2021/2/14
ヘイワードがいないホーネッツ。PJワシントンもプロトコルで休みなら、マーティンツインズもプロトコル。双子を抱えるリスクがある嫌なシーズンだ。そんなわけで、ちょっと選手が足りない感じです。
スパーズはオルドリッジがいない。ビッグマンはもともとそうが薄いよ。スターターがロニー・ウォーカーからホワイトに変更されています。どっちにしても4ガードだ。
ホーネッツは極端なスモールラインナップがお好み。スパーズもそこに合致しているので、お互いが4ガードみたいな試合となりました。この攻防は一般的な方向性とは違う角度に進んでいった印象です。
◎ロジアー
ホーネッツは今日もロジアーから。マジ絶好調。3P決めて、ドライブしてジャンプシュート。鮮やかなフェイクでブロックに飛ばせておいてのドライブレイアップ。マジ絶好調。
開幕からシュートタッチが良かったのですが、最近はさらに好調な感じです。それって考えてみるとラメロがスターターになったのも大きいのかもしれません。ホーネッツはじめの交代はグラハム→モンクなので、常にPGが2人はコートにいる状態です。
ロジアーはどっちかというとウイング向きの選手なのでしょう。長い時間ボールを持ってプレーメイクするのではなく、パスを受けて瞬間のクイックネスとフェイクでスコアリングするのが向いている。だからヘイワードも含めてハンドラーが多く、パスを受ける役割が増えることで良いタッチを保てているような。
〇1Qのロジアー
16点
FG7/12
FT 0
アシスト 1
ボールを持つ時間が短く勝負を決めていたロジアー。だからアシストは1しかないよ。キャッチ&シュートの体勢からドライブしてくるのが止めにくく、オフボールのスクリーンを利用してケルドンからフリーになっていたのも良かったです。
さて、ここでちょっと気になるのが冒頭のスモールラインナップです。ホーネッツは常にどこかしらでスピードのミスマッチを作ることで、ディフェンスの弱みを使うのが上手い印象。だから活躍する選手も日替わりだったりするのですが、本日はそんなミスマッチがありません。
だからロジアーだって止めないといけなかったのですが、ガード陣に振り回されまくっていたスパーズディフェンス。自分たちの強みを使うことが出来ず、一方的にやられてしまいました。逆にホーネッツはスパーズのスモールには楽に対応していたね。
ゼラーが1Qだけで6リバウンドと、センターのマッチアップでsもパートルよりも良いプレーを披露したって事もあって、ホーネッツが33-17と大きくリードしました。1Qだけでチームで7アシストですが、5人がアシストを記録しており、誰もがアタックしていく理想的な形を作れたような感じです。
◎決まりすぎの2Q
17点しか取れないほど酷くはなかったスパーズオフェンスですが、3P0/8というのが大きく響いてしまいました。得意のインサイド合わせはホーネッツに読み切られてしまい、マレーのドライブくらいしか効果的に決まらなかったよ。
しかし2Qになると早々にゲイのコーナー3Pとミルズのトランジション3Pが決まります。ここからドライブ&パスアウトが形になり始めます。
一気に追い上げた勝ったところですが、ラメロ&モンクにスティール速攻を食らったり、モンクのディープ3Pがバンクショットで決まったり、グラハムの3P、ゼラーのドライブダンクなんかが決まっていくので、なかなか追い上げられません。
それでもスパーズもキックアウトパスからデローザン、マレー、ホワイトと3Pを決めていき、酷かった1Qを取り返すように10連続シュート成功なんてことも出てきます。
ポジティブに言えばお互いにスモールによるトランジション&3Pが機能しましたが、ネガティブに言えばそれぞれスピードで止めきるディフェンスが機能していませんでした。それは特にホーネッツにとってはヘイワード、ワシントン、マーティンツインズとウイングがいないことで、クローズアウトが効かなかった印象もあります。
そして次第にホーネッツはインサイドへの侵入に抗えなくなり、ケルドンやマレーが次々とドライブを決めていきました。途中でビヨンボを投入したけど、関係なくアタックしていったよケルドン
〇2Qのスパーズ
2P15/18
3P5/8
14アシスト
なんだこの2Pの確率は!
