ジャズ1-1ナゲッツで迎えるゲーム3
ゲーム1で史上3位の57点を奪ったドノバン・ミッチェル。それはヤバいのでゲーム2ではダブルチーム作戦でパスを出させたナゲッツでしたが、パーフェクトなプレーチョイスをしたドノバンからのパスで、決まりに決まったジャズの3Pでした。
それでいて3Qだけで21点を奪ってしまったドノバン・ミッチェルのスーパーエースっぷりに、早々に白旗を挙げるしかなくなってしまったナゲッツ。シリーズ2試合は全てドノバンを中心に回っています。
その理由の中には「コンリーがいない」というジャズの事情もありました。そしてゲーム3ではコンリーが戻ってきました。
「ドノバン・ミッチェルだけでもトンデモナイのに、コンリーが加わったらヤバいだろ」なんてことは、試合を見ているNBAファンは誰1人として思いません。多分。
コンリーのプレーレベルとドノバンのプレーレベルには雲泥の差があるので「全部ドノバンにやらせた方が良い」と考えるのが通常。・・・なんだけどプレーオフのコンリーはなぁ・・・という迷いも出てきます。ゲーム3はコンリーの考え方で展開が大きく変わるでしょう。
しかし、全ての選択権はナゲッツにあります。ジャズはドノバンに託すしかない中でのゲーム1とゲーム2でしかありませんでした。他にやりようがないんです。ナゲッツが選択するのは
ゲーム1のように『ドノバンとの勝負』と考える。だって再び57点取られるとは限らないじゃん。しかも疲れるでしょ。(スタミナはコンリーが助けてくれそう)
ゲーム2のように『ダブルチームでパスをさせる』と考える。だってジャズの3P決まりすぎてたもん。再現はされないだろ。しかもコンリーいるから、3P%にしろパスにしろ質は落ちるぜ。
どっちを選んでも正解のようにも、不正解のようにも思えます。だから、選んだ道を信じて、気持ちの乗ったプレーをすることだ!
◎忘れ物:オフェンス
ナゲッツのマークは確認しておきましょう。MPJからボッコボコにされているので、そこが大切です。ドノバンにクレイグだけは変わることのないマッチアップ。
なんとイングルスにはミルサップ。MPJはオニールです。そのオニールがドライブ→ゴベアのダンクで試合が始まります。次のオフェンスはオニールとのハンドオフからドノバンがファールドローでフリースロー。もちろんMPJのファールです。
オニールとのパス交換からコンリーのコーナー3Pも決まって、どうやらオニールがキーになりそうなスタートです。
一方でナゲッツはポストアップを連発。ヨキッチとミルサップ。ゲーム2でゴベアがファールをガマンしたのもポイントだったので、もう少しインサイドに押し込むべきという判断かもしれません。
悪くはないオフェンスなのですが、オフェンスファールが多く、先手はMPJを攻めたジャズになる通常営業です。
5分でコンリーは交代。ミルサップとMPJも交代してゲームが動き始めます。
ジャズは鮮やかにゴベアを使っていきます。それはヨキッチを困らせまくりました。ところが、収縮したインサイドからアウトサイドにふるとオニールとクラークソンがシュートミス連発します。「ゲーム2のジャズ3Pは決まりすぎ」ということが証明されるような確率。ドノバンとイングルスは空けないよ。
そんなわけで1Qのジャズは内容は良かったけど得点は伸びませんでした。まぁジャズファンからするとこれが普通。これまでが出木杉君だっただけさ。1Qの3Pは1/9です。
ところが、もっと悪かったナゲッツのシュートタッチ。酷すぎ。お得意のパス交換が出てこないので、歯切れも悪い。ベンチに下がっていたマレーが出てきてドライブダンクを決めたけど、まともなドライブはこれ1つ。
1Qは25-14とロースコアに。マレー、ヨキッチ、クレイグの3人しか得点しなかったナゲッツ。酷すぎ。選択権のあったナゲッツがディフェンスの事を考えすぎて、オフェンスを忘れてきたような感じでした。
1Qだけなのにコンリーよりもクラークソンの方がプレータイムが長い。スナイダーが出来る数少ない選択がこれでした。
◎パパは強し!
