マブスvsクリッパーズ

2021/3/17

しばらく見ていないマブスに戻ってきました。どんな感じに変わっているのかな。クリッパーズは欠場が頻繁にあるのに安定して勝っているわけですが、見るたびに違う印象を受けるので、わかわからん。昨シーズンのプレーオフファーストラウンドのカードですが、今シーズンは当たらなそうだね。

◎マッチアップ

なんかぼーっとしていたら5分が過ぎていましたが、マブスはドンチッチからの合わせに苦労している印象で、ポール・ジョージに任せるクリッパーズディフェンスによってフリーの選手が生まれないし、パスも読まれています。もっとうまくスクリーンで引きはがす必要があるけど、クリッパーズの方もあるていどは「ドンチッチにプルアップ打たれるのはOK」と踏んでいる感じなので、なかなか引きはがせません。

でもイバカがいないこともあってか、ポルジンギスの高い打点が生きて、シンプルなジャンプシュートで得点出来るマブス。こういうのを安定して決めてくるとポルジンギスは怖いよね。

でも、選手交代でノービッグになったクリッパーズに対して、ボールをもらえなくなってしまったポルジンギス。小さい選手に張り付かれるのが苦手です。ドンチッチもベンチに下がったのでJリッチやハーダウェイのアテンプトが増えていきます。これでクリッパーズペースになっていきます。

残り3分切ってズバッツが戻ると、ポルジンギスにはバトゥームがついて、ズバッツはイワンドゥというファンキーなマッチアップ。そこでイワンドゥが1on1はしないしね。

一方で戻ってきたドンチッチがレナードから3P&ワンで追い上げますが、テレンス・マンがドンチッチからチャージドローすれば、コーナーからのドライブで&ワン。さらに速攻でもユーロステップでドンチッチを交わしてレイアップ。

レナードがドンチッチからターンオーバーを引き出すと、ブロンソンからはルーがチャージドロー。そしてルー→レナードでダンクが決まり、29-24として1Qが終ります。

両チームが目まぐるしくマッチアップを変えてくるので、展開を書くしかやることがないぜ。クリッパーズは戦術っぽくない代わりに、マンまでがアグレッシブにいける土壌があるのは良い部分だよね。そして全員がディフェンスに奮闘するから、直前まで見ていたウィザーズとは全然違うぜ。

◎プレーオフモード

ズバッツのダンクで7点リードまで広げたクリッパーズ。ここでマブスがタイムアウトをとるとディフェンスを引き締めます。コーリーステインを起用してリムプロテクトするし、ハーダウェイがボールを取ってカウンターを連発。

さらにハーダウェイは3Pもヒットして同点にします。爆発力のある選手を活用するのが上手いマブス。基本はドンチッチ任せに見えるのに、他の選手が連発してランにするもんね。

お互いにディフェンスが機能したら速攻に繋がるので、ディフェンス優先の空気になってきました。オフェンスは当たっている選手とエースで攻めればOKだし。コーリーステインとポルジンギスを並べてゴール下を塞ぐマブスのペースになった2Q前半。

5点リードになったところでドンチッチからハーダウェイのアリウープが出ますが決まらず。ドンチッチの3Pも外れると、ポルジンギスのミドルも外れる。ってことで、今度はクリッパーズディフェンスのターンです。ツービッグにクリバーまで並べたのが裏目に出てきたマブスのオフェンス。

しかし、ここでショットクロックなくなって打ったJリッチの3Pがヒットすると、そこからのスローインを読んでターンオーバーにしたJリッチ。そしてドンチッチのレイアップでマブスがリードをキープします。

さらにJリッチはレジー・ジャクソンのダンクをブロック。ドンチッチはポール・ジョージのパスをカットし、まだまだマブスのディフェンスターンが続くのですが、カウンター速攻が決まらないわ、ドンチッチがフリースローミスするわで点差は広がりません。

残り1分、バトゥームの3Pで2点差になりますが、またもJリッチが3Pで返すと、ルーのフェイダウェイはドンチッチがブロック。ドンチッチがブザービーターのドライブを狙うも、ここはズバッツがブロックし、前半は56-51でマブスリードとなりました。

非常に見ごたえのある2Qでした。プレーオフみたいだ。直前に観ていたのがウィザーズvsキングスのノーディフェンスマッチだったので、とても新鮮な2Qだ。お互いにディフェンスで塞いでいく中、誰がこじ開けられるかの戦い。こうなるとタフショットでもOKなんだよね。

その点ではクリッパーズはミドルレンジが少なめでした。ここを打っていくのがプレーオフモードだな。それを打たせないディフェンダーを獲得したのがマブスだからJリッチの分でリードしたのは、昨シーズンのプレーオフを受けた補強だったと感じさせるのでした。

