キャブスvsネッツ

2021/1/22

ビッグ3が揃ったネッツでしたが、ダブルオーバータイムの末にキャブスに敗れました。セクストンが42点と大活躍して沈めたわけですが、この人も相変わらずアレなんだよね・・・。そしてこの試合からガーランドも復帰。これでやっと選手が揃ってきました。ネッツの方が揃わなかったように見えて、キャブスの方がガード全滅から脱却してきたのです。

〇前の試合のデュラント
50分
38点
FG12/25
12リバウンド
8アシスト

ダブルオーバータイムとはいえ、50分も起用してしまったナッシュ。これでデュラントは本日欠場です。「こんな時のためのビッグ3だ」といえば、その通りではありますが、ハーデンも50.5分、アービングも48.3分出場していました。

なお、それ以上にジョー・ハリスがベンチから42分も出ていました。そして皆様からのご意見は「ジョー・ハリスが可愛そう」でした。パスがこないけど、走り続けるっていう不憫な役割で42分は鬼だ。

ということで1日空けての同じ対戦カードは、前の試合で「38分しか」プレーしなかったセクストンと26分のドラモンド。そして復帰したガーランドが元気なので、キャブスが3Qに突き放し、125-113で圧勝しました。「元気な方が強い」を見事に体現していたよ。試合中に1文字も書いていなかったので、結果から触れていくスタイルです。

◎アービング

決めに決めたアービング。ミドルを外さないし、ミスらしいミスもなく、1人別次元でプレーしていました。

〇アービング
38点
3P4/9
2P10/15
5アシスト
2ターンオーバー

いやー、すごいよね。素晴らしいスタッツだ。スタッツだ。スタッツだけだ。笑えるくらいにスタッツだけは良かったよ。

「オレがこんなに決めているのに、勝てないなんて、情けないチームメイトだ」

とか思っていそうなプレーぶりでした。実際、すごかったのは事実で、ミドルが外れないし、シンプルなピック&ロールなのにスルスルっと抜け出せるのはさすが。変に密集地帯でダムダムすることもないから、ターンオーバーも少なかった。ミスも多いハーデンに比べると、鮮やかだったね。

でもねぇ。事前の予想通りにダメダメでしたね。こういうのってスタッツだけじゃわからないから、なんともいえないよね。

とにかくアービングは「チームメイトを使わない」から、チームオフェンスは何の意味もありませんでした。5アシストしているように「パスをしない」わけではありません。自分がドライブしてフリーになった選手がいればパスをするよね。

ただ、例えばジョー・ハリスがスクリーンに来て、そのままポップするようなプレーにおいて、アービングから「タイミングを合わせた」パスは出てこない。単純にスクリーンを使ってあげないことも多い。なので、自分の都合でチームメイトは使うけど、チームメイトの都合では使ってあげない感じでした。

キャブスはオコロをマークにして、ひたすらチェイスさせました。でも、キャブスはキャブスで、「ひたすら個人で頑張れ」作戦なのでチームとして連動することもなく止めきれない。止めきれない代わりにヘルプも厚くないから、加齢にパスアウトされることも少ない。

まぁ要するに「1on1ファイター」をやり続けていたね。これがハーデンになると、ボールを持ちすぎているようでスクリナーが来たら、必ず使うし、ポップした瞬間にパスが出てくる。チームメイトの動きをしっかりと使ってあげる気持ちが強いです。

おそらく「アービングがあまりにも使わない」から試合中にハーデンが修正した感じもあります。ハーデンだって、ここまでパスしてあげる選手ではなかったのに、チームメイトが空けば必ずパスが出てきました。

〇ハーデン
19点
FG6/14
FT3/4
11アシスト

本日のハーデンにおいて最大の問題はフリースローが4本しかなかったこと。得意パターンのファールドローに持ち込まずに、チームメイトにパスを供給していた感じです。14のアテンプト数以上に少なすぎたハーデンアタック。それはアービングの反動だと思うんだ。

