ペイサーズvsウィザーズ

2021/5/7

最近はネット回線が混雑しているらしく、試合を見れないことが出てしまって困っています。朝は比較的繋がりやすいので、プレーインの前哨戦をみてみましょう。

直近の対戦を連勝している事もあり勢い的には圧倒的にウィザーズなのですが、ホークス戦から突如として内容が変わったペイサーズなので、これまでとは内容も異なってくるはずです。

◎鮮やかに

期待通りに素晴らしいオフェンスを展開するペイサーズ。サボニスを起点としてマグダーモッドとルバートが動き回り、ウィザーズディフェンスは全く追い付けません。特にマグダーモットに対するネトはオフボールの動きで、長い距離を走られて置いてかれたり、緩急だけで裏を取られたり。

本日はサムナーが戻ってきたので、そこも絡めれば良かったのですが、1人だけ浮いていましたが、全体の運動量の多さとスピードはウィザーズディフェンスを困らせまくっています。まぁウィザーズだしね。

そしてゴリゴリしないサボニスへのアシストパスも通るから非常に厄介。ただしシューティングはホークス戦のようには決まらず、レンにかなり離されているサボニスの3Pが外れるし、パッシング後のビターゼのコーナー3Pも決まらず。そう、このオフェンスってビッグマンが3Pを決めてこそ機能するんだよね。

それでも次々にゴール下に飛び込んでシュートを打っていくペイサーズ。1Qは3P1/5だけど32点まで伸ばしました。ただし、ウィザーズも3P1/5なのに33点です。結局はディフェンスを改善しないと勝利は遠い。

◎インサイドを止める

ウエストブルックの対処法は「離して守る」だというのが一般的ですが、実は最近はそれをやると間違いなんだよね。オープンになっているウエストブルックから的確なパスが出てくるので、ある程度はパスコースを限定するくらいにプレッシャーをかけないといけない。

それは3人のセンターにイージーバスケされるからですが、かといってプレッシャーをかけすぎるとウエストブルックに抜かれてしまいます。2Q序盤にロビンのシュートをビターゼがブロックし、ウエストブルックのポストアップはジャスティンがブロックしたことでペイサーズが逆転します。

ウィザーズのディフェンスはサボニスのいない時間帯くらいは止めたいところなのですが、ネトに続いてイシュのところから崩されてしまいます。マッコネルがシンプルなドライブで攻略。イシュはオフェンスでスピード突破し返しますが、こっちも守れないんだよね。

そしてマッコネルへウエストブルックがカバーに行く必要がでてしまい、パスアウトからジャスティンの3Pが決まり、ウィザーズがタイムアウト。サボニスがいなくてもマッコネルで崩され切ってしまった。

しかし、このタイムアウトからディフェンスが締まります。理由はよくわかないので、多分サボニスが入ってきてビターゼと並べた頃でウィザーズはインサイドカバーが増えた事。それに対してキックアウト3Pを外しまくったペイサーズ。その間にビールの強引な個人技で逆転します。通常営業。ファール狙いの適当放り投げシュートまで決まってしまった。

そしてディフェンスに手ごたえを感じたのか、ゾーンに変更し、3Pを打たせていくウィザーズ。ブルックスらしくない適切な采配だぞ。カッティングに全く対処できていないので、常にゴール下カバーを用意し、パスアウトは諦めている。

〇前半の3P
ウィザーズ 4/12
ペイサーズ 3/15

まぁどっちも決まらなかったね。ウィザーズはウエストブルックとビールの強引さという武器があるので、それでも何とかなるけど、ペイサーズは苦しかった。

ただウィザーズはレンとギャフォードが3ファールになってしまい、スピードで劣るロビンを起用することになったので、ドライブアタックを止めきれなくなり、ペイサーズは62点まで伸ばします。

前半最後にルバートのドライブからサボニスが&ワンを決めるも、ビールのキックアウトからウエストブルックがブザービーター3Pをヒットし、63-62と1点リードで終わらせます。

どっちもインサイドで攻めていく戦い。だから3Pの差がオフェンスに相乗効果を生み出すので、どっちが先に流れをもってこれるのか。

◎トリプルダブル

前半だけで26点を奪ったビールは、見事なドライブでサボニスをかわしてレイアップを決めるも、このプレーで足を痛めてしまい、ロッカーへ走って戻ります。内容的にはペイサーズの方が良かった前半だけど、ビールの強引さでリードしていただけに大きな痛手。もどってくるだろうけど。

