隠れた注目選手~ウエスト編②~

題名の「隠れた」は重視していません。ベンチから登場してキーマンになる選手や、面白い変化(成長)をしている選手、台頭すればチームにとって貴重な存在に慣れそうな選手をピックアップしています。だからカーメロみたいな有名どころが登場するかもしれません。

◎ケルドン・ジョンソン(スパーズ)

この企画の発端である高確率FGのディフェンダー。追いつけ追い越せタイラー・ヒーローです。

え!!!!ヒーローはロケッツのエースになるかもって!?
ケルドンはスパーズのエースになれるのか?

◎ケンリッチ・ウィリアムス(サンダー)

どこのポジションでもこなし、どんな局面にも顔を出してくるハードワーカー。ガード&フォワード登録ですが、21.3分で4.8リバウンドとリバウンドで強みを発揮しています。特にオフェンスリバウンドが1.3と多く、ボックスアウトをさせずに広い範囲で拾えるのが強みです。と同時にトランジションディフェンスで最も頼りになります。

オールラウンダーな能力はあまり示してこなかったのですが、やらせれば何でも出来てしまいそう。欠点はシュートが下手なこと。FG35%、3P28%と総合力を補って余りある欠点です。

・・・これってウエストブルックみたいじゃない?

ケンリッチはタフに働き、どこでも守るので頼りになる存在ですが、そういう選手を好んで使ってきたサンダーがカルチャーを変えるのかどうかが最大の焦点。全員がちゃんと守る選手なので、場合によってはケンリッチを起用しない可能性もあります。隠れ続けるパターンだ。

サンダーの場合は、ベイズリーやディアロあたりの運動能力の高いディフェンダーもいれば、アリーザやダリウス・ミラーといったシュート系統のプレーを好む選手も入れたので、どういう方向に進むのか、開幕してみないとわかりません。そういう面白さもあるね。

出番が与えられなかったケンリッチが、シーズン後半になって違う役割で登場する可能性もあるので、いろんな形で楽しませてくれそうです。

サンダーはこのレベルの選手を多く抱えたので、誰が一歩前に出れるのかの勝負です。昨シーズンに前に出たのはドートでした。そういう戦いをしていくのだと思います。

プレシーズン初戦はマラドンがベテランみたいなスマートなプレーをしましたが、他の選手はキャラ満載でした。特にポクセ君は3年で足りるのかってくらいフィジカルもメンタルもお子ちゃまでした。特にメンタルが。

◎カンパッソ(ナゲッツ)

ナゲッツにも紹介したくなる頑張り屋の選手が多くいます。特にPJドジアーにはクレイグが抜けたディフェンダー枠でのハッスルを期待したいですし、モンテ・モリスは3年27Mという契約延長をしたので、より主力としての奮闘が期待されています。そしてバブル不参加だったバートンがチームリーダーとして、より高みに導けるかも注目なのです。

しかし、ナゲッツについては29歳のルーキーを抜きに語ることは出来ません。何故かガードばかり集めたのは大きなマイナスですが、マレーと同時起用でもシックスマンでもいけそうなアルゼンチン代表は要注目。

WCで見たカンパッソはサイズ以外は全てを持っていました。より強いプレーメイカーとしてナゲッツオフェンスに革新をもたらしてくれるかもしれません。ディフェンス力低下を補えるだけのカバーリングが発揮されるかも注目です。

魅力的だったけどプレータイムが得られなかったテオドシッチのパターンもあるので、いろいろと難しい要素もありますが、完成されたPGの良さを感じたいところです。

◎ジョワン・モルガン(ジャズ)

ボグダノビッチ不在の上、コンリーが抜けたプレーオフファーストラウンドでスターターになったモルガン。ビックリしたぜ。ジャズが見つけた「次のロイス・オニール」はハードに奮闘するだけではなく、正しいポジショニングとスクリーンなどへの参加もあって、スタッツにはない大きな働きをしました。

ボグダノビッチが戻り、フェイバーズが復帰したなら、出番は殆どないかもしれません。しかし、タフスケジュールでは主力を休ませる日があるので、そんなときにはロールプレイヤーではなく、より大きな活躍を出来るか試す機会があります。

最近はオフェンス仕様の選手起用が多いジャズですが、ドノバンとボグダノビッチがいるなら、ディフェンス主体で選んだ方が面白そう。ガード相手にどこまで守れるかもモルガンの使い勝手が変わってきます。オニールしかいないエースキラー役を増やしたいよね。

誰がケガをしても出番をもらえる、そんな風になれると面白い選手であり、スモールラインナップで奮闘しそうです。個人的にはイングルス、ミッチェル、ボグダノビッチ、オニール、フェイバーズがベスト5だと思っています。って、モルガンいないじゃん。

◎ゲイリー・トレントJr(ブレイザーズ)

充実したロスターを構成したブレイザーズ。マジでカーメロが「隠れた」で良いくらいなわけですが、こちらもバブルで大活躍したトレントを選んでおきましょう。ヌルキッチと共にディフェンダーとして貢献した上でクラッチシュートも決めていたぜ!

