ドラフトウイングチェック

第2回

ウイングをみてみます。でもPGと違って人数が多いから、トップ10くらいで指名される予想の選手だけになりそうです。なおPFと紹介されている選手はビッグマン扱いです。2つのポジションが出来るのは基本だし、スモールラインナップに対応できないPFは使いにくい時代なので。

また1位ウルブズ、2位ウォリアーズは共にウイング指名の予想となっており、両者が指名権をトレードダウンしたがっています。チームの強化ポイントもディフェンスと層の厚さで似通っているので、この両チームが欲しがるかどうかってのもポイントです。「ウルブズ」って書いてあっても「ウォリアーズ」とは同義だと思ってください。

◎アンソニー・エドワーズ

いい選手だよね。スピードだけでなくフィジカルも強くてシュート力も悪くない。ウイングスパンがあるからポジションも複数できそう。「ハート」もストロングポイントらしい。スターになれるかは未知数でも、NBAで生き残ることは問題ないようなタイプ。逆に言えばトータルは高いけど、スターになる要素を見いだせないんだろうね。

ウイングスパンもフィジカルもあるのだからディフェンスに期待したい・・・でも「ヤル気」が足りないらしく守れない。ハーデン的なことをしているハイライトがあったくらい。ウケる。でも、今のところ評価が落ちてこないって事はメンタルは悪くないのかな。

◎ダニ・アブディヤ

一方でアブディヤの方はユーロ系って事もあって身体能力やフィジカル面では不安というか未知数なのだけど、スターになる可能性を感じられることで評価されていそう。オンボールでの多彩さだけでなく、オフボールでも抜け目なく狙えるのが特に良い。

周囲が評価を落としていく事で上がってきた印象も否めないけど、NBAで見るのが楽しみなプレーをしているのも事実。やっぱり多彩って大事。何かがダメでも他のところで十分にカバーしそうだもんね。多彩だけど全ての水準が少しずつ足りなかったヘゾニャにならないように頑張りましょう。言い換えるとアブディヤにはリスクもあるので「きっと活躍するけどトップ指名かなぁ?」みたいな評価なのだと思います。

◎アイザック・オコロ

いいね。ウルブズのGMだったらオコロを指名するわ。エドワーズと違ってディフェンスのヤル気があって、ウイングスパンもフィジカルもあるから複数のポジションを守れる。ハードワークで全局面に顔を出してきそう。

でもシュートが下手らしい。シュート力なんて3年くらいすれば改善するからね・・・では済まないくらい下手らしい。オコギー的な。
オフェンスのエドワーズとディフェンスのオコロのどっちが成功するのかは興味深いぜ。

◎デビン・ヴァッセル

ウイングスパンがあってディフェンスが良く、3Pもあるのがヴァッセル。SFって書いてあったけど、リムプロテクト能力が高い。自分でクリエイトする能力は高くないから上位指名にはならないだろうけど、3&D的な選手かな

欠点は細いこと。なのでジョナサン・アイザックみたいなディフェンスかな。PFタイプを守れないならダメだよなー。

ウルブズの立場ならエドワーズ1人よりも、オコロとヴァッセルの2人を手に入れた方がメリットありそうなので、トレードダウンしたいだろうね。でもオコロの方は、そこそこ高い順位になりそうなのでムリぽ。

◎パトリック・ウィリアムス

10位前後でとれそうでヴァッセルと似たようなタイプなのが、この選手。そしてヴァッセルとチームメイトです。同じ大学から同じようなタイプをダブルで取ったら面白いよね。そしてこのコンビがいたフロリダって、どんなディフェンスしていたんだろうか。

ディフェンス力はヴァッセルより期待できそうですが、オフェンス力はかなり怪しい。フリースローの確率は高いけど、FG%は低いのでシュートに行くフィニッシュスキルが足りない。でも、基本的に初めの数年はディフェンスを頑張りまくって、オフェンスはスポットシューターやってればOKかもね。

◎アーロン・ネスミス

サイズがありながら、ムービングからのシュートが上手い貴重なプレイヤー。ボールハンドリングがいまいちらしいけど、それが逆にオフボール担当のスコアラーとしての可能性を感じさせてくれます。ホイバーグ時代のブルズならジャストフィットしそうな能力の持ち主。

