ウルブズvsウォリアーズ

2022/3/1

オールスターにタウンズ、ウィギンズ、ラビーン、バトラーと4人を送り込んだウルブズ・・・。開始5分で13-13の同点ですが、そのうちタウンズが7点、ウィギンズが8点とチームを引っ張っていました。ウィギンズにはブーイングが飛んでいるぜ。

なお、本日はクレイ・トンプソンもアンソニー・エドワーズもいません。どっちもオールスターじゃないから関係ないか?

◎エースを守れ

さらっとスイッチしてしまうのがウルブズディフェンスの悪い部分で、しかもスイッチ後の身体の入れ方・ポジショニングに拘らないから、シンプルに崩されやすいという弱点を持っています。高さとかそういう部分じゃないんだよね。それを必死で塞ぐのはベバリー・次いでディアンジェロというガード2人です。なお、ディアンジェロはマークがペイトンだったので、ほぼ無視していた。

ベバリーのメインミッションは「カリーを止めろ」なのですが、そのミッションをすることなく、他の選手に向かっていきます。だって、みんなカリーにスクリーンかけるんだもん。でも、それはそれでバンダービルドやマクダニエルズがついてくるので、実はそっちの方がやりにくそうなカリー。

実際、マクダニエルズを剥がすのは簡単なんだけど、剥がしてもタイミングの良いパスが来ないと、高さのあるマークにシュートが決まらない序盤になってしまいました。ドレイモンド・グリーンがいないことが苦しくなっているカリー。だからウォリアーズオフェンスは、シューティング抜きで戦っているのに、普通に点が取れている。

ウィギンズが頑張っただけでなく、連携が悪く、ゴール下でファールしてしまうウルブズ問題です。個よりもチームの苦しさじゃ。

一方で3Pキングのタウンズを守るのに大変なウォリアーズ。ルーニーがいないと誰がマークするんだ状態。ただ、ウルブズはタウンズからの連携に乏しく、ディアンジェロがいないと単独アタックが増えてしまう。バンダービルドに何をさせたいのかな。

そして7分が経過したところでカリーの3Pがやっときまり6点リードに。交代ではいってきたノーウェルとタウンズのところが、スクリーン1つでカリーに打たせてしまった。

しかし、ここらで交代したカリーと、ファールトラブルなルーニー。タウンズのマークがクミンガになったので、子ども扱いされます。まぁ予想通りではあるね。ルーニーいないと厳しいな。デアンドレ・ジョーダンでもとるか。

インサイドでゴリ押ししたタウンズ。そして3人に囲まれたらパスアウトからプリンスの3Pで逆に6点リードにします。その間、ウィギンズがシュートを外し続けたこともあり、溜飲が下がっていそうなミネソタ。タウンズが下がってもリードが押し込んで1Qを34-27でリードして終わります。

◎スピード対抗

2Qはお互いに早い展開になってはディフェンスの動きを見切れずにパスミスが続く立ち上がりになります。ワンポゼッションを軽くしてしまうと、テンポは良いけどズレは起きやすい。ズレを抑制するスキルフルな選手を並べるのが通例だけど、同時にガードが増えてディフェンスの足が良く動いていました。

この展開をより嫌がったのはスモールの展開を得意とするウォリアーズで、ディアンジェロのドライブが決まるとタイムアウト。そこから修正してコーナーへの展開とドライブの組み合わせ、フロアバランスが改善し、ミスが減りチームでシュートチャンスを作れるようになります。

ところがウルブズ側も改善します。タウンズがいるとワンパターンで動きがないのに、例によってディアンジェロの時間っぽくなるとアウトサイドでボールを動かしていきます。今日はエドワーズがいないこともあって、さらにパッシングの意識が高そう。ビーズリーを含めた3ガードの戦いも慣れてきたのかな。

でも関係なく早い展開を続けていくウォリアーズ。肉を切らせて骨を断とうとしている。これくらいの割り切りは欲しいよね。さらにディアンジェロだけはヤバいので時に2人がかりでもいいから、ボールを持たせないように守っていきます。細かく対応を変えられるのも強み。9点ビハインドまで行ったけど、5点差まで追い上げて、2Qも後半に入ります。

ディアンジェロ以外のスターターを戻すウルブズ。っていうかセカンドユニットにディアンジェロか。さっそくマクダニエルズがドライブ&ワン。トスカーノがに多様ドライブを返すも、タウンズの3Pで再び9点差に。

しかし、ウォリアーズもカリーちゃんがトランジションで3P。もうタウンズも戻ってきたし、よりスピード対抗したそうです。相変わらずスクリーン1つでシンプルに乱れてくれるウルブズだし、簡単にチャンスを作っていくぜ。行くんだけど、ウィギンズが決まらんぜ。マジで決まらんぜ。ワイドオープンなのに。

残り2分でディアンジェロを戻すウルブズですが、交代はバンダービルド。ベバリー、ノーウェルと3ガードにし、スピード対抗の意識マンマン。実はエドワーズがいた方が楽だった説も出てきそうなウォリアーズ。

そのディアンジェロがウィギンズからファールドローして11点差。
ウィギンズがミドルを外し、カリーのレイアップミスはペイトンがプットバックするも
カウンターから最後はディアンジェロが戻ってきたカリーからミドル&ワン。

結局12点差で終わった前半でした。マジで、ちょっと最後はエドワーズ不在が3ガードの決断をもたらし、スピード対抗で成功した雰囲気のウルブズでした。

◎頑張るベンチ

後半も止められないタウンズアタックから始まり、決まらないウィギンズミドルです。しかし、ウルブズはカリーの3Pに飛び込んでしまったマクダニエルズが、オフェンスファールもコールされ、4ファールでベンチに下がります。ビーズリーと交代なので、ディフェンスをバンダービルドが頑張る形になったね。

