プレーオフ バックスvsマジック⑤

バックス3-1マジックで迎えるゲーム5

見る予定じゃなかった試合なのに、熱帯夜に目が覚めたのが4:46だったので、まぁ観るしかないよね。

ちょっとした中断期間を経て、何かしらの変化があるかと思いきや、全くない感じで始まります。

◎シンプルにハード

弱点を利用されていることはハッキリと理解しながら、埋めに行く気持ちなど甚だなく、その代わり自分たちのやり方を、よりハードに、ただただハードにこなすことにエネルギーを注ぐバックス。

ピック&ロールを使えばビッグマンは空く
ドライブからパスアウトすればアウトサイドは空く

繰り返される見飽きた光景。だけど、飽きないほどにハードなバックスのディフェンス。工夫はないぜ。いつも通り両方とも空きます。

パスを出せないほどハンドラーを追いこめ
パスを出されたら全力で追いかけろ

高校生みたいな解決方法で、根性で頑張りまくるバックス。強者がこれをやるから困っちゃうよね。マジックがゲーム1に勝利したことで目が覚めたようなバックス。

チェイスの圧力にボールを回せなくなっているマジック。そんなわけで困りまくった1Qなのですが、テレンス・ロスのプルアップ3P、バーチは4人に囲まれながらのプットバックとプレッシャーをかけられても強引に決めていった2人でマジックは何とかついていきました。

なんつーか。いろいろと仕掛けたりするわけだけど、大事なのはハードに戦う事であり、個人が決めきることだったとでもいうような展開です。

ブセヴィッチ以外はベンチメンバーの方が個人勝負で戦えているマジックっていうのも、なかなかユニーク。

◎ハードにはハードを

そんな清々しいまでに開き直ってハードなバックスだけど、それはディフェンスのマジックも同じです。分厚いカバーが用意され、ハンドラーから自由を奪うマジックディフェンスにヤニス以外は苦戦するバックス

ただ、ちょっとした工夫なのか、本日はブルックがインサイドに詰めてくる形が出てきます。3Pラインの外でもフリーになっているけど、マークがカバーに行っているならカッティングしても良いわけです。

ハンドラーがキックアウトは出来なくても近くにカッティングするならパスは出るので、こっちの方が効果的。ブルックとヤニスのインサイドで押し込んでいくバックス。

押し込んだら押し込んだで、アウトサイドが空き始めるから、ブレッドソー、マシューズ、ディヴィチェンゾ、マービン、ブルックと決めていきます。要はあっちもこっちも決めてしまった。

ちょっと的が絞れなくなってしまったマジックのディフェンス。決して楽にプレーさせているわけじゃないけど、どうしても半歩ずつ遅れ始めたので、2Q中盤にバックスが二桁リードになります。

そういえばさ「さようならシクサーズ」では、エンビードとシモンズのチームなのに、獲得する選手が合わない、みたいなことを書くわけですが、マービンにしろMKGにしろ、ちゃんとチームの中に馴染んだ点の取り方をするから凄いよね。GMはちゃんと考えて選手を選んでいるわけだ。

苦しくなった中で、ブセヴィッチがブルックのチェイスを受けながら3Pを決めます。例によってピック&ロールから空いたわけですが、この後でフルツの突破に対してブレッドソーがスイッチの姿勢を見せました。

ブレッドソーの気まぐれだったのか、それとも完璧に抜かれたからスイッチしたのか。よくわかりませんが、この後フルツは3Pも決めますが、あとはブセヴィッチくらいだったマジックのスターター。

一方でハードに守られながらも3P&ワンを決めたミドルトン。ヤニスに引っ張られながら周囲も個人で決めていたバックスに比べて脆弱だったマジック。決めないといけないフォーニエはやっぱり沈黙してしまいました。

ベンチメンバーは良かったのにスターターが壊滅的になってしまった2Qとなり、67-50と大差がついてしまいました。

圧倒的だと思われていたバックスが喫したゲーム1の敗戦は、バックスを目覚めさせることに。せめてゴードンがいれば、もう1人個人で戦えた可能性がゼロではなかっただけに、やっぱり不在が響いたのでした。

なお、ゲーム1の勝利には「ゴードンいなくて良かったんじゃ」だったのですが、ディフェンスが激しくなると、そうはいかないってことでした。ムズカシイネ。

17点差だし、解説はセカンドラウンドの話しかしていないぜ。

◎さようならマジック

もっともスイープになりそうだったシリーズが、唯一スイープにならなかったわけで、マジックは頑張ったと思います。

「ビッグマンを空ける」というバックスのディフェンスに対して決め続けたブセヴィッチ。なかなか「続ける」ってのが難しいのに素晴らしいパフォーマンスをしたシリーズでした。あっ今日は3P決まんないな。