◎続・プレーオフ

後半になっても激しいコンタクトが続くプレーオフゲーム。Jリッチとレナードがバトルしているし、レナードに抜かれなかったのにブロックに飛びきれずダンクされたら悔しがるポルジンギスってのもワンプレーへの強い気持ちが出ている。

そしてドンチッチが止めれらないステップバック3Pで10点リードに。ここまでは良かったけど、ドンチッチの足に躓いたポール・ジョージでフリーになった3Pを外し、ズバッツとの1ON1はエアボールしちゃって点差を広げることが出来なかったドンチッチ。

その間にポール・ジョージがドライブレイアップを決め、レナードのキックアウトからモリスの3Pでクリッパーズが追い上げます。タイムアウトのマブスはドンチッチではなく、ハーダウェイやJリッチで行くけど決まらず。でも、レナードもフリースローをミス。ポルジンギスのミドルも決まらず。どちらも空気に飲み込まれていくような展開です。

シュートは決まらないけど、お互いに動きが悪いわけではなく、ポルジンギスがレナードのレイアップをブロックすれば、レナードはマブスの速攻をギリギリでカット。集中力は高いぞ。

先にブレイクしたのはマブス。ドンチッチのパスアウトからJリッチがミドル。ドンチッチのフローター、そしてクリバーの3Pで再び二桁点差に広げます。さらにポルジンギスはオフェンスリバウンドを取ってやり直しのオフェンスでターンシュートを決めると、次のオフェンスはフェイクからドライブして&ワン。フリースロー外さなければ完璧だった

レナードで反撃を狙うクリッパーズですが、ターンシュートを決めるシーンもあるけど、警戒されている中でエースに集中しているから、そう簡単に流れを掴むことは出来ませんでした。もっとルーでも行けばいいのに、そうはならないのが今シーズン。

しかし、クリッパーズもポルジンギスをマンとルーという小さい2人で囲んでターンオーバーを引き出します。こっちも警戒しているんだ。残り30秒で戻ってきたポール・ジョージがオフバランスのタフ3Pをヒット。さらにルーがブロンソンからターンオーバーを引き出すと、ラストオフェンスでポール・ジョージが再び3Pを決め、6点差に縮めて3Qが終ります。

一気にマブスが試合を決めるような空気だったのに、やっぱりディフェンスから盛り返す展開。そして頼りにならないかと思われたポール・ジョージに救われたクリッパーズでした。

◎ドンチッチ

ポール・ジョージのドライブから始めるクリッパーズですが、イワンドゥが見事なディフェンスで塞がれると、クリバー相手の3Pもミス。逆にドンチッチのパスアウトからブロンソンの3P、ドンチッチのターンシュートで再び二桁点差になってしまいます。

マンがドンチッチにファールするとお怒りのドンチッチに対して、我関せずなマン。激しいぜ。不穏だからかレナードも戻すクリッパーズですが、フェイダウェイは決まらず。ローテを守らず主力を出すのはプレーオフっぽいし、これで失速したのもクリッパーズだ。

レナードのタフショットで追い上げるクリッパーズですが、マブスはまさかのコーリーステインによる倒れこみながらのフィンガーロール。まだ余裕があるプレーで加点すると、主役のドンチッチもステップバック3Pで続いて二桁リードを守ります。

タイムアウトのクリッパーズはドンチッチへ早めのダブルチーム作戦に出ます。するとハンドラーをブロンソンに変更してドライブレイアップのマブス。まぁその後は自分でいってポール・ジョージにブロックされるドンチッチだけど。

一方でポストアップのレナードに対してダブルチームに行ったコーリーステイン。ズバッツにパスを出されるのですが、ダンクをカットしたコーリーステイン。本日は非常に良い活躍をしてポルジンギスと交代します。

レナードがドンチッチからスティール速攻を決めたところで、今度はマブスがタイムアウト。うーん、やっぱりディフェンスの戦いだ。止めてからの速攻じゃないと点差が変わらないイメージが延々と続きます。

このタイムアウト明けにドンチッチのパスアウトからクリバーが3Pを決めると、さらにドンチッチのパスからクリバーがアリウープダンク。残り4分で15点リードになります。久しぶりにオフェンスで差をつけたぜ。

あとは時間との闘い。時間を消費して攻めるドンチッチに対して、ルーのワンパスからズバッツのダンクのクリッパーズは、さらにポール・ジョージの3Pで追撃します。ここで慌てたらペリカンズの二の舞だけどマブスはそんなことはしないぜ・・・と思ったら、ポルジンギスがショットクロックが12秒も残っているのに謎のエアボール3Pを打ちます。何してんだ。

