20180121 ロケッツ vs ウォーリアーズ

ウォーリアーズとロケッツの第3戦。

開幕戦は両者が真っ向からぶつかり合いロケッツがハイスコアゲームを制しました。

第2戦はハーデンとデュラントが不在の中でウォーリアーズが優勢に進める中、追いすがったロケッツをスプラッシュブラザーズが振り切りました。

ケガからの復帰戦は勘を取り戻す感じで、アシストだけでプレーメイクしたようなハーデンがどこまで得点を伸ばせるかに注目です。



◉ハーデンを狙え

ロケッツは変わったマッチアップで

クリス・ポール → カリー
バーアムーテ → トンプソン
ハーデン → デュラント

まさかのハーデンにデュラントを担当させます。そしてウォーリアーズはそのハーデンを狙い、まずはデュラントがトンプソンにスクリーンでルーズなハーデンがフリーにしたトンプソンが決めます。
次にデュラントがハーデンの上から決めます。

ロケッツは同じくスイッチからルーズなパチュリアを狙います。ボコボコにされているパチュリア。グリーンとの勝負も制したハーデンが3連続3Pを沈め、前の試合で不安視されたシュート力をあっさりと見せつけます。MVP。

とにかくカペラとパチュリアの差が大きくて、決めているのは他の選手でもきっかけはこの2人だったり。そういう意味ではジョーダン・ベルの不在が響いているウォーリアーズ

ハーデン、クリス・ポール、カペラが揃っている試合は16勝0敗らしい。

バーアムーテの速攻も決まりロケッツが先手をとります。



センターがネネイに変わってもその傾向は変わらず、絶好調のハーデンが決めまくり、外してもネネイが押し込みます。カペラもネネイもデュラント相手でも守ろうとするし。

そんなわけでルーニーが出てきます。

シューター企画で触れましたが、誰でも打つロケッツに対してシューターに打たせるウォーリアーズ。マコーがフリーでもらうとフェイクからデュラントへ。
クリス・ポールの上から、ネネイの上から次々と沈めるデュラント。続くヤング。

頻繁に交代するロケッツはクリス・ポール、ハーデン、ゴードンが中心ですが、誰もが打っていきます。残り2分で3点リードするロケッツ。

ここからクリス・ポールの2本の3Pとバーアムーテ、ゴードンで11点奪ったロケッツ。デュラントとトンプソンがベンチでカリーしか攻められなかったウォーリアーズ。ルーニーの2点しか取れず。

ロケッツが12点リードします。



◉ボールムーブ

2Qになるとリビングストンやウエストがいるのでパッシングとシューティングのチームになるウォーリアーズ。素晴らしいボールムーブで得点していきます。落ちてもウエストが押し込みます。

そして頻繁にカペラが決定機を迎えますが、パチュリアよりも守れるウエストと、早いヘルプでダンクを許さず、ゴードンやハーデンのドライブもイージーシュートを許しません。

徐々に追い上げていくウォーリアーズ。

ただ、相変わらず大事な所でグリーンがパスミスしています。カウンターで速攻を決めたロケッツが10点差に戻し、カリーとデュラントが戻ります。



ウォーリアーズが早々にチームファールが増え、フリースローでのみ得点していくロケッツ

メンバーが変わるとボールムーブが悪く、守られてしまうウォーリアーズという形が続き、カリーやグリーンのパスミスからアーリーでシュートチャンスを作っていったロケッツが17点までリードを広げます。

タイムアウト明けに今度はハーデンとクリス・ポールにミスが続き、リズムはないもののウォーリアーズは点差を戻せます。

最後にトンプソンが3Pを決めて前半はロケッツ7点リードで終わります。

2Qは30-25と得点がとれている両チームですが、序盤のウォーリアーズを除きお互いに全くリズムはなかったです。フリースローも増えたロケッツはFG28%。ウエストの活躍でFG52%のウォーリアーズだけど、ターンオーバーが5つ。



◉ロケッツがリードした要因

全く目立たなかったアンダーソンとタッカーですが、とにかくリバウンドに飛び込みまくり、攻守の安定をもたらしました。ウォーリアーズに得意のリバウンドからの速攻を許さず。

単なる3Pシューターみたいなアンダーソンですが、実はかなりリバウンドに飛び込みます。この動きをするストレッチ4はあまり多くないので貴重な存在であるし、徹底されています。

コーナー3Pからのカウンター?
出どころを抑えろよ。という感じの2人。

そして意外に守っていたハーデン。スターター以外だと楽そうな相手とマッチアップしていますが、ヘルプでカリーをブロックするなど当初からデュラント相手の前提だからか守っていた前半。

仕事が3Pだけじゃ勝てないよ。



ウォーリアーズはロケッツのディフェンスに悩まされました。交代が細かいからマッチアップ相手が頻繁に変わるのも嫌らしかったかも。

とはいえ、シューティングチームだとボールムーブであっさりとディフェンスを躱していたのも事実。ではボールムーブ出来ない理由は何なのか?