そんなトレントは既に実力を評価されているでしょうから、試合終盤には様々な相手へのディフェンス役で使われそうです。でも注目したいのはそこじゃない。隠れているのはそこじゃない。

ブレイザーズの積極的な補強は好感触でしたが、ハンドラーを補いませんでした。リラード&マカラムがいて、ベンチのサイモンズがいるのだからサラリーを使いたくないのはよくわかる。でも、ちょっと薄く見えるわけなので、おそらくトレントをハンドラーにしてくるのでしょう。

ゲームメイカーとして伸びるのか?

カーメロ、フッド、ジャイルズ、カンターとオフェンスで期待できる選手をベンチに置くことにしているので、トレントには全体をオーガナイズさせたいのかもしれません。サイモンズはアタックするしか出来ないしさ。

トレントは新しい能力を開花させることが出来るのか。期待されているからこその役割増なのだと予想しています。

なお、マカラムのPGは酷かった。あと、やっぱりジャイルズはよかったね。パワフルなセンター相手の時でなければヌルキッチよりも良くなる可能性すら感じさせるプレシーズン初戦でした。

◎ウェイン・ガブリエル(ペリカンズ)

うーん、ペリカンズはいないなぁ。ってことで捻りだしてのガブリエルです。

アダムス、ヘイズ、エルナンゴメスとセンターを揃えたペリカンズですが、ザイオンとメリでPFをやらせるつもりなのかな。ガブリエルはビッグマンとして、この中で勝ちぬかないといけませんが、勝ち抜ける気がしない。

そんな事情を無視すると、伸び盛りって感じなのが好印象。基本的にはスリムな体形通りのスピード系ビッグマンで、高速ヘルプでのブロックやスティールで結果を残し、リバウンドもしっかりと奪えています。走りまくれる選手なので、広いスペースを任せて価値が出てきます。

欠点はオフェンス面。この動画だと3Pの可能性を伝えていますが、基本的にゴール下で強みがなく、走れるけど決めきれない。だから信じて使いたくなる選手でもないのでした。またターンオーバーが多いのですが、キャッチミスが多い気がしました。記憶が確かなら。

ベンチに置いといて、オールスイッチで守りたい時などに活用したいタイプなのですが、ペリカンズがそういうことするのか疑問です。SVGは割と相手に応じてラインナップを変えたいタイプですが、それをやるには多様性に欠けているので。

◎ジョシュ・オコギー(ウルブズ)

ウルブズのロスターをみていると、ここに名前を挙げたくなるタイプの選手が多いのですが、みんなオフェンスばかりなので、おそらく活躍したところでチームには大した影響を与えない気がします。

ディアンジェロ&タウンズで行くと思ったら、ルビオ、アンソニー・エドワーズ、ビーズリーなどなど、オフェンスの主役ばかりが集まっているぜ。ってことで、例によって

ディフェンスはオコギーにムチャぶり

してくるかもしれません。オコギーはここで名前を挙げるレベルの選手ではない気がしますが、とにかくムチャぶりされそうなので敢えて挙げておきます。

ウルブズというか、HCサンダースになってからオフェンスではいろいろな工夫をしており、その1つひとつはポジティブなのですが、それを効果的にくっつけられていないので、結局はネガティブになっている感じ。

そして攻守を一体で観れていないので、カウンターを頻繁に食らっていましたが、追いかけてくるのは常にオコギー。戦術眼ではなく、純粋な運動能力でフルコートをカバーしてくれます。

PFの層が異常に薄い上にディフェンス系統の選手がいないので、おそらくオコギーはPGからPFまで守ることになるでしょう。ムチャぶりを重ねられそうだ。

なお、RHJを獲得したので、こちらにもディフェンス面でムチャぶりが出来ます。RHJはムチャぶりこそが生き残る道なので、必死で頑張ってくれるでしょう。オコギーとRHJが活躍しないと勝てる要素が見つからないくらい守れない気がするウルブズなのでした。