ウィギンズがベバリーをブロックし、カリーの速攻に繋がり、ルーニーとのハンドオフ1つで3Pを決めるカリー。タウンズってこんなに対応悪いセンターだったっけ。相手にカリーがいること忘れているだろ。そして速攻から、やっとウィギンズが決めて開始5分で5点差に縮まります。

ウルブズが3Pラインの外にいるタウンズがバックドアカットして、そこにディフェンスが引き付けられたらビーズリーがポップしての3Pという普通と逆のプレーを決めると、ルーニーはボールを持ってハンドオフの形から、カリーをスルーしてドライブ⇒ゴール下のOPJへアシスト。両チームがエース囮のプレーを決めるので、テンポの良さは続きます。

そしてタウンズがクミンガを相手にせずに押し込むと、カリーはドライブでベバリーに正面からコンタクトして&ワン。怒っているベバリー。そりゃそうだが、これを決めきるのもカリー。さらにリバウンドを取ったら早く運んで1on3でもミドルを打ちきります。そしてハンドオフプレーで前に出てきたタウンズなので、パスを通してルーニーが決めて4点差。

タウンズさん、前に出なきゃイージーに3P打たれ、前に出たらシンプルに裏を取られ、間をやれよ、間を!止められなくても、せめて自分の上からショットうたせりゃいいんだから。

さて苦しくなりそうなウルブズでしたが、ノーウェルがドライブフローターを決めると、キックアウトからビーズリーの3Pでウォリアーズがタイムアウト。その時カメラがオコギーを映していたけど、ノーウェルとプリンスの活躍でスッカリ影が薄い。

残り2分、そのプリンスからノーウェル、ドライブキックアウトでマクラフリンの3Pで再び10点差になります。ウォリアーズはプールの3Pで返すと、ウィギンズもミドル。しかし、最後はタウンズの1on1ドライブで8点リードで終わります。

うーん、主役が2人しかいないこともあってか、ベンチ陣の頑張りが光ったウルブズ。特にノーウェルはやけに自信もっており、すっかりローテに収まってきたね。

◎チームっぽくなったのか

存分に休んでいたマクダニエルズが、鮮やかなクロスオーバードライブを決め、フィジカルにリバウンドも抑えアドバンテージをキープします。プリンスはトスカーノと揉めて、かるーく小突いてテクニカル。カリーにフリースローをプレゼント。でも、そのカリーにダブルチームを仕掛けてボールを奪って速攻で取り返します。

ところがカリーを守ったマクダニエルズが、謎のファールをコールされ5つ目。手を当てたので謎でもないか。自分でバランス崩したカリーだけど、触ったほうが悪いね。

ただ、流れは切れず、ディアンジェロがドライブを決めると、さらにステップバック3Pで16点差です。テクニカルに、余計なファール。なのに点差を広げたっていう珍し気なシーンでした。

ウォリアーズは4Qになってからゾーンとマンツーの間みたいな守り方(今シーズン頻繁にやっている)を実行するのですが、そこでクミンガが引き出されてのディアンジェロの3Pだったし、そうかと思ったらディフェンスを2枚引き出してリードを空けてのダンク。ドライブでゾーンを小さくしてキックアウトからプリンスのコーナー3P。

どこまで狙っているのかわからないけど、ほぼほぼディアンジェロのハーフコート能力にボコられています。目の前のシュートを決めるとか、アシストするとかではなく、ディフェンスを翻弄するゲームメイク。だいぶ、マズくなってきたウォリアーズ。そして残り6分、バンダービルドのパスアウトからビーズリーの3Pで19点差です。

〇カリー
34点
FG10/24
3P5/14

あれだね。ドレイモンド不在を強く感じさせる試合だったね。マーク1枚ひきはがずのは大した問題じゃなかったカリーですが、そこにタイミングよくパスが出て来るかは違う問題。仕掛けるタイプの選手が多いと、カリー戦術にならないのでシュートの確率が悪かったです。

これがクレイもいるとターゲットが増えて、上手く回るんだけど、今日は昨シーズンのウォリアーズみたいになっていた。ちょっとローテを失敗した感もあるし、途中でムーディーもいなくなったし仕方ないのかね。

あとはシューターチームとしてマクダニエルズやバンダービルドの高さで追いかけられるのが苦しい試合でもありました。そこは相性の問題なんだけど、代わりにスピードで振り回す作戦だったけど、ちょっと上手くいかなかったね。

〇タウンズ
39点
FG14/22
3P3/6

一方で小さいウォリアーズでは止めようがなかったタウンズ。だからハーフコートの展開になった方がウルブズとしてはやりやすかったはずだけど、タウンズがいない時間帯にガード並べて対応していたのが面白かったです。プリンスとリードのインサイドなので、怪しさ満点なんだけど、そこを使われない相手で助かった。

今日はたまたまな面もありますが、スターターはタウンズとディアンジェロにオフェンスを任せられるので、他はディフェンスを頑張って(というほど止めていない)、ベンチが点を取ってバランスよかったです。なんだかんだとチームっぽくなってきたのかな。エドワーズいない方がチームっぽいのは事実だし。

しかし、弱点を隠そうともしていないのでプレーオフは不安。このまま行くとプレーインがクリッパーズとの対戦でタウンズさんを走らされまくるのかな。勝ったらファーストラウンドがウォリアーズです。タウンズの強みで勝てるのか、タウンズの弱みで負けるのか。そんな空気のあった試合でした。

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