ディフェンスも6-10もあるらしいウイングスパンと走力でペリメーターもチェイスするヤル気の持ち主。1巡目の真ん中あたりが予想されていますが、もう少し早くても良いかもね。現代型ウイングに求められる要素を備えている。

◎サディック・ベイ

ただこちらも同じくモダンなウイング。安定のビラノバブランドから出てくるだけにIQの高さ、ディフェンス、シュート力を備えて高水準のウイングです。

爆発的な能力はないけど、ハンドラーも出来るし、1巡目真ん中あたりという評価は厳しいね。ウインガーとしてはもちろん、ポイントフォワードも出来そうなので、ガード陣にアタッカーを備えているチームにお勧め。それがどこかっていえばウォリアーズだよ。

そんなわけで、エドワーズとアブディヤが1位と2位で対抗がオコロだけど、それよりもヴァッセル、パトリック、ネスミス、ベイの中から2人を取るのが理想的。だからトレードダウンしたいけど、2人取れるような指名権持っているチームがいません。

同時に4人とも良さげだから、1巡目中位のチームとしても頑張ってトップ3ピックを手に入れる意味もないのだろうね。そしてウイングの質が高いからガードよりもウイングを指名したほうが良さそうなドラフトだなぁ。

◎デズモンド・ベイン

2人に拘り、下位指名まで残っているとしたら、この選手を獲ってみたい。テキサス・クリスチャン大のベインは4年生だけあって完成度の高い選手です。スカウティング・ハイライトで最も目を奪われたよ。

キレイな放物線を描く3Pは、それだけで見る価値がある美しさ。フォームがゆったりしているので、よけい美しく見えます。「ゆったり」ってのはオブラートに包んだ言い方でして、「遅い」んだよね。うん、遅い。メイヤーズ・レナードかっ。

もともとはシューティングが売りだったみたいですが、遅いドライブから逆サイドまで見渡してのパス能力も持っており「遅いからこそ正確なプレーをする」カイル・アンダーソンの匂いがする選手です。遅いのは悪いことではないんだ。

ディフェンスもよく粘り強いのかハンドチェックが良いのか、巧みにボールを奪い取ってしまうのもカイル・アンダーソンっぽい。シュート力のあるカイルだと思えば魅力的。遅くて正確だからジャズ案件だな。

この選手もポイントフォワードが適している気がします。コーナーでのシューターもやれるし、間でボールを散らす役割でも良さそうな。

ウルブズとウォリアーズは1位と2位の指名権を使って、2人の有望株を取りたそう。ウイングかビッグで2人。オフェンスよりもディフェンス、爆発力よりも安定感。これだけの選手が並ぶとドラフト前ではなく、ドラフト当日に欲しい選手に合わせて動くのかなーって感じです。

以上、ウイング編でした。面白そうなウイングが多く、新人王候補にならなくても興味深い選手達です。ホークスのデアンドレ・ハンター路線。

ドラフトウイングチェック” への4件のフィードバック

  1. ベインはMIAがダンロビ残せないと踏んで指名するなんて記事ありました
    肩幅なのかゴリゴリのせいなのかWSが数字以上に短くみえますね

    1. いいんじゃないですかね。ディフェンスの分だけプラスですし。
      ダンカンも1年目はイマイチでしたから、来年以降の戦力にするために指名は良い狙いかも。

  2. ハリバートンとマキシーは良い感じのコンボガードで、ハンドラーでもウィングでも活躍出来そうなのが悩ましいです。クイックリーもそうかもしれません。ラメロもそうかも。ビッグ(特にPF)含む全ポジションでversatility=複数の役割を任せられるっていうのが今回のドラフトの肝になりそうな予感がします。

    1. 多分、そこがキーになっていて、センター一択のワイズマンはともかくラメロやエドワーズなんかが、他の選手同様に複数のことをやれる戦術的能力があるか不安視されている気がします。

      だから10位前後でバランスが良くて、複数の役割を求める指名を2つしたいところです。

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