2021/2/12
なんかサンダーをよく書いている気がするな。SGAとヒルに加えてマラドンもいないけど、ケンリッチがまさかのシュート決めまくりでレイカーズ相手にダブルオーバータイムまで行くようなサンダー。ディアロをPG役にしても構築できていしまうのは、他の再建チームとは考え方が違いすぎるのかも。
一方で優勝を狙っているけど、ディフェンス力不足に悩んでいるナゲッツは、ギャリー・ハリスとPJドジアーがいません。ディフェンス担当がいないじゃん。代わりにMPJがスターターになるのでサイズアップはしている。そろそろ解決策を見つけていかないと苦しくなるぜ。
◎ホーフォード
ホーフォード連発から始まるサンダー。サラリーが高くなければ多くのチームから狙われたであろうベテランがインサイドでもアウトサイドでも得点していきます。そういえばホークスがジョン・コリンズを出してサンダーの若手ほか3人を獲得するなんて飛ばし記事もあったな。
ホーフォードくらいのスキルを持っている若手って他にもいるけど、多くの選手はホーフォードほどインサイドで頑張ってくれないもんね。この試合の前にブルズVSクリッパーズを見ていましたが、サディアスヤングが合わせてくれるんだけど、そもそもセンターじゃないから、ちょっと押し込みが弱かった。まぁブルズにはヴェンデル・カーターがいるんだけどさ。
ストレッチすればガード陣がドライブできるし、ポストアップからプレーメイクできるし、インサイドでの押し込みも出来るセンターがいるだけで、他の選手はいろいろと楽になるよね。最高峰のヨキッチほどとは言わないけれど、ホーフォードがいれば、違いを作れるって感じのサンダー。
トップでホーフォードがボールを持ったら、ケンリッチのカッティングも決まって機能しているサンダーオフェンス。主役がいないのに、自分たちの形はしっかりと作れているぜ。
とはいえ、ホーフォードだけでこんなチームになるわけではなく、全員がリバウンドやルーズボールへの意識が高いから、インサイドアウトが機能しているんだよね。なんて思っていたら、ホーフォードがベンチに下がると苦戦していくサンダー。
主役のドライブがなく、オフェンスを豊かにしてくれる歩―フォードもいなければ仕方ないよね。ケンリッチのオフェンスリバウンドやディアロのドライブ、ロビーのミスマッチアタックなんかがあって、完全に止まったわけじゃないけど、やっぱり苦しかったよ。
でも、それ以上に苦しむナゲッツ。見えないディフェンスローテも含めて、RJハンプトンにミスが多く、欠場者の穴が目立ってしまいました。そこからカウンターを発動したサンダーが28-16とリードして1Qが終ります。ちょっと酷かったナゲッツ。守れないのではなくオフェンスがダメで点を取られてしまった。
◎連携が悪い
MPJをスターターで起用してしまったナゲッツはバートン、カンパッソ、ハンプトンを並べて、ジャマイカルがワンビッグになる苦しいセカンドユニット。ジャマイカルの利便性はナゲッツに大きなプラスになっているけど、さすがにこのユニットは可哀そうだ。なんでミルサップかMPJを回さないのか。
サンダーも小さいので、ディフェンスで苦労しまくるわけではありませんが、さすがにオフェンスリバウンドを奪われるシーンも出てきます。それ以上に普段はユニットにいない選手が2人混じっていることもあってオフェンスが機能せず、ここでもカウンターを食らってしまいます。ってことで点差は開く一方です。
MPJ以外のスターターを戻すと、オフェンスの連携ミスは劇的に減ります。でもミスが減っただけでシュートはイマイチ。ヨキッチの片足フェイダウェイ3Pこそ決まるものの、サンダーのプレッシャーディフェンスに苦労します。
一方のサンダーもオフェンスが苦しくなりますが、ジャスティン・ジャクソンがディープ3Pも決めて好調。お互いに時間をかけたオフェンスだけどシュートが決まった分だけ、サンダーが少しずつリードを広げていき、最大19点差まで広がります。
そこからヨキッチが奮起するかのようにミドルと3P、オフェンスリバウンドからプットバックを決めて反撃するものの、前半は40点しか取れず、13点ビハインドで終わります。かなり怒っているヨキッチ。
〇前半のヨキッチ
16点
FG7/9
5アシスト
