グリズリーズvsナゲッツ

2021/3/12

後半戦3日目ですが、タフスケジュールが待っているので、ここで初登場のチームはなんか損している気もするよね。グリズリーズは中1日での試合となっており、それはむしろラッキー。連戦が多いので体調管理は大事にしよう。

その点でグリズリーズは常に多くの選手を起用しているので、大丈夫といえば大丈夫なんだけど、スターはモーラントしかいないし、バランチューナスのように強引に攻め込める選手も足りていない。ケガで離脱しているがJJJのみと、チームとしては元気なんだけど、お前がいなくてどうする。

ナゲッツの方はヨキッチとマレーの負担が大きすぎる問題があるので、ちゃんと休養させないとガス欠になりそうです。でも控えが薄いから、休ませられる試合が少ない。MPJにはかなり頑張ってもらわないといけないし、いい加減、補強しろよって思うのですが、しないってことは現状でOKとみているのかな。

ナゲッツはブレイク明け1試合目。昨日ブレイザーズが負けたのでウエスト5位まで浮上しています。そして5位だとファーストラウンドがレイカーズかもしれません。ウエスト怖い。

◎両チームの戦力差

一昨日はウィザーズ戦だったので、その差が大きいグリズリーズ。まずはウィザーズをディスりながら書いていきましょう。とばっちり。

ベインの3Pで先制したグリズリーズですが、パスを読まれてスティール速攻に持ち込まれるスタートになります。ディフェンスを振り回していたような一昨日と違って、先の先を読みあう展開なわけです。ナゲッツはディフェンス力のあるチームではありませんが、それは昨シーズンのようなディフェンダーがいないだけでチームディフェンスは作られています。ウエストはチームでぃふぇんsぬが出来るだけじゃ普通に失点する時代になってしまったわけだ。

トランジションに持って行くナゲッツは速攻も決めますが、戻りの早いグリズリーズディフェンスにより速攻を止められることも出てきます。ウィザーズは八村がムリヤリツッコんでブロックされるシーンもありましたね。でもナゲッツはシュートチャンスになっても打たずにパスアウトも多いです。特にモリスやマレーは「ヤバい」と思ったらシュートに拘らない。

そのパスアウト先としてコーナーにフリーの選手が待っていますが、ここをカバーするグリズリーズのローテーションディフェンスがあります。ウィザーズはこうなるとオフェンスのやり直しでしたが、ナゲッツはディフェンスが読んできたのを見て、ちゃんと他の選手が打てるポイントに飛び込んできます。しかもそれがマレーだったりするから、他の選手に打たせておいた方が良かったね。ビールはこういうプレー少ないよ。

この点はグリズリーズも同じ。ナゲッツの守りに慣れてくると両コーナーにパスを振り始めます。ちゃんとフリーになるようにポジショニングを変えているシューター達。でも、そこは「戦力の差」もあって、ヨキッチ、マレー、モリスの判断力に比べるとグリズリーズはちょっと弱いよね。ってことで、ナゲッツの方が徐々に優位になっていきました。なお、逆にやりすぎるバートンとMPJを並べているのもナゲッツで、グリズリーズはやりすぎる選手はいない。

しかし、8分が経過し、ベンチメンバーが増えてくるとグリズリーズはクラークの合わせフローターによって追いつきます。ヨキッチからファールドローしての&ワンもあり、グリズリーズの方が「武器を持ったベンチメンバー」が多くなっています。クラークの3Pで逆転するグリズリーズ

パスアウト3Pでフリーのシュートはあっても、ドライブやカッティングでのイージーシュートが生まれない1Q。やっと生まれたと思たらヨキッチがダンクをミス。このカウンターからクラークがダンクに行ったところをファールされながらねじ込み、グリズリーズが5点リードとなりました。

スターターならナゲッツの方が強いけど、グリズリーズの方がベンチから使える武器が多いのは、わかりやすい構図なのでした。

◎ミルサップ

ナゲッツのベンチメンバーは弱いわけではなく、むしろ数字的には良い感じなのですが、キーマンのジャマイカル・グリーンが欠場している穴が大きくなっています。カンパッソは戻ってきたので3P決めて、プレッシャーディフェンスでターンオーバーを促して、とガードは厚くなっています。

本日はジャマイカルの穴にミルサップを起用してきました。オールスター前は休んでいたので、こちらも復帰組ですが、ちょっとビックリするくらいアグレッシブに仕掛けていきます。解説が「4タイム・オールスター」と言ってますが、まさにオールスター時代を思い出すような個人でのゴリゴリな仕掛け。

劣勢だったナゲッツですが、このミルサップの活躍で追い上げます。「オールスターに選ばれたことのない」マレーも同時に出ていますが、半分休んでいるかの如く、ミルサップ中心のナゲッツ。なお、ミスもするのでミルサップが得点しまくったわけではありません。