ってことで、やっぱりヤバいぜアービング。1人で決め続けるけど非効率。チームメイトは死んでいた。ジョー・ハリスは確かに可哀そうだ。タイミングよく動いたところで何の意味もないぜ。

◎セクストン

キャブス時代のアービングを「単なる1on1ファイター」と書いていた頃、あまり共感されなかったけど、その理由って何なのか。答えはイージーでゲームメイクその他をすべてレブロン御大が担当していたので、ひたすらフィニッシャーとして決め続けていればよかったんだ。

今シーズンのセクストンもそんな感じ。やっぱり視野は狭く、チームメイトを有効活用する能力は皆無。ドライブからのアシストはあるけど、それ以前のゲームメイク能力はない。アービングによく似ているぜ。

〇セクストン
25点
FG8/19
9アシスト
1ターンオーバー

そんなセクストンだけど、何故だかよくなってしまった。理由は簡単でドラモンドがプレーメイクしてくれるからです。基本的にポストに立つドラモンド優先のオフェンスになっていて、でもドラモンドは割とパスを出してくれるから、チーム全体のパス数が増えてきました。

相変わらずセクストンが持ちすぎのシーンも多くありましたが、スクリーンがきたらちゃんと使うし、ハンドオフでもらい直すのも多いから、チームメイトも死んでいない。本日も6人が二桁得点で、セクストンが個人で暴走しまくっているわけではありませんでした。プレータイムも30分を切っています。

ただし、この2人の関係を考えた時に、ドラモンド→アレンになるとイマイチ。基本的にはインサイドで合わせまくってくれるアレンは、みんなから好感を持たれていそうですが、それがセクストンのダムダムタイムにも繋がりかねないので気をつけましょう。

一方でガーランドが登場すると、パスファーストの上に、オフボールでコーナーに移動したりと、様々な形でディフェンスを動かしていきました。なので、アレンやプリンスとも相性が良く、ビックリ。特にプリンスは前半は消えていたけど、後半になると存在感を出し始めたよ。

ってことで、ドラモンド&セクストン、ガーランド&アレンのツープラトン的になると面白そうだ。プレータイムも抑えられており、チーム全体で良いバランスになっています。そして一番重要な選手がナンスってのも面白いね。

◎ジョーダンとペリー

セクストンがピック&ロールでアービング&ジョーダンを攻め込むとイージーモードでした。アービングはスクリーンをかわすスキルを持っていないし、ジョーダンは3mくらい下がっていたので、簡単に打ててしまうセクストン。

そんな事情もあってか、本日もジョーダンのプレータイムは短く26分でした。交代で出てくるのはレジー・ペリー。そこそこの活躍をしているので文句はつけられませんが、予想通りの選手層の薄さで笑えません。ジョーダンのところで崩されるのはわかっているのだから、苦しいよね。

ただ、この試合からジェフ・グリーンをベンチに回して、スモール戦略がとりやすいようにローテ変更しました。デュラントがいないので、スターターは4ガードという苦しさ。なんでデュラント→ブルースなのかは意味不明。普通にTLCをスターターにすればよいのに、ナッシュは説明できるのかな?

ということで、ネッツはすぐにでもPF系統を補強しないとマズいです。センターでも構いませんが、ちゃんとリストアップできているのかな。ショーン・マークスは考えていそうなのだけど、ナッシュが「どこに、どんな選手が欲しい」ってイメージできているのか疑問でした。

ところで、アービング、ブルース、ハリス、ハーデンと並べているネッツのスターターなので、キャブスのナンスには必ずマッチアップミスが生まれます。ここを活用しまくればよかったわけです。お互いに。

ネッツには使う気持ちがありましたが、ほぼほぼアービングが潰しました。スイッチ誘導してオフボールで抜けてくるジョー・ハリスにはパスが出ないし、スクリーンを使ってくれない。これがハーデンの時間になると、何度もスイッチさせる展開をし、ヘルプをさせておいてコーナーへのキックアウトも通していました。状況判断能力の差ですね。

