できないから3Pしかない状態に。

シモンズがいるとオフェンスになるシクサーズというのは、ドライブでインサイド側にディフェンスを収縮させ、パッシングで大きく動かしています。

ブルズにはこの役割が誰もいません。何でここにきて誰もいないのか?

マルケネンは良いプレーをしており単独でフィニッシュに持ち込んでいます。ラビーンも個人で勝負を仕掛け、ドライブからのジャンプシュートに繋げています。しかし、どうも連動していないブルズ。

クリス・ダンの欠場が響いているわけですが、それにしても存在感のないホリデーとグラント。

賞賛していたホイバーグですが、一体この状態が何なのか聞いてみたい所です。それはブラッド・スティーブンスも同様なので中だるみの時期なのか?



◉緩くなった3Q

 

後半開始2回のオフェンス機会共にシモンズが引きつけて簡単にパスをし、コビントンが3Pを決めます。20点差。

そしてここでシモンズは5回目のトリプルダブルでルーキーシーズンとしては史上3番目の多さに。なんでオールスターではないのか?

ブルズはラビーンが積極的に行きます。積極的なのは良いけど、あまりパスをするタイプじゃないから、ハンドラーにするのは如何なのか?マルケネンが目立たない。
この辺のバランスがまだなのは仕方ないのかな。

しかし、やっぱりシモンズが止まりません。ヌワバはブルズの中で1人だけ段違いのディフェンスをするのですが、間を詰めればスクリーンで抜かれてしまうし、抜かれないようにするとドライブからのアシストを決められてしまいます。

点差もあって周囲の選手に余裕もあります。

ラビーンがベンチに戻るとブルズもボールムーブが改善して3Pが決まるように。単にシクサーズが緩くなっただけの気もします。
ブルズも緩くなってしまいシモンズ関係なくシュートチャンスが増えて行きます。

どちらもしっかりと戻るけど、激しくは守らなかったのでシューティングみたいになって、シクサーズが18点リードで終わります。

ちなみに3Qラストもコビントンがロングパスを投げてカットされ、ポーティスの速攻になりかけました。(エンビートがブロック)
コビントンはきっと反省をしないタイプ。



◉機能しすぎたシクサーズ

ブルズは前の試合で残り5分17点リードしておきながらペリカンズに追いつかれています。そんな事を思い出してくれないとダラダラしたレポートになってしまいます。

3Qと同じくブルズがイージーにシュートを打って行き、確率良く決めて行きます。ただ、ラビーンのパスからは決まらないのは慣れの問題も大きそうです。

グラントやホリデーも決め、ポーティスが走ってゴール下でエネルギーをみせていきます。

しかし、やはり点差の余裕が大きそうなシクサーズ

エンビートがボールを持つとダブルチームで仕掛けて行くブルズ。簡単に捌いて周囲の3Pを引き出すとこれが殆ど決まります。
決まらないから困っていたのに簡単に決められると、エンビートへの寄りが遅くなりポストアタックを決められてしまいます。

結局はシモンズとエンビートという2人のスーパースターになろうとする存在を活かせるかどうかのシクサーズ
マッカナムもレディックもいないのに機能してしまいました。



◯ベン・シモンズ
19点 17リバウンド 14アシスト

◯ダリオ・サリッチ
21点 10リバウンド
FG6/9 3P4/5

戦術シモンズを証明したけど、そんなシモンズを目立たせたのはサリッチの高確率シュートでした。
サリッチは器用なPFで良い選手ですが、3Pの確率が上がってこないからシモンズには合わないと考えていましたが、38%近くまできており、このままならば機能しそうです。

◯3P
シクサーズ 50.0%
ブルズ 29.7%

外から簡単に決められると止められないシクサーズ。そして先にリードされると心の余裕を与えてしまってマズイですね。

シクサーズは、シモンズは素晴らしかった。でも抵抗できなかったブルズディフェンスでもありました。



◉迷っているのかブルズ

ブルズのこの感じは3勝20敗の感じです。
「マルケネンって良いルーキーだよな」
それしか感想がないようなシーズン序盤の雰囲気

多分、原因はダンの不在とラビーンの加入ですが、そこにあるのはグラントとホリデーが再びシーズン序盤に戻っている事。

twitterでジョークとしてホイバーグの心の声を

「有望株が何人もいるからジャズとは違うよ。でもスキルと理解力のバラつきが酷いからホークスが羨ましい」

と呟いたのですが、まさにそんな感じの試合でした。誰が出てきてもやりたい事を理解していたホークスに比べると、選手の組み合わせで大きく変化してしまうブルズ

もしも強豪だったならばトラブルと囁かれるような内容です。セルティックス、キャブス、ウィザーズと同時発生しているイーストの混迷。バックスもか。
地味だから気がつかないけど何故かブルズも参加しています。ダンが全てを解決してくれるわけではないよ。

戦術家としてのホイバーグは評価していますが、モチベーターとしては未評価なので、ここからどんな変化を見せるかに注目です。

「指名順位のためにタンクしろ」というフロントからの指示だったりして。

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