ちなみにバーチは空けられても決めるスキルがないので、全く違うプレーをしたわけですが、こちらは真正面からインサイド勝負を挑んで奮闘しています。

ゴードン、アイザック、アミヌ。リーグ最強のウイングディフェンスを実現できるメンバーを抱えながら、全員がケガで離脱という中で、残されたメンバーでもハードなディフェンスをみせました。

あとはもう、ただただ個人能力に大きな差があったシリーズなので、胸を張ってバブルを後にしましょう。オーランドだけど。

しかし、苦しいのは残されたメンバーは頑張ったけど、主力が全員元気だったとしても、オフェンスがそこまで改善したとは思えない事。さすがにディフェンスに振りすぎでしょ。

クリフォードがディフェンスに秀でたHCという印象はホーネッツ時代を考えると苦しく、リスク回避で無駄な失点をしていないだけな気がするのですが、これだけ選手がいなくても組織されているのだから、非常に上手くディフェンスを構築したと言えるでしょう。

でも、結果的にオフェンスはどうすりゃよいのかね。それはやっぱり見えなかったシーズンでした。ここについてはゴードンもアイザックもいない中ではコメントも難しいですね。

基本的にフォーニエかロスの爆発待ちなので、バックスもフォーニエについては徹底マークしてきました。それがバックスの勝因でしたし、それだけで十分だったような対策でもあります。

DJオーガスティン以外は来シーズンも残るので、同じ路線で行くんでしょうね。その間にフルツ君が立派なオフェンスマシーンに育つことを待つことになりそうです。

正直、マジックがプレーオフチームなのはイースト全体のレベルが低いだけなので、見直しても良いとは思いますが、プレーオフでの1勝が継続路線に持っていく事になりそうです。なんせ他のチームは1勝も出来なかったんだから。

アイザックが長期欠場になることもあって、若手有望株も足りないし、意外にもサラリー総額がリーグ5位だし、身動きも取れなさそうだ。

まぁそんなことでプレーオフでの戦いは非常によく頑張ったけど、ファーストラウンドを突破する匂いは全くしなかったね。それは相手がバックスじゃなくても同じ。

何年続けているかわかりませんが、またもアーロン・ゴードンの成長を期待することになりそうなのでした。

◎粘るのか

もう終わったと思っていたら4Qになって粘り始めたマジック。DJオーガスティンが3P連発し、それにブセヴィッチも3Pで続きます。ロスはタフミドルをねじ込むと、オーガスティンのドライブからブセヴィッチがパスを受けてフリーのフォーニエへ。3Pが決まって3点差!

3Qに21点差あったから、まとめを書いたのに!!!

DJオーガスティン
エバン・フォーニエ
テレンス・ロス
ニコラ・ブセヴィッチ

長くプレーしてきたメンバーが、シーズンが終わりそうなところでステップアップできるメンタル。これがマジックが苦しそうに見えるのにプレーオフに進んでくる理由なんだろうな。

コートサイドでヤニスが準備するバックスですが、交代を待つ間にマービンが2つの3Pで再び二桁リードにします。ホーネッツ時代にそんな活躍したイメージはないぞ。上手く使われているマービン。

この後も追いすがろうとするマジックでしたが、フォーニエがスティールして2on1の速攻をエニスがレイアップ外したり、ヤニスを追い込んだのにブレッドソーを見失ってレイアップ食らったりしました。

よく追い上げたけど、さすがにもう一度二桁離されるときついわ。

◎次はヒート

無事に突破したバックス。次はヒートです。

ヒートの場合はセンターがアデバヨなので、ブセヴィッチみたいなことはされません。その代わりディフェンスはマジックのようにチームで守りながら、個人でもハッスルしてくるチームです。

シーズン中も相性は悪かったし、手を変え品を変え、いろいろと仕掛けてくるスポルストラと自分たちの強さを信じるブーデンフォルツァーという対戦カードになり、柔軟じゃないチームがどうなるかを試されます。

ヒートはドラギッチが終盤にプレーを読み切って勝利に導いた感じなので、そこの駆け引きならHCだけでなく選手でも負けるので、よりハッキリと押し込みたいところです。

少なくともセルティックス、ラプターズの両社とやらなくて済むだけでもマシなので、どうなることか。

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