アシスト数が多いように個人の突破からパスがつながるので、非常に止めにくいオフェンスになりました。それ以上にお互いに走りまくった感じが目立ったことと、こんなに決めまくっているのに、お互いにファールしないからフリースローがなかったのでした。
2Qのスパーズはなんと47点。さすがにファールしてでも止めるべきだった気がします。一方のホーネッツは途中からラメロくらいしか攻め手がなくなりヘイワード不足を強く感じさせて26点どまり。
前半は64-59でスパーズがリードです。1Qにあまりにも決まらなかった分、2Qに決まりまくった感じで、スコアとしては普通だね。ただホーネッツはこの状態ではマズいわけでハーフタイムに修正が必要です。
◎狙いの逆を行く
後半のファーストプレーでディフェンス3秒になったホーネッツ。しっかりとしたカバーリングでペイント内を塞ぐ意識を高めたっぽく、ゼラーを中心にペイントラインくらいで早めのカバーを用意し、逆サイドの選手がゴール下にカバーに来ています。ただ3Pは打たれているので、優先順位を定めてきたのかな。
そのホーネッツは1分経たずにグラハムがロッカーに下がります。代わりに出てきたモンクが連続3Pでホーネッツは追いつくのですが、選手起用は厳しくなってくるぜ。
なんて思っていたらラメロが3P、続いてモンクが3P。アウトサイドシュートでリードを得ていくホーネッツ。しかし、ディフェンスはカバーに出た選手のマークマンに崩されまくり、塞いだはずのインサイドを次々と攻略されてしまいます。
ハンドラーを多く起用し、いろんな選手が仕掛けていくホーネッツに比べると、スパーズのオフェンスはデローザン起点が多く、多彩とはいえません。しかし、ウイングの動きは熟練度が上で、自分のマークマンがカバーに出た時にポジショニングを変えてフリーになっています。が、またも3Pは決まらなかった。
ホーネッツはデローザンを止められれば、もっと楽に守れるのですが、止められるディフェンダーがいません。苦しいね。せめてコディがいれば。
〇3Qの3P
スパーズ 2/10
ホーネッツ 4/6
ドライブを止めたかったホーネッツが3Pを多く打たれ、3Pを決められまくったスパーズがチェックに出たことでインサイドを攻められる展開になりました。それぞれディフェンスの逆を突こうとする意図を感じるオフェンスになった感じです。
3Qは89-89で同点で終わります。ロジアーとモンクがそれぞれ10点を奪い追いついた形ですが、3Pが確率良く決まった割には爆発するオフェンスにならなかったともいえます。
◎手段が足りなかった
スパーズはまたもミルズの3Pで取り返しますが、ホーネッツも文句のドライブからインサイドのマクダニエルズやビヨンボが押し込みます。攻略したいところで点が取れる立ち上がり。
ホーネッツはディフェンスプレッシャーを強め、コンタクトも増えますが、ノーファールで守っていきます。そこは良かったのですが、オフェンスでvsゲイのスピードのミスマッチを作っても突破できず、なかなか形を作れなくなってきます。
デローザンがベンチにいて、ゲイ、パートル、ホワイト、ケルドン、マレーのラインナップはディフェンスが良く、ホワイトが3Pを決めてリードを得ると、ルーズボール争いに4人が飛び込んだすえ、ショットクロックがなくなったので放り投げたホワイトがミドル&ワン。フリースロー外したけど。
さらにドライブも決めたホワイト。続いて3Pを決めて残り5分で9点リードになります。この試合、あまり目立っていなかったホワイトが、ここにきての得点ラッシュが効きました。
〇4Qのホワイト
12点
FG5/6
反撃したいホーネッツですが、ラメロやロジアーが最初から最後までボールを持ってシュートにいくオフェンスが続いてしまいます。お得意のパッシングオフェンスにならず、個人技アタックはきまらない。たまに出たロングパスはミルズにカットされます。
なんだかんだ言ってもホーネッツのゲームメイクはグラハムとヘイワードなので、両者の不在が痛いのかな。そして選手がいないから主力はプレータイムが長くなってキレがなくなってきてしまったのかも。
〇後半のプレータイム
ロジアー 20分57秒
ブリッジス 20分15秒
ラメロ 20分46秒
モンク 21分15秒
グラハムまでいなくなって、さすがに苦しすぎました。見事にプレータイムを分け合う采配をしていますが、これがボレゴに出来る最良の選択だったのでしょう。
二桁ビハインドになって苦しいからパートルをハックするも、フリースロー2本とも決められてしまうし、ちょっと追い上げるアイデアがなさそうだなー。なんて思っていたらゾーンプレス発動します。オフェンスがダメならディフェンスからのカウンターに賭けたぜ。
ブリッジスがドライブダンクを決めた後、そのままプレッシャーに行くディフェンスが成功し、ラメロがスティールすると、そのままロジアーが3P。いやー、手段を持っているねボレゴ。
さらにデローザンに3Pを打たせディフェンスに成功するも、ロングリバウンドを誰も抑えられず。やり直しのオフェンスでデローザンにミドルを決められます。それでもロジアーもオフェンスリバウンドをとって、ファールドロー。残り1分で6点差まで追い上げます。わお!
