プレーオフ・ヤング①

ゲーム1

「プレーオフの予想を」

といわれることがありますが、勝敗だけ一人歩きするの嫌だし、何より当たらないし。そこには当然、シーズンを見ての評価だけでなく、プラスアルファがあるのか、あるいは単に個人の好みだったりして、いろんな理由が加わるわけです。

ホークスとニックスのカードは4位と5位ではあるけれど、シーズンはニックスがスイープしており、プレーオフならではのディフェンスの厳しさも日常的に持っている。そしてランドルに対してコリンズが相性が悪く、ヤングのディフェンス問題も出て来るって事で

冷静に考えると圧倒的にニックス優位

これが結論です。4-1かあるいは4-0のスイープか。それくらいの印象があります。しかし、先日、このシリーズの予想は?と聞かれたら、こう答えました。

4-3でホークス

ただし、個人の希望ね。

ホークスが接戦の末に勝ち上がる予想というのは「ホークスの方が好きだから」という理由で覆したわけではありません。ちょうどモラントがウォリアーズを倒した直後だったこともあって、ホークスの勝利を予想している理由は

プレーオフの舞台がヤング&コリンズを大きく成長させる

これです。モラントが3試合で変わったように、試合をこなすごとにホークスはヤング&コリンズだけでなく、ハンターやハーターなど、誰かしらが大きな成長を見せて、シリーズが終わるころにはニックスを凌駕するところまで育っているといいな。ついでにシクサーズに対抗するくらいまで成長しているといいな。そんな希望です。

だからシリーズは長引くと良いよね。ニックスもRJバレットがいるし、時間ではなく内容がながーい、ながーいシリーズになるほどに、興味もましていくことになります。ガリナリのモヒカンは長く見たくないけど。

そしてゲーム1から早速ヤングがやってくれました。

◎ジョン・コリンズ

試合開始4分15秒でペイトン→ローズの交代をすると、そのままローズは前半残り24秒までコートに残り、19分22秒もプレーしました。なんでだよ。相変わらずのシボドー采配。そういやペイトンってFAになるけど、この状況でニックスに残りたいかな?

一方で3月に欠場してから復帰3試合のハンターをスターターに並べ、ランドルにぶつけるマクミラン。ベンチからハーターが出てくるのはもちろん、オコングにも少しプレータイムが与えられ、若手たちがプレーオフの舞台を経験していきます。

そのハンターとコリンズのディフェンスが良く、特にコリンズはリバウンドへの反応も早くてプレーオフで気合入っているぜ。ちょっとフィジカルに押れるんじゃない疑惑もあったけど、むしろ充実して迎え撃っているぞ。

オフェンスはもちろんヤング。軽やかに抜けてフローターを決め、ボグダノビッチもドライブ。2Qにはハーターもドライブ&ワン。マジで充実しているな。

そのハーターがドライブから逆サイドのコーナーにキックアウトしスネルの3P。スネルもキックアウトを見せたのですが、ちょっと、このイメージはマクミランになってからのホークスにはなかった。それだけニックスディフェンスへの対処も考えてきたのかもしれません。マクミランにそのイメージはないけど。

いつも通りなんだけど、気持ちが乗って良いプレーになっている部分と、いつもとは違う形でディフェンスを攻略している部分と。両方を感じられたのでとても良さげな前半のホークスでした。

ただ、いつまでも良い情愛は続かない。2Q中盤からディフェンスが軽くなります。続かなかったぜ。ハーターなんかが、やけに簡単に抜かれたりして、かといってローテで止めきるディフェンダーもいないしさ。ヤングが抜かれるのは、まぁ想定内か。

一番の違いはコリンズのオン/オフでした。ニックスがツービッグってこともあって、1枚になっていると押し負けるし、ローズのスピードにヘルプも間に合わない。それがコリンズが入ってくると高速ヘルプがあるので、一気に締まりました。

なお、ニックスはトッピンが3P決めたりして対抗できていたから、ランドルを戻したのは残り4分。なんか変な方向で通常と違うシボドー。さらにクイックリーはヤングを抜くし、ディープ3P決めるしで、ニックスの若手も頑張った前半。

それをコリンズがランドルからチャージドローして流れを渡さず。苦しいと思われたコリンズのディフェンスが上回るってのは、成長が観たい管理人的には面白くて仕方がない。

〇前半のコリンズ
12点
FG5/6
3P2/3
5リバウンド
2ブロック
1スティール

まさにこれが観たかったわけだ。これがプレーオフ初戦の若手がみせたステップアップ。コリンズはこういう強気な選手だと思っているので、シーズン中は相性が悪いと思われていたニックス戦で違う姿になるのは素晴らしいぜ。

前半は52-50でホークスが2点リードでした。

◎トレ・ヤング

後半になるとホークスの悪い部分とニックスの良い部分が出始めます。連携のあるホークスですが、ヤング頼みが強かったころとは違って、いろんな選手がアタックするのだけど、パスを上手く出せる選手って少ないんだよね。特にコリンズはファンタスティックにスペースに飛び込んでくるわけだけど、そのスペースに出す感覚がない選手が多い。

ニックスはディフェンスが強いわけですが、その基本はあくまでもマンツーマンの強さ。可能ならヘルプになんて行きたくないだろうな。そんなわけだから、ホークスの選手が自分で決めきれずに、パスを出しても上手くいかないということでオフェンスに困り始めます。

ということでヤングの出番。スルスルっと抜けるけど、フルスピードにならないヤングにヘルプに出ていいのかどうか迷うニックスディフェンス。そこでパスを出すのではなく、自分で打ち切るヤング。こないだのモラントと一緒ね。こういう所では自分で決めた方が強い。

