セルティックス2-0シクサーズで迎えるゲーム3
正直、全く興味がない試合。ジャズ-ナゲッツの内容が酷くて、心の余裕があるので書いておこうのゲーム。まぁここでセルティックスが勝てば、次の試合は観る必要ないしね。「さようならシクサーズ」を書き始めれば良いんでしょ。
いつ以来か覚えていないくらいですが、日本語で見ています。「2013年からシクサーズを率いている名将です」と紹介されたブレッド・ブラウンですが、戦術勝負では勝ちようがないのだから、開き直っているかどうか。
そして「開き直る」というけど、何に力を入れてくるかは大切です。気合で頑張るにしても、全てを頑張れるなら誰も苦労しないしさ。
◎気合のゴール下
ホーフォードとブラウンのマッチアップなので、スピードで振り切りまくるプレーでセルティックスが先制するスタート。「だから対策しなきゃ」と言いたくなりますが、それはもう諦めようぜ。その代わり、もっとホーフォードの意味合いを出さないと!
シクサーズはオフェンスリバウンドにホーフォードとトバイアスが詰めています。そうね。本来はビッグラインナップなんだし、こういうの大切。テイタム&ブラウンとゴール下で争ってスタミナを奪わないと!
そのテイタムが早々に2ファールになったので、押し込むのは良い傾向です。なお、押し込み過ぎて5人全員が3Pラインの中にいるのですが、まぁシクサーズにバランスとか言い出したら・・・ね。
特にトバイアスがアグレッシブで、自分の責任を感じていそう。ディフェンスでもあまりみない高速ヘルプで止めていくトバイアス。
こうして頑張っている個人ですが、ブラウンとケンバのスピードに振り回されているので、リードがセルティックスになっているのは変わりません。切ない。
しかし、このバランスの悪さはエンビードがベンチに下がると一気に改善します。ホーフォードとトバイアスがインサイドを塞ぎ、Jリッチ、ミルトン、コルクマズがアウトサイドに広がる。超普通の事ですが、それが出来なかったわけで。
何故かサイブルを使ってこない1Qでしたが、コルクマズの方がオフェンスのバランスは良いよね。コルクマズが3P決めてさえいればね。
これで流れを掴んだシクサーズでしたが、エンビードがいない時間にセンターとなるグラント・ウィリアムスとのリバウンド争いでファールを引き出されてしまいます。後継者みたいな存在にやられてしまったホーフォード。致し方なくエンビードが戻る。
ところが今度は、そのエンビードにテイタムがファールしてしまい3つ目。運も味方につけたようなシクサーズ。運っていうかテイタムが悪いんだけど。
1Qは26-24でセルティックスの2点リード。テイタムが3ファールでヤバいのもセルティックス。
◎バランス問題
1Q終盤からアウトサイドが全く決まらなくなったセルティックス。オフェンスに困ったのですが、カンターがハイポストから2本決めて救います。一方でエンビードもハイポストから、そして3Pを決めて逆転します。
この得点の取り方は(取られ方は)エンビードは疲れないので、前2戦とはちょっと違います。ゴリゴリファイティングを攻守にしていないのはゲームプランなのかな?
