ゲーム1
前日はクリッパーズがナゲッツに大勝しましたが、ゲーム7まで戦ったチームとは元気が違うってのを示している今シーズンのプレーオフです。さすがにファーストラウンドのナゲッツを見ると疲弊しているし、マレーはケガしたしで、うん、まぁ、ね。
レイカーズのファーストラウンドはそこまで良くなかったけどゲーム5で終わらせたしレブロンとADは素晴らしかったし。
ロケッツのファーストラウンドはゲーム7まで行った上に、ハーデンもウエストブルックもそんなによくなかったし。
まぁ普通に考えたら、レイカーズが勝って然るべきの気がするゲーム1ですが、レイカーズは時にシュート決まらない日が出てきます。そしてロケッツは決まりまくる日があります。その差があるから、勝敗ってのはヒートvsバックスほど予想しやすくはありません。
◎レブロンとカルーソ
マイクロボールだけど、どっちかっていうとディフェンスのスキを減らして守り勝つようなロケッツ。ビッグマン2枚にレブロンがいるレイカーズのオフェンスですが、そこまで高さという利点が出てこない予想でしたが、開始からタッカーやコビントンがADへのパスをカットしていき、高さの前に止めてしまいます。
その一方でカバーのリムプロテクトがないので、レブロンに抵抗できそうもないディフェンスだと思ったら、案の定、レブロンにアタックされまくります。そもそもハーデンやゴードンを並べてアウトサイドの1on1にはシュルーダーに切り裂かれたしね。
マイクロだけどインサイドは強くてドライブマシーンに弱いロケッツ。逆にいえばレイカーズは、このディフェンスに苦労したものの、レブロンから始まるドライブと、そこからのキックアウトは快調に決まっていきました。
特にカルーソが出てくると、レブロンを感じてくれているので、逆サイドでスルスルっとポジション移動してドフリーで待っていてくれます。
ロケッツディフェンスにハマっているといえば、ハマっているけど、ちゃんと攻略する手段があるレイカーズ。まぁ大体予想通りですが、出来ればロケッツにはレブロンvsウエストブルックにしてほしいのが管理人の願いです。ゴードンに守らせているのは、よくわかんない。
2QになってロンドがADへ無理やりのアリウープを通すシーンも。これはロンドにしか出来ない技ですが、そこはカバーが多いのに強引に!って感じなので、是非は難しい。レブロン&カルーソで鮮やかにが基本だね。
〇前半の得点
レブロン 13
カルーソ 9
〇前半のアシスト
レブロン 5
カルーソ 4
ほぼ2人で攻略していたね。ロケッツのディフェンスは見事なスイッチングとカバーがありますが、アウトサイドからのアタックと、そこからボールムーブが繋がるなら攻略しやすいってことを明確に示していたレブロンとカルーソでした。
◎ハーデン
一方のロケッツはハーデンとウエストブルックがドライブすると、共にADを前にしてリングにも当たらないシュートを打つスタート。まぁそうなるんだろうね。レイカーズは1枚インサイドに残しておけば何とかなります。
ところが残し方を間違えるとコーナーが空きます。タッカーが連続3Pでロケッツが先手を取りました。思ったよりもローテが間に合わなかったのはロケッツに慣れていないからか。ブレイザーズとの差は大きいしね。
実際、ハーデンのパス⇒2枚でカバー⇒コーナーが空く なんてシーンもあったので過剰なカバーがありました。この先、どういう感じで修正するかは注目です。
ここから予想外に進んでいったのはハーデンへの対応。左手側を守って3P打たせないことを徹底していましたが、次第に簡単にドライブされるようになりました。ちょっとビックリするくらいハーデンにやられたレイカーズ。
またロケッツはスイッチ誘導でハーデンvsレブロンを作りました。だからこそ、またまた難しい。初めからステップバックは打たないような選択だし、1on1で守り切られるかもしれない。でも、ここで勝ったハーデンが非常に大きかった前半でした。
ってことで、なんとなく
「レイカーズのオフェンスで起こっていることは予想通り」
「ロケッツのオフェンスで起こっていることは予想外」
な感じの前半となりました。2日前にゲーム7だったとは思えないくらいのプレーをしたハーデンとロケッツ。だからといってレイカーズ側が試合勘不足ってわけでもありません。
〇前半のハーデン
25点 FG7/11
3アシスト
レイカーズはディフェンダー不足で止められないと思ってはいましたが、インサイドでも止められないのは予想外でした。
◎前半残り6分
そんな感じでロケッツ優勢で進んでいったのですが、レブロンもカルーソもベンチに下がってレイカーズのオフェンスが機能性に欠ける時間帯から変化してきます。