すると八村のトラベリングにウエストブルックのパスをサムナーがカットし、サボニスとブリセットのダンクでペイサーズが5点リードになります。まともなリードって久しぶりだ。

タイムアウトのウィザーズですが、選んだプレーがウエストブルックのミドルっていうね。センターへの合わせがなければビールにやらせるしかないんだよな。ってことでサムナーのユーロステップが決まったところで8点差となり、ビールが戻ってきます。お早いお戻りで。

後半になってルバートとマグダーモッドのカッティングに対処し始めたウィザーズですが、今度はサムナーのドライブに困り、ブリセットのカッティングでフィニッシュされてしまいました。それでもペイサーズがシュートミスすると必殺ウエストブルック速攻でカウンターを食らわせるので点差は広がらず。

そうこうしているとビールのミドルとフローターで1点差。スーパースターが違いを作っていくウィザーズと全員でチャンスを作っていくペイサーズの構図がハッキリと出てきます。

しかし、このあたりから、どっちもワイドオープン3Pを外し、ビールは速攻レイアップを外し、サボニスはゴール下を外し、どっちもシュートミスが目立って行きます。ミスするからカウンターが増え、早い展開の中でさらにミスを上塗りしていく感じ。

ウエストブルックが休んでいる間に7点リードにしたペイサーズ。さらにウエストブルックのミドルが外れたらカウンターからサボニスがユーロステップ&ワン。なんでミドルがカウンターになるんだって話なのですが、両チームがそんな感じです。

ウエストブルックのトリプルダブルとなるアシストでビールがミドルを決め、ロビンのフックも続くと、ウエストブルックの3Pも決まって反撃のウィザーズ。ペイサーズはサボニスがトリプルダブルとなるハンドオフアシストからルバートが連続3Pで返し、9点リードで3Qが終わります。

ルバートもあと2アシストでトリプルダブル。5on5のようで2on2のような。

◎エース

ウエストブルックとビールがコートにいるウィザーズに対して、サボニスもルバートも休んでいるペイサーズ。反撃のしどころなので、ビールの個人技やウエストブルックのパスアウトからイシュの3Pで追い上げるのですが、ビターゼがオフェンスリバウンドを頑張り、マッコネルとアーロンがミドルで簡単にはやらせません。

ウエストブルックのドライブからギャフォードの合わせが決まるも、アーロンのドライブからビターゼの合わせで返して10点差。エースを休ませているペイサーズがしっかりとリードをキープします。

それでもタイムアウトを挟んでビールが3Pに自分のシュートミスをオフェンスリバウンドで7点差にした残り7分でルバートとサボニスも戻ってきます。ここから試合を決めないと意味がないぜ。

しかし、サボニスに対してギャフォードが良いディフェンスを見せ、スティールにチャージドロー。ウィザーズも簡単には得点できないものの、ファールドローやオフェンスリバウンドを繋いで徐々に点差を詰めていき、ビールがドライブからのリバースレイアップで残り3分半1点差にします。一気に詰めたけど、珍しくディフェンスでの反撃でした。

ここにきてフリースローを3連続でミスしたルバートですが、ドライブフローターを決めます。しかし、ギャフォードのアシストから八村のダンク。そして50点目となるドライブを決めたビールでウィザーズが残り1分半で逆転。

タイムアウトのペイサーズはオフェンスを上手く構築できないもののルバートがプルアップ3Pで逆転に成功。この後ビールのフローターが外れ、ルバートがレイアップに行くもこれもミス。リバウンドに飛び込んだサボニスがファールコールされ、ギャフォードのフリースローになって残り48秒で同点。

再びルバートが行くもジャンプシュートは決まらず。逆にウエストブルックはドライブからハイアーチレイアップを決め、残り21秒でウィザーズが2点リードに。直接マッチアップしている2人の個人技が差になってしまった終盤。

タイムアウトから再びルバートを選ぶペイサーズ。vsギャフォードにすると見事にドライブレイアップを決めて同点。時間は使わなかったのでウィザーズには13秒残されていますが、ビールが足を痛めて顔をゆがめる激痛なので、ベンチで見守っています。

完全なアイソでvsルバートのウエストブルックですが、シンプルにミドルが外れてオーバータイムに。追いつかれてしまったペイサーズという4Qでしたが、ウィザーズとしても勝ち切れなかった4Qになったのでした。