シーズン前のイメージは、このミルサップの仕掛けはMPJが担当すると思っていたのですが、シュートは決めまくるけどプレーメイクは下手なことにマイク・マローンが納得していないのか、ヨキッチと同時起用が増えています。付け加えるとモンテ・モリスをスターターにしているから、なおさらベンチをMPJに任せにくいのかもね。

ところが、せっかくミルサップで良い感じだったのに、ヨキッチ達が戻ってきたらナゲッツはアウトサイドシュートが決まらなくなりました。3P2/11と得意のパスワークでチャンスを作っても決め切れない。こういう時はもっとMPJに打たせたかったけど、敢えて誰かに打たせるようなプレーコールを使わないナゲッツ

一方で突き放すチャンスだったグリズリーズはナゲッツディフェンスに苦労しまくります。プレッシャーディフェンスからパスを繋げないシーンが多発。トランジションのMPJがゴール下ミスしてくれたりして助かったけど、24点しかとれませんでした。

結局、ヨキッチがインサイドで11点をとったことで、ナゲッツが少し上回り、55-53とグリズリーズのリードは2点になったのでした。

◎ポーカーフェイスのHC

後半開始30秒でヨキッチが足首を抑えて倒れこんでしまいます。今日はエンビードのケガもありましたが、タフスケジュールの真っ最中よりも、休養明けの方が危ないのかもね。

これでコートに出てきたミルサップが3Pを決め、ナゲッツが逆転します。バランチューナスのファールがコールされたのでグリズリーズはチャレンジすると成功したのですが、同時にヨキッチが戻ってきます。無事でなにより。

でも、このプレーでバランチューナスはゴール下からおびき出した方がいいし、ヨキッチもケガも怖いからフィジカルコンタクトしないようなプレー選択になっていきます。PGヨキッチ。するとコーナーからカッティングしたMPJにヨキッチがアシストでダンク。さらにヨキッチはミドル。

そしてブルックスのパスをスティールしたバートンがサーカスショット、MPJはタフミドルを決めてナゲッツが7点リードになります。

前半と同じくグリズリーズのオフェンスはトラブル。プレッシャーディフェンスに対してミスが増えていきます。モーラントがモリスのディフェンスをなかなか突破できない事もあって、打開点を見出せません。JJJよ!

選手は苦しそうなのですが、顔色を変えないのがタイラー・ジェンキンス。さっきみていたペイサーズなんてブキチれビョルグレンがタイムアウトになるとレフリーに詰めようとするから、選手に制されていたくらいなのに。

本日、調子の良いクラークやウィンスローを投入します。そしてモーラントではなくウィンスローからのプレー構築が増えると、パスアウトを受けたモーラントの3Pが決まります。ウィンスローは自ら持ち込んでレイアップ。かなり特殊なタイプのウィンスローのリズムでオフェンスが変わり始めた事と、そもそもマークがMPJだからプレッシャーディフェンスを受けにくくなりました。

ヨキッチもそうですがポイント系ビッグマンがいると、こういう便利さがあります。ウィンスローはビッグマンではないのですが、マッチアップのスキを使って冷静に相手の狙いを外したジェンキンズによってトラブルは解決します。

しかし、その間にナゲッツはMPJが3Pを決めれば、オフェンスリバウンドを押し込んで10点リードになります。反撃できなかったといえば反撃できなかったし、10点でガマン出来たといえばガマン出来たし。

ところが残り1分切ってから、ウィンスローのパスアウトでメルトンが3Pを決めて7点差。そしてラストオフェンスのナゲッツが24秒オーバーになると、残った2秒でモーラントがハーフラインからの3Pを決めて4点差で3Qが終わります。

ナゲッツからすると、せっかくのリードをふいにされ、グリズリーズからするとトラブルに耐え抜いたご褒美みたいなブザービーター。試合を接戦に戻して4Qに臨めるのだから気持ちいいだろうな。

◎タイラー・ジェンキンス

一気に逆転したいグリズリーズは、やっぱりナゲッツディフェンスにてこずりまくりますが、自分のミスで速攻に持って行かれたウィンスローが、マレーのレイアップをチェイスダウンブロック。ブルックスは自分のシュートミスを拾って、3P。タイアスが流れながらのミドルを決めると、メルトンはミルサップのドライブに手を出してスティール。

お互いにハッスルプレーの連続で4Q開始時に81-77だったけど、5分経っても83-82と得点が伸びませんでしたが、なんとか追い上げたグリズリーズ。前半のようにミルサップにはやらせない気持ちが強そうだ。

これでナゲッツはヨキッチやMPJが戻ってきます。今度はミルサップを残したマイク・マローン。珍しく大きめのラインナップにしました。どういう狙いかわからないけど、定型ローテにはしないよね。

これでコーナーでフリーになったカンパッソが3P。同じくカンパッソがドライブでいったんはナゲッツが引き離しに行きますが、グリズリーズの方もアウトサイドが空くことになり、コーナーのメルトンが3Pで残り4分1点差は変わりません。