それはポストアップのADがミドル決めまくりになったこと。ファーストラウンドもそうでしたが、こんなに決まりまくる選手じゃなかったのにね。かといってダブルチームに行くのはロケッツとしてはディフェンスプランに乏しいし。タフに打たせているから、これ以上守るってのも違うしね。
この単純な個人技が止まらなくてレイカーズが追いつきます。
スターターが戻ってくると、今度はウエストブルック。まぁシュートミス連発さ。予定通りではあるけれど、ファールコールしてもらえない問題もあって、機能性がない。まぁでもいつも通りか。代わりにエネルギーもたらしてほしいわけだ。
スティールから速攻。ドライブからダブルクラッチ。ミスしてトランジション増やしながら、自分でもボール奪ってトランジション増やす。そしてリバウンドに絡んでくるのでADの脅威が一気に薄まります。
奇妙だった残り6分。レイカーズが機能性なくなってADで追いついたら、ロケッツがウエストブルックでめちゃくちゃになって引き離しちゃった。ロジカルとエモーショナルが混じっている両チーム。
ロケッツが63-55とリードして前半が終ります。
◎自由を奪え
わざわざvsマギーにしてドライブ選んだのに、自分でドリブルミスするウエストブルック。無茶苦茶だ。
ドライブからカバーを寄せてコーナーにキックアウトするハーデン。しかしロジカルだったのでADがパスを読んでスティール。
まぁそういうことなんだろうね。どっちが良いかっていうと難しいね。ミスしないウエストブルック最強なんだけど、それはレブロンがやろうとしていることだな。
そしてレブロンはウエストブルックの速攻をブロックし、そのまま自分でカウンター発動の&ワン。パーフェクトだぜキング!そりゃあレイカーズペースになっていくよ。
ハーデンのドライブにマギーとレブロンが飛んでくるも、先にバックボードに充てたのでテンディング。マギーとレブロンがコールにクレームリアクションしたけどお咎めなし。バブルってここ厳しい印象なのに。
同じくウエストブルックのドライブにマギーがブロック。テンディングがコールされずにクレームするウエストブルック。テクニカル。「お前、何やってんだ」みたいなことを言いに行ったハーデンは、レブロンがブロックに来るけどダンク。
まぁいろいろあるんだけど。この攻防で重要なことは、ハーデンにしろウエストブルックにしろレブロン、AD、マギーがブロックに飛んでいること。高さで止めに行った感じのレイカーズの後半です。それは成功していることもあるけど、失敗していることもあるわけで、派手な割には止めきれてはいません。
レブロンを休ませてADのワンビッグになると、今度はクズマやKCPもアウトサイドまでチェイスし、ハーデンに2枚行った後でパスを出されてもローテが間にあうディフェンスに。この方が困っている感じのロケッツ。得意のオフボールで何とかかんとかしているくらいです。
この対比はまるっきりマイクロボールで守っているロケッツそのものなので、レイカーズもプレーオフの舞台ではリムプロテクター以外のディフェンスの重要性が出ています。
このディフェンスが効いて3Qのロケッツを22点に抑えたレイカーズ。ボールを持っているハーデンから自由を奪うハイプレッシャーが効果的でした。でも、レブロンいないと得点も取れなかった。
時にADに決められるも、ロケッツのディフェンスもまたレイカーズのパスをカットしていきました。ハードにコンタクトしながら「もう一歩」が出てくるマイクロ・ロケッツ。
ハンドラーにプレッシャーをかけて成功したレイカーズ
ハンドラーが突破してこなかったレイカーズ
そんな感じで連携を分断されると苦しかった。24点しかとれず、ロケッツのリードは変わらない3Qとなりました。もう1人のハンドラーを求めていたのは正しかった様子ですが、ウェイターズは出てこないしね。
◎ハンドラーの差
そういう理由からなのか、ウエストブルックに2人行ってプレッシャーをかけるもゴードンが空いて3P。ハンドラーのロンドとレブロンがプルアップ3P。そんな4Qのスタートです。
ところでカルーソが出てきません。5ファールだからですが、それだけ温存しておきたい選手って思われているのかな。クズマも4つ目でベンチに下がります。
カルーソ、クズマ、KCPを温存したようなヴォーゲル。でもレブロンとADは出てくるからなぁ。3Qの悪い流れを継続するようにオフェンスが構築できません。もうレブロンとAD任せなんだよね。
