マブスvsホークス

2021/2/10

八村vs渡邊の日本人対決!!
っておもったら、渡邊がねん挫で欠場なので予定変更。ドンチッチvsトレ・ヤングのライバル対決です。リーグとして盛り上げたいカードであり、順当に成長しているマブスと、大型補強のホークスなので期待したかったわけですが、魔境のウエストにいるマブスは簡単ではなく、そして補強した選手が順番に欠場しているホークスなので、盛り上がり切れていません。

マブスはジェームス・ジョンソンがいないくらいで主力はほぼ戻ってきたのかな。ホークスはロンド、ボグダノビッチ、ダンがいません。ガリナリとスネルの2人を補強したと考えると、大したことないよね。あっソロモン・ヒルもいるか。

◎バランス

マブスはクリバーが連続3Pを決め、ポルジンギスと共にビッグマンがインサイドを空けておきます。これは特にヤングを攻めるのに有効なパターンで、マークされているフィニー・スミスはペイント内にポジションをとることも。ドンチッチもマークがヤングになったらポストアタック。

一方のホークスはカペラがインサイドにいるので、ヤングやハーターが3Pで攻めていくオーソドックスなバランス。ヤングのディープ3Pはオーソドックスからほど遠いけどさ。ここをJリッチで塞ぎに行くので、序盤はハーターとレディッシュの方がアタックしていきます。

どちらも狙ったような形で展開できているイメージですが、コリンズがゴール下でムリヤリ打っての&ワン、ターンシュートとインサイドで得点した分だけホークスがリードします。マブスの方はおふぇんりリバウンドを取ったり、インサイド起点のパスアウトは良かったけど、インサイドでのフィニッシュにはならなかった。

ただ時間と共にホークスのオフェンスが悪くなります。原因はトレ・ヤング。ボールを離さないので、ディフェンスが動く必要がなく、全く展開されなくなっていきました。結局のところ、この問題を解決しないと意味がなさそうなホークス。ガリナリがもらいにきてもパスしないんだもん。

これに対してドンチッチがヤングとの高さの差を生かした3P、ブロンソンもヤングの上から決めて追い上げ、ゴール下にドライブしたヤングのパスを奪ったハーダウェイが速攻をねじ込んで&ワン。これで逆転したマブス。

ただ1Q終盤はフィニースミスを中心にヤングのマークを強めたマブスによって、逆にスネルやソロモン・ヒルがボールを運ぶ形になって、結果的にはバランスが取れる感じになって・・・いったところで、ヤングがアタックしたらドンチッチに止められ、ノーファールに抗議したソロモン・ヒルがテクニカル。

1Qは33-32でマブスが1点リード。ハーダウェイやブロンソンがベンチから出てくるマブスの方がバランスが良かったのでした。あとホークスはベンチから出てくる選手がディフェンシブでスターターがオフェンシブ。なんで混ぜないのか不思議。

◎スーパーなヤング

ヤングがベンチに下がった2Q序盤は、ガリナリ中心のオフェンスをするホークス。チームオフェンスの中でシューター役にもなれれば、ポストアップも出来、ウイングからアイソさせてもよいガリナリは便利だよね。フィニッシャーとしては優秀だけど、プレーメイクは向いていない。

なのにガリナリにボールを渡して放置、って感じのホークスオフェンス。困ってしまうガリナリ。個人に丸投げに慣れすぎているホークスのつたないオフェンスが全く機能しません。

たまらずレディッシュやコリンズを戻すと、ポストに入れておきながらオフボールでの動きからシュートに行けるようになります。これってほぼ個人任せなのかね?

そんなわけでマブスの優位は変わりません。ローテを変更したのか、ドンチッチがコートに残っており、ローポストで強引なねじ込み。バークのドライブからコーリーステインへのアリウープ。そしてドンチッチのドライブ。

しかし、ドンチッチを下げると途端にオフェンスが止まります。形にならないというよりは個人のミスかな。あとポルジンギスが核になれなくて困っている。スイッチさせてvsハーターでポストアップしても押し出されてしまうしさ。一方で早々にヤングを戻したホークスは、コリンズとのコンビプレーから連続得点が生み出され、逆転に成功します。

マブスはヤングに対してダブルチームもしていくのですが、これが逆にパスを促すことになり、そこからコリンズとハーターが決めることになりました。ディープ3Pもあるわけだし、PGのリズムを崩したかったのだと思いますが、裏目に出ている印象。