40点のうち30点くらいに絡んだヨキッチ。ザ・ワンマンな前半でした。ヨキッチ以外の3Pが2/18と壊滅的だったことも含めて、どうにもならなかったオフェンス。8つのターンオーバーもあって、チーム全体の停滞感がすごかった。
サンダーはターンオーバーが4つだけ。FG44%とそんなにシュートが決まったわけではなく、オフェンスはホーフォードとジャスティンが12点ずつ取ってくれたのが大きかったくらいだけど、カウンターを食らわなかったのが大きかったね。
〇前半のフリースロー
サンダー 7
ナゲッツ 0
そしてなんとナゲッツはフリースロー0でした。シュートは決まらない。連係ミスはある。フリースローもとれない。ってことでダメダメだった前半。いくらなんでもインサイドが薄すぎです。
◎MPJ
ハーフタイムに気持ちを入れ直したであろうナゲッツは、見違えるように足を動かしアグレッシブにいきます。でも、だからといってシュートが決まるとは限らないし、外れるとカウンターを食らうよね。
ゾーンにしたディフェンスはハッスルしているけど、その逆を取るようにホーフォードとドルトに3Pを決められ、そしてハッスルでもケンリッチの方がヘルプにルーズボールと際の部分で足を動かしている。なので、点差が縮まりません。
そんな中、MPJがオフェンスリバウンドを押し込むと、続けて3Pをヒット。どうしてもスターターに混じると存在感が足りないのですが、やっとこの試合初めての3Pで3人目のスコアラーが動き出します。
さらにMPJがオフボールカットでダンクを決めると、サンダーのディフェンスは後手後手になり始めます。ヨキッチを止めないといけないけど、MPJも苦しいから、気が付いたらマレーを空けてしまったりしてさ。
そしてホーフォードがベンチに下がるとオフェンスのバランスが崩れ、遂にヨキッチからのワンパス速攻によりMPJのダンクで6点差に縮まってサンダーがタイムアウト。MPJが働きだしてから一気だな。
〇3QのMPJ
11点
FG5/7
1ブロック
1スティール
このタイムアウトからサンダーはフロアバランスをしっかりととって、変なミスをしないオフェンスに戻ります。MPJにブロックされるシーンもあったけど、バランスがとれているからパスで振り回し、密集地帯に飛び込むこともなく、カウンターを食わらない。
そして再びジャスティンが決めまくって、このQも8点と反撃に成功します。タイムアウトで簡単に改善してしまった。
ナゲッツはMPJは引き続き見事なドライブを決めたけど、ヨキッチの3Pが外れまくり、サンダーが12点リードに戻して終わります。・・・と思ったら、ブザービーターでハーフコートから放り投げたマレーのシュートをリングからはじき出したディアロの行為がゴールテンディングになって、ナゲッツにボーナス3Pが入ります。
やってしまったぜディアロ。試合は9点差になってしまったのでした。多分、ディアロは今シーズンこれから試合が止まっていても、シュートを叩き落すことは試合でしょう。
◎決まらないシュート
追い上げなければいけないナゲッツはマレーを残し、モリス、ハンプトン、バートンにジャマイカルの4ガードを選択します。もうロスター構成のミスでしかないよねぇ。
これがやっぱりシュートが決まらず、得点が伸びません。でも、それ以上にディフェンスが機能して得点を許さないことになります。確かにサンダーが良かったのはフロアを広く保つ形なので、追いかけまくるガードを増やしたことでスキがなくなった。モリスの3Pと速攻で3点差まで縮めます。
ミルサップを戻したナゲッツはマレー→ミルサップで得点。サンダーはスターターを戻しますが、ムスカラを残しホーフォードとのツービッグにしてみます。ただ、これでムスカラ担当だったミルサップが、自分のマークを捨てたヘルプからの連続ブロックでチームを助けます。裏目に出てしまったサンダー。
ヨキッチも戻して一気に逆転と行きたかったナゲッツですが、またもヨキッチの3Pが決まらない。マレーは足をひねってしまうしさ。ドルトが強気なドライブで取り返し、さらにスティールから速攻を生み出したことで、また点差は8点に戻ります。
「戻ります」っていうか、どっちもシュートミスが多いから、あまり得点が動かないんだよね。ホーフォードが3Pミスして、ヨキッチは珍しくゴール下でフリーになったMPJを見逃したりして。やっとヨキッチがゴール下を打てたと思ったらベイズリーがブロックだ!