そのレブロンがあまりドライブしなくなりました。理由はハワードがいるからインサイド渋滞。停滞するレイカーズオフェンス。3分で3点の間に、ロケッツは12点を奪います。ゴードン、ゴードン、そしてウエストブルックの3Pだから、こっちも個人技なんだけど、そもそもハンドラーがやる前提。運もある。
タイムアウトのヴォーゲルが選んだのは、ADのアイソ。完全なるアイソ。前半からこの形でミドルを選択していたADはタッカーのプレッシャーによってエアボールします。そもそもハンドラーではないADだから、こうなってしまうのか。カーメロやヌルキッチとは平面のディフェンス力が違う。
ウエストブルックを追い込んだら→ゴードン。ゴードンを追い込んだら→ウエストブルックとパスを繋ぎ、プレッシャーディフェンスが効いているのに止めきれないレイカーズ。非常によく守っているけど、やっぱりハンドラーの人数差は響いているように見えます。
そしてハーデンが登場すると、ダニーを抜いてフローター。これがADのファールをコールされたのでチャレンジ。決まっていれば20点差になります。チャレンジするしかないね。でも失敗。ハーデンがフリースローミスったから19点差だけど。
さっまとめましょうか。
◎元気だったロケッツ
管理人の予想は大外れでした。ここまでのプレーオフの流れをぶち切るように、素晴らしくハードに守り切ったロケッツ。こんなに元気に戦えるとは恐れ入ったよ。レイカーズファンは「情けない」的な感想もあるかもしれませんが、それよりも中1日でここまでハードにできるロケッツをほめましょう。
ハーデンとウエストブルックに頼りまくって2人が消耗するのがロケッツだったはずが、バブルに来てからはオフボールが抜群によくなってしまったことでハーデンの負担は減ったのかな。ゲーム7はダメだったから、よくわかんないね。
いずれにしても、ロケッツのプレーそのものはレイカーズが相手で特別になったわけではなく、ただただ元気に戦って自分たちの良さを出せたぜ!
浮き沈みの激しいロケッツなので、普通に戦えれば、勝ったり負けたりのカードであることは事実なのでゲーム1をスタミナ問題で落とさなかったのは大きいね。ゲーム2に主力休ませても良いくらいだ。
〇3P
ロケッツ 36%
レイカーズ 29%
決まりまくったわけではないロケッツの3P。レイカーズの確率は確かに低いけど、もっと決まりそうだったかといえばそんなことはなく、しっかりとチェイスするマイクロボールのディフェンスが効きました。ハンドラー不足だったレイカーズの事情もあります。
ロケッツはレブロンを止めることが出来なそうでしたが、それはドライブの部分。でもビッグマンを2枚起用しているとレブロンがドライブしないのは通常営業でもあります。前半は止めきれなかったのに、後半になると怖さが消えてしまったレブロン。
モリスを補強しているけど、ストレッチ4的に起用していないから、あんまり機能していないよね。ダドリーで良いのにってのはネッツファンが思うこと。ビッグマンを減らしてアウトサイドに大きく広がれば、レブロンアタックでなんとかなりそうでもあるゲーム1でした。
〇後半のレブロン・ジェームス
7点 2アシスト
敗因はここね。なんでこうなちゃうのか。まるで2日前にゲーム7を戦ったのがレイカーズみたいな後半になってしまいました。3Q序盤に躍動していたのを除くと消えたレブロン。
ここで問題です。内容的には
「レイカーズはADのワンビッグにすれば、攻守に攻略する手段が出てきそうだ」
だったわけですが、それって『ロケッツのマイクロボールに合わせる』ってことです。だからヴォーゲルがゲーム1でその手段をとらなかったことも理解できます。レイカーズがレイカーズらしさでを選択しないで負けたら、それはそれで後悔するわな。いずれにしても
またも守り勝ったロケッツのマイクロボール
そんなゲーム1になりました。ここから2試合をダントーニは特別なことを考えすぎずに、自分たちのプレーを追求すれば良さそうです。ヴォーゲルの方はゲームプランを複数用意して、自分たちを追求するか、マイクロボールに合わせるかの判断が必要になりそうです。
ウォリアーズに対抗するために考え抜いていたダントーニのロケッツとレブロンのキャブス。形を変えて直接対決した両者のファーストゲームは、「らしさ」でロケッツが勝ちました。
当時のキャブスはプレーオフになるとスイッチさせてレブロンが優位な相手と勝負していたのが印象的です。マイクロボールでレブロンは誰を狙うべきなのか。誰にでも勝てそうなんだけど、勝てなかった後半になったのでした。
ロンドのあの雑なADへのアリウープパス好きです。個人的にはADの価値はアレだと思っているのでもっとやって欲しいんですが、このシリーズではそこまで見れないかな。