ところが、これで序盤のようなトバイアスとホーフォードのゴール下押し込みが消えました。殆どエンビードとガード陣のトップ周辺の崩しに。消えたトバイアス。気持ちは入っているのに、チームがやらせてくれない。
そんなこんなで頑張っているシクサーズなのですが、その割にはリードが奪えません。どっちも3P決まっていないこともあって「ブラッド・スティーブンスの掌で踊らされている」ような感じではないから、そこは救いかな。
46-38となったところでエンビードがベンチへ。
これで再びバランスが良くなるシクサーズ。エンビード→バークスでセンターを減らして上手くいく。じゃあ初めから3ビッグにするなよ!と、どうしてもツッコミどころを作ってくれるブレッド・ブラウン。
そして、ここでセルティックスはゾーンに。明らかに止めにくくなったシクサーズのオフェンスに対して、対応が早いのが戦術力のブラッド・スティーブンス。Jリッチに3P決められたけど。
そんな流れをぶった切って49-46でエンビードを戻すシクサーズ。見事に&ワンで答えたエンビード。なお、ゴール下には押し込んでいません。
前半は51-49でセルティックス。2Qはテイタムを起用せずに過ごせました。まぁ及第点ってところですね。
〇前半のエンビード
19分 22点
FG6/11
得失点差 △9
明らかにエンビードがベンチに座っている方が良かったです。っていうか、エンビードがいる時もビッグマンの人数減らせばよいだけなんですけど。何故か、サイブルを起用しない作戦に踏み切っていたブレッド・ブラウン。いや、それならビッグマン3人をローテにしてサイブル使いなよ。
〇前半の3P
セルティックス 5/20
シクサーズ 5/18
どっちも決まりませんでした。どっちが決まりそうかといえばセルティックスだよね。ただ、ショーディフェンスを全くしなかったのが、エンビードは前に出て守る気持ちを出しています。
そんな時はインサイドにパスを出せばよいのですが、カンターはちょっとビビっていた。どうしたカンター。キャラ違うぞ。
〇ペイント内得点
セルティックス 22
シクサーズ 14
奇妙なのはここ。シクサーズはゴール下をトバイアスとホーフォードで押し込みに行きましたが、終わってみればミドルが多かったエンビードの事情もあって、押し込めなかったことに。
にゃんとも言えない前半でしたが、セルティックス的にはこれで後半にギアを上げれば予定通りです。
◎掌の上
ファーストオフェンスでハイプレッシャーに苦しんで24秒苦し紛れの3Pになったエンビード。そして走るぜセルティックス。戦略は前2戦と同じです。ギアを上げる後半。でもシュート決まんない。マジ決まんない。ドフリーのケンバまで外しちゃった。
よくわかんないのはシクサーズはこれに乗っかること。スローダウンすればよいのに。走ったエンビードがオフバランスでシュートミス、トバイアスはチャージング。Jリッチは3Pにファール貰った。
決まらないシュートで逆転された後はケンバで堅実なミドルとトランジション3P、そしてドライブからエンビードに当たって&ワンで簡単に再逆転。ゲーム1から大事なところはケンバでエンビードを狙っているよね。
これでエンビードは4つ目のファール。前半に活躍して、後半になったらランニングゲーム仕掛けられてスタミナ不足を露呈して・・・全く一緒じゃねーか!
でも、エンビードがいない方が良いのが本日のシクサーズ。ビッグマンが減ったことで、ホーフォードのインサイド合わせが効果的になりました。あとはこれはホーフォードが決めきれれば・・・。トバイアスは決めているんだけどね。
テイタムがダメダメなので、チャンスがあるシクサーズですが、コルクマズの3Pもこないしさ。どっちが先になるかと思ったら、テイタムが速攻レイアップ。次も速攻で最後はグラント・ウィリアムスのゴール下。
バークスのコーナー3P、続けてリバウンドからゴール下も決まらず。またトランジションをやられるもテイタムが3Pをミス。これが決まっていれば、ってのを決めきれていない両チーム
・・・・ってまさかのグラント・ウィリアムスが3P。このシリーズどうしたのかってくらい決めているぜ。ベン・シモンズと呼ばれていたのが懐かしくなる。
