スパーズvsロケッツ

2021/1/16

衝撃のトレード直後に対戦し、連戦の顔合わせ。ロケッツはウォールとカズンズ、さらにはゴードンも休み。ハーデンのトレードは成立しているけど、オラディポについては流動的みたいなので、本日は選手が8人しかいません。ミニマム。

スターターはジョーンズ、マクレモア、テイト、タッカー、ウッド。おそらくリーグでもっともしょぼく、最も安いスターターユニットです。値段ではホークスの方が安いか。でも前の試合は勝っているぜ!

ということで、適当にしか書きません。そんなに意味のある試合ではないぜ。途中で寝ちゃうかもね。

◎クルッツとサイラス

3分半でクルッツ登場!クルッツ!クルッツ!

クルッツはバルサ出身ですが、ロスターにも入れないレベルだったとか。それがNBAに来るとルーキーでプレーオフチームのスターターになりました。2年目にはベンチスタートになり、3年目には出番がなくなってトレードされています。

実力的にはNBAのスターターになれるタイプではありませんが、アトキンソンネッツにおいては貴重な能力を持っており、ディアンジェロ・ラッセルやジョー・ハリスとの組み合わせにおいては重用されたと言えます。逆にアービングやデュラントとの組み合わせでは使いにくかったのでした。

ロケッツはルバート、アレン、プリンスを獲得できたのにパスしました。でもクルッツだけは取りました。その心がサラリー削減(クルッツはシーズン後にRFA)なのか、「クルッツは欲しい」だったのかはわかりませんが、HCサイラスが欲しがりそうな要素を持っています。クルッツの特徴は

①オフボールが動き出しが上手い
②ディフェンスが良く、複数ポジション守れる

細身でフィジカルは弱いものの、アトキンソンらしくハードワークする選手で、ボールを持っていなくてもプレーに参加できます。そしてサイラスがHCになって、ロケッツで重用されている選手も、似たような特徴があります。

目立っていたのはテイトとヌワバ、そしてスターリン・ブラウン。今シーズン加入して主力になっている選手はサイズはなくてもフィジカルが強く、複数ポジション守れて、ハードワークする選手です。

クルッツはフィジカルに課題があっても、オフボールで抜け出すのが上手く、ディフェンスでも動き出すの良さでスティールしてきます。ってことで、今回は参考にならない試合と言いつつも、ロケッツのそういう部分を確認したいのでした。

そのクルッツは早速その特徴を生かして、ウッドのポストアップに逆サイドから合わせてきます。ウッドに対してオルドリッジもパートルもスピードで負けてしまうのでディフェンスが集まりやすくなっており、チームとしてオフボールの合わせを意識していました。これでリードしたのはロケッツ。

が、ウッドの担当をゲイにするとロケッツは手詰まり。攻め手がなくなってしまいます。それでもロケッツはマクレモアが3Pで加点し、そしてディフェンスの良さで1Qをリードして終わります。

ロケッツはハーデンを放出し、クレメンスは離脱中。ハンドラータイプのガードはいない代わりに、オールスイッチしても問題のない選手で構成されています。しかもヌワバはガード相手にパスカット連発している。サイラスって信じても良さそうな内容を示し続けているけど、ハーデンには見えていなかったんだろうね。

◎抜ききれないデローザン

スパーズはロケッツのディフェンスプレッシャーに苦労し続けます。パス1つ通すのに気を使っているから、ボールムーブしません。そんな中でパートルが合わせ連発で得点していくのですが、そこにはスパーズならではの課題もあります。

ロケッツはパスも出させないほどに守る。特にボールマンはしっかりと抑えに行きます。ここがドンチッチだったらシンプルにパスを出すプレーと、パスフェイクで抜け出すプレーが混じるのですが、スパーズの場合はほぼパスを選択します。

だからこそスパーズはビッグマンが重要なのですが、ちょっと弱いよね。パートルはオフェンスリバウンドもとって頑張っているけど、シュートエリアが狭いので、ロケッツとしてもゴール下を固めに行けばよいわけだ。なので、パートルにやられてはいるロケッツだけど、ちゃんとカバーに来ているので、気にすることもなく。