再びのゾーンプレスに苦しむスパーズでしたが、マレーとデローザンで何とかボールを運ぶと、時間を使った上でホワイトがドライブレイアップを決めて8点差。その後もフルコートで、追い込むディフェンスを見せながら、マレー、ホワイト、デローザンで運びきられてしまったのでした。
まぁホーネッツとしては、これだけ欠場が出てしまったら仕方がないね。っていうか、次の試合から大丈夫なのか?
◎トレードしても面白そう
ラメロがスパーズのPGやったり、ケルドンがホーネッツのウイングやったりしたら面白そうにみえた両チームでした。スパーズでACしていたボレゴってこともあって、そういう部分は似ているのかもね。ただ、どっちかというとポポビッチの方がボレゴのやり方に近づいてきたのですが。試合後に仲良く2人で話し込んでいたよ。
何人か交換したら「面白そう」ではあります。ポポビッチの方がウイングを使うのが上手く、ボレゴの方がガードを使うのが上手い。そして両方ともビッグマンが課題なので、トレードしたい案件はないのですが。
〇マイルズ・ブリッジス
5点
FG2/5
ラメロとのホットラインがあるブリッジスですが、本日はスターターとして37分プレーしながら、FGは5本のみ。「使われる選手」なのだけど、そういうパスが少なかったことが響きました。それがグラハム&ヘイワードの不在かな。
ロジアーはFG14/29で33点と活躍しましたが、プレーメイクよりもフィニッシュに注力するからこそ活躍しているので、選手層が薄かった中でブリッジスなんかにボールが供給されることが少ないのもつらかったね。まぁ仕方がないさ。
〇アシスト数
スパーズ 31
ホーネッツ 23
今シーズンはリーグ最多のアシスト数を誇るホーネッツでしたが、さすがに今日は苦しかった。一方で31ものアシストを記録したスパーズは、デローザンがなんと8点のみ。かわりに9アシストで起点の役割に徹しました。
パートルが8つのオフェンスリバウンドを拾ったことも含めて、スパーズの方がバランスよく活躍しました。奇しくもラメロの12リバウンドに対して、マレーも12リバウンドとガードだけどリバウンダーがいるのも同じだったよ。
さてスパーズで気になったのはロニー・ウォーカー。スターターでウイングだった時よりも、ベンチ出場になったけどボールを長く持てるようになった感じで生き生きしていたような。たまたまかもしれないので、今度また見てみよう。
それにしても今シーズンは調子いいね。ビッグマンに苦労しているし、ウエストのライバルに比べて明確に優れている感じはないのですが、本日もタイムアウトからの修正がしっかりと出来ていました。それが出来るのもポポビッチの・・・だけではなく、ある程度の選手層があるからだと思います。
タフスケジュールなので、プレーシェアできるのは大切ってことを感じたのでした。お互いフルメンバーでのポポビッチvsボレゴがみたかったね。そんな試合でした。
仰っているようにロニー・ウォーカーはベンチからの出場になってスターターの時より自分の良さを出せるようになりました。一方で、スターターはアウトサイドのシュート力が足りないのが不安でしたが今のところゲームトータルで見ればうまくいっています。
オルドリッジが離脱してさらにチーム状態が上がってきたようにも感じます。ディフェンスでは相手に狙われ、オフェンスでは3P%が低くて相手からすると警戒するほどでもないという状況でした。戻ってきてもスターターとしては使わなくていいし、ベンチからの出場も限定的にした方がいいと思うのですがどう思われますか?
オルドリッジは限界でしょうね。でも、シュート力が合って使いどころはあるので、ベンチからピンポイントで起用するのが良いと思います。
必要な時に必要なだけ働いてもらいましょう。