ミルトンやバークスが3P返したのに対して、最後まで3Pがこなかったテイタム。予定通りランニングゲームを仕掛けまくったセルティックスでしたが、思ったような結果にはなりませんでした。
ブラッド・スティーブンスの掌の上で踊っているシリーズ。ゲーム3も想定通りのトランジションゲームに移行したけど、踊ってくれなかったのはテイタムでした。という3Qです。セルティックスのリードは4点のみ。
◎クラッチタイムへ
本当に決まらないテイタム。ファールトラブルして、エースムーブで決まらないとなると問題。あとダブルチームに来られた時にパスを出すことは出来ないデフォルト。
そんな時はケンバとスマートが得点を繋いでいますが、もうちょっと点差を広げないと、終盤は何があるかわかんないよね。単純にエンビードを止める手段もないし。
4分が経過した頃、トランジションからテイタムが空いて、遂に3P。試合開始直後に決めてから7本連続ミスしていたのが決まると、悔しがるブレッド・ブラウン。ゲーム2もテイタム空けちゃってたけどね。さらにテイタムはポストアップからターンムーブでレイアップを決めます。
セルティックス7点リードになったとき、さらにディフェンスで守り抜きます。ボールを持ったタイスはトランジションに移行してドリブルで運ぶ! 簡単にJリッチに奪われてカウンター&ワン。やっちまったぜタイス。
Jリッチはさらにオフェンスリバウンドに飛び込んでプットバック。ブラウンのパスも触って1人でやっているJリッチ。ベン・シモンズみたい。
これで残り6分1点差。どうも自分の選手の方が踊ってくれないブラッド・スティーブンス。
タイムアウトから選んだのはブラウンがシールしながらのドライブレイアップ。4人がボールに触っての見事なプレー。でもエンビードも返します。そしてミルトンのドライブねじ込みで逆転に。
テイタムが確率悪いので、どこで攻めるか悩むセルティックス。スマートが選ぶのはホーフォードとのスピード勝負にいけるブラウン。これで逆転。
しかしエンビードのアタックに対してタイスがファール。やり直しもファールして退場します。残り3分でカンターと交代。タイスは働かなかった試合ですが、カンターだと全くシールしてくれないからな。
そしてスマートがスネークドライブしたら、カンターがシールしないからエンビードがヘルプに来てオフェンス失敗。わかりやすいな。エンビードはカンターからファールドローして逆転。
ここで働く男といえば、やっぱりスマート。何故か、逆サイドのコーナーにパスアウトを狙ったエンビードのパスをスティールし、これを走り出しの早いブラウンが受けて速攻&ワン。
さらにエンビードがフェイダウェイで打つところをテイタムが後ろからブロック。この試合、これでファール取られまくっていたのに、残り1分半でブロック成功し、速攻を後ろからJリッチが止めてクリアパス。
スマートが選んだのはケンバvsホーフォード。ドライブの形からステップバックミドルで4点差。
次もケンバにやらせるスマートは、ダブルチームに来られたらリターンを貰い、ドフリーだけど3Pは打たずにインサイドへ。注文通りエンビードに正面からぶつかってファールドロー。エグイなスマート。
望みをかけたトバイアスの3Pが落ちたら、リバウンドはスマート。
ザ・スマートなクラッチタイムを制したスマートでセルティックスが3連勝となったのでした。テイタムはスマートを誉めるんだろうな。
◎スマーーーーーーート
まぁゲーム3も予定通りのセルティックスでした。エンビードと前半にファイトして、後半は走りまくって存在を消す。
〇エンビード
前半 22点
FG6/11
後半 8点
FG1/9
3Qにあまりプレーしなかったので、そこで得点が伸びなかった事情もありますが、まぁ観てのとおりです。本日もブラッド・スティーブンスの掌で踊らされました。活躍しているのに踊らされるっていうね。それがこのシリーズさ。
〇エンビードの得失点差
オンコート △18
オフコート +10
後半も傾向は変わらず。エンビードいない方が良かった。・・・もとい、ビッグマンの人数は減らせ!
インサイド渋滞を解決するだけで、トバイアスは働けるのに、また働きませんでした。だって後半になるとガードとエンビードばかりに。そんなにミルトンとJリッチに打たせたいの?