トニー・ブラッドリーの速攻をグラントが後ろからブロックし、MPJ相手のドライブをミスするクラークソン。でも、ここでコンリーが3Pを連発。盛り上がる会場。一応、本日はジャズのホームゲームです。
そこからも止まらないジャズと、止まり続けるナゲッツ。ウソだろ。これのどこが至高のファーストラウンドだよ!20点差です。スーパーエースはベンチに座っています。
とにかく酷いのはヨキッチ。ディフェンスでは、何を止めたいのか迷っている感じで、何も止められない状態。少なくともゴベアへのパスコースを切りながらヘルプに出れば良いし、前の2戦ではそれでゴベアのキャッチミスも多かったのに。
そして例によってMPJばかり攻め立てるジャズ。鉄板。ドノバンとオニールがピックやらハンドオフですれ違うと、MPJがついてきた方の選手がアタックしていきます。
イージーにアタックした上でヘルプも機能していないから、鮮やかに決めていくジャズの論理オフェンス。オニールがドライブから逆サイドに鮮やかなキックアウトでニヤングの3Pとか、笑っちゃうぜ。
えっと・・・次の試合に向けて仮眠しようかな・・・。
◎まとめるぜ
前半に起きていたことは何だったのか。ぶっちゃけわかりません。わからないなりに書いていくと
①コンリーがプレーオフ・コンリーだった
まずこれ。「この時期にパパになった選手は強い」とのコメントももらいましたが、その通りのプレー。こんなコンリーはジャズファンが知っているコンリーじゃないぜ。決めすぎだよコンリー。3P4/4の前半でした。
②ナゲッツが、特にヨキッチが考えすぎた
ゴベアがFG9/11の20点です。基本的に自力で得点するパターンはオフェンスリバウンドしかない選手なので、ほぼ全てが「ヨキッチがヘルプに出たからゴベアにパスを出した」ことで生まれた得点です。
本来はゴベアのダンクが最も確率の高いシュートなので、そこが最優先のはずが、ドライブを止めに行こうとし過ぎました。考えすぎです。
③MPJ問題にはノーアンサーだった
考えすぎに思えた割には、MPJのディフェンスについては何も考えていなかったような。ゾーンにでもすればよかったのにさ。
まぁ別にいいんですよ。そこを諦める代わりにオフェンスに力を入れれば。そういう振り切りが出来なかった感じのナゲッツは、オフェンスもイマイチなのでした。
前半は59-42と圧倒。ところが面白いことに、過去2試合のジャズは前半で52点→61点なので、別に物凄く得点を奪えたわけではありません。問題はナゲッツが42点しか取れなかったこと。オフェンスを忘れてきてしまったナゲッツでした。
◎理不尽さも必要さ
ヨキッチのロング3P、グラントのコーナー3P。マレーがアグレッシブな姿勢でジャズディフェンスを動かしていく中で、フィニッシュまで繋がるようになっていったナゲッツの後半。
あっ、ナゲッツはMPJを諦めてグラントをスタートにしてきました。ということは、ディフェンスを考えているってことです。オフェンスはマレーに全振りしたマイク・マローン。
攻めるポイントを失ったジャズですが、オニールはノッている。ボールを貰ったら迷わずドライブしてファール引き出したり、3P決めたり。ハンドオフフェイクから自分で行くオニールとか草生える。
そしてプレーオフ・パパ・コンリーが止まらない。誰だお前?今シーズンのコンリーが3P6本決めたのは3月のセルティックス戦のみ。それが本日は3Qにして6本決めています。
この試合はナゲッツの自滅な匂いが強く、マイク・マローンの戦略は大失敗でした。ただし、これが失敗しなくてもコンリーによってジャズが勝っていた気がします。だからまぁしょうがないよ。と、開き直ろうぜ。
2年前のウエストブルックみたいにさ。それまでの試合内容を全無視してきた理不尽大王。そんなことを考えながら、書くのを辞めて次のセルティックスvsシクサーズに備えます。
ゴベアーの件もそうですが、ジャズ(だけじゃなく)相手にまずさせてはいけないコーナー3が空きまくっていたのが気になりました。それも管理人さんのご指摘通り、ナゲッツの自滅っぽいですよね。
冗談抜きで再開当初に人数不足でビッグラインナップでゾーンしいてたやつやるくらいの思い切ったことしないと、流れが変えられない気がしてきました。
MPJを真ん中に置いて、守れないのを回避するためのゾーンだと思っていたのですが、なんでやんないんですかね。
コーナーからコンリーがあんなに決めるのは想定外です。
結果は残念ですが、なかなか面白い試合でした。
ハリスがいればなぁ…
とマローンの顔に書いてあるような。
ハリスのことを考えているようにしか見えなかったですね。
ディフェンスは当然ですが、オフェンスでもMPJ起用しなくても得点できるし。
パパになって覚醒するって去年のヴァンブリートを見てるようだ
ヤル気出すのは良いのですが、二人ともシュートが決まるようになるのは謎です。