タイムアウトからダブルチームを辞めたら、やっぱりヤングばかりのオフェンスになり、簡単に勢いが止まります。それでもドライブに加えてファールドローなんかで得点を稼ぐヤングだから難しいんだけど、閉塞感があるホークス。ロンドが恋しい。

それでもヤングはヤング。ディープ3Pに飛び込んできたポルジンギスからファールをもらったうえで3Pを決め、ゴール下を押し込み、コリンズへアシストパスを通す。そして再びディープ3P。

〇前半のヤング
19点
6アシスト
FG7/15

〇前半のドンチッチ
17点
2アシスト
FG7/15

前半はアシストの分だけヤングが上回り、ホークスが62-52とリードして終わります。ドンチッチのアシストが少なかった理由は、マブスがJリッチやブロンソンによるアタックを混ぜてきていたからでした。そしてホークスはスイッチしてもマークマン1人で守るのを基本にしていたので、フリーになる選手が少なかったです。

ヤング次第のオフェンスが強すぎるホークス。でも、そんな形でも構築できてしまうヤング。マブスも開幕当初はドンチッチばかりになって困っていましたが、ドンチッチプレーを減らして改善してきた部分もあります。お互いにスーパーだからこその問題があるような。スターPGが優勝することが少ない理由でもあるのかな。

◎マブスの事情

ダブルチーム作戦に戻したマブス。案の定、ハーターにやられてしまいますが前半の終わり方がヤングに押し切られる形だったので、この方がマシだと考えたのかもしれません。この試合はほぼほぼマブスの事情で動いていきます。常に仕掛けているのはマブス。リアクションになってしまうホークス。ここでは早々にカペラ→ガリナリにして、ダブルチームから出てきたパスを使っていく選手を増やしました。

ガリナリの3Pにコリンズのインサイドと、どうしても数的不利になってしまい止められないマブスディフェンス。ある程度は織り込んでいる事情なので、オフェンスで対抗しなければいけません。Jリッチの3P、ドンチッチからコーリーステインへのアリウープで、とられても取り返していきます。

ちょっと苦しかったのはスイッチさせてもvsコリンズだと抜けず、vsヤングで押し込もうとしてもフィジカルで踏ん張られてしまったドンチッチ。なので、Jリッチのシュートが増えるのですが、いまいち決まらない。二桁ビハインドのまま試合が進み最大13点差まで離れます。

しかし、7分が過ぎたところでヤングとコリンズがベンチに下がったので反撃に。急激にディフェンスが楽になり、オフェンスに余力があるのか動きも良くなってきたので、鮮やかな連携も出てきます。ホークスがカペラじゃなくてオコングにしているのもインサイドに穴を作っていたね。

6点差まで縮めたマブスでしたが、たまらずヤング&コリンズを戻したホークス。コリンズがオフェンスリバウンドを押し込み、フリーになったソロモン・ヒルは3Pを決め、9点差に戻って3Qが終るのでした。ブロンソンがブザービーターミドルで救ってくれたよ。

ほぼマブスの事情で進む試合なんだけど、ホークスもヤング&コリンズがコートにいるかどうかで大きく変わる事情がある。そこの間で揺れ動く展開って感じです。ただマブスの事情なのに、マブスの方が上手くいっていないっていうね。

◎ヤングを狙え

ハーダウェイがコリンズ相手にプルアップ3Pとドライブ。ここまでドンチッチを守っていたコリンズですが、ハーダウェイのスピードに振り回されます。さらにレディッシュを抜いて決めたハーダウェイ。アグレッシブなアタックで、一気にビハインドを2点に縮めました。

ヤングのディフェンスをどうするかと思ったらゾーンに変更します。手を変え品を変え。ハーターに3Pを食らいますが、コリンズのインサイドに対しても選手を配置できるので、ホークスのストロングポイントをカバーしに来ました。まぁ一瞬だったけど。ハーターにカッティングも決められたのでゾーンを辞めたら、再びコリンズにゴール下押し込まれパターンになってしまった。

ヤングからコリンズへのアリウープが出ると、これにファールしたポルジンギス。&ワンになった上、5つ目なのでベンチに下がります。ここでコーリーステインを出さないカーライル。久しぶりにパウエルとクリバーのコンビを見ている気がするな。さらにドンチッチが戻ってきて、ブロンソン、ハーダウェイと2年前のマブスに戻ります。ファニー。まぁその後でコーリーステイン戻ってきたけど。