そしてポール・ジョージが更に3Pで残り2分9点差。それでもドンチッチがフローターで返すと、ルーのドライブをバックファイアーで止め、もう1本フローターを決めて試合を終わらせたのでした。お見事ドンチッチ。ポルジンギスに渡しちゃダメ。

◎シーズンプラン

今シーズンはオフェンス面で苦しいマブスですが、そもそもJリッチを獲得して目指したのはプレーオフで勝つこと。つまりはクリッパーズに勝つことです。ドンチッチの劇的なブザービーターとベンチメンバーの奮闘で2勝をあげたものの、あのオフェンス勝負ではシリーズを勝ち抜くのは難しいので、ディフェンス力向上を目指しました。

それが上手くいっていないから苦しんでいるシーズンですが、当のクリッパーズを相手にしたこの試合ではプラン通りの内容を展開できました。そもそもFG成功率は高くないドンチッチですが、お互いに激しいディフェンスを展開している中ではタフショットを決めきる能力が光りまくります。

この点でポール・ジョージの弱さがクリッパーズの悩みですが、今日は3P5/8で28点と頼りになるエースっぷりを見せつけましたが、チーム全体の連動力なら個人技主体のクリッパーズには負けないぜ!ってな感じのマブスでした。

〇ルカ・ドンチッチ
42点
FG16/28
9アシスト

とはいえ、やっぱりドンチッチが決めるからこそマブスは勝てる。今日はレナードが普通レベルの活躍だったので、点差をつけて逃げ切った印象です。いずれにしてもマブスとしてはディフェンスの良さで相手エースを封じ込めることが出来るようになっていました。ドリアン・フィニー・スミス抜きで。

〇マキシ・クリバー
41分
12点
6リバウンド

その点で地味に効いていたのがクリバー。3Pで広げてくれたし、守ってもレナードとポール・ジョージのシュートミスを誘っていました。カーライルも信用しているようで長いプレータイムになったのでした。

一方でクリッパーズからすると、やはりエース頼みに陥ってしまう苦しい内容でした。前半は他の選手にもやらせていたけど、レナードとポール・ジョージばかりになってしまった。ルーの意味が薄れている今シーズンそのままって感じですが、終盤はそのルーを起用しているのも割り切れていないぜ。

ただ今日はイバカがいなかったので、シーズンプランであるストレッチ5を使えませんでした。ここで広げることでインサイドへのドライブが楽になるのですが、カバーの連続で自由にさせてもらえなかった。フリースローも5/11と外しまくったしさ。

得点差こそついたものの、お互いにハードなディフェンスでプレーオフのような面白い試合となりました。そう簡単に得点させないからこそエースのすごみが光った試合。そのエースを生かすためのイバカ不在がクリッパーズに重くのしかかったのでした。

マブスvsクリッパーズ” への2件のフィードバック

  1. お疲れ様です。
    このカードは連戦の2試合目でして、ディフェンスに関しては1戦目の反省が見られてよかったです。
    1戦目はカワイ、ジョージ以外に対して抜かれないことを優先していたようで、レジー、バトゥーム、ルーに気持ちよくスリーを打たれ沈みましたが、2戦目はエース以外にもしっかりクローズアウトし、抜かれてもカバーが早かったように思います。
    2連戦はちょっとしたアジャストも見られて、さながらミニプレーオフのようで面白いですね。全くデータ取ってないですが、1-1が多いのではないかという気もしています。
    オフェンスはドンチッチ様様でした(ほとんどの試合がドンチッチ様様な気もしますが)。この試合はドンチッチ始めタフスリーの決まりすぎです。
    やはりここからのステップアップのカギはポルジンギスにあると思うので、どうにか活路を見出してほしいです。
    ポルジンギスはダブルチームくらってからのパスアウトなど、判断する力はかなり怪しいと思うので、記事にあるように、可能な限りシンプルな、打点を生かしたシュートを効率よく決めてもらうのがいい流れなんでしょうか。
    本当はドンチッチのいない時間を引っ張っていってほしいんですけどね…

    話は変わりますが、トレードデッドラインの感想も楽しみです。
    個人的には、グリフィンやアリーザ、タッカーよりもクレイグのサンズ行きが一番インパクトある気がしているのですがいかがでしょうか?
    プレーオフに向けて切れるカードが1つ増えたように感じます。

    1. 連戦が1-1になる確率は非常に高いと思います。
      多くのチームが2試合目は取り返していますね。なんでだろ。

      ポルジンギスはニックス時代からずっとこんな感じなので、セカンドエースにしかなれないと思いますが、もう少しターンシュートが上手くなるといいんですけどね。シュートは上手いんだけど。

      サンズのクレイグはズルいです。
      上手い所にハメたなって感じで、プレーオフの準備に着々と動けている。

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