そして本日はデローザンがイマイチ。ドライブに拘り過ぎているようなプレーチョイスで、ゴール下に突っ込んでは苦しくなります。本人も苛立っていて、ねじ込んだと思ったらファールコールがないことに不満でテクニカル。

ゾーン気味のディフェンスも駆使するロケッツの網に引っかかってしまうスパーズオフェンス。キックアウトパスを出すことが出来ず、出ても決まらない3Pなので、なおさらディフェンスに引っかかっていきます。

2Q半分が経過したところで、やっとチーム初の3Pをミルズが決めます。そこまで決まっていなかったのだから、そりゃあインサイドを固められるぜ。

しかし、何度もウッドとのアイソをするデローザンが全く決められない。ハーデンなら全部ステップバック3Pだったろうに、そこで打たないデローザンはドライブしてはゴール下で止められてしまいます。多分、ミドルなら打てたと思うけど、抜けそうだから打たず、でもゴール下は高さがあるから打ち切れない。

ロケッツのオフェンスはチームで崩して来るよさがある一方で、個人で突破できるのはウッドくらいなので、そこまで機能しないし、ターンオーバーが多い。しかし、スパーズも苦し紛れのプレーからカウンターを食らうので、なかなか追いつけません。

それでも残り2分からロケッツはフリースローミスを連発。その間にデローザンのドライブ&ワン、ヴァッセルのフローター、最後は自分のシュートミスを拾ったデローザンがファールドローでなんとか追いついて前半が終わ・・・ジョーンズに3P決められて53-50でした。

デローザン FG4/12

ここで苦しんだよスパーズ。チームでFG37%、3P1/10でした。それで3点差なら許容するしかないか。

◎タイムアウト

後半のファーストプレーもオルドリッジの微妙なパスから、中途半端に突っ込んで、苦し紛れのパスアウトになったデローザン。ミドル禁止令でも出ているんだろうか?

と思ったら、やっと打ったよ。もちろん決まったよ。次のプレーもミドル。もちろん決まったよ。オルドリッジのミドルも決まって同点に。

ロケッツはウッドに合わせてペイント内の押し込みとマクレモアの3Pくらいしかないのですが、それだけでちゃんと成立させています。オフボールでの動きで崩すから、1つのプレーに参加している人数が多い。そして追いつかれるし、止められるしで苦しいなー、と思ったところでジョーンズがプルアップ3Pを決めちゃうし。

スパーズはウッドのマークをオルドリッジではなく、ケルドンに担当させ、ドライブを許さないことを優先。そのケルドンが止めると、ボールを奪ったロニー・ウォーカーが自分で運んで速攻&ワン。

これで流れを掴んだスパーズは一気に・・・ロニー・ウォーカーはワイドオープン3Pをエアボール・・・それでもケルドンが3人に囲まれながらトランジションで決めきり、ロングリバウンドが落ちてきたミルズがレイアップで6点リードになり、ロケッツがタイムアウト。

ゾーンを混ぜ始めたロケッツに対して、前半同様に3Pが決まらなくなるスパーズ。同じく決まらないロケッツ。流れを掴んだはずのスパーズはロケッツの術中にハマるように、再びディフェンスの戦いに持ち込まれます。

そしたら、こちらも再び中途半端なプレーになるデローザン。ウッドにブロックされ、3Pを躊躇い、雑なパスを出してスティールされる。

見事にタイムアウトで断ち切ったねサイラス。ゾーンを混ぜてスパーズを中途半端にさせてしまう。ウッドが単発な3Pを決めるも、ミルズとマレーが決め返す。ロケッツは強引に突っ込んでファールを貰うも、またフリースローを外してしまい、75-72で3Qが終わります。2Qと同じような展開でしたが、今度はスパーズが上回った。

◎なかなか決められない

スパーズはハイポストに起点を作って、カッティングするプレーから打開していきますが、フリーになったゴール下を逆サイドから走ってきたテイトにブロックされたり、速攻のレイアップをマレーがミスったり、なかなかリードを広げることが出来ません。