ヨキッチとモーラントがそれぞれ外した後、ナゲッツはタイムアウトでヨキッチとのハンドオフからマレーのフローターに行きますがミス。一方でグリズリーズはモーラントからクラークのアリウープを決めて遂に逆転します。アフタータイムアウトのデザインで勝ったぜタイラー・ジェンキンス。

しかし、ナゲッツはコーナーからMPJが3P。続いてバートンも3Pを決めます。これに対してグリズリーズはモーラントのドライブとブルックスの3Pで離されません。

マレー&ヨキッチのシュートが決まらない展開でしたが、残り1分10秒でヨキッチが3P。でもすぐにモーラントがドライブレイアップ。しかし、ヨキッチはポストアップから難しいフックを決めて、残り35秒でナゲッツが4点リードに。残り4分から同じ4本のFGでしたが、3P3本の分だけナゲッツのリードが多い。ペイントを攻めるのが基本のグリズリーズが爆発力のナゲッツに困った形です。

2本必要なグリズリーズはタイムアウトをとると、スローインから5秒でメルトンのドフリー3Pをデザインして決めます。お見事タイラー・ジェンキンス!

それでも決めれば勝ちのナゲッツは、ヨキッチをアウトサイドから飛び込ませる形にしてヨキッチはバランチューナスを抜いた形でパスを受けますが、ヘルプに来たクラークがブロック。即タイムアウトで残りは6.3秒1点差

ここでまたも見事なプレーをデザインしたタイラー・ジェンキンス。スローインと逆サイドに走り出したモーラントが選手の間を抜けて戻ってくるとフリーに。レイアップに行ったモーラントはヨキッチとコンタクトしますが、これがノーコール。マジか。

ってことで、完璧なアフタータイムアウトを作り続けたグリズリーズでしたが、最後の最後に不運が待っていました。あるいはモーラントはフリーなのだからレイアップに行かずにジャンプシュートを選択すべきだったのか。それは難しいけど、下を向く必要のない敗戦であり、戦力不足のグリズリーズが何故、これだけ戦えるのかを示すような終わり方でした。

◎違うチームだ

ウィザーズ戦と同じチームとは思えないグリズリーズでしたが、その理由はウィザーズとナゲッツのディフェンス戦術が段違いなことでした。その上でグリズリーズもディフェンスに止められたら次のプレーに移行する深みがありました。ウィザーズが持っていなくて信用できないってやつね。

ウィザーズ戦ではモーラントからバランチューナスという流れのパスが自由自在に通り、バランチューナス無双にウィザーズは困ったわけです。グリズリーズ的にはオフェンスの入り口となるPG&センターの合わせでシュートまで行けたわけです。その結果、個人技担当のブルックスはFG7本しか打ちませんでした。

しかし、今日はそんなインサイド合わせをするのは簡単ではなく、次へと展開していかなければいけませんでした。その先にいたブルックスはチーム最多の20本のアテンプトになったわけです。「そこがビールなら」と書きましたが、まさにそういうことです。まぁブルックスはチームハイの20点なので、この形で成立していますよ。

またインサイド合わせが機能しない中で、ベンチからクラークを起用してツービッグにすることで2人目のビッグマンが得点できる形に持って行きました。ここもウィザーズ戦では不要だったプレーです。

こういう「オフェンスの深み」みたいのは簡単に作られるわけじゃないので、2年目になって戦術の熟練度は上がってきたのかな。でも、そこに参加できていないJJJってのは苦しいよなぁ。

いずれにしても、まだ2年目のモーラントなので個人としても成長して欲しいし、それに応じてチーム全体も成長していく流れです。アフタータイムアウトでの見事なオフェンスは、指示されたプレーを実現できるチームの強みでもあります。なかなか浮上しないチームはこういう部分の成長が乏しいもんね。

そんなことを4年間積み上げてきたのがナゲッツ。だから、やっぱりまだ両チームには1点差以上の差がありました。でも、時間をかけて追いつくしかないじゃん。そしてナゲッツは追いつかれる前に、プレーオフで勝ち抜かないとね。このままで勝ち抜けるだろうか・・・。

グリズリーズvsナゲッツ” への2件のフィードバック

  1. 最後のコールは納得いきません!!あれはファールでしょ!!
    が、まぁコールは、そんなこともあるかと思うしかない部分もありますか・・・
    JJJは今月中か来月の初めには戻れる予定ですが、ここ最近は接戦を勝ちきれてないので、とりあえず、最後までプレイオフ争いをしたいですね
    ウエストは少しきつすぎますねー

    1. プレーインがあるので希望を持ち続けられますが、例年だとどこのチームが諦めるか悩むウエストです。

      最後のはファールでしょ。でもジャンプシュート打てば良かったのも事実でして。

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