イグダラの不在かな。
パスミスが目立つグリーンよりも堅実系のイグダラによるパス回しの方がリズムは生まれやすそうです。

◯前半のデュラント
14点 3P3/3

こんなに活躍しているデュラント不在よりも、得点しないイグダラ不在の方が苦しく見えてしまうウォーリアーズでした。

3Pシューターだけじゃ勝てないよ。

そんな両チーム。



◉リズムを取り戻すウォーリアーズ

後半の開始もパチュリア狙いで成功していくロケッツですが、それを上回ったのはデュラントが狙うクリス・ポールとの高さのミスマッチとアンダーソンとのスピードのミスマッチ。

デュラントへの注意が強くなるとコミュニケーションミスが起こり、パチュリアがフリーになるシーンも。

ちなみにこの辺は恐らく予想以上に守るハーデンを避けたと思われます。

リズムを取り戻していくウォーリアーズ。
ロケッツがゴードンの3Pに誰もオフェンスリバウンドに飛び込めなかった瞬間に、カリーのリバウンドからデュラント→グリーンの&ワンが決まります。

これをやられると苦しくなります。お互いにですが。4点差まで縮まります。



カリーを空けてしまい3Pで1点差になると、タッカーがスティールから速攻、そしてネネイがカリーからターンオーバーを誘います。困ってきたら守るロケッツ。

さらにタッカーがゴール下で&ワン。カペラも&ワン。冴えるクリス・ポールによるゲームメイク。

ウォーリアーズもデュラントが決めれば、カリーの演技にレフリーが騙されてフリースロー3本を得ます。個人的な意見として、これはリスクを伴って狙ったカリーは悪くない。騙されるレフリーが悪い。ロケッツは不運。

さらにフルコートプレスでボールを奪いカリーが3Pとラッシュをかけるカリー&ウォーリアーズ。ヤングの3Pも連続で決まります。

個人技で抵抗するクリス・ポールですが、マコーのディフェンスに苦労して、ウォーリアーズが1点差まで追い上げて3Qが終わります。

結局は3Pはフィニッシュに過ぎず、フィニッシュ力の高い両チームは、お互いにフィニッシュには持ち込ませないディフェンスの強さで勝負しているような3Qでした。

打たれれば決められる。打たれないためにはどうするのか。そんなディフェンス。



◉逆転するウォーリアーズと追い込むロケッツ

ヤングのレイアップで遂に逆転したウォーリアーズですが、ハーデンとクリス・ポールを抑えに行った後のインサイド合わせに苦労します。ロケッツは空けたグリーンに3Pを決められ困ります。全部を打たせないのは無理。

ゴードンが決めれば、トンプソンが3Pを返します。デュラントのミドルでウォーリアーズが4点リードします。

でも、この時間はハーデンのドライブに困りファールで止めていくウォーリアーズが残り6分あるのにチームファールが5つまで増えます。

得点は停滞したけど、崩しているハーデンからクリス・ポールに交代します。



◉狙うはいつも通りカリー

お互いに守り合う中でクリス・ポールのフリースローで逆転したロケッツ。ドライブからキックアウトしてタッカーのコーナー3Pで再びロケッツリードに。

残り2分でウォーリアーズはいつもの5人でイグダラの代わりにヤング。
ロケッツはクリス・ポール、ハーデン、ゴードン、タッカー、カペラ。

ここのポイントはこんなメンバーにしたいロケッツがデュラントにタッカーをマークさせられる事です。ミスマッチにならない。それでいてカペラで高さの利を得られるはず。

ロケッツが狙うのはカリー。しかし、クリス・ポールがカリーにスティールされます。そこからの速攻で同点を狙う3Pを外したトンプソン。

デュラントが意地でもクリス・ポールのマークについたので、次はハーデンとカリーのマッチアップにして、ハーデンが3Pを決めます。残り1分6点差。

タイムアウト明けのスローインから直ぐにカリーが3Pを狙いますが、ハーデンがブロック。

またも狙うのはカリー。これは24秒つかってミドルを外したハーデン。

2人タイムアウト明けのスローインから直ぐに狙ったデュラントの3Pが外れて、追いつかない時間と点差になりました。



◉ダントーニの落ち着き

ロード14連勝中だったウォーリアーズを倒したロケッツ。復活したハーデンでゲームを通して安定したウルブズ戦から、ハーデンの働きで試合を決めたウォーリアーズ戦となりました。

アリーザとグリーンを欠いても、ほぼほぼパーフェクトだったのは素晴らしい成果です。勝負を決めたのがハーデンのオフェンスだけでなく、ディフェンスというまさかの展開でした。

1番気になったのはカメラに殆ど抜かれなかったダントーニ。ウォーリアーズ相手でも問題なく勝てるはずという自信がついた模様で落ち着き払っていました。

◯プレータイム
ハーデン 34.5
CP3 35
ゴードン 34.5

主力2人を欠きながらも35分以内に収めました。自分達のローテーションで勝てるという采配はある意味ハーデン不在の時間がもたらしたのかもしれません。

勝因は2つ
12オフェンスリバウンド
14スティール



◯FG 3P
カリー 6/20 5/15
トンプソン 3/11 2/5
デュラント 9/17 4/6

スプラッシュブラザーズがこんなに酷くても最後までわからない勝負だったと捉えるか、2人を抑えたロケッツディフェンスと捉えるか。

この試合は後者かな。楽に打たせなかったロケッツでした。

とはいえ、どうみてもボールムーブに問題があったウォーリアーズ。その全てがロケッツディフェンスが良かったと言うには無理があります。

◯ドレモンド・グリーン
21点 6アシスト 5ターンオーバー

得点したグリーンですが、得点したのか取らされたのか。確率が良かったのはチームを救いましたが、リズムを止めるミスが目立ちました。

イグダラが戻るとどんなローテーションになり、ボールムーブが改善するのか?

ちなみにイグダラは昨季のアシスト/ターンオーバー率はクリス・ポールを上回りリーグ最高です。

前回の対戦はスプラッシュブラザーズが最後まで高確率で勝てたのに、この試合では沈黙したのか、させられたのか?

フルメンバーならばロケッツの方が強いのか?

次回の対戦はカンファレンスファイナルです。

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