3Qはニックスのディフェンスが効き、19点しか取れなかったホークスだけど、そのうちヤングが1人で8点でした。ここでカリーみたいにディフェンス関係なく20点くらいとったらスーパースターだけど、そこまでではない。

一方のニックスは変わらずランドルがコリンズに抑え込まれてFG2/8でしたが、かわりにバレットが豪快なダンクをぶっぱなし、オフェンスリバウンドを粘り強く押し込み、3Qだけで9点を奪って73-71と逆転に成功します。

試合を通して14点11リバウンドと活躍したバレットもステップアップが期待されるわけですが、ちょっとかわいそうなのは、あくまでもコーナー担当でパス待ちなことが多く、リバウンドのようなハードワークでの奮闘が光る一方で、スターとして試合を決めるという意味では、ボール回ってこないとなんともいえないんだよね。

4Qはルーの活躍があり、でもバークスが入れ返し、ニックス3点リードで残り7分で主役のヤングが戻ってきます。ちなみにノエルが足首を痛めて、かなり痛そうにうずくまるのですが、交代を送るのが遅いシボドーで、一回は交代が認められませんでした。交代権利のあるホークスが選手を出したので結果的に交代したけど。

プレーオフらしいタフショットの打ち合いになっていきます。タフショット大好きのバークスが決めてニックスが先手をとっていきますが、ヤングに次々とファールドローされて明確なリードにはなりません。ファールドローの仕方もいろいろで、単純にレイアップに行ってファールされることもあれば、スネークドリブルからシールドしながらジャンプしてのファールもあるし、フェイクでブロックに飛ばせてのぶち当たりもある。

散々、自分でファール貰った後に、カペラへのアリウープを通すと、さらにバックビハインドパスでハンターの3Pもアシストし、残り3分で逆転するホークス。

ニックスはこの試合FG6/23と振るわなかったランドルが、ここにきて3Pで逆転しますが、またもヤングがドライブフローター&ワン

バークスの3Pにミドルも決まって残り1分10秒でニックスが3点リード。盛り上がるMSG。よくわからん確率のバークス。この試合は3本の3P含むFG9/13で27点と大当たり。41点だったスターターに対して、64点も奪ったベンチメンバー。シーズンは37.4点なので、かなりの大当たりでした。

ヤングがターンオーバー仕掛けますが、ボグダノビッチがなんとかキャッチしてタフ3Pをヒットして同点。そしてバークスのミドルが外れると、ヤングがトランジションアタックしてファールドロー。ニックスはチャレンジしますが、2回くらいファールしているんだよね。

どうみてもファールっていう案件でも終始クレームしていたシボドーなのですが、じゃあなんで、ここまでチャレンジしなかったのか。シボドーがAC陣に確認している間に間に合わないっていう雰囲気もあって、チャレンジ使うの下手な印象があります。

残り28秒でホークスが2点リード。ランドルが打った3Pはエアボールになりますが、ギブソンがリバウンドを頑張って再チャレンジ。それもなかなか打てなかったものの、最後はローズが強引に突っ込んで、コリンズのブロックの上からフローター。これで同点。ローズは17点。

残り9.8秒。同点でラストオフェンスのホークス。もちろんヤングなわけですが、ここでニリキナが投入されヤングを追いかけます。コリンズがギブソンとの争いで倒れ、靴が脱げ、それをみたギブソンはニリキナと共にヤングに襲い掛かるのですが、そのギブソンがきたのとは逆を抜かれたニリキナ。

そのままレイアップに行ったヤングが決め、残り0.9秒。観客に黙れのジェスチャーをするヤング。静かなMSG。

スローインは何故かバークス。一番怖いのバークスなのに。ロブ気味のパスをランドルに出しますが、キャッチしてターンした時点で試合終了。なんかよくわからないラストプレーでした。

〇トレ・ヤング
32点
FG11/23
10アシスト
2ターンオーバー

初のプレーオフで見事な結果を出したヤング。モラント同様にパスを出しまくっていたら止められた感じのディフェンスですが、自分でドライブしてのフローターが効果的でした。グッとガマンしたプレーで、淡々と得点を積み上げ、ターンオーバーも2つだけ。

ほぼ完ぺきだったね。FG成功率でいえば、まだまだ上があるけど、チームが苦しそうになっても関係なく救ったし、試合を決める勝負強さも発揮したね。残り5分からチームがとった22点のうち11点がヤング。残りの11点のうち7点もヤングのアシストから。パーフェクト!

ってことで、ファーストゲームからステップアップを見せたヤング。シーズン中の成績をひっくり返すスーパースターっぷりを見せつけたのでした。なおコリンズは後半0点でした。ディフェンスは良かったけど、あと一歩止めきれていなかった。

プレーオフ・ヤング①” への2件のフィードバック

  1. ニリキナ可哀そうでした いくらディフェンス期待されてても最後の1分だけ出されて対応しろってのは酷な話 ヤングストッパーとしてもっと試合に出して欲しいんですがオフェンスは基本個人任せのシボドーなのでニリキナは頼りないのかな
    最後のプレーもボール入れるのはバークスかランドル以外なら誰でもいいのに何故バークス?パスも逸れたし苦し紛れのシュートでした 
    オフェンス構築は苦手なシボドーだから仕方ないんだけどまぁ決めたヤングを褒めたいと思います ただこれで終わったわけじゃない GO KNICKS!!

    1. あそこで使うほど期待してるなら、試合中にもっと使い所あるはずなんですよね。ヤングにやられ始めた時に起用すれば良かったのにラストプレーだけじゃ可哀想

      それこそプレーオフでエースキラーしまくったら、成り上がるんでけどね。

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