ホークスvsニックス

2021/1/4

雑感です。試合はニックスがランドルの活躍もあって勝ちました。それ以上に「ロンドがいないから」ホークスは負けました。そんなことを中心に試合全体の雑感で書いていきます。

試合展開は前半はニックスがハリーバックを徹底し、ホークス得意のトランジションゲームに持ち込むことを許さず、常にリードした展開でした。オフェンスリバウンドには興味を示さず戻るのはバックスのようなリスクマネジメントでしたが、唯一参加するのがミッチェル・ロビンソンなので、その計算は悪くありません。

しかし、オフェンス力に劣るニックスは前半の3Pが1/8と決まらず得点が止まり、徐々にホークスの流れになって逆転されて終わります。3Qになると、トレ・ヤングが個人能力でトランジションを生み出し始め、一気にホークスペースとなり、15点リードまで持って行きました。

これで試合が決まったと思いきや、ハリーバックよりもオフェンスリバウンドに参加するようになったランドルが後半だけで4つを奪って取り返し始めると、4Qになってノックスやルーキーのクイックリーが3Pをヒットしていき、見事な逆転勝利となりました。

うん、これくらいの記事だったら楽勝で書けるな。毎回これで提出してみようかな。

◎カウンターしたいニックス

ニックスを見るのは3試合目かな。キャブス戦はディフェンスからのカウンターが機能しました。本日も序盤はこの良さが出たのですが、その理由はトレ・ヤング問題。

ホークスのオフェンスはヤングが絡まないとダメダメ。ボールを貰う前にプレーを判断出来ているのはコリンズとハーターくらいしかおらず、「ボールを貰ってから考える」プレーが多くなっています。それ自体は大問題ですが、後程触れましょう。

そんな中で違いを作るヤングですが、ヤングがアクションし始めると、周囲はそのプレーをみてパスを待っています。ヤングが何をするのか、わかっていないのですが、パスが来るまで判断していないので、ヤングがドライブしたときに代わりにトップのスペースを埋める選手がいません。

そんな理由でニックスのワンパスカウンターが決まりました。しかし、序盤だけの話。ヤングがドライブからミスしてくれないと、ニックスがトランジション発動するのは難しそうでした。本当はここにヤニスがいれば強烈な突破でトランジションが成立するわけですし、シボドー的に言えばデリック・ローズですね。

ハリーバックで手堅く守って、そこからカウンターを発動したい。でも強引にでも発動してくれるタレントはいない。

そんなイメージがありました。本当はRJバレットにはそんな役割も期待したいのですが、1年前にPGをやっていた面影もなく。クイックリーが成長してくれるのを待つことになりそうです。

◎バトラーとランドル

前回みたのはラプターズ戦でした。3P8%という勝てるはずがない確率でしたが、外したのもブルロックなので、なおさらやっていられない。

その時よかったのは、ベンチから登場したノックスがバレットともにドライブ&パスアウトを繰り返していく形。しかし、本日は6分で3ファールしたノックスは早々にコートから出ていったので、そんなシーンは生まれませんでした。ラプターズ戦の感想は

スターターは結局ランドルがエースでイマイチ、むしろノックス&バレットで構築したほうが良い

というザックリしたスターター評価でしたが、前半のランドルをみていると、ドライブ中心の形もランドル中心の形も、実はやろうとしていることは同じにみえてきました。

ポストアップするランドルのアタックは、決まりまくったわけではなく、そこそこ。しかし、インサイドに侵入できず、プレッシャーを受けて打ったタフなミドルが決まりまくりました。

ランドルが頑張ったのは事実なのですが、「タフなミドル」の時点で、そのオフェンスはどうなんだ?

でも、タフショットは置いといて「ミドル」になっているのには現代的な意味もありました。ペイントエリア周辺で起点となるランドルからシンプルなパスアウトが出てくるので3Pに繋がります。今シーズンは、ボールをコネコネせずに、ここでシンプルにパスを出すのがランドルの良い所。

3Pラインの外にいると悩ましいですが、このポジションで身体を張らせたら強さもあるし、ドライブも怖い。ただ、これまでだとポストでボール貰ったら自分で行ってしまった気がしますが、しっかりとチームメイトの動きを見てから判断出来ています。

言い換えれば、「タフミドルが多い」のはそんなチームとしての形が上手くいっていないから、苦しくなって自分で打つことになったわけです。ターンオーバーも7つありました。

この試合のランドルは9アシストとシンプルにパスを出すのが機能しましたが、前半が3つで、後半で6つありました。タフミドルが多かった前半に対して後半はチームとして3Pを打てたので、よりやりたい形が作れたといえます。

ミドルレンジで起点になるランドルからパスアウトして3P
ダメならランドルがアタック

うん、2年前ならダメなパターンでしたが、色々と戦術が進化した結果、今はこの形が重要になっています。最高峰はヨキッチ。ランドルはそこには遠いけど、アタック力があるので上手く使いたいです。

ところでHCがシボドーなので、ランドルを観ていて思い出したのが、ウルブズ時代のバトラー。あの頃のバトラーもペイント近辺まで侵入して、止まっていたよね。そこを起点にしていたようなオフェンスでした。今みたいに3P打たなかったし、バトラーはファールドローしまくっていたけど。