79-70で始まった4Qは残り3分半になっても89-83なので、4Qになってから10-13です。シュートが決まらないぜ。ナゲッツはサンダーほどじゃないけど、相変わらずフリースローを得ていないから得点効率は悪い。
〇4Q残り3分半まで
サンダー 2P3/11
3P0/3
FT4/6
ナゲッツ 2P5/11
3P2/6
FT0/0
しかし、ここからバートンが3Pを決めて3点差にすると、様相が変わり始めます。コーナーからドライブしたMPJのレイアップ、ヨキッチのハイポストからのミドルで逆転するナゲッツ。
サンダーはシュートが決まらないものの、ケンリッチが連続オフェンスリバウンド。しかし、やり直しても決まらないし、シュートにすらいけず24秒オーバー。
そしてヨキッチのパスアウトからバートンが再び3Pを決め、残り43秒で4点リードにすると、タイムアウト後のディアロのドライブはマレーがテイクチャージ。その後、ベイズリーとドルトに速攻を返されるも、ファールゲームのフリースローをモリスとマレーがしっかり決めて勝利したナゲッツでした。
97-95とロースコアでしたが、残り3分半では14点を取る勝負強さを発揮したナゲッツ。問題はいっぱいあるけど、RJハンプトンを19分起用しながらも勝ち切れたことだけは良かったのかな。
◎SGAがいれば
サンダーとしては「SGAさえいれば勝っていたぜ」という試合でした。点が取れない時に頼りたいエースがいなかっただけで、ゲームトータルでは非常によく頑張ったと思います。粘り強くディフェンスを頑張り、ハードワークで上回ったね。接戦を落とし続けたわけですが、誰も下を向く必要のない敗戦です。あっディアロだけは反省しろ。
便利なホーフォードですが、便利ってだけで、ちゃんと守られてしまうとさすがに苦しかった。代わりにケンリッチが11リバウンド、9アシストとハードワークで奮闘してくれたね。こういう選手は大切なわけですが、まさにナゲッツが欲しいのも、こういう便利屋さんです。
ベンチから20点だったジャスティン・ジャクソンもいるし、次から次へと活躍する選手が出てくるのは良い傾向です。とにかく必死にハードワークすることと、バランスの良いチームオフェンスをすることで戦えているのは好印象しかないぜ。
ウィザーズはサンダーの爪の垢を煎じて飲むっていうか、垢どころか爪をそのまま食べろ!って気がしてしまったよ。元HCと元エースがいても、改善しないのは何なんだろうね。
ナゲッツもみんな頑張っているよね。頑張っていて、こういうことになるから切ない。毎試合のようにヨキッチがスーパーじゃないと勝てなくなってしまいました。そろそろ補強を考える時期な気がしますが、ディフェンスの良いウイングを1人とれれば、かなり違うと思うんだ。できればトレードではなく、FAから連れてきたい。
素晴らしい戦いぶりですねサンダー
コリンズのトレード話ってのは具体的にどんな内容なんですか?
ホークスがコリンズの処遇に困っているから、若手3人くらいと交換したいって話でした。
特にベイズリーが欲しいとか。
サンダーの記事やっぱり多いですよね(笑)嬉しいです
ディアロのテンディングはムスカラのリアクション含めて完璧でした。でもあのプレーに関しても審判になにか言ってるダグノートHC。偉い。取り返すまではいかないけど、その後もディアロは下を向かず暴走しすぎずやっていたのでいい勉強になってくれればいいなと思いました。
ケンリッチは気づけばリムに奴がいるって感じで、しかも毎試合やってるから本当にすごい。というか毎試合褒めれて逆にこっちが嬉しい感じです。
一つ思ったのがダグノートHCはチャレンジを使うのがうまいということです。ぎりぎりのプレーに選手が憤慨しているときすぐに話を聞いて決断するので、選手は納得できるし信頼も感じる。勝つためではなく成長のためにチャレンジを使っています。
ウィザーズの試合を見ていると、いつもラスの横には一生懸命走ってくれる人がいたんだなあとしみじみ感じます。それに応えてドヤ顔していた彼がまた見たいなあと。
ラスの隣にロバーソンを置けばよいのに、ネッツに取られてしまいました。
ダグノートが上手いこともありますが、他のチームってエースキャラがチャレンジ要求すると、HCも仕方なく動くことがあるんですよね。
サンダーはそれがないので、本当に使いたいときに使っている印象です。