◎短かったな

15チーム書くと長いので2回に分けましたが、7人だと短いですね。

今回は「隠れている」選手は少なかったです。ナゲッツにはいるんだけどカンパッソにしちゃったからな。基本的には各チームに主役がいて「主役ではない武器」を持っている選手を挙げたくなるわけです。そういう選手が多いチームには多様性があるってことだ。

なんだけど、多様性はあるのにオフェンスばっかりのウルブズなんかもいるから難しいよね。ペリカンズはビッグマン集めまくったけど、それがザイオンに適しているのかどうか試すシーズンになるのかな。

隠れた注目選手~ウエスト編②~” への11件のフィードバック

  1. ケンリッチはプレシーズン一試合だけでお気に入りになるくらい魅力を感じました。やっぱりハードーワーカーっていいですよね!この記事と関係なくなってしまいますが、マレドンの活躍が最高だったのですが、ポク君はポテンシャル以上に仰る通りメンタルの不安定さが目につきました。管理人さん的に彼はどこまでいけそうに見えますか?

    1. ポク君はかなり苦しいと思います。シュートもアーチが低かったりして、得点を奪った割には良くなかったです。
      やっぱり、もう1年はユーロで過ごすべきだったような。もっともユーロの方が試合に出るの難しかったかもしれませんが。
      Gリーグがないので、なんともいえませんね。

      マラドンは基本がドライブ→キックアウトでしたが、ドライブがそんなに通じるかなーって感じです。
      それ以外のゲームメイクが伸びれば、良いバックアップPGになれそうな印象でしたが
      そもそもスカウティングビデオ見た時は、ガンガン個人技に見えたので、いろんなことが出来るなら魅力的ですね。

  2. ガード層の薄いブレイザーズではトレントサイモンズがどれだけ伸びてくるかでチーム成績も変わってくる気がしますね。
    東で隠れてるのはピストンズだと
    Svi Mykhailink 辺りが出てきそうかなって予想してます。

  3. DENはモリスと再契約してカンパッソも獲るとか控えめに言ってズルいです。でもPGとPF-Cばっかりのロスターになっちゃって何がしたいのかよく分からないです。

    1. あんなにウイングディフェンダーを重視してきたのに、ブルズのGMが抜けたのが痛いのかな?

  4. ケンリッチ、ハイライト中心に観てたのが大きいですが、大分シュートは苦手というのが伝わってきました。今年のロスターはそうでもないですが、ここ最近のシュート苦手な選手はサンダーの伝統なのでまずはコーナースリーからお願いしたいです(笑)
    マレドン君は19歳なのも驚きだし、34位なのも驚きです。素材はいるもんだなと思います。ポク君は完全にウイングの動きでしたね。ゴール下でビッグマンのマークをロビー君に渡していたのが印象に残りました。時間がかかりそうってのはかなり同感でしたが、ゆっくり順応していってくれればなあと思います

    1. 結果的にサンダーでもっとも印象的だったのはロビー君でした。あの感じでセンターをやるのはMKGみたいで、ちょっとした流行系というか。
      7フッターがアウトサイドにいる強みをロビー君が使えている印象なので、どう伸びるのか楽しみです。

  5. 昨年までより明らかにリラードとCJのどちらかが必ずオンコートの時間を増やすはずです。それでもファールトラブルや怪我もあるので、トレントがハンドラーとして起用される時間が出てくるはずです。プレシーズンの2試合でも相当試していました。残りの4人がしっかりしていれば問題ないレベルと考えます。ネイピアとか安く戻せば一番安心なのでしょうが?サイモンズと新人君は使えない。

    1. そう思ったのですが、プレシーズンを見ると

      オフェンス力のガードコンビ + DJJ&コビントン
      がスターターになっていて、逆に

      ディフェンス力のトレント + カーメロ&フッド

      のベンチの方がバランスが良く見えました。
      敢えてマカラムにベンチを引っ張らせる必要がない気がします。
      (リラードはパス優先しているから、ありですけど)

  6. マッカラムは自分のスコア優先しちゃうからヌルキッチと一緒に出るローテの方がいいと思います。オフェンスに不安があるけどディフェンスできるDJJも一緒に。センターがジャイルズだと心理的に信用出来てないのかも。
    リラードはパス回してバランスアタック促してますしベンチの火力ユニットをコントロールさせましょう。
    どっちもトレントjrが必要だけどw
    スターターはあれでいい気はします。

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