そしてここからハーダウェイとブロンソン劇場が始まります。ボールを持ったらガンガン仕掛けていくハーダウェイ。強気なプレーが持ち味。

同じく強気で勝負強いブロンソンも3Pで続き、ドンチッチのステップバック3Pでマブスが逆転します。でも、この時の問題はホークスのディフェンスが共にヤングだったこと。小さい上にチェックが甘いヤングを見越したマブスが、そこを狙ってきました。

そのヤングは3Pファールドローで取り返すも、またブロンソンがヤング相手のミドル。ハーターが相手になったら外したブロンソンですが、ヤングを抜いてドライブも決めるぜ。そして、またミドル。ボッコボコにされているヤング。

ただなぜかドンチッチだけは止めるヤング。ドライブに対してカバーに入ってテイクチャージします。そしてハーターが3Pで返して残り2分1点差。

ドンチッチがフェイダウェイを決めるも、ヤングからコリンズへのアリウープで取り返し、ブロンソンのパスアウトからフィニースミスが3Pを決めるも、ヤングがディープ3Pで返し、1点差が続きます。

決めれば勝ちの残り40秒からマブスはドンチッチvsコリンズ。コリンズは抜かれずに止めるのですがヘルプに来てしまったヤングによって、ブロンソンが空きます。しかし、ここでは3Pをミスしてしまったブロンソン。

逆転を賭けたホークスは最後のタイムアウト。ラストプレーの配置に着いたのを見て、マブスがタイムアウトをコールし、ディフェンスを修正します。

やり直しのマブスは同じ配置。1点差なので、アウトサイドからゴール下に飛び込むコリンズに対してヤングがスクリーン。そこからヤングが外に出てくるパターンでしたが、スクリーン時にコーリーステインに吹っ飛ばされて倒れこみます。ノーファール。

エマージェンシー的にボールを受けに行ったガリナリがフェイダウェイミドルを放つも決まらず。マブスが1点差で制したのでした。

総じて仕掛けていったマブスは途中で「オフェンス勝負」と割り切った展開でもありました。そこでハーダウェイとブロンソンが期待に応えて勝負を決めたわけですが、そこにあったのがヤングのディフェンス問題。ヤングに困り、ヤングから攻略したことになったマブス。

〇後半のヤング
6点
FG1/7
9アシスト

〇後半のドンチッチ
11点
FG2/3
8アシスト

面白いことに両エースが後半は得点ではなくアシストで目立つことになりました。でもヤングは「マブスがそうさせた」のに対して、ドンチッチは「マブスがそうした」って感じなのでした。

後半のホークスはコリンズ&ハーターで35点とヤングのマークがきつくなっても問題なく得点出来た感じではありますが、他の選手が合計で20点なので、チームとして何とかしたというよりは個人頼みなのは同じかな。

ホークスはケガ人が多いので仕方がない面も大きいのですが、いかにも選手の不満が溜まりそうな内容でした。せっかく大型補強したのに、プレーしない選手が多すぎてヤングの負担が大きくなり、ディフェンスの弱点を使われるって、何とも言えないね。

マブスvsホークス” への2件のフィードバック

  1. お疲れ様です。
    ここ数試合はましになってきてますが、今年のマブスはオールスイッチのノーヘルプディフェンスに手こずっています。
    ドンチッチもポルジンギスもミスマッチを突くのが、そこまで上手じゃないんですよね。
    ドンチッチはスリーの確率がよくなく、ある程度足を動かせるビッグマン相手だと苦戦しますし、ポルジンギスは外で立っているだけで何も生まれない。
    ドンチッチで打開できないときはもう1人のガードにお任せになるのですが、多分Jリッチは1人で打開するタイプのプレイヤーでない…ということで、仰られている通りオフェンス都合でブロンソンとハーダウェが最後まで残ったのかなと思ってます。
    ディフェンス向きの選手を集めたはずなのですが、最後に立っているのがブロンソン-ハーダウェイ-ドンチッチなのは少し悲しくもあります。
    ポルジンギスにはノビツキーみたいにミスマッチをボッコボコにしてほしいのですが、高望みしすぎなんでしょうか。

    1. ポルジンギスはニックス時代から、自分よりスピードのあるディフェンダーにぴったりとはりつかれるとダメでした。だから高さのミスマッチには、あまり意味がないんですよね。
      ドンチッチもスピードではなく、フィジカルの使い方が上手いので、スピードのミスマッチに意味がなく。
      それをバークのスピードとセスのシュートで補っていた昨シーズンですが、ちょっと今はくるしいですね。

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