なお、ヒートでのバトラーは、もっとゴール下に侵入するし、オフボールで動いていくチームメイトにスムーズにパスを振っていきます。

ということで、ランドル → バトラー と発想を膨らませると、そういえばラプターズ戦のノックス&バレットによるドライブもバトラーがやっていたことに近いのか・・・いや、やっぱり違うな。

話を戻すとニックスのハーフコートオフェンスは、形は作れるようになってきていますが、どうもパスアウトする先の設定がイマイチ。ヒートのようにスムーズにパスアウトされていません。それは予想できた範囲かな。

ただし、そのパスアウトから3Pが決まると一気に機能してきます。それが4Qのクイックリーとノックスから始まった流れでした。ハーフコートはもう少し頑張りましょう。

◎グッドウィンとボグダノビッチ

負けたホークスですが、40分プレーしたヤングの得失点差は+7、コリンズは+11でした。しかし、本日はロンドが欠場だったので、ヤングの居ない時間に困りまくり、控えPGのグッドウィンは8分で△12点、そしてボグダノビッチは△13点でした。

とにかく、この2人がガードコンビの時はオフェンスがどうにもならない。ヤング頼みが酷いホークスのオフェンス構築力。

・・・なんのためにボグダノビッチを獲得したの?

そもそもヤングがいない時間にPGやるのがグッドウィンってのもどうなのか。なんでボグダノビッチがやらないのか。単なるシューターみたいになっているボグダノビッチ。お前のサラリーはいくらだよ?

ロンドがいた試合は、ヤングがいなくてもオフェンスを作ってくれていたのですが、いなくなったらどうにもならないのはチームとしての大問題。プレーコールも何をしたいのかわからないものが多く、3人がポジション変えて、5つくらいパスを繋いで、そこからヤング任せ、っていうプレーコールがありました。意味わからん。

基本的に両コーナーに選手を置くのですが、1人がカペラだったりして、ここにいる選手が殆どからまず、トップ近辺にいる3人だけで終わります。だからヤングがドライブしたらトップがすっからかん。

◎外しすぎのハーターとコリンズ

そんな中でハーターとコリンズはオフボールで動いてボールを呼び込めるので、2人が出ているとオフェンスに動きが出来ます。ヤング待ちにならない2人。カペラは待つのが仕事ですが。

しかし、この2人はイージーシュートを外してしまいます。今シーズンはコリンズがダンクミスしているシーンを何度見た事か。お前はマックス契約の価値があるんだろ?ちゃんと決めろや!!

ハーターもオフェンス構築出来そうなのに、自分が外すから成立していません。なんで、こんなに決まらなくなったのかわからないハーター。ボグダノビッチの方が決めてくれるから、重用されそうなんだけど。

ガリナリ、ロンド、ダン、スネル、オコングと補強した選手が軒並み欠場しているので、なんともいえませんが、「決定力を欠いて負ける」というのは、今シーズンのテーマとしてもマズいよね。

ヤングがいないと構築できないし、いてもフィニッシュが甘い。っていうかヤングも8ターンオーバーだ。

あと付け足すと、101-101の同点だった残り3分52秒にコリンズがオフェンスリバウンドを取って着地したところで、クイックリーとぶつかってファールコールされました。まぁ不運だけどファールになったことは諦めるしかない。

ところがここでロイド・ピアースはチャレンジします。チャレンジ失敗で最後のタイムアウトを使ってしまいました。残り3分52秒も残っているんだよ。そこまでしてチャレンジしなきゃいけないシーンだった?

ってことで采配も含めて、なんともいえない試合でした。ここから成長できるのかな?

◎どっちが伸びるかな?

ランドルを中心に形は作っているけど、その先で3P決まるかどうか次第になっているようなニックス。若手たちに求められているのは3Pを決める事。

形が足りていないようなホークス。それでも何とかしそうな若手たちに任されているようなホークス。欠場が多くてカペラが助けてくれる以外の戦い方は昨シーズンとほぼ同じ。

どっちが伸びるんだろうね?

ホークスvsニックス” への3件のフィードバック

  1. ランドルとバレットのプレータイムが44分。
    控えも3名起用のみと、まるでプレーオフモード。
    5年契約の最初から、ここまでぶっとんだ起用なんて普通なんでしょうか?
    開幕直後はそれなりに出場時間を分散させていたのですが…。

    01/04ホークス戦:ランドル44分、バレット44分
    01/02ペイサーズ戦:バレット43分
    12/31ラプターズ戦:バロック39分、ランドル38分、バレット37分
    12/29キャブス戦:ランドル45分、バロック41分
    12/27バックス戦:バレット39分、ランドル38分

    1. シボドーは毎回こんな感じです。これでケガしないのもスゴい。
      5年契約は長過ぎたのか、5年で計画的にやるための過程がこれなのか。まぁ始まったばかりなので、様子を見るしかないですね。

      1. ありがとうございます。
        これが平常運転…。
        てっきり複数年契約の2〜3年目で勝負の年かとおもった。

        潰れるまで使って、潰れなかったらローズ路線になるんですかねえ。

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