しかし、同じことをキャブスも繰り返していました。ナンスのインサイドで高さが鉄板なのに、ドラモンドvsジョーダンを繰り返してしまう。ナンスがポストアップ上手くないってのもありますが、でも有効活用しようぜ。

結果的にドラモンドがハイポストに上がってジョーダンを引き出し、そこでナンスがローポストでゴール下勝負したときに上手くいきました。でも、「狙った」とは思えないドラモンド。キャブスは好調だし、上手くやっているんだけど、ほめるほどではないってのを示すようなミスマッチの戦いでした。

〇リバウンド
【ネッツ】
オフェンス 6
ディフェンス 23

【ドラモンド&ナンス】
オフェンス 7
ディフェンス 19

ネッツのチーム全体と、ドラモンド&ナンスの2人だけでほぼ互角。キャブスはチームで50リバウンドなので、なんと27も差が生まれました。さすがにここまで差があれば、キャブスが勝つに決まっています。っていうか、ここまで差があっても12点差。

ベンチのリバウンドの弱さを考えてグリーンをスターターから外したのかもしれませんが、結果的には圧倒されたうえでスモールの良さを生かせませんでした。キャブスの強い部分を何も考えずに試合に挑んだ気がするネッツでした。

◎アレンとプリンス

キャブスの特徴はゾーン。それもインサイドは薄めにして、ドラモンド任せ。みんなはパスカットやロングリバウンドからトランジションを狙っています。この守り方にハマってしまうチームも多く、スカウティングや戦略不足だと戸惑ってしまいます。

本日も半分はハマっていましたが、さすがに連戦だし、あとハーデンは理解しているので、そこまで機能したわけではありません。でも休養日が少ないシーズンだから、これまでキャブスは「バレない」から機能させているともいえます。

ここにアレンが加わったことで、ドラモンドのファールトラブルも怖くなくなりました。よりクイックに動けるアレンなので、広い範囲を守らせるのに向いています。スモールラインナップが相手でも何も気にすることなくアレンを起用できるので、ドラモンドと2人抱えるのは「勿体ないけど有効」です。ルーキースケールの選手を多く抱えるチームの特権です。

さらにプリンスが良いヘルプを連発していました。合流して間もないので、ほぼ個人の判断でマークマンを捨ててカバーに来ています。チェイスダウンブロックもあって、ディフェンス主体の戦い方に向いている選手を補強できたのでした。

あとキャブスはウィンダラーが良かったね。判断力のある選手は大事。オフェンスではパスをもらってから出すまでが短く、シュート力があり、ディフェンスでは適切なカバーを出来ること。そういう選手が向いている戦い方です。

アレンがゴール下でポジションをとってもパスが出てこなかったり(セクストンとガーランド両方)、プリンスがディフェンスの死角にいってフリーなのにパスが出てこなかったり(セクストン)、結構いろいろとあったのですが、そういう場面があること自体が新加入で新しい要素が加わったということかも。

前の試合でオスマンを50分も起用して、どうするのかと思いましたが、プリンスの方が気の利いたことをしてくれるので、上手く2人を融合できれば更に向上しそうです。でも、そこにガーランドとセクストンの成長が絡むので、簡単ではないかもね。

◎ネッツ→レイカーズ→ネッツ

そういえば昨日のバックス戦を見れていませんが、ネッツ対バックスが、あまりにも真正面からぶつかり合う試合で、その後にレイカーズを観たら、ひたすらワイズマンをいじめる戦略で試合をしていました。そして再びネッツに戻ると相手の弱みとか使えないのよね。

レイカーズは特に戦略的に戦うチームではあるものの、やっていることは普通。それに比べるとマズいんだよね。ネッツもバックスも。ついでにキャブスも。まぁキャブスは今の時点でそこまで考えるよりは、自分たちの都合を優先しよう。

ハーデンはスイッチ誘導しまくる選手なので、ネッツに来てより戦略の部分が目立ち始めました。なので、試合をこなすごとに「ハーデンのチーム」にしていきたい印象です。おしまい。

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