◎オーバータイム

サボニスがかつて(?)のようにペイント内を攻めてフェイダウェイで先制。ウエストブルックがプルアップミドルで返します。ペイサーズはもうトランジションがなくなってきてハーフコートを組み立てるしかない感じ。ウィザーズは走りたくても走れない感じかな。

サボニスからブリセットのダンクが決まったペイサーズに対して、ウエストブルックのパスアウトから八村が決まらないウィザーズ。ルバートのドライブで4点リードにします。でも、ベルタンスが3P。

2本目の3Pは外れるもネトがオフェンスリバウンドをとってウエストブルックのドライブで逆転。しかし何故かギャフォード→レンと交代してしまったのでサボニスから崩し、パスを繋いで最後はサムナーがミドルで再逆転。残り1分。なおレン→ギャフォード。

ウエストブルックがvsサボニスでアタックするもフローターは決まらず。ルバートのミドルも外れると、リバウンドはギャフォードが抑える。

再びドライブしたウエストブルックですが、ジャスティンがブロック。ここでもオフェンスリバウンドを抑えたギャフォードでなんとかもう一度オフェンス機会が残ります。クラッチでこんなにウエストブルックが外しているのも珍しい。

タイムアウトのウィザーズ。残りは8.3秒。アイソしたウエストブルックに対して、ルバートがダブルチームに行ったことでフェイダウェイは決まらず。ところが、ルバートのチェックがファールコールされてしまいフリースローに。フリースローを2本決めて逆転。わお!

残り1.0秒。スローインはマッコネル。ルバートが空いたのでパスを出しますが、遅れてきたウエストブルックのブロックがぴったりとあい、結局はウエストブルック劇場となって勝利したウィザーズでした。

〇ウエストブルック
33点
19リバウンド
15アシスト

リバウンドとアシストが20を超えた前回の対戦に比べて、アシストが伸びなかったわけですが、かわりに14点が33点になりました。それはウィザーズというよりもペイサーズ側のディフェンス問題であり、今日は簡単には崩されなかったわけですが、その分だけ個人技で粉砕されました。

〇ビール
50点
FG19/31

試合の大部分はタフショットを決めまくったビールのおかげです。しかし、終盤は試合に出れないくらいに足を痛めてしまい、ベンチに下げなかったブルックス采配問題もあって不安材料が残ったのでした。

〇ルバート
35点
14リバウンド
8アシスト

3Qまでに8アシストだったのでトリプルダブルすると思ったルバートですが、以降はアシストがありませんでした。それはギャフォードのディフェンスが見事にインサイドにフタをしたからです。ってことで、4Q23点、OT8点に抑えたディフェンスの勝利となりました。

〇サボニス
30点
13リバウンド
13アシスト

そんなわけでウィザーズとしては、ある程度はサボニスに対抗できる算段が付いた試合でもあります。ペイサーズのオフェンスは素晴らしかったけど、なんだかんだとサボニスが止められたらどうにもならない。本日は3本打った3P全て外れてしまいましたが、プレーインではこれを決めるしかないでしょう。おしまい。

ペイサーズvsウィザーズ” への5件のフィードバック

  1. 1Qと4Qで別チームなペイサーズでしたが、3pが入るなら1Qのパッシングゲームの時間がもっとあっても良いと思いました。

    1. 4Qはやりたくてもギャフォードが上手く塞いでました。あとはルバートを信じるわけですが、サボニスの3Pがあればかなり違った気もします。

  2. すみません。二つ質問させてください。
    1.リーグ全体として、デイフェンスの向上により、ハーフコートのみならずトランジションの重要性が近年増している。従ってアジリティ、コートビジョン、サイズ、跳躍力にある程度優れた選手にとっては、以前に比して、デイフェンスリバウンドからのトランジションアタック等を通じトリプルダブルを達成しやすい環境に現在あるという認識は間違っているでしょうか?
    2.サボニスのコートビジョンはリーグのfirst unitの中でもそこそこのレベルと認識しても良いでしょうか? 確かお父さんのアルビーダスもソビエト時代から力一辺倒のCではなかったようなかすかな印象があるのですが。

    1. もう一つ付け加えるとディフェンスの主役がマークに走り回る一方でトランジションを発動できるオフェンスの主役がカバーやリバウンドに参加するのは、役割分担的にも機能しますね。ウォリアーズはドレイモンド、イグダラ、デュラントと誰もがポールプッシュ出来るパターンでしたが。

      サボニスはパパもそうですがコートビジョンの良い選手。ただヨキッチほどではなく、代わりにコンビネーションと狭いところにパスを出すのが上手いですね。

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