追い付きたいロケッツもドライブでステップを踏みながら、ヴァッセルのハンドチェックに引っかかったり、マクレモアが3Pファールしたりで、決めきれないし、止めきれないし。

苦しすぎのロケッツですが、そんな時にハーデンばりにファールドローしていきます。自分からでもぶつかっていけばファールコールしてもらえることをしっているぜ。ジョーンズやウッドがフリースローを得ていく。

スパーズはデローザンがターンシュートを連続ミス。ケルドンとマレーは3Pを決めるも、パスアウトしたらデローザンの3Pはミス。なかなか試合を決められない。普段はどっちかというとスパーズの方が粘る側なのにね。

残り4分。タイムアウトをとったロケッツですが、オフェンスは決まらず。リバウンドを取ってやり直しもウッドの3Pはミス。

これに対してマレーがミドルを決めた後で、スティールから速攻ダンク。中途半端なプレーをしたデローザンはパスアウトしようとしてファールされると空中でシュートに切り替えて&ワン。タイムアウトから1分半で15点差に広げたスパーズ。苦しみながらも、最後は抜け出して終わったのでした。

ロケッツはよく頑張ったぜ。主役が足りなすぎるけど、チームオフェンスと強固なディフェンスで立派に抵抗しましたとさ。

◎タッカーとケルドン

ウッドを中心に頑張ったロケッツですが、ウッドのマークをケルドンにすることでスパーズが崩されなくなったことが大きかったです。ウッドの止め方としては王道なのですが、スイッチするとマレーは苦労していたので、サイズに劣りながらもフィジカルでも対抗していたケルドンを誉めましょう。

そんなケルドンがウッドを守り切る形を成立させてしまったのは、タッカーの存在。タッカーをパートルが守れることで、スパーズはバランスを崩すことなく戦えました。

ロケッツは選手が大きく入れ替わり、主役はいないけど全員がアグレッシブに攻め込むことで成立させたい感じです。でも、タッカーはそういうタイプではありません。相変わらず守れるし、センターまでやってくれるので足を引っ張ることはありませんが、このメンバーで敢えてロスターに遺さなけれいけないわけでもなく。

パートルに守れらてしまっても、ハーデンがいたなら何も問題はありません。でも、ウッド中心に攻めるなら、こういうケースでタッカーもドライブしてくれないと苦しいね。そこにクルッツってのは成立しそうではある。

なので、タッカーのトレードってのも割と現実的です。今は選手が少ないからアレだけど、欲しいチームがいたら手を上げましょう。ジャイルズとトレードするとかね。ロケッツは若手を上手く加えたいな。

似たようなことはスパーズにもいえる。この試合はパートルがタッカーを守ることで対応したけど、出来れば「センターも出来るPF」が欲しい。それってタッカーといえばタッカーだな。

本日もヴァッセルがとても良くて、ケルドンと共に両ウイングから切れ込めます。ドライブ担当が増えたので、オルドリッジのシューティングでインサイドを空けるのがパターンですが、スピードについて行けないオルドリッジの問題もあるので、若手で万能型が欲しくなる。サマニッチとユーバンクスで足りるなら問題ないけど・・・

現状はライルズとゲイがいるので、そこは来シーズン以降に考えても悪くはない。悪くはないけど、ロケッツが大きく作り変えるのを見ていると、無いものねだりをしたくなるのでした。

スパーズvsロケッツ” への2件のフィードバック

  1. オルドが衰えてきたので、『センターも出来るPF』は確かに必要ですね。スパーズの事なのでシーズン中は動かないと思いますが、来季は何とかして欲しいです。ホルムズ、ジョンコリンズ、タイスあたりはどうなのでしょうか?

  2. サイラス曰く、”Those (Harden & Westbrook) are the guys who vouched for me to get the job” らしいです。報われて欲しいです。あと、タッカーはコーチとしても必要だと思います。テイトやウッドに指導する姿をよく見ましたし、タイムアウトの時にチームに喝を入れたりしてます。

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