〇オフェンスリバウンド
トバイアス 8
エンビード 4
ホーフォード 3
「シュートを外せばオフェンスリバウンドのチャンスが増える」という解説の言葉通り、FG30%と外しに外し、奪いに奪って20のオフェンスリバウンドのシクサーズ。
3P決まらないのは置いといて、インサイドで得点できないのは「セルティックスのディフェンスが良かったから」では済まされないぜ。そんなにインサイドで弱い選手だったっけ?
〇3P
セルティックス 8/31
シクサーズ 9/39
どっちも決まらなかった3Pなので、この差で負けたわけではありません。フリースローはシクサーズの方が10本多く打っているし、完全に2Pで負けた事に。
ちょっと不思議なのはシモンズ不在でエンビードがアウトサイドに出てくる機会が減ったこと。これが慣れていないオフェンスをすることにも繋がっています。
まぁシクサーズについてはもういいか。単純に後半にトランジションに乗っかるのが意味わかんないし、敗因になっています。
〇ジェイソン・テイタム
15点 FG6/19
酷かったねテイタム。開始5分で5点奪ったところまではよかったのにさ。そこからファールトラブルでシュートが決まらなくなった。そして終盤はダブルチームに来られた時に、自分で決めるしかないのは、ドノバン・ミッチェルとドンチッチに見慣れているとダメダメ
エースがこれで互角ってのが、両チームの差です。
予定通りの展開ながら、思うようにテイタムが踊ってくれなかったブラッド・スティーブンス。これがクラッチ勝負に繋がりましたが、そこでは見事だったスマート。まじスマート。
本日の展開ではテイタムには期待できません。一番確率が良さそうなのがブラウンvsホーフォードだから、まずはそこを使う。
本当はケンバが良かったけど、Jリッチに追われているときついよね。ところが最後に自分のマーク(トバイアス)とスイッチさせ、その上でブラウン(ホーフォード)とスイッチさせてケンバにミドルを決めさせました。
〇ケンバ・ウォーカー
24点 FG10/20
本日、唯一信頼できるケンバに重要な局面をやらせました。それも相手の一番弱い所を狙って。ザ・ブラッド・スティーブンスなスマート。将来HCやるのかな。
もちろん、勝負どころではスティールから速攻も生み出したし、負ける可能性があったクラッチタイムを見事にコントロールしました。
シクサーズが追いすがってきても、まだまだ手数があったセルティクス。というか、こっちの方が従来のセルティックス。頑張っても点差は開かず、最後にクラッチの強さを発揮する勝ち方。
これでゲーム4は観なくて良さそうですね。
ラプターズとのセカンドラウンドの準備に入りましょう。
今季のボストンには変な奴いないですね。去年が遠い過去のようです…
引いて強くなる典型例
といっても勝率はそんなに。
なんとなく気になって調べてみたらシクサーズって来シーズンの契約が残ってる11人ですでに147Mほどあるみたいです。(私の見方が間違っていなければ)
しかもシモンズ、エンビート、ホーフォード、トバイアスは長期高額すぎていずれも引き取り手がないのではないでしょうか。
Jリッチとサイブルは可哀想なのでどこか別のチームに移って欲しいです。
別のシクサーズ記事コメントで、『エンビードはクラッチでプレーを成功させる経験不足。』なんて書かれてました。すごく納得できる考え方だなって。試合全体のプレーと終盤のプレーは違うから、別枠で改善させていく、みたいな。
アイバーソンとラリー ブラウンは試合全体では非効率でも終盤の準備はできていて間違いなく習熟していたでしょうし、ブライアントもエアボールの頃から、NBAのクラッチの水準に到達する準備をしていたんでしょう。
シクサーズはラリー ブラウン退任以降、ゲームを巧く造れていない気がします。この25年、アイバーソン、エンビード、シモンズと偏差のあるプレイヤーで勝つプランなのだから、上手に組んであげないと。マッキー、イグダラ、ウェバー、レナード、ジョージ、BOS BIG3なら、選手任せもありかもしれませんが。