whynotさんも言ってたウェストブルックの一人劇場の時間ですけど、すげー変な時間でした。相手チームよりチームメイトのほうが付いていけてないみたいな雰囲気。1人対5人でやってるみたい。
ほくそ笑んでるのはドッグリバースか。
そうなんですよね。ロンドのプレー自体はどうかと思いますが、ADにミドル打たせるよりも、あのアリウープ狙われる方が守りにくい。ゲーム1はポストへのパスをカットしたロケッツでしたが、パスが通ってもまだ1on1。裏パスは通った時点で得点です。
ウエストブルックの時間は意味わかんなかったです。ロケッツが乱れたのに、何故かリードが広がった。理不尽。
参考になるか分かりませんが、2/6のレイカーズvsロケッツでは、
ハーデンに
・オフボールからダブルチーム
・PnRでブリッツ気味のショウ
・カルーソがオールコートでフェイス
と大きく3つをハーデンにぶつけてましたが、今日はメインはオールスイッチのシングルで守っていたのは少し驚きでした。
2月はハーデンが持つと必ず2人行き、捌かせていたのですが、ダブルチームによる数的不利を嫌ったのですかね? タッカーのオフボールスクリーンで簡単にコーナーが空くシーンは何度もありましたが、2月と違いラスが本調子でない中、ハーデンへのディフェンスは強めても良かったように思います。
2月の試合では
・カウンター速攻
・ADとマギーの動きながらでのハイロー
・ADの正対してのアイソ
の3つに対してロケッツは最後までアンサーできない中で、ADのポストに対してゾーンを強めて守ると一気に停滞したのも今日と同様でした。今日のようにロンドを引っ張るのであれば、ADにアイソさせるよりもロンドハンドラーのPnRからのフィニッシャーに専念させて、守備ではよりアンカーとしてADを使うペリカンズ時代のようなホットライン形成も手だと思います。正直ロンドを引っ張った挙げ句の敗戦だとも思っているので、ヴォーゲルがどうロンドに償還させるかも期待きたいです。
もう少しハーデンに仕掛けるかと思ったら、インサイド待ちにして、しかも攻略されちゃいました。いろいろ失敗だったハーデン対応。
後半はダブルチームも仕掛けましたが、それよりオフェンスが問題でした。カウンター速攻出せないのは、ゴードンの調子が良いからかも。
ハーデンへのダブルチームでパスさせる作戦はナゲッツが上手いのですが、バブルのロケッツはオフボールでかわすのが非常に上手くなってます。
CP3に倣ってコビントンと勝負するのがいいと思います。
コビントンは1on1のDFよりヘルプのディフェンダーだと思うのでアイソで勝負する分には怖くありません。
正直ロンドを使ってウェイターズを使わないのが意味不明ですが、ヴォーゲルならきっちり修正してくれるでしょう。
ADのワンビックにしてダニー、モリス、カルーソ、レブロンでスタートして、クズマ、KCP、ハワード、ウェイターズで回すのがいいと思うのですがいかがでしょうか?
コビントンはレブロンがボッコボコにしている過去もあるので正解ですが、タッカーはスピードに弱いし、ハーデンは長い距離追いかけられないし、ゴードンは小さいし、基本的に誰でも大丈夫です。
問題はヘルプを寄せ付けないこと。コーナーまで広く使って3P決めること。なので、モリスやウェイターズは役割定義されてないとジャマすることも。意外とJRはキャブス 時代と同じ感じに出来て良いかもしれません。
ロンドでも良いと思います。ゲーム1はカルーソのファールトラブルでプレータイムが長すぎただけで、レブロンを休ませる10分はカルーソと並べてハンドラー増やしたいです。
そんな事を考えていくと、割とゲーム1の選手構成に戻るんですよ。
ってことで、ファールするな!が修正点です。あとはスモールにするかどうか。するにしても何分するか。
Twitter上ではレイカーズファンが敗因はロンドのせいだ、ロンドを起用したヴォーゲルが悪いと言っている人がかなりいるみたいです。ロンドの起用というのはどういう意図があるんでしょうか?
ファーストラウンドでガード足りなかったので、その補強です。カルーソを勝負所で使いたいから、間をロンドで繋ごうとしています。
そしてADとの相性もあって、ロケッツの弱みをAD&ロンドで突こうとしました。そんなに悪くなかったと思います。
ただ単にカルーソのファールトラブルで必要以上にロンド を使う事になっただけで。
レブロンとの併用は不要だったかもしれませんが、じゃあウェイターズがそこまで違いを作ってくれるかというとNO!ですよ。